白夜の兄貴分が帰って来るそうですよ?〜凍結(リメイク執筆中)〜   作:☆シュレリア☆

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第12話になります♪

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ゲーム再開と暗雲?

「ゲーム再開と暗雲」

 

ゲーム再開当日、黒夜達は最終確認をしながら士気を高めていた。その近くにはサンドラやマンドラもいて、おそらく現状の最強メンバーがこの場に揃っている事になる。

黒夜はみんなを見渡すと口を開いた。

 

「さて、この一週間でみんな随分と強くなった。ジンの修行に付き合ってくれていたサンドラも少し霊格が上がってるみたいだし、ペスト達に負ける要素はほぼ無いと言っても過言じゃ無い・・・」

 

黒夜はここで一度言葉を切って、みんなを見回した。十六夜始めとした面々は自信に満ち溢れた表情をしており、特に十六夜と黒ウサギ、ラグスとレティシアは気力が漲っているのがわかる。

黒夜はそんな4人に微笑みかけると、表情を険しくした。

 

「前回現れたコンゴウという男は撃退して、その仲間のリンをこうして仲間にする事に成功したが・・・敵の狙いが俺で、今後も連中の情報を手に入れるために偽のリンも返した事で今後も突然乱入してくる可能性は高い。特に今日は魔王との戦いだ。疲れた所を狙って襲って来るかもしれないから全員、目標を倒しても気を抜かないようにして欲しい・・・何か質問はあるか?」

 

黒夜がそう聞くと、全員首を横に振った。それに頷き返すと、黒夜は指示を出した。

 

「よし、では各自持ち場に付いてくれ!その後は作戦通りに行動・・・さぁ、初の魔王狩りを始めるぞ!」

 

『了解!!!!!!!』

 

十六夜達はその一言に散会した。黒夜はそれを見送りながら残ったリンに声をかける。

 

「リン・・・ウロボロスは来ると思うか?」

 

「わかりません・・・ですが少なくとも殿下達が来る事は無いと思います。今頃は南での計画の準備をしていますから。そうなると、来るとしたらウロボロスでも殿下たちより上の連中が来る可能性が高いです。最低でも3桁・・・最悪2桁に相当する相手が来るかも・・・」

 

「そうか・・・もしもの時はお前のギフトで作戦通りに頼む」

 

「任せてください!」

 

満面の笑顔で返事をしたリンを撫でると、黒夜も気を引き締めて全体の監視に当たるのだった。

 

そしてゲーム再開時刻・・・突如として変わり始めた街並みに参加者達が混乱する中、マンドラとジンの声が響き渡った。

 

「ええい!狼狽えるな!!」

 

「おそらく敵の仕業ですが、僕たちがする事は変わりません!!各自配られた地図に記された場所を目指して下さい!街並みは変わっていますが、基本的な位置は変わっていない筈です!」

 

2人の指示に落ち着きを取り戻した参加者達は、地図を片手に一斉に行動を開始する。

 

一方この時、十六夜と黒ウサギはヴェーザーと、飛鳥と耀はラッテンと、レティシアは大量のシュトロムと、そしてラグスとサンドラはペストと戦闘を開始していた。

 

ステンドグラス残り130枚

 

side 十六夜&黒ウサギ

 

ヴェーザーと戦闘を開始した十六夜と黒ウサギは、ヴェーザーが前回よりもかなり強くなっている事に驚いていた。

 

「十六夜さん!彼は神格を得ています!」

 

「へぇ・・・?随分と俺好みなパワーアップをしてきたじゃねえか」

 

「あぁ・・・凄いぜ?たかが130人ぽっちの功績とは比べ物にならねぇ!前回と同じように行くと思うなよ小僧!!」

 

そう言いながらヴェーザーは十六夜たちに殴りかかった。十六夜と黒ウサギはそれを躱すと、挟み込みながら攻撃を仕掛けていく。

ヴェーザーはそれを笛でガードしながら反撃に出るが、神格を得たとは言え今の十六夜の実力は3桁に匹敵するものになっており、黒ウサギもまたそんな十六夜の特訓に付き合っていたので以前より強くなっている事もありヴェーザーでは既に相手にならなくなっていた。

