白夜の兄貴分が帰って来るそうですよ?〜凍結(リメイク執筆中)〜   作:☆シュレリア☆

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第16話になります!

忘れていましたが、ハーレム詐欺とのご指摘をいただきましたのでヒロイン複数に変更いたしました。

それと、やはり誤字などが多いとのご指摘もいただきました。皆様には大変ご迷惑をおかけしていますm(_ _)m

ケータイで書いてるから・・・なんて言い訳はしません。今回はできる限り誤字などをなくせたと思いますので、お楽しみください。

感想評価お待ちしています。特に評価は作者のやる気に関わり1日の投稿数が増えるかもしれませんw


第3章:魔王の恨み
新たな依頼


「新たな依頼」

 

休暇も終わり、修行に戻ったノーネームのメンバー。しかし伸びにくくなっているのは相変わらずで、どうやら全員が壁に当たっているらしい。黒夜はそんなみんなの様子を見ながら指示を出していた。

 

「ん〜みんな一旦止め!!」

 

黒夜の一声に、組手をしていた一同は手を止めてその場に座り込んだ。

 

「流石に壁に当たり始めたみたいだな・・・それでも思ってたより遅かったかな?」

 

「ヤハハ・・・これが壁ってやつなのか。今まで当たったことが無かったから新鮮ではあるな・・・」

 

「はぁ・・・はぁ・・・でも困ったわね。どうすれば良いのかしら」

 

「うん・・・いろいろ試してるけど、結局・・・最初の時から他の形にも変えられないし」

 

十六夜はどこか楽しそうに笑っていたが、飛鳥と耀は少し焦っている様子だ。他にもラグスたちも少し悩んでいる様子だ。

 

「こればかりは根を詰めすぎてもしょうがない・・・。まぁ少なくとも飛鳥と耀はだいたい1時間は戦えるようになったし、十六夜も戦略の幅が広がってる。ハーメルン組はまだ特訓を始めて間もないからまだまだこれからだな。ん〜これ以上は体を鍛えるよりも新しいギフトを得る方が良いかな?でもこのメンバーに見合うギフトがそう簡単に・・・なぁ・・・」

 

黒夜は自分の持つギフトを渡すことも考えたが、あまり甘やかしてもいけないと思い直して首を振った。

一度白夜叉に相談してみようかと思っていると、先日作った通信機に連絡が入った。この通信機は、十六夜たちが黒夜のゲーム盤で修行している間に何かあった場合、すぐに連絡出来るように年長組数人とノーネームの主力メンバー全員に渡していて、ゲーム盤の中にはどこからでも・・・外でなら半径5キロ内ならどこでも繋がるようになっている。

 

今回の通信はリリだったようで、通信を受けると可愛らしい声が聞こえて来た。

 

『あ、黒夜さんですか?』

 

「リリ、どうしたの?」

 

黒夜は少し警戒していたのだが、リリの声はいつも通り元気なものだったので緊急事態というわけでは無さそうだ。

 

『はい、先ほど白夜叉様からお手紙が届きまして・・・早めに読むようにと書かれていたので連絡してみました』

 

「そっか。ありがとうリリ。みんなを連れてすぐに戻るよ」

 

『はい♪』

 

黒夜は通信を切ると、十六夜たちへ振り向いた。

 

「白夜叉から急ぎの手紙が届いたらしい。一度本拠へ戻るぞ」

 

一同は頷くと、ゲーム盤を後にした。

 

本拠へ戻ると、そこにはリリと葵が待っていた。

 

「葵じゃないか。もしかして手紙を届けに?」

 

「こんにちは黒夜。いえ、白夜叉様から手紙の件で黒夜と行動を共にするようにと指示を受けまして。店の方は最近派遣された子に任せてあるんで大丈夫ですよ」

 

「そっか・・・じゃあしばらく一緒にいられるな。それでリリ、手紙は?」

 

「これです!」

 

黒夜は手紙を受け取ると、みんなに聞こえるように声に出して読み上げた。

 

