ラブライブ!~もうひとつのsnow halation~ 作:フィッシュボール
そして、ほのチカ探偵団がとうとうなにか見つけたようですよ!
*
「こ、これは……!」
「は、ハラショー!」
絵里と穂乃果が手にした
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
絵里と穂乃果が唖然とし硬直する約一時間前に時は遡る───。
希のワシワシMAXの腹いせに二人(主に穂乃果)は彼女の寝室を調査(物色)を始めた。
「さ~て、どこから探してあげよっかなぁ~!」
穂乃果が悪意に満ちた笑みを浮かべながらキョロキョロと辺りを見渡した。
「う~ん、この場合『どこ』を探すんじゃなくて、まずは『なに』を探すかが重要じゃないかしら?」
「あっ! そっかぁ~」
絵里の提案に穂乃果の動きを止めて納得したようにポンッと手を打った。
確かに絵里は穂乃果から『あんなものやこんなもの』としか言われていないので具体的にどんなものを探すのかはまだ決まっていなかった。
「で、なにを探すの?」
「なに探そっか~……?」
「あなた、なにも決めずにここに来たの!?」
「だって! 一人じゃ不安だったし、そんな勇気も起きなかったんだもん! でも、絵里ちゃんとならできる気がして……」
「それはもっと良いことをするときにいう
絵里が顔を強張らせながら言った。
その顔を見た瞬間、穂乃果が「えへへ、ゴメンゴメン」と可愛らしく舌を出して謝罪した。
「はぁ~、まぁいいわ。とにかくまずはなにを探すか決めないと」
絵里がため息混じりに言った。
「うん! そうだね!」
穂乃果の明るく元気な返事に絵里は呆れたように再び大きなため息を吐いた。
「それで、なにを探すの?」
「そうね~、『アルバム』なんてどうかしら?」
「アルバム?」
穂乃果が首を傾げて聞き返した。
「そうよ、アルバムって思い出がいっぱい詰まってるでしょ? だから、やっぱり見られると少し恥ずかしいし、それに私も一年のときに希と出会ったからそれ以前の希ってどんなことしてたから分からないのよ。だから、アルバムを見つければ希の過去も知れる、それにあなたのワシワシへの
「おぉ! いいね! じゃ、早速探そっか! あっ、でも希ちゃん、アルバム持ってるかな?」
「それは多分大丈夫よ。あの子結構思い出とか大事にするじゃない?」
「そっか、前に行った時もライブの写真飾ってたしね!」
「そういうこと! さ、探しましょ!」
「うん!」
10分後…………。
「ねぇ! 絵里ちゃん! 見て見て!!」
真剣に調査(物色)をしていた絵里の背後で穂乃果の元気のよい声が聞こえた。
「なによ大声なんかだして? アルバム、見つけた───のッ!?」
振り返った絵里は驚きのあまり表情を強張らせ絶句した。
満面の笑みを浮かべながら絵里のほうに近づいてくる穂乃果の両手には紫色の地に可愛いらしいピンクのリボンのついた布のようなものをぶら下げていた。
その正体に気づいた絵里の白い頬が火をつけたかのように真っ赤になった。
「な、な、な……なんてものを持ってるのよっ!!」
絵里が頬を真っ赤にし顔を覆った。
「うふふ、希ちゃんのブ・ラ・ジャー、だよ!」
穂乃果は希のブラジャーを持ったままクルクルと舞を舞うように踊った。
「と、とにかく元の場所にしまいなさい!」
絵里は顔を隠しながら指示したが穂乃果はそんなことお構い無しに部屋着の上からブラジャーを着けた。
「うわー、すごーい! 服の上からでもブカブカだぁ~!」
ブカブカのブラジャーをよだれ掛けのようにしながら穂乃果は感嘆の声を挙げた。
「当たり前でしょ? 希のバストはμ'sのメンバーの中で一番なんだから、穂乃果じゃブカブカになるのは当然のことよ」
「じゃあ、そういう絵里ちゃんはどうなの?」
「え?」
顔を覆った手の隙間から片目を覗かせながら絵里は言った。
そんな絵里を見て穂乃果は仁王立ちで問いかける。
「絵里ちゃん、確か自分のチャームポイント『メリハリのあるスタイル』って言ってたよね!?」
「え……えぇ、そうよ」
「なら、このブラジャーもカッコよく着こなせるはずだよ!」
穂乃果がドンッと胸を張って言った、胸に掛かった希のブラジャーがだらしなく揺れた。
「なに言ってるのよ!? そもそもブラジャーなんかカッコよく着こなすものじゃないでしょ!?」
「そういう思い込みが良くないんだよ!! それとも絵里ちゃんは自分のスタイルに自信がないの!?」
「くっ……! 別にそんなことないわよ!」
「なら、着てみてよ!」