 

「ちぃっ!お前ら本当に名無しかよ!?ありえねえだろ!」

 

「ヤハハ!師匠が化け物なんでな・・・そいつに教わってりゃこれくらいは出来るようになるぜ!!」

 

そう言いながら十六夜は右手に光を集めると、音速で飛ぶ弾幕を放った。これは彼の切り札を気軽に使えるようにした縮小版で、速度こそ音速程度だが代わりに密度と威力に特化した技だった。

 

ヴェーザーは最初こそ躱していたものの、次第に何発か当たるようになり遂には吹き飛んだ。

 

そこへ黒ウサギが追い打ちとばかりに攻撃を仕掛けていく。光弾の衝撃で動けなくなっていたヴェーザーは、黒ウサギの追い打ちをまともに食らってしまい耐えきれず意識を失うのだった・・・。

 

予想以上に早く終わってしまった事に十六夜は少し不満そうにしたが、黒ウサギが笑顔で飛びついてきたのでそれを受け止めると、今度は笑顔になりその黒髪を優しく撫でるのだった。

 

ステンドグラス残り102枚。

 

side out

 

side 飛鳥&耀

 

2人は先日考えていた通り、ラッテンが相手だったので見つけた瞬間速攻をかけていた。

ラッテンもまた神格を得ていたが、もともと彼女は前で戦うタイプではなく後方支援が得意だったため2人の猛攻をなんとか躱せているだけで、笛を吹いている暇など与えては貰えず歯嚙みしていた。

 

飛鳥と耀は先日の戦いではラッテンの笛の音に膝をついたことを悔やんでおり、今回はそのリベンジでもある。正直ディーンの力を試したくはあるが、彼では自分達ごと攻撃してしまうので今はまだお預けしていた。

 

そうこうしているうちに、とうとう避けきれなくなってきたラッテンに2人の攻撃が当たり始めると、そこからは一方的な戦いになってしまった。

次々に襲ってくる拳と蹴りの雨に、ラッテンはとうとう・・・一度も反撃できないまま地に落ちるのだった・・・。

 

「・・・完全に意識を失ってるわね。春日部!一度ギフトを解きましょう!」

 

「そうだね・・・けど、すぐに発動出来るようにしててね飛鳥」

 

「もちろんよ・・・それにしても、笛さえ吹かせなければ大したこと無かったわね」

 

「そうだね・・・これからどうする?」

 

「一応レティシアと合流しましょう。なんか大量の巨兵と戦ってるみたいだしね」

 

「それならディーンを試せるね」

 

「そういう事よ♪」

 

飛鳥と耀は頷き合うと、レティシアの元へと急ぐのだった。

 

ステンドグラス残り81枚。

 

side out

 

sideレティシア

 

レティシアは正直嫌気がさしはじめていた。倒しても倒しても湧いてくるシュトロムの嵐に、普段は冷静なレティシアでもキレそうになっていた。

 

一体一体はさほど強くはないものの、すでに100体近くやり合っているとレティシアでも体力的にもキテいた。

 

(くぅ・・・黒夜のおかげで力その物は上がっていても、体力は随分落ちていたようだな!)

 

そんな事を考えながら歯嚙みしていると、聞き慣れた声が聞こえてきた。

 

「レティシア!」

 

「大丈夫!?」

 

「飛鳥!耀!そっちは終わったのか!?」

 

「えぇ!事前に作戦を立ててたおかげでね!」

 

飛鳥はそう言いながらシュトロムをなぎ倒した。その横では耀も纏めてシュトロムをなぎ倒した所で、レティシアの隣に並んだ。

 

「すまないな・・・正直助かった」

 

「フフ・・・どういたしまして。ペストは他の人に任せて、私たちはこいつらの足止めをしましょう」

 

「そうだね」

 