「え〜なになに?『少し急ぎなので前置きを省くことを許してほしい。おんしらノーネームに依頼したいことがあるので出来るだけ早めに私のところへ来てもらえないだろうか? 追伸:今回の依頼には葵も同行させるので先にそちらへ向かわせておく』・・・か。どうする?」

 

「白夜叉様はペストとの戦いからあまり日が経っていないので、皆さんにご迷惑をかける事を心苦しく思っているのですが・・・。白夜叉様もいろいろと忙しく・・・」

 

「まぁ良いんじゃねえか?白夜叉がそこまで急いでるってんならそれだけヤバイ状況ってことだろ?」

 

「そうですね。僕もまずは話を聞いてみようと思います。それにちょうど皆さん伸び悩んでいるところですし、戦いの中で得られるものもあるんじゃないでしょうか?」

 

ジンの言葉に、黒夜はもちろん全員が随分頼もしい事を言えるようになったなと思った。葵だけは本当にあの気弱だった少年と同一人物かと驚いていたが・・・。

 

一同は、すぐに出発になっても良いように各自準備を整えると、本拠の防衛のためにライナーをリーダーとしたハーメルン組とレティシア、リンを残して白夜叉の元へ向かうのだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

サウザンドアイズ・白夜叉の私室。

 

「おぉ、きおったか。急に呼び出した上にこのような状態ですまんの」

 

部屋へ入ると、かなり忙しそうに書類の山を捌いていく白夜叉が声をかけてきた。書類は一メートルほどに積まれたものがいくつもあり、どれだけ忙しいかを物語っていた。

 

「随分忙しそうだな。葵がいなくて本当に大丈夫なのか?」

 

「葵には今回重要な役目を任せておるからの・・・作業をしながらで悪いが適当に座ってくれ」

 

白夜叉にそう言われ、それぞれ座ると葵がお茶を出してくれた。白夜叉はそれを視界の端で確認すると、話を始めた。

 

「さて、今回の依頼なのじゃが・・・。まず、おんしらはペルセウスが先日襲われた事は知っておるか?」

 

「ペルセウスが?いや、初耳だな」

 

黒夜が答えると、他のみんなも首を振った。

 

「そうか・・・実はペルセウスのリーダーのルイオスは兄上にやられてから態度を改めての。今までの行いを詫びて真っ当に運営し始めたんじゃ。しかし今から4日前、そのペルセウスが正体不明の魔王に襲われての・・・。ペルセウスはかなり善戦したようじゃが、調査隊が向かった時には本拠はほぼ全壊・・・多くの兵士が死にルイオスとアルゴールの2人も全身ボロボロで発見された。実はペルセウス以外にも中層付近で多くのコミュニティが同じように襲われて、中には皆殺しにされたコミュニティもあるほどじゃ」

 

白夜叉の説明が終わると、十六夜たちは険しい顔で顔を見合わせた。

 

「それで?」

 

「うむ・・・本来なら階層支配者である私が向えれば良いんじゃが、見ての通り今回の事件についての調査書やら報告書で手一杯での。おんしらにその魔王の討伐を依頼したいのじゃ」

 

「ジン・・・どうする?多分・・・ペストの時以上にキツイ戦いになるかもしれないけど」

 

「そうですね・・・正直不安はありますが僕は受けても良いと思います。それだけ襲っているのなら、色々と情報もあるでしょうし・・・それに、これ以上被害を出すわけにはいきません」

 

「そうだな・・・みんなもそれでいいか?」

 

黒夜がそう言うと、全員しっかりと頷いたのでそれに頷き返すと、白夜叉へ向き直った。

 

「というわけだ。その依頼受けるよ。まずはどうすればいい?」

 

「感謝するぞ。・・・まずはペルセウスの本拠へ向かいルイオスから話を聞いてもらいたい。魔王の根城についてはすでに葵に伝えてある。話を聞き次第、魔王の討伐に向かってくれ」

 

一同はそれに頷くと、白夜叉の部屋を後にした。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

白夜叉の部屋を出た一同は、ラグスの力を使いながらペルセウスの本拠へと向かっていた。

 

