やはり俺が意識不明の重体なのはまちがっている。   作:世間で言うジョージさん

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お久し振りです~☆

永らく忙しく、更新遅れましたー。

とゆーわけで取り返していきますよ~。




第35話 放置された問題

 

 

 

現在の場所は平将門公の首塚。

時刻はティータイム手前ってところだ。

 

 

 

「みんな初めて来るんちゃう?まぁ私も初めて来たんやけどね。ちなみに、ここは東京の中でも重要な場所やねん。霊的拠点の一つとでも言うべきなんかな?けど、私らにとってはご先祖様への墓参りっちゅー感じやけどね。」

 

 

 

平さんの感覚では墓参りかよ!

俺にとっては下手したら吸収されて、墓に参りました!って事になりそうだ。将門公は、善くも悪くも守護してくれる。

将門公の怨念と言うには語弊があるらしく、実際は土地や民を守っているそうだ。

 

聖遺物という物を知っているだろうか?簡単に言うと、聖人の遺品みたいなもんだ。ここには将門公の首が眠ってるんじゃなくて、その聖遺物が安置されているそうだ。その性質として、ゴーストを吸収する掃除機みたいな役割を果たしている。

結果、それが民草の生活を守っているそうだ。他にも加護があるらしいけど、詳しい事は解らないらしい。

 

 

 

「ホムン、八幡よ。我らから離れるなよ?現在のお主は酷く脆い。だが案ずるな。我が結界で守護出来ぬものは無い!」

 

 

『わかってるけど、お前じゃなくて平さんの張った結界だけどな。』

 

 

「そやね~材木座君は素質あるから、修行すれば結構ええとこまでいけるんちゃうかな?」

 

 

 

ここでも材木座は大人気らしい。

ちなみに現在は平さんと材木座の間にいる。二人の間に簡易結界のようなものを張って、俺が吸収されないようにしてくれている。

今更の話なんだが、今回は俺いらなくね?命の危険しかなくね?

 

 

 

『あの、やっぱり俺いらなくないですか?むしろ帰りたいんですけど。』

 

 

「何を言うとんよ!アンタにも充分関係あんねんで?病院で今も身体は眠ったままやろ?医者から回復が早いとか言われんかったか?」

 

 

『そういえば、奇蹟とか異常とか言われてたような気がする……。』

 

 

「そらそーやろ。だってソレ、聖遺物の恩恵やもん。正確には平塚ちゃんの祈りのおかげやけどな。」

 

 

「私の……?どういう事ですか?」

 

 

 

 

現在、俺の身体はいつ意識が戻ってもおかしくない程には回復しているらしい。担当医のお墨付きだから間違いないだろう。だがそれには理由があった。

塚守である平塚先生の祈りが、聖遺物を媒介として俺の自己治癒力を高めていたそうだ。平塚先生には感謝してもし足りないくらいである。

 

 

 

 

『平塚先生が俺なんかのために祈ってくれてたなんてな…。ありがとうございます。』

 

 

「いや、比企谷。水を差すようで悪いが、私は祈った事など一度も無いんだ。そもそも儀礼や儀式といったものにも疎い。ましてや霊感などもゼロだ!それに…平さん。まるで直に見て、聞いたかのように貴女は言いますね。この事はどう説明するつもりですか?」

 

 

「平塚ちゃん。アンタは確かに祈っとったよ。そしてそれを私らも見とるし、聞いとる。ソレについても説明せなアカンな。アンタら……共感覚って知ってるか?」

 

 

 

 

平さんからまたもや新情報だ!