「あぁ!」

 

3人は気合を入れ直すと、また沸いてきたシュトロムの軍勢に向かっていった。

 

ステンドグラス残り63枚。

 

side out

 

side ラグス&サンドラ

 

2人はペスト相手に少々苦戦を強いられていた。というのも、先日ラグスが相手をした時よりペストの力がありえない程上がっているのである。

 

ペストは黒い風を大規模に展開すると、そこから槍状に変化させた物を無数に放ってきた。

ラグスとサンドラは、周りに被害が出ないようにその全てを撃ち落としていた。しかしそれはラグスとサンドラといえど簡単な事では無かった。黒い風で作られたそれは直に触れればこの2人でもどうなるかわからない。だからこそ、2人は鎌や炎でしか撃ち落せずそれが苦戦の原因となっていた。

 

「こうも厄介な存在になっているとわね!」

 

「このままでは倒せませんよ!?」

 

「フフ・・・もう限界なのかしら?まだ試したいこともあると言うのに・・・」

 

ペストは嘲笑うように2人を見下ろした。

 

「お馬鹿な子ですね・・・。仮に私たちを倒せたとしても、貴女ではあの人には勝てないと言うのに」

 

「あぁ、白夜叉の兄貴分とかいう男?確かに私では勝てないでしょうね・・・けど、私に力をくれた人と戦った後ではどうかしら?」

 

「なに!?」

 

「私に力をくれた人はね?凄いのよ?流石に倒すまでは行かなくても、致命傷を与えるくらいはしてくれる筈・・・。そうすれば私でも!!」

 

ペストは展開していた風を一点に収束していくと、それをラグスとさんへ向けた。

 

「この一撃は私の風を凝縮したもの・・・一度浴びれば、例え白夜叉でさえ殺せる死の一撃よ!」

 

そして放たれる黒の閃光・・・それは一直線にラグスとサンドラへ向かい、そして飲み込んでいった。

 

side out

 

side 黒夜&リン

 

ペストが最大の一撃を放つ少し前、黒夜の前に1人の男が立っていた。

 

「お初にお目にかかります。俺の名は曼陀羅(まんだら)。ウロボロスのメンバーと言えば分かりやすいですかね?」

 

「へぇ?今までの2人に比べると、随分マトモなのが来たな。俺なんかになんの用だ?」

 

「あはは・・・あの2人は少々神経がおかしいですからね。まぁそのうちの1人を助けた少女の報告で、貴方が本物の黒夜さんだと上も判断しまして・・・。今回は俺が派遣されたんですけど・・・」

 

そこまで言うと、曼陀羅は急に表情が暗くなった。

 

「正直無理ですね・・・ペストにはせめて力を削いでおくと言いましたが、それも無理そうです」

 

「随分と謙虚だな?少なくともうちのメンバーでお前とやりあえる奴は現状いないんだが・・・」

 

「あはは・・・さて、何もせずに帰っては俺が上から殺されてしまうので・・・少々お手合わせ願いましょうか」

 

「ククク・・・あぁ良いだろう。だがここでやり合うと紅焔の都が消滅しちまう。俺のゲーム盤に案内しよう」

 

黒夜は指を鳴らすと、一瞬で曼陀羅と共に移動した。

 

ステンドグラス残り31枚。

 

side out

 

side ラグスたち

 

黒い光に飲み込まれようとした瞬間、らはサンドラを連れてルートを発動しようとしたが、それよりも速く接近した影によって光は砕かれていた。

 

「無事か!」

 

「十六夜さん?」

 

ラグスが声に振り向くと、そこにいたのは白髪になった十六夜だった。その後ろには黒ウサギもいて、どうやらヴェーザーとの戦いは終わったようだとラグスは思った。

 

その様子を見たペストはあり得ないものを見たといった感じに驚いていた。

 

「貴方・・・何者なの?私の一撃を砕いた・・・?」

 

「俺は人間だぜ?魔王様・・・それにしても、ヴェーザーもそうだったが随分とパワーアップしてるじゃねえか?」

 

