Preghiera di duo〜君に永遠の歌を 貴方に永遠の愛を〜 ―悲哀恋歌―   作:紅 奈々

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お久しぶりアーンド初めまして・・・・・・の方は多分居ないかな?
紅奈々でーす!

はい、前作「Preghiera di duo~月に祈りを 星に願いを~」が終わって、大分経ちましたね。
その間、ずっと別作品を書きながらストーリー構成をしておりました!
今回の話は、原作は無関係になってきます。
つまり、過去から未來へ飛ぶなんて現象がない未來でのお話。
この話も、一つのパラレルワールドと思ってお楽しみ頂ければ幸いです。



第〇楽章Prologo―プロローグ―
標的1


周りを森林で囲まれたその地に、それはあった。

ボンゴレファミリー特殊任務部隊Fate(フェイト)。 それは、死宣告者のみで構成されたボンゴレから独立した部隊であり、ヴァリアーとはまた別の組織である。

 

ルーン家の次期当主でありボンゴレの夜空と風の守護者、ミオン・ルーンをボスに擁し、彼女に救われた孤児などが主な構成員であった。

 

そのFateが根城にしているアジトの応接間に、紫の髪の()()と、黒髪の青年が向かい合って座っていた。

 

「Fateのボスとして、お前にドーディチファミリーの次期ボスとして依頼がある」

「何だ、改まって?気持ち(わり)ぃな。 お前が頼み事なんざ、いつもの事だろうが。

同盟ファミリーとしての依頼じゃなくて、“願い事”として聞いてやってもいいが?」

「ふはっ、懐かしいな、それ。」

 

少年の改まった態度に肩を竦め、青年は口角を上げて言った。 彼の言葉に少年は吹き出す。

クスクス笑う少年は、幼い日の思い出をふと思い出した。

彼にはよく、「お願い事」と称して何でもしてもらっていた。 その事を思い出したのだ。

 

まだ、彼に聞いてもらえる「ワガママ」も回数が残っている。

それを思い出して、少年は口元に笑みを浮かべた。

 

「じゃあ、12年も温存してた「ワガママの権利」でも使わせてもらおうか」

「何なりと」

 

少年の言葉に青年は改まったように右手を左胸に添える。

改めて、少年はその言葉を口にした。

 

「笹川京子をその身に代えても守り通せ。 どんな手段を使っても、だ」

Va(ヴァ) vene(ヴェーネ), Il(イル) mio(ミオ) padrone(パドローネ).

(仰せのままに、ご主人様)」

 

青年はそのままの姿勢で(こうべ)を垂れる。

彼の命令は絶対。 それが、彼に仕える青年の役目だ。

 

「オレも詳しい話はよく解らない。

ただ、未來(さき)を見通す“ルーンの預言者”の話では、そう遠くない未來に笹川京子の“能力(ちから)”が覚醒するという事だ。

彼女曰く、その片鱗は二年前・・・・・・つまり、中学二年の時から見受けられていた様だ。

オレも目の当たりにしたが、半信半疑だ、今の所はな」

 

少年の話に口を挟まず、青年は頭を上げてじっと、話を聞く。

彼も、笹川京子と面識があるが、あの時の彼女にそんな大それた力があるとは思えない。

 

それも、あの時から何も変わっていなければ、の話に限定されるが。

やはりあの時、無理にでも呪いを掛けておくべきだったのか、と思い始める。

 

「一番危ないヤツが笹川京子の力を嗅ぎつける前に護衛に回った方が良い、と言う結論が出てな。

でまぁ、オレはまだ、例の研究も終わって無いし、手が空きそうにないんだ。 だから、お前に行ってもらいたいワケで。

彼女もきっと、顔見知りのお前なら安心するだろうしな。」

「なるほどな。

彼奴も本格的に動き始めた・・・・・・ってワケか。

だが、お前なら敵にもならないだろ、彼奴は? 要領も頭も良くねぇし。」

「問題はそこなんだよな」

「は?」

 

少年の話に青年は半分は納得するも、少し疑問に思った所を口にする。

少年はポツリと返答した。

 

「頭が悪いってのは、脅威じゃないって事じゃないんだよ。 頭が悪いつー事は、何をしでかすか読めたモンじゃない。

作戦も何も不規則って事だ。 部下との連携もクソもねぇって事だよ。

こっちが思ってもみなかった様な行動をするから、厄介なんだ。」

「あぁ、そういう・・・・・・」

 

納得した様に青年が呟く。

 

「まぁ、お前としても良い「ワガママ」じゃないのか?」

「あ?」

 

悪戯な笑みを浮かべて少年は青年に言う。

青年は意味が解らず、少年に聞き返す。

 

「彼女に会えるんだしな。 しかも、JK!

あの時から既に可愛かったからなぁ~、今じゃとびきりの美人になってるんじゃないか? もう、絶世の美女!みたいな!」

「からかうな。

ルーン家当主(お前)の「命令(ワガママ)」に従うのが、ヴァルフォア()の役目だ。

それに良いもクソもあるか」

 

少年の言葉を突っぱねて、青年は呆れた様に肩を竦める。

そんなドライな青年に「お前って、本当にお堅い人間だよなー」と、少年は笑う。

そんな彼だから、少年は彼を信頼しているのだが。

 

「話が終わったなら俺は出て行くからな」

「あぁ、期待してる。Ciao(チャオ)

Arrivedelci(アッリヴェデルチ)

 

青年は肩越しに彼に挨拶をすると、応接間から出て行った。

これが彼──リオン・ヴァルフォアの長い旅の始まりだった。

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