白夜の兄貴分が帰って来るそうですよ?〜凍結(リメイク執筆中)〜   作:☆シュレリア☆

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第10話になります!

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ゲーム再開までの動き・前編

「ゲーム再開までの動き・前編」

 

十六夜は現在、ラグスやレティシアと共に黒夜のゲーム盤で修行していた。相手は黒ウサギで、2人は激しい攻防を繰り広げながら少しでも強くなるために勤しんでいた。

 

飛鳥と耀はと言うと、先日街で見つけたはぐれの精霊に連れられてどこかへと行ってしまっている。

 

黒夜はリンの事で白夜叉の所へ行っていた。

 

一際大きな衝撃がラグスとレティシアの髪をなびかせると、煙の中からひざをついた黒ウサギの首元に手刀を構えた十六夜の姿が見えた。

 

「うぅ・・・もう私では十六夜さんの相手は務まりませんね・・・」

 

「いや、黒ウサギも強くはなっている。十六夜の成長が早すぎるんだ」

 

「ですね・・・これだともう私か黒夜じゃないと十六夜さん一対一での修行は出来なさそうです」

 

黒ウサギとの一件があってからというもの、十六夜は急激に力を付けていた。例の白髪モードも既に使いこなし、黒夜の戦い方を可能な限り吸収した今の彼は、召喚された頃とはまるで別人である。

 

別人・・・ということであれば、飛鳥と耀も似たような物なのだが2人はまだまだ未熟で武術の基礎も7割ほどしかマスターしていないのが現状である。

 

黒夜はそれでも常人よりは早いペースで強くなっていると思っているので、今のところは特に気にしていないようだ。

 

「それじゃあとりあえず、次はレティシア相手してくれ」

 

「フフ・・・いいだろう。手加減はしないからな?」

 

「望むところだ!」

 

こうして今日も十六夜は自分を高めるために拳を振るうのだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

一方、飛鳥と耀は小さな精霊に連れられて昨日見に来た展示会場を訪れていた。

 

「飛鳥は一昨日も来たんだよね?」

 

「えぇ、この子を捕まえた後にね。その時は大量の鼠に襲われてビックリしたのだけど・・・修行のお陰で擦り傷一つ負わなかったわ」

 

「フフ・・・でも、昨日は・・・」

 

「そうね・・・あの笛の音さえ無ければあんなのに負けないのに。ゲームが再開されたら、増えを吹く前に一気にかたずけるしかなさそうね」

 

2人は作戦を立てながら先を進む精霊の後について行った。・・・すると、飛鳥は見覚えのある場所に出る。

そこは紅い鉄人形が展示された大空洞だった。

 

「これ・・・スゴく大きい・・・」

 

「あすかっ!あすかっ!」

 

「どうしたの?」

 

飛鳥は精霊に促されて鉄人形の側へ移動する・・・すると突然、契約書類と共に声が聞こえてきた。

 

『初めまして・・・私たちはハーメルンの伝承によって命を落とした子供達の御霊の群体。そしてその子は131人目の同士。私たちは飛鳥さん・・・貴女に私達が星海竜王より与えられた鉱石を鍛えて創り上げたこのギフトをお渡ししたく現れました』

 

「私を・・・試していたの?」

 

「いいえ・・・貴女とその子の出会いは偶然でしかありません。しかし私たちにとっては最後の軌跡だったのです。・・・このゲーム、受けていただけますか?」

 

「・・・・・いいわ。今は少しでも力が欲しい・・・みんなと対等に戦えるだけの力が欲しい。その勝負、受けるわ!」

 

耀はなんだか置いてけぼりな気分だったが、飛鳥が楽しそうなので見守ることにした。ついでにここなら多少暴れて大丈夫そうだと思い、自分も少し鍛練しようとギフトを発動するのであった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

十六夜たちが今自分に出来る最大限の事をしている時、箱庭のある所ではようやく偽リンがコンゴウを連れて殿下のもとへと戻っていた。

 

「殿下〜ただいま!」

 

「リンか・・・どうだった?」

 

「ダメだね・・・コンゴウさんでも勝てなかった・・・というか瞬殺だったよ」

 

「となると・・・その男は本物な可能性が高いな。ったく、どう報告すれば良いんだ?」

 