「まぁね・・・」

 

「もう少し楽しみたくはあるが・・・これ以上お前に暴れられると死人が出かねねぇからな・・・速攻で終わらせてもらうぜ!」

 

十六夜はそう言うとペストでは目で追えない程のスピードで後ろに回り込むと、全力で殴りかかった。

ペストはそれによって吐血しながら吹き飛ぶが、空中で態勢を立て直すと口門を釣り上げた。

 

「大した一撃だけれど、所詮は星も砕けない存在ね」

 

「へぇ?言ってくれるじゃねえか・・・ならこれならどうだ!」

 

十六夜は次にヴェーザーへ放った光弾を打ち出した。ペストはそれを次々と躱していくが、サンドラが放った炎によって動きを封じられてしまう。それにより十六夜の光弾の雨をマトモにくらってしまったが、やはりと言うべきかそれくらいではペストは倒せなかった。

 

だが光弾が着弾したことによって生まれた煙で視界が悪くなり、ペストが自身の風でそれを振り払った時にはラグスが目の前まで迫っていた。

ラグスは普段とは違った鎌を構えており、完全に不意を突かれたペストは避けることも出来ずにそれによって斬られた。

 

「っう!?・・・何度も言うけどその程度でこの私が・・・!?」

 

その時だった・・・ペストは急激に力が抜けていき徐々に浮くことすら出来なくなってなって地面に落ちた。

 

「なに!?なんなのよコレ!?」

 

「貴女を切ったこの鎌は"魂狩りの鎌"と言って一時的に相手の霊格を封じる事が出来る物です。代わりに私自身の能力も低下してしまうので普段は使う機会がないのですが・・・今回は十六夜さんたちの援護があったので使う事ができました」

 

「霊格を・・・封印!?じゃあいまの私は!!」

 

「はい・・・今の貴女は普通の女の子程度の霊格しかありません」

 

ラグスの返答に、ペストは両手を付いて項垂れてしまった。既にヴェーザーもラッテンも倒されてしまっており、シュトロムはまだ残っているものの最早勝ち目はなくなってしまっていた。

 

「そんな・・・私は。太陽に・・・!」

 

「それが貴女の願いだったのですね・・・ですが、その願いが叶う事はありませんよ。黒夜がいる限り・・・ね」

 

「そんなことない!彼が・・・曼陀羅がいれば!!」

 

ペストがそう叫ぶと、その後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

「残念だけど、その曼陀羅さんでも黒夜さんには傷を与える事すら出来ないでしょう」

 

「貴女・・・まさかリン!?」

 

「久しぶりだね・・・ペストちゃん」

 

「なぜあんたが!!」

 

「実は私、黒夜さんの眷属になったんだよね♪」

 

「ハァ!?」

 

リンの爆弾発言に、ペストは素っ頓狂な声を上げた。

 

「まぁ驚くよね・・・でも本当の事だよ。黒夜さんは私に約束してくれたから、私も彼のために戦うことにしたの」

 

「・・・・・・・・・」

 

ペストはもう何が何だかわからなくなっていた。ペストにとってリンという少女は殿下のためならなんでもするような女の子という印象だった。

そんな彼女が殿下の側を離れて別な男のために行動するなど、ペストには信じられなかったのである。

 

「ま、どうやらステンドグラスの方はもう終わったみたいだし・・・今回は貴女たちの負けだね♪」

 

リンの言葉に、ペストは目に涙を浮かべながらくずおれるのだった・・・。

 

そんなペストを優しく見つめたリンは黒夜と別れた場所を見つめて呟いた。

 

「黒夜さん・・・貴方なら、この子も救えるのでしょうか・・・?」

 

その声は、誰にも届くことなく空へ溶けていくのだった・・・。




今回はここまでとなります!

それでは第10回雑談会はーじまるよー!

と、言いたいところなんですが・・・特に書くことないんですよねwすみません。

なので今回は本当にここまでです!

またお会いしましょう♪
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