穂乃果にブラジャーを突き出され一瞬、たじろいた絵里だったがすぐに穂乃果の挑発に乗ってしまった。
「わ、分かったわよ! 着るわよ!」
穂乃果の手から希のブラジャーを奪うと絵里はそれをおもむろにそれを服の上から着けた。
ブラジャーは少し余裕があるものの穂乃果のようによだれ掛けのようにならず絵里の胸に収まった。
「おぉ! さすが絵里ちゃん!!」
「ざっとこんなものよ!」
服の上からブラジャーを着けた絵里はどこか満足げだった。
その後、絵里と穂乃果は希の寝室の本棚からアルバムを発見した。
そして、そこには幼稚園から小学校卒業までの希の姿が記録されていた。
「わー! 見て! これ七五三の時の希ちゃん、かっわいい~!」
「これは小学校入学の時よ! 髪型は今と変わらないのね!」
「これなんか遠足の時の写真だぁ! 美味しそうなお弁当だなぁ~」
しばらくの間、希の昔の姿に
「さっきのアルバムが幼稚園から小学校卒業までだから、これは多分中学校の時のものね」
絵里がアルバムの表紙をしげしげと眺めながら楽しそうに言った。
「希ちゃんの中学校時代かぁ~、どんなだろう? 楽しみだなぁ~!」
「じゃ、開けるわよ!」
そう言って絵里がアルバムに手をかけページを開こうとしたその瞬間だった。
───ハラリ……。
1枚の紙切れのようなものが床に落ちた。
「なんだろう? なにか落ちたよ?」
「本当ね、なにかしら?」
絵里がその紙切れのようなものを拾い上げる。
白いその紙切れは縦長で表面が普通の紙のようにサラサラとしておらず光沢がありツルツルとしていた。
「プリクラ……、みたいだね」
「ぷりくら? あぁ! あのハラショーな小さな写真のことね!」
「希ちゃん、プリクラなんか撮ってたんだ。まぁ、中学生なら当然か」
「そ、そうなのかしら?」
高校生(しかも三年生)になってようやく人生初プリクラを撮った絵里は少々困惑ぎみに首を傾げた。
そして、絵里と穂乃果はそのプリクラの表に写っているものを見た。
その瞬間、二人の動きがピタリと止まった。
「こ、これは……!」
「は、ハラショー!」
そこには髪型を変え少し照れくさそうにはにかむ中学生時代の希とその隣で大きなVサインと明るい笑顔で写る同年代と思われる男の子が写っていた。
「絵里ちゃん、コレってもしかして……」
「もしかするとよ、穂乃果……」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「♪~♪~♪~」
希はまさか自分の寝室でとんでもないものが発見されたとは夢にも思わず鼻唄を交えながら夕御飯を作っていた。
(二人ともちょっと遅いなぁ、もうそろそろご飯ができるんやけど……、そろそろ見に行こうかな?)
と、希が二人の様子を見に行こうとコンロの火を消したその瞬間だった。
扉の向こうでドタドタと走ってくる音が聞こえた。
「あっ、二人とも遅かったやん。そろそろ見に───」
「「希!」ちゃん!」
寝室の扉が開くと同時に絵里と穂乃果が凄まじい勢いで迫ってきた。
「えっ? なに? まさかっ!」
「希ちゃん! なんで言ってくれなかったの! 私たち友達でしょ!?」
「そうよ! 私たち秘密はなしって決めたわよね!?」
スゴい形相で迫ってきた絵里の手にあったプリクラを見て、希は「しまった!」という顔をした。
「お、落ち着いて、それは、その……」
しどろもどろしている希を見て、絵里と穂乃果は静かに満面の笑みを浮かべてこう言った。
「「さ、説明してもらいましょうか??」」
「はあぁぁぁ~、やっぱりアンラッキーやったわ……」
もし、今朝見たあの悪夢がなにか不幸なことの前兆だったとしたらきっと
ということで第五話の第二部でした。
いや~、それにしてもプリクラっていうものは恐ろしいものですね!
特に異性と写っているプリクラなんかはそれだけで立派な証拠になってしまいますから。
さて、希も撮っていたんですね、プリクラ。
もし撮っていたんなら絵里に教えても良かったのに、なぜ教えなかったんでしょうね?
もちろん、それも含めて今後のお話で明らかにしていくつもりです。
そして、なによりプリクラに写っていたあの男の子、そうです! ようやくオリキャラが登場しました!
タグ設定に『オリキャラ』と書いておきながら今まで全くと言っていいほど登場しなかったオリキャラ君。
友達の作家さんに「早くオリキャラだせよ! タグ詐欺になんぞwww」と言われたものです……。
次回からいよいよ彼が喋りますよ~!
まぁ、次回からがいよいよ本編ということになります。
次回もお楽しみにしてください!
ご拝読ありがとうございました!