平家の一族の女性には『静』と名付ける習慣というか、習わしがある。ただ、一族を代表する巫女…この場合は平山、平海、平塚、そして宗家になる平の家系だけは別格らしい。

その別格である『静』を冠する巫女達は共感覚を持ち、お互いの想いの強かった出来事や、強い感情等を『夢を見る』という形で体験する。体験するとは文字通り、自分の出来事のように夢で体験するそうだ。

今回の場合なら、平塚先生が体験した一連の出来事と、その時に感じた想いや感情が流れ込んできたらしい。

勿論、それが平塚先生の祈りだって事も当人以外は理解していたそうだ。

以下、回想。

 

 

 

 

『ウオォォォォォッ!この程度の金縛りなぞッ!!比ィ企谷ァァァァッ!!!君を死なせん!死なせんぞぉぉぉぉ!!!』

 

『私は手を握りしめ強く想った。死なないで、と。』

 

 

 

 

回想終了。

病院で起きた一件。これらの映像と共に感情も流れ込んできたのだから、静達は祈りの瞬間を知っている。

その清らかな祈りを感じた平シリーズの方々は平塚先生に協力する気になったそうだ。当の平塚先生は、黒歴史を共有されたことで悶えていた。

この件を掘り下げると、俺にも流れ弾がくるので黙っておこう。

 

 

 

「これで納得いってくれたかな?平塚ちゃん?」

 

 

「……えぇ、とても。ところで平さん、私が他の静達の想いを見たことが無いのは何故ですか?」

 

 

 

まるで不平等だと言わんばかりに問い質す平塚先生は、少し涙ぐんでいた。

可愛いとこあるじゃないッスか、静ちゃん。もう俺が貰っちゃっていい?いいよね?

 

「ヒッキー?」

「比企谷くん?」

 

 

はい。嘘です。すみません。

由比ヶ浜と雪ノ下から睨まれた。

喋ってもないし、見えてもないのに何なの?二人とも見えてるの?ねぇ、見えてるんでしょ?

 

 

 

「他の子らのが見えへんのは、平塚ちゃんの力が弱いからや。ただ、それだけやね。他に聞きたい事とかある?無いんなら、はよ首塚に触れてまおか。もぉええやろ?」

 

 

「うぅ……解りました。」

 

 

 

平塚先生はモジモジしながらも、少し深呼吸をする。落ち着きを取り戻したのか、いつものキリッとした顔で首塚に触れた。

 

 

……何も起こらなかった。

 

 

 

もっと光ったり、転移したり、バトルを期待していただけに拍子抜けだ。まぁ何も無いのが一番なんだけど。

平塚先生はと言うと、同じことを考えていたようで目をパチクリさせていた。燃える展開が欲しかったんですね。気持ちは解ります。

そもそも塚守の使命やらお役目やらを思い出したところで、何か巨悪と闘う訳でも、白面を封じておく訳でもないからな。

 

 

 

『何も起きなかったですね。』

 

 

「そぉでもないんちゃう?平塚ちゃん、何か変わったとこない?」

 

 

「……変わったと言うか、足されたと言うか、自然と記憶していたような感じですね。」

 

 

 

平塚先生が言うには、元々記憶していたみたいに『覚えていた』そうだ。思い出すでもなく、詰め込まれたでもなく、1+1=2でしょ?くらいにさらっとした感じだったそうだ。

おかげで塚守として自覚はしたものの、今まで何かをしたことはない。これからもすることが無いというのが実状だそうだ。

 

 

 

 

「特に塚守らしいことは何も出来ないが、聖遺物を通して比企谷の自然治癒力を上げる事は可能だ。」

 

 

 

 

俺の体が治る。その事実は素直に嬉しいんだけど、その前に一つどデカイ壁がある。

 

 

 

 

 

未練。

 

 

 

 

 

俺を取り巻く環境が、その事を考えさせないように忙しなかった。といえば嘘になるな。結局のところは、その未練を認めるのが怖かっただけなのかもな。

俺達は首塚を出て、もと来た道に沿って歩いていった。

 

 

 

 

 

 




一難去って、また一難。
この場合はどーするんでしょうね~。

未練を見つけて解消しないと戻れない、
次回は活躍予定!?
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