やはり俺が意識不明の重体なのはまちがっている。   作:世間で言うジョージさん

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いやぁー長い時間かかってしまいますた。
日曜に書こうと思ったら寝るか遊ぶか
してしまう自分が憎いぜ!

でわ、ドーゾ。




第30話 沖縄のシャーマン

 

 

 

現在は沖縄県某所。

時刻は昼飯時といったぐらいだ。

 

 

俺達は沖縄に来た。今回は人生初の飛行機に乗れるということで、俺は少しウキウキしていた。何故かって?空は男のロマンだからだ。

行きの機内で窓からひょっこり顔を出した時の爽快感、いや疾走感は俺だけの思い出だ。材木座はずっと羨ましがっていた。雪ノ下は……気まずかった。先日の一件で顔を合わせる度に、お互い意識してしまう。意識不明の重体なのに意識するとは矛盾してんな。日本語って不思議だね。

俺のバカヤロー!って、いくら叫んだところで過去は消えないんだけどな。

 

 

 

空港に着いて、本来なら真っ直ぐに目的地へと向かうんだろうけど、今回は迎えが来てくれるそうだ。しかも目的の人物が直接出向いてくれる。今日はその人の家に宿泊するらしい。

前回みたいに探し回る必要が無くて助かっているけど、それには理由がある。

 

 

雪ノ下宅でのあの一件があった翌日。俺は平山さんに口寄せされていた。気付けば恐山だ。家で昼ドラを見ていたのに…口寄せって怖いですね~。

そこで平山さんから先方と連絡を取り付けた旨を聞かされて、何日の何時に迎えが来るから遅れないようにと言われた。本当に至れり尽くせりだな。俺は平山さんにお礼を言って帰り道を急いだ。

ちなみに帰りは、材木座に口寄せしてもらって帰った。気分はテレポーターだ。転移先が材木座か平山さんの違いはあるけど。

 

 

 

その情報通りに、今はその人を待っているのが現状だ。どんな人かと尋ねたら「見ればわかる」とだけ言われた。どうやら平山さんはサプライズが好きらしい。

仕方ないので指定された場所で、指定された時間まで待っていたら何故か平塚先生がやってきた。俺達は驚いた。前回と違い、今回は平日に来ているからだ。

この人、仮にも教職者なのにフリーダム過ぎんだろ!とか考えていたら、平塚先生が俺に向かって声をかけてきた。あれ?俺に??もしかして見えてるの?

 

 

「こんにちは!話は聞いてるよ。君が比企谷八幡くん?初めまして、ボクは平海静(ひらうみしずか)です。ヨロシクね♪」

 

 

なんてこった…またもや平塚先生のドッペルさん?いや、平山さんのドッペルさん?あぁ、なんだ新手のドッキリか。驚かせやがるぜ!何だよ、同じ顔がそうそういてたまるかよ。

とりあえず周りにドッキリの札を持った人がいないかキョロキョロしてたら、目の前にいる平海さん?は俺に再度話し掛けてきた。

 

 

「エヘヘ、驚いた?ドッキリした??」

 

 

あまりにも満面の笑みで、にぱーっと笑うもんだから不覚にもその仕草にドキッとしてしまう。う、可愛い…。けど、ドッキリなんだ。騙されたぜ!

 

 

「ボクと山さんと塚ちゃんは、顔がそっくりさんだもんね~。けど三つ子じゃないよ?ほら、よく見れば違うでしょ?」

 

 

 

よく見れば?確かに髪はショートボブぐらいの長さだし、口調も雰囲気も子供っぽい。平塚先生が凛々しいお姉さん、平山さんがほんわかぽわぽわお姉さん、平海さんは天真爛漫な妹キャラだ。

見た目は確かに少し違うけど、顔と名前が一緒って…普通は名字が同じなのだろうけど、違うのであれば親族か何かなのだろうか?多分、塚ちゃんは平塚先生で、山さんは平山さんなのだろう。考えてたら聞いた方が早そうだという結論に達した。

 

 

 

 

『あの、初めまして。比企谷八幡です。失礼ですが、もしかして本当に別人なんですか?』

 

 

「もう~!最初からそー言ってるじゃない。詳しい話はあとでするからさ~今からボクの家に向かうよ♪」

 

 

『そ、そうだったんですね。すみません、あまりにも似てたので驚きました。』

 

 

 

俺と平海さんのやり取りを見て空気化しているヨシくん(材木座)と、目の前に来た平塚先生のソックリさんが一人漫才を始めたように見える雪ノ下を紹介したあと、平海さんの車に乗せてもらった。

 

 

 

「それにしても…本当にソックリですね。その、色々と…ええ、本当に色々と…。」

 

 

 

今は家に向かう道中の車内だ。

雪ノ下と平海さんの会話は弾むが、色々とソックリと言ったあとに平海さんの胸をジッと見てる雪ノ下。彼女の胸中を推し量る事は、誰にも出来ない。そっとしておこう。

 

 

「ホムン。我も驚いたぞ?まさかこれほど似て非なる者だとはな。平塚氏は女教師、師匠は優しいお姉さんキャラ、そして新キャラはボクっ子だと?これが萌えなのか!のう?八幡よ!」

 

 

 

それを俺に振るな。雪ノ下がゴミを見るような眼で俺達を見てるだろ。て、雪ノ下さん?もしかしてボクが見えてます?すっげぇ目が合うんだけど。

平海さんが俺達のやり取りを見てクスクスと笑う。あの、見ないでいいですから。前を見て運転して下さいね?本当にお願いします。

 

