Preghiera di duo〜君に永遠の歌を 貴方に永遠の愛を〜 ―悲哀恋歌―   作:紅 奈々

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さーて、これからどう話を展開しようかな。

今回はこれで更新終了!


標的3

沢田、リボーン、山本達と別れた後、リオンと京子は無言の中を二人でずっと歩いていた。

特に何も話す事がないと言えば嘘にはなるが、京子は何を話して良いのかも解らない。

そして、リオンは元から話す事が得意ではない為、自然と沈黙が生まれたのである。

早く何か話さないと、家に着いてしまう……

京子は何でも良いので、話しかけてみる事にした。

 

 

「あっ、あの、えっと……ミオンちゃんは元気……?」

 

 

リオンと自分の共通の話題といえば、必然とミオンの話になってしまう。

口に出した後で今更不自然だとは思ったが、仕方がない。

何も話す事はなくはないが、話したい事が有り過ぎて何から話せば良いのか混乱してしまった末の話題である。

 

 

「元気だな、一応。

但し、男らしさに磨きがかかってはいるが」

 

 

京子の質問に特に何も思わずにリオンは答える。

その回答に京子は「え!?」と驚愕の声を上げた。

確かに、あのまま身分を偽って過ごしているなら、男らしさに磨きはかかるのだろうが……。

考え込む京子が何を考えたのかの想像が付いたリオンは、首を振る。

 

 

「身分はもう偽ってはいないが、まぁ、男の姿の方が燃費が良いとかで外見は操作しているな。

それに加えてあの性格だ。

誰も彼奴が女だなんて、想像もつかないし、信じられないだろうな」

 

 

「そっか〜。ミオンちゃんらしいね、何だか」

 

 

リオンの話に京子は微笑ましくなって微笑を浮かべた。

リオンも釣られて「そうだな」と微笑んだ。

 

 

「あ……うち、すぐそこだし、ここまでで良いよ。

今日はありがとうね」

 

 

十字路になっている分かれ道で京子は立ち止まると、右手の道を指しながら、言った。

曲がり角から見える明かりの付いた一軒家が京子の家だ。

それを確認すると、リオンは頷いた。

 

 

「あぁ、そうだったな。まぁ、大丈夫だとは思うが、気を付けて」

 

 

「うん。ありがとうね。

リオン君も、気を付けて。じゃあ、お休み。

また明日、学校でね」

 

 

「あぁ、お休み」

 

 

別れ際に手を振る京子の背中を見送って、リオンは、十字路を真っ直ぐ歩いた。

京子の家の近くからリオンの住むマンションまで徒歩5分。

黙々と歩いていると、長い道程にも感じる。

マンションの前まで来て、エントランスホールに入る透明の扉を開けて、エントランスホールに入った。

 

 

 

自分の住むマンションの部屋に着くと、リオンはリビングに入って、ソファーにドサッ、と倒れこむように寝転がった。

何だか、今日は色々と疲れた。

慣れない環境に慣れない仕事。今、へばってこれからどうするんだよ……。

そんな事を考える。

今は特に動きは見られないが、奴の事だから、何処で何をしてくるか解ったもんじゃない。

何時(いつ)何時(なんどき)、何があっても守れるような体制は必要だろう。

まさか、こんな法に雁字搦(がんじがら)めの国で何をしようとも出来ないだろうが、用心に越した事はないだろう。

何も、方法は物理的でなくてもあるのだから。

例えば、内面から壊していく手もある。

寧ろ、自分が逆の立場なら、中身を壊して弱った所を獲るだろう。

京子の事、沢田達に話しておくべきか?では、京子本人には?

沢田たちはともかくとして、京子に話せば、余計な不安を与えかねない。

仮に沢田たちに話すとして、京子に勘付かれないことが絶対条件になるだろう。

そうであれば、了平に話すのは得策とは思えない。

彼奴は一番、嘘が下手だということは知っているからだ。

 

 

「どーすっかなぁ……」

 

 

ポツリ、と静かに呟くが、誰も居ない部屋で呟いても、自分の声が空中に虚しく消えるだけで、誰からの返事が返ってくるわけではない。

リオンは、ポケットの中に仕舞っていたケータイを取り出すと、画面を起動させた。

ロック画面にはもうすぐで午前0時を表示するデジタル時計が映っている。

あぁ、家に帰って随分と時間が経ってたんだな。

リオンは、随分と長い時間を考え込んでいた事に気付く。

休み明けテストを作らないと。

それと、報告書と一緒に記録も一応付けておこう。

兼業はできればしない方が良いな、と、リオンは眠たい目を擦って思った。

眠たい時に寝れない。本当に痛い。

リオンは、珈琲でも淹れるか、と、キッチンに立った。

 

 

珈琲を入れて自室に引き籠ると、リオンはA4の用紙にテスト問題を手書きで書いていく。

何話か前にも説明した通り、リオンはケータイなどの自発で発光しているものを見る事が苦手なので、どうしても手書きになる。

このご時世に手書きなもんだから、時代遅れと言われれば、そこまでだ。

学校で配布された春休みの課題を参考に、問題を作っていく。

出題する問題はランダムに、そして、偏らないように……と、テストを考えながら作っていると、ふと、イタリアに居る時の事を思い出した。

かつての教え子であった部下たちの実力テストも、同じ様にメニューを組んでいたな。

しかも、一人一人の能力値に合わせて。

大変だったが、面白くはあった……と、思い出す。

とは言っても、それはつい最近までの話で、思い出して懐かしむ程昔ではない。

そんな事を思っていると、自分の手が止まっている事に気が付いた。

手が止まっているついでに、眠気を飛ばそうと珈琲を一口、口に含む。

珈琲の苦味が口の中に広がって、リオンは眉を顰めた。

外見からは想像も付かないが、リオンは甘党である。

そんな彼が砂糖の入っていないブラック珈琲を飲める筈がない。

苦味で目が覚めた所で、リオンはテスト制作を再開した。

ちなみにテストは、明日だ。

何とか頑張れ、自分。




山本武(16/現時点)

並盛高校2年A組在籍。
ボンゴレファミリー雨の守護者。
相変わらず天然記念物野球馬鹿。
いつの間にか三浦ハルと付き合っていた、3馬鹿の中で唯一のリア充。
天然×天然のカップリングは何か色々と危うい気がするが、作者はそれをあえてスルーします←
数学と家庭科、国語、体育の成績は良好だが、未だに化学がダメ。
リオンのスパルタ犠牲者。
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