殿下は軽く額を抑えると、やれやれと肩を落とした。

 

「ありのまま報告するしかないかな・・・ついでに私達の手には負えない事も伝えた方が良いかも。じゃないとまた被害が出ちゃうよ」

 

「そう・・・だな。だが今はまだ報告するな。一度自分の目で確認したい・・・丁度近いうちに南で祭りがあっただろ・・・俺たちも作戦のために向かうし、もしノーネームの連中が参加するならこっそり覗いてみる」

 

「見つからないでよね?まだ殿下の存在を知られる訳にはいかないんだから・・・」

 

「わかっているさ・・・」

 

そう言うと、殿下とリンは闇に紛れるように姿を消すのだった・・・。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

一方その頃、白夜叉が封印されているバルコニーでは・・・。

 

「今・・・人形が殿下と合流したみたいですね」

 

「そうか・・・どうだった?」

 

「気づかれてないですね。人形も流石と言いますか・・・完全に私になりきってます。これならバレる心配は無いと思います」

 

「よし・・・と言うわけだ白。今後はこのリンから魔王連合・・・ウロボロスだったか?の情報が手に入り次第伝える」

 

「流石というかなんと言うか・・・兄上には驚かされてばかりじゃのう?」

 

白夜叉は笑いを堪えながらリンを見た。今のリンは長い黒髪が短くなっており、色も真っ白になっていた。服装も黒夜が用意したレティシアと同タイプのメイド服を着ており、パッと見ではそれがリンだとは気づけないだろう。

ちなみに名前もリンではなくレンと名乗るように言われており、これはノーネーム全員に徹底させている。少しでもバレる可能性を減らすための処置である。

 

「それでですね・・・白夜叉様には幾つか話しておかなければいけない事があるんですけど」

 

「む・・・なんじゃ?」

 

「まず、今度南側で開かれる復興を祝う祭りはご存知ですよね?」

 

「あぁ・・・確か1ヶ月後くらいじゃったな。私もゲストとして参加してする予定じゃ」

 

白夜叉の返答に頷くと。リンは話を続けた。

 

「その祭りの時、ウロボロスは東側にアジ・ダカーハの分体を数匹放つ計画を立てています。しかもそれは第1世代なので、今の白夜叉様では・・・恐らく倒せないでしょう」

 

「なんじゃと!?」

 

「それと同時に、北側の鬼姫連盟やこのサラマンドラへも攻撃を仕掛けるようですし、私たちにもその復興祭を襲うように命令が出ています。これは各地の階層支配者を倒すための計画で、なぜそのような事をするのかまではわからないのですが・・・」

 

「いや、それだけ情報を貰えたなら十分じゃ。上もおんしの事を信用するじゃろうて。・・・それにしても、南川は小僧どもに行ってもらうとしても北と東はどうするか・・・」

 

白夜叉は痛む頭を押さえながら考え込んでしまった。特に東側に来るというアジ・ダカーハの分体はもしも暴れ出せば下層など数日で焼け野原になってしまうだろう。

だが、黒夜は何を悩んでいるんだと俯いているリンの頭をワシャワシャと撫で回した。

 

「そんなに考えなくても良いだろ?南側はラグス達がいれば大丈夫だ。そしてアジ・ダカーハの分体は俺が相手する。多分白は神格を返上するかで悩んでるんだろうが、そんな事する必要はない。最後に北側だけど・・・確か牛魔王と鬼姫の所は懇意にしてたよな?なら救援に向かうだろ・・・最悪俺が分体を倒し次第向かえばいい」

 

「むぅ・・・兄上には世話になってばかりじゃのう。3000年前といい今といい、本当にすまぬ・・・」

 

「今更なに言ってんだ。俺は俺で色々世話になってるし、今も昔も好き勝手に遊んでるに過ぎねえよ。今じゃ恋人もできたしな・・・凄く充実した生活を送れてる」

 

「いつの間にか私もその1人になっちゃってますしね・・・」

 

