Preghiera di duo〜君に永遠の歌を 貴方に永遠の愛を〜 ―悲哀恋歌― 作:紅 奈々
奇食の館、と言うブログにも取り上げられている、この喫茶店。
流石、奇食の館に取り上げられているだけはあって、メニューが奇抜ですw
普通じゃ考えられないようなメニューが、メニュー表に羅列されていましたよw
抹茶のパスタ麺に、餡と生クリームをトッピングした、抹茶スパとかw
お汁粉にパスタぶっ込んだ、お汁粉スパとかw
この店じゃあ、完食できなかった事を遭難と呼ぶのですが・・・・・・(マウンテン=山ですからね!)規格外のお汁粉スパの量に、小食な紅は見事、遭難してしまいました・・・・・・orz
そんな出来事もありましたが、標的3です←
朝のホームルーム前の騒がしい教室に入ると、その一瞬で生徒達が静まり返る。
今度は、ヒソヒソと女子が話す声が聞こえ、教卓の前に立ったリオンは「静かにしろ」と、生徒に注意をする。
「突然だが、今日から留学生が来る」
リオンの話に、生徒達が湧き上がる。
何歳になっても、留学生や転入生と言うモノは、嬉しいものであるのだろうか。
生徒達が口々にリオンから留学生の事について情報を得ようと、質問してくる。
「男ですか?女ですか?」
「女子だ」
生徒の質問にリオンが答えると、男子がガッツポーズで喜びを表現する。
更に、男子が質問する。
「可愛いですか!?
それはもう、天使の様ですか!?」
「それとも、ツンデレボーイッシュの天使ですか!?」
「ヤンデレ女王も捨て難いっ!」
「いやいや、勿論、色気ムンムンの金髪碧眼美女ですよね!?
こう、ボンッキュッボン!の!」
「最後3人はねぇな。
つか、この教室にはまともな男子生徒はいねぇのかっ!?」
男子の質問にリオンは思わずツッコミを入れてしまう。
この教室の男子は、タイプが偏っているらしい。オタクタイプが過半数を占めている様だ。
マフィアは居るわ、オタクが固まっているわ、まともな生徒は居ないのか?
そんな事を思いながら、リオンは咳払いをする。
「とにかく、実際に会ってみりゃ解るだろ。
──入ってこい」
後者の言葉は、扉に向かって投げられた言葉だ。
リオンが声を掛けると、教室の扉が開かれ、そこから、1人の女子生徒が入ってくる。
ふわふわで茶色のロングヘアーは腰まで長く、頭頂部からアホ毛が一本、伸びている。
目は燃える様な紅だが、右目が微妙に薄い朱色。
背丈は少し小さく、全体的に小柄な少女だが、その風貌に男子生徒は釘付けになる。
全体的に少々小柄だが、これはこれであり・・・・・・っ!
男子達が心の中でサムズアップしているのを、リオンはうっかり読んでしまって、「結局、誰でも良いんじゃないか」と、呆れてしまった。
教室に一歩入ってリオンの姿を認めると、少女は立ち尽くす。
たっぷり5秒は静止すると、少女はリオンに向かって走り寄っていく。
「リ──君────っ!会いたかったよ────!!」
涙ながらに走り寄って来て、その勢いで少女に抱き着かれ、リオンは慣れた様な手付きで少女を引き剥がす。
少女の行動にも呆気にとられたが、少女の言葉に生徒達は固まる。
『リー君』!?リオン先生の事か!?
「普通に抱き着いてくるな、イリス!」
(『イリス』!?
一体、この子とリオン先生って、どういう関係──!?)
尚も抱き着いてこようとするイリス、と呼んだ少女を防ぐリオンの言葉に、生徒達は更に疑問を抱く。
あまりに拒絶されて、少女は頬を膨らませた。
「リー君の意地悪!」
「驚いたとは思うが、こいつが留学生の、レイリス・リグレット。
まぁ、適当に仲良くしてやってくれ」
(普通にスルーした!!今、この教師、普通にスルーしたよ!!)
イリス改め、レイリス・リグレットを
生徒達は、全力でツッコんだ。勿論、心の中で。
「先生とリグレットさんって、どういう関係なの?」
ニマニマと、野次馬根性丸出しで花が質問する。
京子をチラッ、と見ている辺り、何か企んでそうだ。
すると、花の質問を耳聡く聞いていたレイリスが、リオンの腕に腕を絡めて、自慢気に言った。
「リー君と私は婚約者なの!」
「はぁぁぁぁぁあああ!?」
レイリスの発言に、クラス中が驚愕に叫ぶ。
婚約者!?あの無愛想教師とっ!?この、いかにもロリータ女子高生がっ!?
有り得ねぇぇぇええええ!!と、クラスの誰もが思った。
京子に至っては、何気にショックを受けている様で、フリーズしている。
「勝手な事を言うな。
昔チラッと出ただけの老人共の
拘束力は勿論ないし、俺にその気はないと何回言わせるんだ。
ただの
額を押さえながら、呆れた様に言うリオンは、とても迷惑そうである。
後者は生徒に向けられた物で、その説明は何とも投げやりな物だった。
リオンの態度から、レイリスの片想いだと理解した花は、京子にこっそりと耳打ちする。
「良かったわね、京子。
まだチャンスはあるわよ」
「え?何が?」
花の耳打ちに、京子はコテン、と小首を傾げた。
あぁ、この子、自分の感情に鈍感なのね、と、花はガクッと
「くだらない事言ってないで、席に着け。
席は・・・・・・京子の隣だ。
京子、起立」
厄介払いをする様にリオンは、レイリスに席へ着く様に促す。
後者は京子に向けられたもので、突然呼ばれた京子は「はいっ!」と、驚いた様に勢いよく立ち上がった。
ガタンッ、と安定の悪かった椅子が戻る大きな音が聞こえた。
ちなみに、リオンが京子を名前で呼んでいる事は、クラスや職員室内では黙認となっている。
親戚同士なら仕方がないね、とは、校長の言葉だ。
京子の隣の席に移動すると、レイリスに京子は満面の笑顔で手を差し出した。
「私、笹川京子!
