白夜の兄貴分が帰って来るそうですよ?〜凍結(リメイク執筆中)〜 作:☆シュレリア☆
タイトルはこうなってますが、中身はほぼ十六夜さんの話です・・・すみません。
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「収穫祭へ」
デート週間も終わり、白夜叉とのお出かけ&"出雲"で天照達と再会した黒夜は現在他のメンバーと共に会議室へ来ていた。
そこには新しくノーネームへ移籍した葵と、"出雲"から黒夜が呼んだ天照が同席していた。
今回の議題は少し前から話題になっていた南の収穫祭について。さらにウロボロスについてである。
「というわけで、僕たちノーネームは来週から開かれる収穫祭に参加することになりました。ただ、ウロボロスの件もあるので本来であれば本拠に主力メンバーが誰もいないという状況は避けたかったのですが・・・」
「そこで俺が"出雲"にかけあったんだ。収穫祭の期間中誰か防衛のための兵を貸してくれないかってな。そしたら天照が直々に来てくれることになった。これはリンから得た情報にあったアジ・ダカーハの分体が現れる可能性も加味した判断で、"出雲"の連中も承諾してくれている。さらに今回はヴェーザーにラッテン、葵とライナーも残るから大丈夫だろう」
「つまりそれ以外のメンバーは全員収穫祭に参加するんだな?リンは連れて行っても大丈夫なのか?」
「それについては今回、白夜叉の要望でちょっとした計画があるんだ。この計画について知ってるのは俺と白夜叉、リンの3人だけにするつもりだ。みんなには申し訳ないが、詮索はしない方向で頼む。全部終わったらちゃんと教えるからさ」
「まぁ・・・そういう事なら仕方ねえな。それで?今回の話はそれだけなのか?」
「まぁそうだな・・・後は収穫祭までどうするか・・・だけど、基本的には好きにしてくれていい。ただ、十六夜には1度俺と一緒に"出雲"へ来て欲しい」
俺の言葉に十六夜は怪訝な顔をしたが、それよりも好奇心の方が勝ったのか頷き返した。
会議もそれで終了し、十六夜と黒夜は早速"出雲"へ出発した。
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"出雲"本拠。
十六夜と黒夜は目的地へ到着すると、十六夜は楽しそうに周りを眺めていた。そして本拠へ入ると、ツクヨミと素戔嗚が出迎えてくれた。
「おう!来やがったな兄弟!」
「お前に兄弟と言われると違和感しかねえな・・・素戔嗚」
「ハハッ!良いじゃねえかよ・・・白夜叉と付き合えるようにお膳立てしたのはお前だろ?」
「まあな・・・っと!今回は別件で来たんだった・・・例の件はどうなってる?」
「一応調べは付いたよ〜♪説明するから来て」
ツクヨミはそう言うと、そのまま奥へと進んで行くので俺たちもそれに続いて行った。
そして通されたのはツクヨミの私室兼研究室だった。
「いったい何を見せようってんだ?」
「まぁ焦るなって。お前の失くしたギフトについてツクヨミに調べてもらってたんだよ」
「なに?」
十六夜は驚いた。あれは黒ウサギを助けるために失った・・・というよりも代わりに死んでしまったとも言えるものだ。十六夜は驚きを隠そうともせずに黒夜に詰め寄った。
「どういうことだ!なにかわかったのか!?」
「だから焦るなって!いいか?あれはお前のために金糸雀って女が作ったギフト・・・それで間違いないな?」
「あぁ・・・あいつはそう言ってた」
「そこでだ・・・俺は金糸雀について調べた。そしたら箱庭出身だった事がわかってな?もしかしたら金糸雀は箱庭で手に入れたギフトを改造してお前に渡したんじゃないかと推察したんだ」
黒夜はそこまで説明すると、ツクヨミへ視線を送っ
た。そこでツクヨミが説明を引き継ぐ。
「それを聞いたツクヨミが、その元となったと思われるギフトを調べて・・・ついに見つけたんだな♪ギフト名"命の灯火"・・・このギフトは所持している者が死に貧した場合、ギフト自身が命の代わりとなって主人を助ける力があるんだ。つまり、金糸雀ちゃんはこのギフトを恐らく自分のギフトと霊格を使って改造。君の使っていた白髪モードだっけ?になれるようにした・・・って言うのがツクヨミが調べた結果だよ♪」
「話はわかったが・・・それならどうして俺をここに連れてきた?別にここじゃなくても話せたろ?」
「まぁな・・・話がここで終わりならその通りだ。けどそうじゃない。なぁ十六夜・・・あのギフトを取り戻せるとしたらどうしたい?」
「な・・・に?」
十六夜はまた驚いてしまった。取り戻せるなら取り戻したい・・・そんな感情が渦巻くが、あれだけの力を簡単に取り戻せるわけがないと頭を振った。
「どうすればいい?」