「それにしても・・・ウロボロスだけでもあれなのに面倒なことになったな」

 

黒夜が溜息交じりにそう言うと、後ろにいた耀が小首を傾げながら質問した。

 

「今回の魔王はそのウロボロスとは無関係なの?」

 

「みたいだな・・・リンもそんな情報は聞いていないみたいだし、ライナーからもそんな計画があるとは聞いていない」

 

「そっか・・・ノーネームの本拠は大丈夫かな」

 

「そっちは問題ないだろう・・・ライナーにはいざという時の切り札も持たせてるしな」

 

黒夜は安心させるように耀の頭を撫でると、耀は嬉しそうに目を細めながら頬を染めた。

飛鳥はそんな耀の様子に、もしかしてと思い声をかけた。

 

「ねぇ春日部さん?」

 

「どうしたの?飛鳥・・・」

 

「春日部さんって黒夜さんのこと・・・」

 

「ん〜・・・それが、こないだね・・・」

 

〜回想〜

 

それはライナーと飛鳥と街へ出かけた2日後のことだった。耀は最近日課となっている修行後のお昼寝のための場所を探していた。

 

「昨日は向こうの木陰だったけど・・・今日はどうしようかな?」

 

そのまま進んでいくと、耀は一本の大木を発見した。荒廃したノーネームの敷地だが、最近は飛鳥とメルンが中心となって少しずつではあるが土壌も回復し、そこに黒夜が持っていたギフトによって一部ではあるものの緑が戻って来ていた。

しかし、耀はこんな場所にも緑が戻っていた事を知らなかった。今日はここでお昼寝しようと決めると、ゆっくりとそこへ歩いていく。

 

「ん・・・?あぁ、耀か。よく見つけたな?」

 

「え・・・?黒夜?」

 

耀は黒夜がいた事に驚いたが、良く見つけたな?という言葉が気にかかり聞いてみた。

 

「あぁ・・・ここはある結界を張っててな。実は俺に対して一定以上の好意を持ってる奴以外にはここは唯の更地に見えるようになってるんだよ。たまたま見つけたのか?」

 

「う、ううん・・・お昼寝する場所を探してたら遠くからこの場所が見えたから・・・」

 

耀は動揺していた。黒夜の話が本当なら、自分は少なからず彼に対して好意を持っている事になる。しかも口ぶりからしてそれは仲間に対するものじゃなく、異性に対してのものだろう事は耀にも理解できてしまったのだ。

 

(う・・・そ・・・でしょ?私は黒夜の事を師匠としてしか見てなかったんじゃ・・・)

 

「まぁ座れよ。ここは俺が見つけた絶好のくつろぎ場所でな。ここだけは俺の力で早い内から治してたんだ。昼寝するのも最高に気持ちいぞ」

 

「それって・・・その気になればすぐにでもノーネーム敷地を治せるってこと?」

 

「まぁな・・・けど、何から何まで俺がやったんじゃ面白くないし、ありがたみもないだろ?だからこういうのはみんなで力を合わせて少しずつやったほうが達成感もまたあるだろうと思ったんだよ」

 

耀は黒夜の考えになるほどと頷くと、黒夜の隣に座った。そして少しだけその肩に寄りかかってみる。

 

「耀・・・?」

 

「ちょっとだけ・・・こうしてても良い?」

 

「まぁ・・・構わないよ。そのまま寝ちゃっても良いし」

 

「うん・・・ありがとう」

 

耀はお礼を言うと、そのまま目を閉じて考えた。

 

(ん〜確かに・・・ちょっとドキドキする・・・かも?あ・・・頭撫でられてる・・・これは、嬉しい・・・かな?まだ・・・わからないけど・・・少し・・・)

 

そこまで考えた所で耀は眠りについてしまった。そして少し体が動いたせいか、黒夜の膝を枕にするように倒れてしまう。

 

