やはり俺が意識不明の重体なのはまちがっている。   作:世間で言うジョージさん

4 / 39
ほとんど文のみで構成されていた。
会話がないのもなんか変だと思ったけど
そんな事もなかったかも。

ゴースト生活一日目が長いです。





第4話 出来る事、考える事

 

 

 

体に…どーやったら戻れるんだ?

 

 

混乱しかける頭を落ち着かせる。素数を数えようとしたが、数学知識は壊滅的だったことを思い出した。そもそも数学なんていらんだろ。そんなのは一部の賢い人に任せればいい。適材適所ってやつだ。うん、もう大丈夫だ。

 

 

眠気なんてものもない。そもそも脳や体が疲れる事がないのだから。そう考えるとのび太くんはリスペクト出来る。

……案外余裕だな、俺。

今やるべき事は、何が出来るか考える事だ。深夜の病室は静かで不気味だと想像していたが、前回の入院中に馴れてしまっていたので新鮮味は全くなかった。唯一、新しい発見があったとすれば、心電図のピコンッピコンッて音が煩いのと、呼吸器のシューコーて音がダース・ベイダーみたいだということだ。あまり集中して考えにくいので、我が愛しのマイホームへと帰ることにした。

 

 

 

深夜に出歩いた事なんかなかった。社会不適合者の烙印は押されていたが、不良ではない。夜遊びもした事は一度もない。だからとっても新鮮だった。深夜とは、もっと静かなもんだと思っていた。時折通りすぎていく車の音、新聞配達のバイクの音、コンビニでたむろっている者達の会話、色々と発見があったが、歩き疲れはしないけど精神的に疲れる事が一番の発見かもしれない。

 

 

自宅前にようやく着いた。ふと上を見ると俺の部屋の電気が点いている。もしかして泥棒か?急いで部屋へと入ると、そこには小町がいた。小町は俺の写メを見ていた。後ろから覗いたことに少しの罪悪感があったが、愛しの妹の顔を早く見たかったので、正面に回った。

……後悔した。少し考えれば気付いていたかもしれないだろうに。俺はちっともデリカシーが無いらしい。小町は俺の写メを見ながら泣いていた。いつ撮ったのかわからないものもあった。それをスライドショーにして、小町は懐かしむように泣いていた。

 

 

 

「早く帰ってきてよ…おにーちゃん……」

 

 

 

途端に心が締め付けられる。小町を抱き締めなきゃ。抱き締めようとすると、俺の体は、小町の体をすり抜けた。わかってはいたんだが、実際に体験するとクルものがあるな。

 

 

そのまま小町は泣き疲れたのか、俺のベッドで横になって寝てしまった。

今の俺には、布団をかけてやる事も出来ない。頭を撫でてやったり、抱き締めてやる事も出来やしない。

 

 

本来の目的を思い出そう。

思考の海から帰ってきた俺は、具体案をまとめてみた。

 

 

漫画やアニメや映画等で、ゴーストが出来た内容を練習、実践してみる。

霊能力者を探して、助力を仰ぐ。

お仲間(幽霊)を探して、何か出来ないか師事を仰ぐ。

 

 

主に思いついたのは、その3つだけだった。早速、近くの墓場に行くとことにした。それでも駅二つ分の距離があって、夜間は交通機関が不便だと痛感した。目的地に着いた。時刻も丁度、丑三つ時だ。出るには頃合いの時間である。不気味な雰囲気が漂っていると想像していたが、住宅地も近いからか、割りと綺麗に整理されている。ハッキリ言うと、怖くない印象を受けた。そのまま奥へと進んでみたが、特に何もなかった。誰の墓かわからないが、お邪魔しますと言って腰をかけさせてもらった。

 

 

暫く待ってみたが、特に何もなかった。よくよく考えてみれば、俺が24時間活動しているんだから、丑三つ時とか関係なくね?

出やすい時間帯などなかったのだ。

それに、誰も好き好んで墓場にいないだろう。俺なら墓場にいるより、他の場所に行く。宛が外れたので、帰ることにした。帰り道で時々すれ違う人に、俺のこと見えてるでしょ?と、言ってやりたい気持ちがあったが、今回は止めた。

 

 

 

家についてから思ったのだが、仮に俺以外のゴーストがいたとしても、必ずしも協力的ではない可能性もある。憎しみを持ってる奴もいれば、悪意を孕んだ奴もいるかもしれない。この線は諦めて、他の案でいこうと思った。

 

 

 

自室へと戻ったので、早速色々と試してみた。まずは飛ぶ練習から始めた。物体をすり抜けるのなら、地に足が着くのはおかしいはずだ。ましてや、建物だと2階に上がれないはずだ。重力の影響を、俺が勝手に受けていると思い込んでいるから、地に足が着いていると仮定した。脳内で飛ぶイメージをしてみる。案外、簡単に飛べた。屋根を突き抜けて、遥か上空へと飛んでいった。あまり飛ぶと昇天するかも?と思い、そこそこのスピードも出ることを確認出来たから、家に戻った。

よし、明日からの行動を考えよう。

 

 

日が昇ってきた。寝れないのもつらいんだな。不眠症の気持ちが少し解った気がした。小町の寝顔を拝みながら、霊能力者を探すなら人の多いところだと思ったので、学校へ行こうと決めた。

 

 

 

 




ゴーストになって出来る事が増えました。
今後も出来る事が増えるかもしれません。

八幡は自分の周りを救う事が出来るのか?

ご意見や感想ありましたら、
お願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。