リンの一言に、白夜叉は笑い声を上げた。そう・・・リンは黒夜の眷属になったという事で、レティシアと同じようにギフトカードには寵愛者と伴侶が追加されていたのである。

これには流石のリンもかなり驚いたしラグスやレティシアの反応が強かったのだが、2人ともそんなリンを暖かく迎え入れてくれた。

リンは恥ずかしさで顔を真っ赤にしていたが、少し嬉しくもあって黒夜と出会えて良かったと思うのだった。

 

「まぁ契約上の物だから別に本当に恋人にならなくても良いんだけどな。さて、そろそろ十六夜の様子でも見に行くか・・・」

 

黒夜はそう言って立ち上がると、一度白夜叉に向き直った。

 

「暇でしょうがないだろうけど、また来るから我慢しててな」

 

「わかっておるよ。まぁまたなにかわかり次第教えてくれ」

 

「りょーかい」

 

その一言を最後に、黒夜はリンを連れてゲーム盤へと移動するのだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

その頃ジンはと言うと、サンドラと共にいた。というか戦っていた・・・。

 

ジンは今回のゲームではステンドグラスを担当する事になっているのだが、もしもの時を考えてこの一週間で少しでも力を伸ばそうとサンドラに声をかけたのである。

しかし、流石に今のジンではサンドラ相手にもまともに戦う事が出来ず。何度も地面に転がっては立ち上がりを繰り返していた・・・。

 

「ジン・・・少し休憩しよう?このままじゃ持たないよ」

 

「いや、続ける!僕は少しでも強くならなきゃいけないんだ・・・今回は無理でも、少しでも十六夜さん達に追いつけるように・・・。痛いし、泣きそうだけど・・・僕はリーダーだから・・・僕が弱いせいで皆さんに迷惑をかけるわけにはいかないんだ!」

 

ジンはヨロヨロと立ち上がると、黒夜に最初に教えられた構えを取った。

全身ボロボロで、痛々しい姿だったがサンドラはそんな人を見て気を引き締めた。

 

「わかった・・・ジンも男の子だもんね。私も全力で付き合うよ!」

 

そうしてぶつかり合う2人・・・ジンはさらに傷つきながらも、何度も何度も立ち上がっては黒夜の動きを思い出しながら地を蹴るのだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

それぞれが自分に出来ることを精一杯頑張りながら早4日・・・。ゲームの再開までのこり2日となった頃、黒夜はノーネームのメンバーを会議室に集めていた。

 

「さて・・・みんなここ数日良い感じにレベルアップ出来たみたいで俺は嬉しい。特に十六夜とジン成長は目を見張るものがあった。十六夜はラグスと互角に戦えるようになったし、ジンはマンドラに勝てるようにまなったからね」

 

黒夜に褒められた2人は、それぞれ反応は違かったがやはり嬉しいようで若干頬を染めていた。

 

「飛鳥に関しては新たなギフト・・・ディーンだったか?を手に入れたし、耀も稽古は欠かさなかったみたいで技術的にも体力的にも大分成長した。ディーンは飛鳥の威光で強化も出来るから、今後はコンビネーションを磨く特訓も取り入れていこうと思う。ただそうなると、耀の相手がいなくなるからそれは黒ウサギにお願いしたい」

 

飛鳥と耀、黒ウサギはそれぞれ頷くと小さくガッツポーズを取った。

 

「最後にラグスとレティシアだけど、ここ数日は任せっきりだったから東に戻ったら集中的に俺が稽古を付けよう。それと・・・ラグスは俺に隷属という形を取ってたけど、眷属になるつもりはあるか?」

 

黒夜の言葉に、ラグスは驚いて聞き返した。

 

「け、眷属に・・・ですか?」

 

「そうだ・・・実は、リンから聞いた情報を整理すると今後戦いは激化していく可能性が出てきた。だからここいらでラグスも一気に強くしようと思ってな」

 

なるほど・・・と頷く一同。むしろ未だに眷属になっていなかったことに驚いていた。

 

「って事はラグスはさらに強くなるのか・・・せっかく追いついたと思ったのにな」

 

「悪いな十六夜・・・だがお前なら眷属になったラグスにも追いつけるさ。俺はそう思うよ」

 

「ヤハハ!そいつは心強いな!」

 

「で・・・どうだ?」

 

「そうだね・・・私もいつかは黒夜の眷属にして欲しいと思っていたし、お願いしてもいい?」

 