「ん・・・ハハ・・・さっきは少しボカして言ったけど、本当はこの場所には俺に愛情がある奴しか入れないんだよな・・・まさか耀がそうだとは思わなかったけど。さっきの様子だと、本人は気づいてなかったみたいだし・・・俺からは告白しないってのがラグスたちとの約束だから・・・耀自身に決めてもらうしかないんだよな」

 

黒夜はそう言うと、読んでいた本に目を落とすのだった。

 

〜回想終了〜

 

「そんなことが・・・」

 

「うん・・・。だから、ごめんね飛鳥。この気持ちが本物かわかるまでは、飛鳥との約束は・・・」

 

「良いのよ春日部さん。私は私の恋を精一杯するだけだもの。春日部さんも頑張って!」

 

「フフ・・・ありがとう飛鳥。お互い頑張ろう」

 

2人は微笑み合うと、ラグスの声に視線を前に移した。

 

「ペルセウスが見えてきました!」

 

ラグスの声に、一同が視線を移すと、そこにはいたるところが崩れてしまい酷い有様になっているペルセウスの本拠が見えてきた。

 

一同は地面に降りると、門前に立っている兵士に声をかける。

 

「今回、白夜叉の依頼で話を聞くために来たノーネームの者だ。ルイオス殿はおられるか?」

 

「ノーネーム・・・?あ、あなた方は!?その節はご迷惑をおかけしました!」

 

「俺たちを知ってるのか?」

 

「はい、自分はあの時ノーネームに乗り込んだメンバーの1人です・・・。あ、ルイオス様でしたね!中にいらっしゃいますのでご案内します」

 

「あの時の・・・あぁ、頼むよ」

 

黒夜たちは兵士に案内されながら本拠の中を歩いていくが、その惨状に息を飲んだ。外から見た時は崩れているだけだったが、中はそれ以外に夥しい量の血の跡が残っており戦いの凄惨さがわかった。これには流石の飛鳥や耀も口を押さえて俯いてしまい、黒夜はそんな2人の肩を抱いて落ち着かせた。

 

「こいつは酷いな・・・一体何人がやられたんだ」

 

「ペルセウスのメンバーのうち、最後まで抵抗した主力メンバー87人が戦死しました。他にも241名の兵士が重症で・・・その大半が体の一部が欠損した状態で発見されました」

 

「ペルセウスにとっては大打撃だな・・・ルイオスはーーー」

 

十六夜がそこまで言いかけると、突然兵士が足を止めたので言葉を切った。

 

「ここがルイオス様の部屋です」

 

兵士はそう言うと、ドアをノックして中に呼びかけた。少しすると、中からドアが開かれ威厳のある男が中から現れる。

 

「お待ちしていました。人数が多いですね・・・申し訳有りませんが、代表数人以外は応接間でお待ちいただけますか?」

 

男の言葉に頷いた一同は、黒夜、葵、ジンの3人を残し応接間へと移動した。残った3人は、部屋へ入るとルイオスを見た。

 

「こんな・・・姿で、申し訳有りません。黒夜様が・・・来てくださったんですね・・・」

 

「あぁ・・・辛いかもしれないが、できるだけ詳しい話を聞かせてもらえないか?」

 

「もちろん・・・です。魔王の名は、ラザリスという女でした・・・。他にも数人の仲間が・・・いたみたいですが、全員・・・とんでもない力の持ち主でした」

 

「ラザリス・・・だと?」

 

ルイオスの話に、黒夜は驚いたように目を見開いた。

 

「黒夜・・・知ってるの?」

 

「あぁ・・・あれは、1億年以上前のことだったかな・・・一度だけ戦ったことのある魔王の名前だ。しかし、あいつはその時に殺した筈・・・」

 

「ラザリスは・・・俺たちを襲った後、ハデスの兜など・・・幾つかのギフトを、奪って行きました。それと、仲間の死体も・・・全て持ち去ったようです」

 

「死体を・・・?なにに使う気でしょうか・・・」

 

ジンは考え込んだが、答えは出なかったようで黒夜の方を覗き込んだ。しかし黒夜も答えは出なかったようで、さらにルイオスに質問する。

 

「ラザリスたちのギフトで分かっているのは?」

 

