やはり俺が意識不明の重体なのはまちがっている。 作:世間で言うジョージさん
雪ノ下宅ラストになります。
それでは、どうぞ!
現在は雪ノ下宅、
雪ノ下さんが雪ノ下と合流したところだ。
なんか雪ノ下さんと雪ノ下で雪ノ下が雪ノ下さんによるゲシュタルト崩壊を起こしそう。つまり、便宜上、呼び方を変えようと思う。雪ノ下さんは陽乃さんと呼ぼう。じゃあ雪ノ下は雪乃さん?チッチッチッ、甘いな。そんなこと出来てたらとっくにリア充になってる。エリートボッチ舐めんなよ。
そうこう考えている間に、俺の思惑通りに陽乃さんは動いてくれた。そりゃまずは監視カメラをチェックするよな。俺でも犯人の特定を急ぐ。そして、陽乃さんは俺の自作の怪奇現象を見て驚いてくれた。将来はホラー映画の監督もアリだな。主演は俺。腐った目が特徴。ゾンビ物しか出来ねぇじゃん。自虐もそこそこに、陽乃さんの反応を待った。色々と思案していたようだが、雪ノ下の元へと帰ってきた。
二人の一連のやりとりを見て、やはりこの人はシスコンだなと思った。妹に心配をかけまいとする精神は、俺も解らなくはないからな。まぁ俺のほうが上だけど。いつかシスコン談義にでも華を咲かせたいところだが、話せない現状ではそれも叶わないだろう。それなら、次はちゃんと起きてから話すとしよう。目覚めた時の楽しみがまた一つ増えたな。個人的にはあんまりエンカウントしたくないけど。
話がまとまり、陽乃さんはやはりお泊まりするらしい。まさに狙い通りだ。別に陽乃さん狙いではないので、勘違いしてはダメだよ?入浴シーンに期待なんか少しもしてないんだからねっ!そして、二人は寝室へと移動する。俺も後についていくが、女子の寝室とかレベル高くて死ねる。姿が見えなくて良かった。雪ノ下にあとで話す時は、内容は改竄しておこう。
部屋に入ると、パンさんのヌイグルミがズラッと並んでいた。ベッドにまで大きいサイズのパンさんがあった。何?もしかして抱いて寝てるの?やべぇ、可愛い。雪ノ下のギャップに萌えてると、二人が寝ようとしている事に気付き、慌てて計画を遂行することにした。
机の上に並べ立てられたノートを、音がするように倒す。二人の注意がこちらに向いた。次に、二人に見えるようにペン立てからボールペンを取り出す。二人にはホラー映像以外の何物でもないが、見てもらわない事には始まらない。そこで、一つの悪戯心が芽生えた。これなら、雪ノ下も恐怖心が薄らぐのでは?なら、早速行動あるのみ!
「ね、姉さん!アレ、アレ!」
「ゆ、雪乃ちゃん!だ、大丈夫だよ!お姉ちゃんが守るからね!」
二人とも姉妹揃って、かなりのビビり体質だった。そりゃ二人ともかなりの現実主義者(リアリスト)だからな。このままじゃ、ノートに近づかないからな。そこで、コイツの出番だ!パンさん、君に決めた!
「姉さん!アレを見て!パンさんが動いているわ!」
「ヒッ!ゆ、雪乃ちゃん?パパパパ、パンさんが動いてるね!?」
俺はパンさんのヌイグルミを手に取ると、昔NHKで見たヌイグルミの番組を思い出しながら、生きてるかのようにパンさんを動かし始めた。やぁ、僕パンさん。こっちへおいでよぉー。…俺がやると軽くホラーだな。
俺はパンさんの腕を持ち、手をフリフリさせる。雪ノ下は、はわわ~っと感嘆の声をあげ、陽乃さんはヒィ!と戦慄していた。雪ノ下、パンさん好き過ぎんだろ。危機意識が欠落してんぞ?
とりあえずパンさんで誘導すると、雪ノ下は子供みたいについてきた。その目はキラキラしている。本当にパンさんが動いていると思い込んでいるのか?イカン!罪悪感が半端ない……。まるでサンタさんの正体を隠す父親の気分だ。俺に子供はいないけど。ちなみに陽乃さんは涙目になりながら、雪ノ下の服の端を持って付いていってる。頑張れ、お姉ちゃん!
パンさんは机の上のノートを指す。
「もしかして、ノートを見ればいいの?」
パンさんはコクコクと頷く。
操作しているのは俺だけど。ちなみに役に入ってるから、俺も頷いていた。なにソレ、可愛い…わけないか。
さて、続きといきますか。
「ゆ、雪乃ちゃん、下がって!危ないよ!こんなのおかしいから!」
言ってることは非常に正しいと思います。むしろ雪ノ下の将来が不安になるレベル。この子、一人暮らしさせちゃ駄目じゃないの?そんな雪ノ下は、陽乃さんの声に耳を貸さずに近づいてきた。
「またペンが浮いて……何かを伝えようとしてるの?……………え?…これはっ!?」
これが俺プロデュースによる、パンさんからのメッセージだ。
少しは楽しめたか?てか、パンさん操る時は意外と長くなかったか?ペンを使うときはかなり集中しないといけないし、時間も短いのにな。何か条件でもあるのか?まぁ、なんにせよ今晩はこれでお開きだ。じゃあな、雪ノ下。あと陽乃さん。
最後にパンさん使ってバイバイをしてあげたら、予想よりも喜んで目を輝かせていた。何コイツ?スッゲー可愛いんだけど。
「な、なんて書いてあるの?雪乃ちゃん……?」
「明日、奉仕部、信じろ、おやすみ、よ。明日、奉仕部で何かが起こるということなのね。それを信じろ、と?」
由比ヶ浜さんのメール内容に酷似している……まさか、ね。
おやすみということは、今晩はもう何も無いということね?それにしても、奇妙な体験だったわ。始めこそ恐かったけれど、安心するような落ち着きと温もりを与えてくれたわ。まるで彼がいたかのような……。そして、世にも不思議な現象に遭遇した。姉さんが、私を守ろうとしてくれたのが嬉しかった。姉さんのあのような姿を見たのも初めてだったわね。
極めつけは、パンさんが動いたことね。初めて動くところを見たけれど、とても可愛いかったわ。こんな素敵な体験を出来るなんて、世界でもきっと私だけだろう。夢のような気分だったわ。
もう一度…動いてくれないかしら?
私は明日への想いを馳せながら、姉さんと就寝した。
……あ!動画を撮れば良かった!
多少、修正しました。寝ぼけてたらダメですね。
少し短めですが、次はいよいよ学校になります。
小町、由比ヶ浜、雪ノ下姉妹に、
八幡と材木座。
明日になればわかるのでしょうか?
それでは、また次回に。