ラグスはキスがまだ恥ずかしいようで、顔を真っ赤にしていたが了承した。

 

「よし!それじゃ今夜儀式をやろう。とりあえず、明日は1日しっかり休むように。特訓やってた奴はお仕置きだ・・・いいな?」

 

頷く一同を見渡すと、黒夜は解散の号令をかけた。

決戦は明後日・・・十六夜達は今日中にできる限り鍛えようとまた黒夜のゲーム盤へと移動するのだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

その日の夜・・・自室へと移動した黒夜達は、早速儀式を行うために見つめ合っていた。

既に何度もキスはかわしているのだが、その度に彼女は顔を赤くしてモジモジするので可愛いったらありゃしない。

今も人差し指を突き合わせてモジモジしながら、黒夜と視線が合うと慌てて視線を下げてを繰り返していた。

 

「えっと・・・ラグス?いいかな?」

 

「ひゃっ、ひゃい!!」

 

「そんなに緊張しなくても・・・」

 

黒夜はそう言いながらラグスの肩に手を置いた。

するとラグスはビクッと震えて涙目で黒夜を見上げた。

 

「いくよ・・・」

 

黒夜はそのタイミングを逃さず、ラグスの唇を奪う。

 

「あ・・・む・・・ちゅる・・・・・ちゅ」

 

「ん・・・くちゅ・・・・・ぷはぁ」

 

黒夜が口を離すと、2人の間に糸が引く・・・その様子を見ていたリンは恥ずかしくなって顔を真っ赤にしていた。レティシアは流石にもう慣れたもので、既に寝巻きに着替えて寝る準備に入っている。

 

「これで契約完了だ・・・どう?」

 

「しゅごい・・・れすぅ・・・。ちかりゃが湧いてきます・・・」

 

本当に?と問いたくなる程ラグスの呂律は回っていなかったが、霊格が上がっている以上は本当なのだろう・・・。

ラグスは自分のギフトカードを確かめた。

 

そこには、"夜に仕えし者"が無くなっている代わりに

"夜の寵愛を受けし者"と"夜の花嫁"の二つが追加されていた。

 

「夜の・・・花嫁?」

 

ラグスは他の2人とは名前が違うことに疑問を感じた。

黒夜はあぁ・・・と微笑むと説明を始めた。

 

「ラグスは2人とは違って明確に将来を誓った仲だからね・・・それがギフトにも反映されたんだろう。多分、より強固な契約になってるはずだ。もしかしたら、レティシアやリンのも関係が変われば名前も変わるかもしれないね」

 

3人はなる程・・・と納得した。

 

その後は少しだけラグスの力を試すと、早めに寝ることになったのだがリンがどこで寝ればと聞くと、

 

「「「4人で一緒に」」」

 

と声を揃えられて若干たじろいだのはまた別の話である・・・。




今回はここまでとなります!

さぁさぁ、第8回雑談会はーじまーるよー!

今回のゲストはまたまたリンさんと、飛鳥さん、耀さんです!

飛鳥「やっと私たちの出番なのね」

耀「遅い・・・」

リン「あはは・・・」

飛鳥「そう言えば私はディーンは手に入れるのね・・・」

それは勿論ですとも!彼は原作でも重要な戦力ですからね♪出さないわけがありません!

耀「そうなると私が1番弱いのかな・・・」

そうとも限りませんね。もともと耀さんの方が身体能力やセンスは上ですから単純な格闘戦なら飛鳥さんよりもずっと上です。まぁ今後の成長に期待しましょうよ!

飛鳥「私も負けてばかりじゃいられないわ!・・・ところで、最後はとうとうラグスさんも眷属になったわね」

耀「今更だけどね」

今回リンさんを眷属にした事でそれならばとラグスさんも眷属にすることにしました。理由は本編の通りですが、次回の内容にも少し絡んでくる?のかな?

リン「どっちなの?」

まぁまぁwあ、ちなみにリンクさんは次回もゲスト参加なので覚えておいてください。

リン「また!?3連続なんだけど・・・」

飛鳥&耀「なぜ私達は少ないの(かしら)・・・」

ひぃ!?こ、今回はここまで!

またお会いしましょう!
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