やはり俺が意識不明の重体なのはまちがっている。 作:世間で言うジョージさん
また続きを書くかは未定です。
三只眼を書き終わったら投稿するかもですね。
季節は変わって、今は春だな。
陽ではない。やめてくれ、魔王が来たらどうする?
今は新学期となり、新一年生も大手を振って闊歩する4月だ。小町は無事に受験を合格して今は俺と同じ総武高校に入学した。毒虫も一緒に付いてきた。いや、憑いてきたに違いない。よし成仏させよう、物理的に。
あれからどうなったのか?
病院で体に戻れた俺は、まだ回復仕切っていない体に慣れずに眠りこけてしまった。そのあと皆が来てくれたそうなんだが、ナースコールを押そうと手を伸ばしたまま眠っていた俺を見て少しばかり騒ぎになっていたそうだ。
以前に金縛りパニックを引き起こしてたので、担当医は恐る恐る見に来る羽目になったらしい。
それからの日々は慌ただしかった。検査やらなんやらで暫く退院出来なかったが、その間は毎日誰かが見舞いに来てくれた。勿論、勉強の面倒も見てもらうことになった。雪ノ下大先生に教わっていないときは、何故か陽乃さんと材木座がセットで来る。仲が良くなったのは知っていたが、時おりイチャついてるようにも見える。まさかと思いながらも、事情を知ってそうな由比ヶ浜に軽くカマをかけてみたら案の定答えが出た。
どうやら俺が目覚めたあたりから付き合いだしたそうだ。
な、な、なんだとぉ!裏切り者めっ!リア充死すべし、慈悲はない!
それ以降、材木座が来たときは思いっきり睨んでやった。初めこそはちょっと照れてるのか恥ずかしがってるのか解らないが、申し訳なさそうな顔をしていたものだ。
しかし俺が退院してからはドヤ顔をするようになった。とある放課後にラブコメ系のラノベを書いたと言ってきたので読んでみたところ、主人公はどう見ても材木座。ヒロインはどう見ても陽乃さんだった。雪ノ下と由比ヶ浜も気付いたらしく、口から砂糖が出そうな顔をしていた。
実際に二人はラブラブらしく、魔王の母親にも気に入られているらしい。なんだこれは?前世なの?これも前世の因果関係なの?
ヨシくん(材木座)と母親にも呼ばれ、可愛がられているそうだ。
平塚先生もあれから変わったのだと聞いた。何やらあれから共感覚を感じれるようになったらしい。勿論、平山さんと平海…海ちゃんとだ。三人は仲良くなり、ガールズトーク?をたまにしてるんだそうだ。グループ通話やチャットを使って毎日楽しそうにしている。
ちなみに平塚先生以外は年下らしい。その事に触れた材木座にシェルブリットが撃ち込まれていた。
雪ノ下と由比ヶ浜は元の日常へと帰っていった。雪ノ下は相変わらずだが、由比ヶ浜はテストに相当苦労したようだ。
無事に全員進級できたからいいが、今後も彼女は苦労をすることだろう。一応ここは進学校だし。
変わったことが1つだけあった。
それは三人の人間関係だ。今までよりも互いの距離感が近く感じるのだ。由比ヶ浜だけじゃなく、雪ノ下まで近くなったのだ。陽乃さんにあてられてるのだろうか?それとも憑依時の俺との経験の影響だろうか?
二人は俺の考えてることをピタリと当てることが増えた。え?なに?みんなエスパーなの?って感じ。
今後も二人との仲は進展していくのだろう。もう二人と何もないなんてことはないし、まだ多少の気恥ずかしさはあるが、二人とも俺の大事な人達だといえる。まだ時間はあるんだ。少しずつ進んでいけばいい。
そして俺にも1つ変わったことがあった。
退院した俺をクラスの奴等は温かく迎えてくれた。トップカーストの連中が率先してきたことで、他の連中も釣られてついてきたってところだ。
「八幡…退院おめでとう!」
戸塚が来た瞬間に、俺は不覚にも涙してしまった。ゴーストの時にこのエンジェルと話せていたら、俺はきっと成仏していたかもしれない。ちなみに由比ヶ浜からの視線は華麗にスルーしておいた。
「なんで彩ちゃんの時だけ反応違うし!」
「ヒキ谷く~ん、あそこから退院とかマジぱねーっしょ!」
「だな!」
「それな!」
寄せ書きをくれた皆には感謝の気持ちしかない。あれは俺のお宝リストに入るほど大事にしている。
本当に色々とあった。ゴーストになってから色んな人にお世話になったと思う。養われるのはいいが、借りは必ず返すのが俺の信条だ。
そういえば、何が変わったのか言ってなかったな。これは成長といえるのか、それとも未練だと言えるのかは解らない。もしかしたら副産物や、神様からの贈り物とも言えるかもしれない。
「八えもん~!我の書いた新しい小説を読んでくれ!今回は我と陽のんを題材にした異世界転生物語である!…グハッ!」
「うるさい。今いいところだからまた今度にしろよ。むしろリア充爆発しろ!」
「ちょ!中二がまたパクパクしてるし!て…ヒッキー!」
そう、ゴーストの能力を使えるようになってしまった。ヨシくん(材木座)は解除できるけど、金縛りは人に使っちゃ駄目だからね?良い子は真似しないようにしよう。
こうして俺は未練を少しずつ残しながら、これからも生きていくかもしれない。その時は頼れる仲間と、『本物』を分かち合った二人に打ち明けて乗り越えていこうと思う。
こんな特殊な能力を持った高校生なんて、中二病全開みたいで恥ずかしいと小町に言われたけどな。
あの事故が切っ掛けになったとはいえ、小町はもう二度と事故には会うなと激おこだった。そんな小町が言うには……
やはり俺が意識不明の重体なのはまちがっている…だそうだ。
終わり☆