 

 

市街地を抜けると、景色が次々に変わっていき、突き抜けるような空と海が見えた。おぉ!素直に綺麗だと思った。こんな綺麗な海を直接見るのは初めてだ。デスティニーランド近くの海とは全く違う。本当に同じ日本なのかと疑ってしまうくらい綺麗だった。

ほぉ~と感心していると、運転席の平海さんも「ほえぇぇ」と感心していた。いや、アンタは見慣れてるだろ!と心の中でツッコんでおいた。

 

 

 

「さぁ、ついたよ~。ここがボクの家だよ。」

 

 

 

普通の住宅街らしき一角にある、普通の一軒家だった。もっと厳かな雰囲気の場所を想像してただけに、ちょっと拍子抜けだった。

 

 

 

「神社や寺みたいなのを想像してた?残念~。一般家屋でした~フフ♪」

 

 

『う、確かにちょっとは思いましたけど。けど、そういうものなんでしょ?ユタって。』

 

 

「おぉ~?少しは勉強してきたのカナ?」

 

 

「民衆の側で生活を支える、万能な何でも屋さんと言ったとこかしら?今の認識で合っていますか?」

 

 

「うん。だいたい正解だよ。ボクは大抵の事はやっているんだ。地域密着型がユタの売りだからね♪」

 

 

 

 

平海さんはそう言うと、またもやにぱーっと笑った。笑顔の効果だろうか、年齢が今一つ解らない。多分、平塚先生ぐらいの女性なんだろうけど。女性の年齢を聞くなと小町に言われてるから聞かねえけど。

 

 

「それからボクのことは、海ちゃんと呼ぶこと!いいね?」

 

 

『今の流れからどうしてその展開になるんですか?』

 

 

「呼ばなきゃ何にも教えないからね!い~っだ!」

 

 

「比企谷くん、呼んであげたらいいじゃない。」

 

 

「雪ちゃんとヨシくんも呼んでくれなきゃダメ!」

 

 

 

雪ノ下は年上の幼女キャラ(中身が)に雪ちゃんと呼ばれて少し嬉しそうにしていた。そういえばお前もボッチだったな。あ、目から汗が止まらないよぉ。

材木座はどうでもいい。ヨシくんと聞くだけで魔王を連想するからアウトだ。てか、コイツが一番リア充な気がしてきた。魔王要素が無ければハイスペック逆玉の輿だ。あ、けどあの母親がいたな。ザマァwww

 

 

少々脱線したが、俺達は海ちゃんと呼ぶことになった。当の海ちゃんは大満足みたいだ。

 

 

 

「それじゃあ早速だけど、ハチくんのハチウンチ(初運勢)を見てみるね♪」

 

 

 

ハチウンチとは初運勢の事らしく、その年の正月中や、近い月内に託宣する。ちなみに俺の呼び名はハチくんらしい。

 

 

 

「ハチくんは不思議だねぇ~。いいニュースと悪いニュースがあるけど、どちらから聞きたい?」

 

 

『じゃあ悪いニュースからお願いします。』

 

 

「このままだと元に戻れません~。残念です。ハチくんは憑依出来るんだよね?もう自分の体には試してみたカナ?どうだった?」

 

 

『そ、それは………無理でした。何か理由があるんですか?』

 

 

「簡単だよ~。至極簡単な理由カナ?それはね…ズバリ、未練だよ!」

 

 

 

 

海ちゃんが言うには俺には未練が残っているらしい。確かに事故したあの時は、色んな想いがグチャグチャに入り混じって未練タラタラだった。誰だってそうだろう?大事な者を残して死ぬなんて嫌なハズだ!俺は嫌だ!

確かに前までの俺なら、自己犠牲で自分だけが傷つけばいいと思っていた。

実際そうだったし、誰だって捨て駒を選ぶなら俺みたいなボッチを選ぶだろう?けれど俺は本物を見つけてしまった。あの死の間際に。

結局、死んでなかったものの、ようやく見つけた本物を手離すなんて俺には出来なかった。アイツらと生きていたいと思った。それこそが未練なのか?

 

 

 

『それはおかしい!確かに未練はあります。けど、その理屈なら体に戻れないのは理に反するでしょ?俺は早く体に戻ってコイツらと生きていきたいんだ!』

 

 

「ん~ん~熱いねぇ~?ハチくん♪簡単な事だよ。じゃあ、その未練じゃないんだよ。きっと。」

 

 

『はぁ?ふざけないで下さいよ!じゃあ、何なんですか!』

 

 

 

「それをボクに聞いても解らないよ。それに、答えは自分で出すもの…でしょ?」

 

 

 

 

俺が残した未練?

アイツら二人を残して死ねない、これが一番の未練だったはずだ。じゃあ、俺の本当の未練って何だ?

悪いニュースってやつの後に、良いニュースがあるのを忘れていた俺は、海ちゃんに声を掛けられるまで、自問自答をずっと繰り返していた。

 

 

 

 

 

 




新しい静シリーズです。
じつはオリキャラと舐めてはいけません。
隠し設定ありなのです!

それはまた明かされます。
べ、別に考えるのが面倒くさくてやったんじゃ
ないんだからね!


いや、本当にちゃんと考えてますからね♪
じゃ、また次回にでも!



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