サイヤ人になりまして。   作:畦道

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1度はドラゴンボールの小説を書いてみたいと思いました。初めてですが、どうぞよろしくお願いいたします。


序章
転生しました


転生。

意味は、生あるものが死後に生まれ変わること、再び肉体を得ること。

一応似たようなものとして輪廻、輪廻転生、転生輪廻などもある。まぁこれらは微妙に意味が異なってくるのだが、この際いいとしよう。

また、最近では神様転生なるようなものもあるらしい。こちらは、他と違い神様などと会ってチート能力を貰えたりするようなものらしい。

初めて聞いたときはそれなんてご都合主義なんて思ったこともあるが、物語上仕方のないことであるし、そもそも俺自身出来ることならなってみたいななんて願いが少しはあったから批判はできない。

だって楽しいじゃん。無双。チート能力万歳!

 

 

‥‥話を戻そう。まぁ、そんなものを調べたりするぐらいには俺は転生に憧れたりはしていた。そんな科学的根拠もほぼないような、非現実的なもの、信じてるなんてバカじゃねーのとか思うかもしれない。実際、俺も信じてなんかはいなかった。

だが、信じなければならない状態に俺は陥ってしまったのである。つまり、何が言いたいかというと、

 

 

 

 

 

 

―――――――俺、転生しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行ってきます」

 

そう言って俺は、木製の扉を開けて家から出た。直後、ドアの隙間から、いってらっしゃいという声が聞こえた。

俺と一緒に住んでいる、じいちゃんの声だ。

 

だが、じいちゃんといっても、血の繋がりがあるわけではない。聞けば3年前、俺が赤ちゃんの時に、山で捨てられて泣いていたところを拾ってきたそうだ。

ちなみに俺はその時の記憶はない。気づいたらじいちゃんと一緒に住んでいたという感じだ。できればそこら辺の事情を知りたいので、もっと早い時期に記憶が戻って欲しかったところだ。

というか山で捨てられてるってどんだけ。俺の親、どんだけ育てたくなかったんだよ。そんなに俺が嫌だったか!?育児放棄、ダメゼッタイ。

 

「まぁ、それも仕方ないか」

 

そう言って俺は自分の尻から生えている尻尾(・・)を見た。

そう、これで分かるだろう。俺はドラゴンボールの世界の種族、サイヤ人に転生してしまったのだ。

 

初めて尻尾を見て、サイヤ人に転生したと知ったときは、発狂しかけた。というかした。

 

その時じいちゃんは俺がおかしくなったのかと思ったらしく、めっちゃ心配してくれた。すまぬ、じいちゃん。でも、それぐらい嬉しかったんだ。その時は。

だって、サイヤ人だぞ?ドラゴンボールの世界だぞ?努力次第では空も飛べ、素手で銃弾をつかみ、しまいには星を破壊できるようになるんだぞ?嬉しく無いわけがない。しかも、俺は前世ではドラゴンボールのファンでもあったんだ。尚更嬉しいに決まっている。

 

まぁ、そんなこんなで俺は嬉しさと希望に満ち溢れていた。そして、あわよくば孫悟空達に会い、皆と一緒に戦ってみたいなんて思っていた。

 

 

が、この世界は俺が思って以上に厳しく、複雑で、残酷な世界だった。

 

 

考えながら、歩いているうちに、俺はある村にたどり着く。そこまで大きいわけでもなく、いくつか家や雑貨屋などが並んでいる極普通の村だ。

ここで俺は生活に必要な金を稼ぐために仕事をしていた。どんな仕事かというと、木を切って運んだりとか、畑を耕したり、畑を守ったりするような、いわば農業、林業などのものであった。5歳の子供にこんなことをさせるのはマジで酷いと思う。幸い、俺はサイヤ人で力も強いし、修行になるため、あまり苦ではないが、日本だったら絶対法律に引っ掛かるぞ。というか他の国とかでもしてないと思う。

が、俺には働かなければならない理由がいくつかあった。

 