「それは私から説明します」

 

答えたのはルイオスの隣に立っていた男だった。

 

「まずラザリスですが・・・把握しているだけでも2つ。1つは水晶のような物を使った多彩な攻撃・・・パターンはいくつもあるようで、少なくとも4パターンが確認されています。もう1つは黒いオーラのようなギフト。こちらも応用性が高いようで。身を守ったり、オーラの形を変えて攻撃したり出来るようです。」

 

「ふむ・・・他のメンバーは?」

 

「はい・・・確認できたメンバーは3人。1人は全身に包帯を巻いた男で、能力は死霊使い・・・だと思われます。もう1人は全身血まみれの服を着た男で、能力はおそらく身体強化。それと多種類の武器ですね。最後に黒いドレスを着た女で、能力は魔法に類するものだと思います。ですがどれも兵士たちの話を元に纏めたものなので、憶測の域を出ません。他にも力を隠している可能性はあります」

 

「なるほど・・・そうなると、死体はその包帯の男が使うんだろうな・・・他になにか気づいた事はあるか?」

 

黒夜がそう問いかけると、ルイオスと隣の男は少し考えると顔を上げた。

 

「おそらくですが・・・ラザリスの最終的な狙いは黒夜様だと思います。あの女・・・立ち去る前に『もう少しで私の復習が』と言っていました。俺はすぐに気絶してしまったので最後までは聞き取れなかったんですが・・・」

 

「そう・・・か。だとしたら、すまなかった。俺のせいでお前たちまで巻き込んでしまって」

 

「何を言うんですか!貴方のお陰で俺たちは・・・とぅ!!!」

 

「ルイオス様!」

 

「馬鹿!あまり無理をするな!とにかく、助かったよ。必ずお前たちの仇は俺たちが取る。だから安心して安静にしてろ」

 

「頼みます・・・」

 

こうして、黒夜たちは新たな情報をみんなに伝えるため応接間へと向かうのだった・・・。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

応接間へ入ると、そこには豪華な食事を取っている仲間たちの姿があった。ペルセウスの兵士たちは、耀のあまりの食べっぷりに驚いている。中には口を押さえて目を逸らしている者までいるほどだった。

 

「なんだ・・・随分賑やかだな」

 

「おう・・・で?どうだった?」

 

「かなりヤバイ・・・な。俺の予想通りなら、相手は最低でも3桁の上位の集まり。特にリーダーの魔王は俺以外では無理だろう」

 

黒夜はそう言うと、席に着きながら先ほど聞いた内容を全員に教えた。

 

「なるほどな・・・となると、そのラザリスって女は黒夜が相手するとして、最低でも俺と黒ウサギ、ラグスと春日部、鳴上とお嬢様に分けるのが妥当か?」

 

「そうだな・・・だが、敵が4人とは限らない。いや、確実にもっといるだろう。その場合はラグスと十六夜、それと悠には1人で戦ってもらって黒ウサギとジン、耀と飛鳥で組ませてそれでも組が足りない場合は1対2や2対2になることも覚悟して欲しい。正直そうならないことを祈ってるけどな」

 

黒夜が苦笑いを浮かべると、十六夜たちはそりゃそうだと同じように笑った。そこで、葵が思い出したように声を上げる。

 

「そうでした・・・今のうちに皆さんに渡しておきたい物があります」

 

葵はそう言うと、ギフトカードから幾つかの武具を取り出した。

 

「それは?」

 

「皆さんは白夜叉様の依頼でペストを倒したので、その報酬の一部です。ペストはライナーさんのせいで力を増幅させていたこともあり、推定4桁の魔王に認定されていました。それによって報酬の額も跳ね上がったんです。白夜叉様は・・・これを機会に皆さんに合った武具を贈ることにしたようで、まずは飛鳥さん」

 

葵は飛鳥を呼ぶと、大量のお札を渡した。

 

「それは貴女の想像が具現化するようになっているお札で、具現化できる物はあまり多くは無いようですが貴女の威光と合わせればかなり強力なギフトになる筈です。中には電撃や炎を生み出す物もあるようなので、試してみてください。気に入ったなら言っていただければいつでも補充可能です。次に耀さん」