これから1年間、よろしくね、レイリスちゃん!」
溢れんばかりの笑顔を向けられて、レイリスも笑顔を返して、京子の手を握った。
「レイリス・リグレットです!イリスって呼んでね、よろしくです!」
(天使だ!天使が二人、笑ってる!!この世の天国とは、この教室だったんだ!!)
京子とレイリスの太陽の様な笑顔に、若干3名を除くクラスの男子が全員、同じ事を思った。
ちなみに、若干3名──綱吉、獄寺、山本は、それぞれこう思っていたのだ。
(何事も起こらないと良いんだけど・・・・・・)
(頼むから、毒舌京子だけは召喚させるなよ・・・・・・)
(楽しいクラスになりそうなのな〜)
◇◆◇◆
「全員、揃ったな?」
昼休みになり、リオンは沢田、獄寺、山本、クローム
全員が揃った事を確認して、リオンは話を切り出す。
すると、綱吉が言った。
「まだ、雲雀さんがいませんが・・・・・・」
「彼奴は全部知っているから、呼ばなくて良い。いや、むしろ、呼ぶな、呼ばないでくれ」
雲雀、の名前を聞いた途端、顔色を悪くして、誰が見ても解るくらいに必死に拒絶しているリオンに、綱吉と獄寺、山本は首を傾げる。
雲雀の存在が軽くトラウマになっているっぽいが、何かあったのだろうか。
「何だよ、彼奴。本当に以前までカタギだった人間か?知り合いに「マ」か「死」か「こ」が付く自由業でもしてる人間が居たりするんじゃねぇのか?何なんだ、あの情報把握能力。怖すぎるだろ。カタギだとは思えねぇよ・・・・・・。
しかも、何、あの戦闘狂は。
あぁ、クソ。思い出しただけで胃が・・・・・・」
何やら、相当キテいる様子だ。
低く呟いているその顔色は蒼白で、キリキリ痛んでいるらしい胃を押さえているリオンの様子に、教師職の過酷さを、綱吉達は思い知る。
「リオンも、堅物すぎますよ、まったく。
雲雀恭弥の相手くらい、引き受けて流せば良いんですよ。
それなのに、教師だからだの生徒だからだの・・・・・・笹川京子とは公認の仲なのですから、雲雀恭弥との事も公認にすればいいじゃないですか」
教師を呼び捨てにしながら、やたらと丁寧な話し方をするのは、六道骸。
特徴的な蒼い髪に、青の左目と、紅い右目のオッドアイで、右目の瞳には、《六》の文字が入っている。
並盛高校の3年だ。
「簡単に無茶を言うな・・・・・・って、何だ、公認って!
変な誤解を招きそうな言い方をするんじゃない!
しかも、その言い方は、俺がまるで二股でも掛けてるような言い方じゃねぇか!」
骸の言葉を流して唸りかけたリオンは、骸が然りげ無く言った言葉に数秒遅れて、突っ込んだ。
その言葉に骸は、「ふむ」と、顎に指を添え、考える仕草をする。
「確かに、一理ありますね・・・・・・まぁ、リオンがロリコンに見られようが、ショタコンに見られようが、同性愛者に見られようが、僕には関係ありませんがね」
一々、腹立つ野郎だ!ミオンの仲間じゃなけりゃ、即、喉笛を掻っ切ってやったのに!と、リオンは、殺意を骸に抱くが、それをグッと堪える。
ミオンの大切な人間に、擦り傷ひとつでも付けよう物なら、闇の女王が降臨して、悪夢による精神的苦痛、O.C.波による内科的苦痛、射撃による外科的苦痛の三連コンボで、「フルボッコだドン!」にされる可能性が高い、いや、されるだろう。
例え、彼女が心を許している召使の自分だろうが、例外はない。
ミオンは、そういう人間だ。
「それはともかく、話って何だよ?」
骸とリオンの取り組みを尻目に、獄寺が突っかかる様にリオンに問う。
「あぁ・・・・・・」と、リオンは、綱吉達を呼び出した本来の目的を思い出す。
クッソ、骸に煽られて、つい、反応してしまった・・・・・・。
「お前らを呼び出したのは、他でもない。京子の事だ」
京子、と、名前を聞いて、骸以外の面子が反応する。
一番にクロームが、リオンに訊いた。
「京子ちゃん・・・・・・何かあったんですか?」
心配そうに眉を寄せる、クローム。
あぁ、そう言えば、こいつは、京子と仲が良かったんだったな。
リオンは、リング争奪戦以降、二人が仲良く遊んでいた事を思い出す。
そんなクロームに、リオンは首を振った。
「いや、現時点では何も心配することはない」
リオンの言葉に、クロームと骸以外の三人は、ホッと胸を撫で下ろす。
そんな三人に、リオンは話を始めた。
「まず、俺は、ミオン・ルーンの使いとして、教師としてここに派遣された。
命令された事は一つ。
リオンの話に、骸以外の四人は、驚きに目を見開いた。
五月手前の乾いた風が、屋上に吹き流れ、その場に静寂を落とす。
レイリス・リグレット(16)
リオンの再従兄弟。
明るく無邪気で、素直な性格の天然。
幼い頃からリオンの事が大好きだが、リオンには全く相手されない。
イタリアからの留学生だが・・・・・・。