1つ目は、じいちゃんが1年前くらいから体調が悪くなってきたんだ。じいちゃんと俺は山奥の小さな家に二人だけで住んでいる。そんな田舎に誰も来るわけもなく。今までじいちゃんが働いていたから生活出来たものの、誰も働いていないとなると、流石に生活は厳しくなってくる。

じいちゃんは、「どうせ先の短い老いぼれじゃ。ワシの事なんか放っておいて、別に働く必要はないぞ」、と言ってくれているが、山で捨てられていた俺を拾ってくれ、さらに養ってくれたのに、放っておくなんてできないだろう。今では唯一の家族でもあるのだ。というわけで俺は一人で働いている。

 

二つ目は、俺がこの星の人間ではないから。まず、俺のいる星は地球じゃない。

ヤードラット星という、ドラゴンボールの原作にも出てきた星だ。原作では、孫悟空が超サイヤ人になり、フリーザを倒した後に戦いの舞台となっていたナメック星が爆発し、脱出しようとした悟空がたまたま見つけた、ギニュー特撰隊の乗ってきた宇宙船の行き先になっている。そこで悟空は瞬間移動という技を身に付けたりしていた。そんな技の宝庫と呼べる星に俺はいたらしい。

 

だが、さっきも言ったように、この世界はそんなにホイホイ技を教えて貰えてもらえたりするほど、甘くはなかったのだ。

この星の住民、ヤードラット星人は俺が思っていたよりも、外の世界の人間のことを異常に嫌っているらしい。しかも、宇宙の中でも有数に狂暴で他の星の侵略をするような、サイヤ人なら尚更であろう。

 

 

と、なると、俺に向けられる視線は恨みや恐怖、苛立ちなどの負の視線しかない。俺は、そんなことをするつもりはないと言っても全く聞かないだろう。つまり、生活が苦しいので、助けて下さい、なんて言っても無駄だ。無視されるのが当たり前、酷ければ攻撃もされるだろう。全く、子供に厳しい世界だな。…子供というより、俺か。

 

 

まぁ、実際に聞いたわけではなく、只の憶測であるのだが。多分間違っていないからいいだろう。

 

3つ目は、この世界は完全に弱肉強食、強者がものを言う世界であるからだ。弱者が何を言っても、結局は価値がなければ意味はない。しかも、集団よりも、個の力の方が圧倒的にものをいう。戦闘力10のやつが100人いても、戦闘力1000のやつには勝てない。今の世界にあるような、ボイコットとかは全くもって意味を成さない。殺されるのが落ちだ。本当に分かりやすい世界である。分かりやすすぎて困るんですけどもね。

 

 

というわけで、俺はこんな子供でも働かなくてはならない。言っただろ?世界は残酷何だって。その点、1年間修行して、服までもらってきた悟空はほんとにすごいと思う。ぶっちゃけコミュニケーション不足の俺には無理です。

あ、でもあれか。フリーザを倒したからか。結局弱肉強食の世界じゃねーか。ちくしょう。

 

「はぁ‥‥‥‥‥」

 

何でこんな世界に転生してきてしまったんだろう。憧れていたあの頃の自分を殴りたい。

 

けど、いつまでも落ち込んでいちゃだめだ。もう過ぎたことは、事実として受け止めなければならないのだ。いつ殺されるかもわからないし、何より弱くては何も変えることは出来ない。もしかしたら、悟空がこの星にくる可能性だってあるのだ。まだ、終わった訳じゃない。むしろ、まだ、始まったばかりだ。幸い、俺には前世の記憶と、サイヤ人の肉体があり、ヤードラット星で技を学べる可能性も残っている。

折角、転生したんだ。俺は、明日を生き残るために頑張ってやる。

 

 

今日から俺は変わるんだ!

 

 

「おら、さっさと仕事しろ!!死にてぇのか!」

 

 

そうやって俺の上司が叫ぶ。

 

 

 

 

前言撤回。

 

 

無理です。やっぱり、明日からでいいや。

 

 

 

あ、俺の名前はレンっていいます。

 

 

 

 

 




レンくんがこんなに虐げられてる理由は近々出す予定です。ヤードラット星人は優しいからね!

誤字、脱字や、設定が違ったりしたらぜひご指摘ください!他にもアドバイスなどがあればお待ちしております。
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