「ようやく冷静になったみたいだな。まず、お前のギフトは失われたわけじゃない。そもそも、"命の灯火"は1度使ったからといって無くなるわけじゃないんだ。おそらくだが、今は眠っている状態・・・黒ウサギを助けるために霊格をギリギリまで使ったために一時的にギフトとして機能していないだけなんだと思う。そこでだ!ツクヨミの作ったギフトと併用してお前にはこれから収穫祭までの間この"出雲"で修行をしてもらう。ここの近辺は修行にはうってつけでな。俺も昔ここで修行して霊格を一気に大きくした経験がある」
ここまで言われれば十六夜も黒夜の狙いがわかった。
「つまり、俺が修行して得た霊格をツクヨミの作ったギフトを使って"命の灯火"に送り必要な分を稼ごうってわけだな?」
「そういうこと・・・言っておくが今までの修行が遊びだったと思えるほどの事をしてもらうつもりだから覚悟しろよ?」
黒夜がそう言って脅すと、十六夜は1度目を瞑ってから返した。
「いいぜ・・・やってやるよ。俺はあいつに返しきれない恩があるんだ・・・これでその恩を少しでも返せるならやらないわけが無い!」
「OK・・・なら、この1週間・・・全力の素戔嗚を相手に戦い続けてもらう。寝る間も惜しんでな。まぁ殺さないようには言っておいたから心配するな」
黒夜はそう言うと、ツクヨミの頭を撫でてから出て行ってしまった・・・。十六夜はと言うと、ギギギという擬音が聞こえそうな感じで素戔嗚へ顔を向ける。
「ま、そう言うわけだ。今から始めるから覚悟しな小僧!!!」
その瞬間、"出雲"中に十六夜の悲鳴が響き渡った・・・らしい。
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修行1日目・・・。
十六夜はとにかくがむしゃらに素戔嗚へ向かって行った。どうすれば良いのかもわからなかったので、とにかく素戔嗚相手に戦うしか無いと思ったのだ。
しかし力の差は歴然・・・十六夜の攻撃は全て簡単にいなされてしまい、逆に強烈な一撃を受けてぶっ飛んでいく。
それでも十六夜は何度も立ち上がっては素戔嗚に殴りかかって行った。
修行2日目・・・。
十六夜は既にボロボロだった。全身痣だらけになり、服も所々破けてしまっている。そんな十六夜を見て素戔嗚はつまらなそうに声を出した。
「ハァ・・・黒夜が期待してる人間って言うから俺も楽しみにしてたんだが・・・この程度か?これじゃ1週間で必要な霊格を得るのは無理だなぁ?」
「なに!?」
素戔嗚の挑発に乗った十六夜は、渾身の蹴りを放つがそれさえも素戔嗚の片腕で防がれてしまった。
「あのなぁ・・・オマエはいったい黒夜からなにを教わって来たんだ?型もバラバラ、動きも単調・・・まるで素人と喧嘩してるみたいだぜ・・・」
そこで十六夜はハッとなって先程までの自分を恥じた。
(素戔嗚の言う通りだ・・・俺はなにやってんだ?焦って黒夜から叩き込まれた筈の事をなに一つ守れてねぇ・・・こんなんじゃ、仮にあいつが戻ってきても呆れられるだけじゃねえか!)
そこで十六夜の雰囲気がガラッと変わった。先程までのような雑な動きではなく、黒夜に教わった戦い方を一つ一つ思い出すように繰り出されていく攻撃は、徐々に素戔嗚にもダメージを与えるようになっていった。
「ハッ!やりゃできんじゃねえか!俺もちっとばかし業を使うぜ!!!?」
「んな!?」
そこからはまた防がれて殴り飛ばされてが続いた。まるで初めて黒夜に稽古を付けてもらった時のようで、十六夜は懐かしく感じながらも立ち上がり拳を握る・・・。
修行3日目・・・。
なんとか体が慣れてきたのか、素戔嗚の言う一ノ型に対応出来るようになった。
「ふむ・・・まさかこんなに早く一ノ型についてこれるようになるとはな・・・んじゃ、ニノ型いくぜぇぇ?」
「まだ上があるのかよ!?」
「当然だ!この業は五ノ型まである。せいぜい頑張れや!!!」
「んのやろぉぉおおおお!!!!」
そしてまたボロボロにやられた。
修行4日目・・・ここまできてようやく十六夜に目に見える変化が起きた。突然胸ポケットに入れていたギフトカードが光りだしたのだ。十六夜も素戔嗚も慌てて殴り合うのを止めると、急いでカードを確認した。
そしてそこには確かに・・・解析不能の文字が刻まれていて、十六夜は安堵したように崩れ落ちる。
素戔嗚は慌てて支えようとしたが、それよりも早く支える女性の姿があった。
「久しぶり・・・だな」
「はい・・・まさか、またお会いできるとは思いませんでした・・・マスター。でも、こんな無茶をしなくても・・・」
「早く・・・お前に礼が言いたかったからな。あの時は・・・本当に助かった・・・ありがとうな。それと・・・解析不能って呼びにくいからさ・・・これからは
「命・・・ですか?」
「あぁ・・・お前の元になったギフトは命の灯火って言うらしいから・・・そこから取って命・・・ダメか?」