 

葵は今度は耀を呼ぶと、2振りの剣を渡した。

 

「耀さんは格闘戦の他に、黒夜から剣術も習っていると聞きました。ですが貴女自身は武器を持っていないようでしたので白夜叉様が持っていた剣をお譲りするそうです。この剣はそれぞれ特殊な能力があるそうで、詳しくはこちらの説明書を読んでください」

 

耀はそれを受け取ると、説明書を読んでみた。

 

『この剣にはそれぞれいくつかの形に変形できるようになっておる。まず青い刀身の物は剣の他に弓や刀に、赤い刀身の物はブーメランや槍に変形出来る。さらにはそれぞれ火と氷の属性が付いているので上手く使うのじゃぞ。名は無いのでおんしが好きにつけると良い』

 

「ありがとう白夜叉」

 

「では・・・次に十六夜さん。貴方にはこの剣を渡します。貴方は基本拳で戦うスタイルのようですが、白夜叉は必ず使う機会があると言っていました。なんでも、絶対に折れない剣だそうです。その代わりあまり切れ味は良く無いそうですが・・・」

 

「ふーん・・・?ま、ありがたく使わせてもらうぜ」

 

「次にラグスさん。貴女にはこの鎌を。名前は"禍憑きの大鎌"。曰くつきの鎌だそうですが、貴女なら使いこなせるだろうとの事でした。ただし、無理そうなら使えるようになるまで使用を禁止するとも言伝を預かっています」

 

「わかりました」

 

「最後に黒ウサギさん。貴女にはこの"ツクヨミの神槍"をお渡しします。これは月の兎の宝具なんだそうです。今までは貴女が未熟だったために渡さなかったそうですが、今の貴女にならとおっしゃっていました」

 

「そんなものが・・・大事に・・・します!」

 

葵は配り終わると、残っていた武具を仕舞い言葉を続けた。

 

「残りは本拠に残っている方々の分なのでまた後日渡します。それとジン君の分は今回は間に合わなかったそうなので、完成次第お届けするかたちになります」

 

「わかりました。このタイミングで戦力アップ出来たのは助かりますね。食事も済みましたし、そろそろ行きましょう」

 

ジンはそう言うと、席を立った。それに続くように黒夜や十六夜たちも立ち上がる。目指すは西にあると言う魔王の根城・・・。

一同は気持ちを新たにペルセウスを後にするのだった・・・。

 




今回はここまでとなります!

それでは第13回雑談会はーじまーるよー!

というわけで、今回のゲストは耀さんと飛鳥さんです!

耀「やっぱり・・・」

飛鳥「まぁ予想はしていたわ」

あはは・・・

耀「ねぇ・・・これは予定通りなの?」

これとは?

耀「私が黒夜を・・・その///」

あぁそのことですね・・・ぶっちゃけ予定通りですwまぁ今後どうなるかはネタバレになるので伏せますが、それも数話でわかることなのでお楽しみに♪

耀「そう・・・」

飛鳥「そういえば・・・指輪はあと2つ残っていたけれど、葵さんには渡していないのかしら?さっきは付けていなかったようだけれど」

それはですね、あの指輪は眷属の証でもあるので葵さんには渡していません。黒夜さん本人はまた別の形で何かしら贈りたいと思っているようですね。

耀「そういうところ、黒夜はしっかりしてるよね。という事は・・・私がもし黒夜の恋人になったとしてもあの指輪は貰えないって事かな?」

それはまだこの場では言えません。葵の場合は所属がサウザンドアイズだったからですし、耀さんの場合は・・・ね。

耀「そっか・・・」

飛鳥「春日部さんの事も良いけれど、私のことも忘れないでね?」

もちろんですとも!飛鳥さんにもきっと素敵な恋をさせてみせますよ!

飛鳥「そう・・・なら良いわ。そろそろ時間かしら?」

そうですね・・・それではみなさん!

またお会いしましょう♪
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