Preghiera di duo〜君に永遠の歌を 貴方に永遠の愛を〜 ―悲哀恋歌―   作:紅 奈々

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リオンの女子力ェ……←
まぁ、元の設定が女の子で召使だから仕方ない←

次の話は20分後に投稿します。


標的2

「……袖、見せてみろ」

 

 

仕方ない、と言いたい様にリオンはランボに手を差し出す。

そう言えば、彼は裁縫もできたんだっけ……?と、綱吉達は三年前のリング争奪戦の最後の戦いの前にリオンがハルの分の並中の制服を仕立てた事を思い出した。

ちなみに、その時は綱吉のリオンの呼称が「神谷(こうや)君」呼ばわりだったが、リオンが年上だと種明かしされた時に、呼び方を訂正した。

 

 

「あぁ、これくらいなら、何とかできそうだ。

丁度、針と糸くらいは持ち合わせているしな」

 

 

ランボから服を受け取り、「これでも着てろ」と自分の着ていたパーカーをランボに貸すと、袖の破れ具合をサッと確認する。

そして、肩掛けカバンからソーイングセットを取り出した。

 

 

「そんな物持ち歩いてるのー!?」

 

 

「当然だろ。ソーイングセットは出先で服が(ほつ)れた時は勿論、護身用の武器や家の鍵を失くした時のピッキングなんかにも使える万能アイテムだ。

寧ろ、常に携帯しているのが常識だ」

 

 

前者は解るけど、後者は用途が違うからー!とは、綱吉の心の中に仕舞われたツッコミである。

そんな綱吉達に目もくれず、リオンは手早く破損個所を縫合していく。

その手捌きにこいつ、生まれてくる性別間違えたんじゃ……?と、獄寺は思った。

10分と掛からずリオンは縫合を終わらせると、ランボに「ほら、終わった」と、服を手渡す。

多少の縫い目は見えるものの、綺麗に縫合された服にランボは満足そうに笑った。

 

 

「ありがとうだもんね!」

 

 

「服は一応、縫い目が解りにくい様にはしてあるが、気になるなら縫い目の上にアップリケをすると良い。

そうだな、例えば、白か黒のフェルトかなんかを星の形に切って貼り付けたりすると良いかもな」

 

 

リオンは綱吉にアドバイスをし、そのアドバイスに綱吉は「う……うん」と頷きながら、「何この無駄に高い女子力!?」と、内心でリオンに突っ込む。

これ、リオンが女だったなら間違いなく惚れてたんだろうな、と、その場に居た男性陣が思った。

 

 

「はひ〜、やっぱり凄いです、璃王(りお)さん!

良いお嫁さんになれそうですよね、女の方だったら。と、言うか、お婿さんに欲しいくらいです〜!」

 

 

「冗談。どんな酔狂な人間だろうが俺だけはお断りだろうな」

 

 

三浦ハルの冗談交じりの感嘆の言葉にリオンは嘲笑に近い否定を表した。

自分の事をよく知る彼から言わせれば、自分に好意を寄せてくる人間は余程の酔狂な奇人であろうがない、と解っている。

解っているというか、思い込んでいる。

本人が思っているより他人からは好かれやすいが、悪意を向けられていた年数イコール年齢の為か、かなり性格が捻れていたりしており、自分でも性格に問題がある事の自覚はある。

だが、今更性格が直る筈もなく、ずっと今の性格が通常運転となっていた。

ちなみにハルがリオンの名前を偽名で呼んでいたのは、まだ本名を知らないからである。

リオンは必要がないと判断して、ハルには教えていなかったのだ。

 

 

「リオン君、モテそうなのに?」

 

 

「ないない」

 

 

京子の言葉もリオンは手を振って否定する。

実を言うと、彼女がいない歴イコール年齢だったりする、リオン。

朴念仁に加え、ずっとミオンの召使として仕えている為、本人は恋愛事にはとことんまで疎く、また、本人は他人に関する関心が欠如している。

そんな事もあり、リオンは今まで、恋愛のれの字も経験がなかったのだ。

 

一頻り食べて飲んで(と、言っても未成年者が大多数とアルコールに弱い人間が一人居た為、アルコールは出ていない)騒いだ後、打ち上げは解散となった。

店から出ると日はどっぷりと暮れて、藍色のベールが空を覆い隠して、星と月が姿を見せている。

 

 

「じゃあ、俺はハルを送っていくから、リオン先生、笹川をよろしくな!」

 

 

山本が好青年スマイルを浮かべて言うと、リオンは「あぁ」と短く頷く。

ピンクの髪の美女−−−ビアンキは去年頃からリボーンと同棲しており、イーピンとランボは綱吉の家で居候中の為、ビアンキとイーピンは帰宅の時の心配は要らないが、ハルと京子は夜に出歩くには危ない、と言う綱吉と山本の発言により、家が近い人が送って行く事になったのだ。

ちなみに、山本がハルを送るのは、二人が何気にいつの間にか付き合っていたからである。

いつから付き合い始めたのかなどは、番外編か何かで語れればいいか。

そして、京子は自分のの家に近い所に住んでいると言うリオンに送ってもらう事になった。

 

 

「それにしても、リオン先生が笹川の家の近くに住んでたなんて、意外だったのな〜」

 

 

「まぁ、偶然そうなったと言うか。

あの辺は学校も近いし、何かと便利なんだよ」

 

 

山本の言葉にリオンが答える。

勿論、リオンはミオンに京子の護衛を命令されている為、リオンが京子の家の近くに居を構えたのは必然である。

聞き様によっては、ストーカーっぽくはあるが、断じてストーカーなどではない。

 

 

「そんな事言って、本当は京子が好きだから、近くに住む事にしたんじゃないの?」

 

 

「いや、そういうわけじゃない。まぁ、嫌いではないけどな?」

 

 

ビアンキが茶化す様に訊いた質問に対してリオンは答える。

リオンの「嫌いじゃない」の言葉に京子は少し、ドキリ、と鼓動が早くなったのを感じた。

リオンの回答に京子以外にも、ハルとビアンキがワクワクしながらリオンを注目して、リオンの言葉の続きを待ったが、次のリオンの言葉に一気に落胆するのだった。

そのリオンの言葉がこれだ。

 

 

「はっきり言うと、京子は妹の様には思っている」

 

 

リオンの回答に、京子の心は何故か、極寒の氷河期を迎えた。

別に、嫌われている様じゃないから、良いじゃないか。

京子は、モヤモヤしたものが心に入ってきた様な感覚を感じた。

ハルとビアンキはと言うと、期待していた様な回答でなかった為か、がっくりと肩を落とした。

この人は朴念仁か……っ!

 

 

「京子ちゃん、ファイトです」

 

 

「ここで諦めたら試合終了よ、京子」

 

 

傷心しているだろうと思ったのか、ハルとビアンキが京子にエールを送る。

が、京子は頭にクエスチョンマークを浮かべて、「何が?」と首を傾げて見せた。

その京子の反応にハルとビアンキは「こっちも天然だった!!」と、心の中で突っ込む。

この二人はおそらく、くっ付くまでに長い歳月……下手したら、今世では友達以上恋人未満で終わるかもしれない、とハルとビアンキは思ったのだった。

 




獄寺隼人(16/現時点)

並盛高校2年A組在籍。
ボンゴレファミリー嵐の守護者で綱吉の右腕。
前作より性格が落ち着いてはきているが、こちらも駄犬は相変わらず。
成績は良いが、美術はどうもダメで嫌いでした……いや、嫌いです←
手先が不器用すぎるんだよなぁ。
リオンのスパルタの犠牲者←
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