「いいえ・・・嬉しいです!ありがとうございます、マスター!!」
命が涙を流しながら十六夜を抱きしめると、十六夜はそれになんとか微笑みを返し、一度だけ頭を撫でてから意識を失った・・・。
「ったく・・・無理しやがって。あ〜・・・命・・・で良いのか?」
「なんでしょうか?」
「そいつはお前のためにこの四日間寝ないで俺を相手に殴り合って霊格を集めたんだ・・・言うまでも無いだろうが、大事にしてやんな。今時ギフトをここまで大事にする奴もそうはいないからな」
素戔嗚はそう言って命の頭をガシガシと撫でると、恥ずかしくなったのか若干頬を染めて立ち去っていった。
残された命はもう一度十六夜の寝顔を見つめると、ありがとうございますと言ってコッソリとキスをするのだった・・・。
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それから1週間後・・・十六夜を迎えに来た黒夜はボロボロの雑巾のようになっている十六夜を見て苦笑を浮かべた。
「ハハ・・・随分と派手にやられまくったみたいだな。けど、修行の成果はあったみたいだな?」
「まぁな・・・」
「いや兄者・・・あったってもんじゃねえぞ?少なくとも三ノ型の俺と殴り会えるくらいにはなったからな」
これには黒夜も本気で驚いた。
素戔嗚は自身の霊格を5段階に解放することで通常よりも強い力を発揮することが出来る。三ノ型は実力で言えば3桁でも最上位クラス。しかも2桁に片足突っ込んでるほどの力になるのだ。今の十六夜はライナーとも互角にやり合えるだけの力を得たことになる。
「なんでたった1週間でそこまで?俺はギリギリギフトを取り戻せるくらいだと思ってたんだが・・・」
「コイツ・・・馬鹿でよう。本当にこの1週間飲まず食わずの一睡もしないで俺に向かって来やがったんだよ。んで、ギフト自体は4日目には取り戻してた。そっから丸一日麦穂して起きたと思ったらまた挑んで来やがってな。俺も秒単位で強くなってくコイツが面白くて、つい付き合っちまった。ちなみに、起きてすぐに兄者の言ってた白髪モードじゃなくて黒髪モードって言えば良いのか?になってたぜ。知らなかったから驚いたぜ」
「黒髪・・・?」
「あ〜・・・黒ウサギがやられた時にな・・・一回だけ使えたんだよ。あれが無かったらヤバかった」
十六夜は眠そうにしながらも一応教えてくれた。黒夜はふーんとだけ言うと、指を鳴らしてボロボロになっていた十六夜の服を直す。
「あのまま収穫祭に向かうわけにもいかないからな・・・このまま南へ向かうけど大丈夫か?」
「大丈夫・・・大丈夫・・・・・」
十六夜はこっくりこっくりとしながら返事をしていて見るからに大丈夫そうでは無いのだが、すぐに見知らぬ女性が十六夜の背後に現れて十六夜を抱きしめるように抱えた。
『初めまして・・・マスターのギフトの
「お前が・・・俺は黒夜だ。黒ウサギの件はありがとうな。それじゃ・・・命が十六夜をお願いな。・・・素戔嗚もサンキューな」
「なぁに、良いってことよ!姉貴によろしくな!」
こうして、黒夜と十六夜も収穫祭へ向かうのだった・・・。
しかしその頃・・・先にアンダーウッドへ着いていたラグスたちが、巨人族の襲撃に合いレティシアが攫われていることなど、今の黒夜には知る由も無いのだった・・・。
今回はここまでとなります!
今回の雑談会のゲストは命さんに来ていただきました!
命「みなさんお久しぶりです」
正直・・・戻すの早かったかなぁ・・・と思ってます・・・はい。
命「そうですね・・・割と感動的なお別れをしたつもりでいたのでガッカリする方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?」
ですよねぇ・・・ぶっちゃけた話をしますと、出雲組を出したせいで色々と予定が狂いまくってます!!!本当はですね?アジ・ダカーハとの戦いの中で十六夜が死の淵に立った際に、こう・・・命さんが覚醒して十六夜を助ける〜みたいな感じにする予定だったんですよ!てか今考えてもそっちの方が面白い気がする!!!けど出雲出しちゃったからこの3人ならどうにかしちゃうんじゃね?って思っちゃって・・・。ついでに言うと、アジ・ダカーハの分体を倒すのも黒夜の役目だったんですが天照さんにしちゃいました。
なんでこうなったんだろ?
命「全ては貴方の見通しの悪さが原因ですよ」
はい・・・おっしゃる通りです。
・・・最近みんな私に優しくない気がする・・・なんでだろ?
命「胸に手を当てて聞いてみてください。あ、でも・・・私自身はマスターと早くに再会できた事は感謝してますよ?」
ありがとう・・・命さん。
まぁ今回はこの辺にしておきましょうか。
では!
命「皆様ごきげんよう♪」
また奪われた!?