主人公を英雄として召喚したら   作:ひとりのリク

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初めまして。どうも!月1〜2回の不定期投稿作品になります。
初投稿です。後書きには、サーヴァントのステータスとスキル、宝具を書いています。

各クラス毎に、召喚時と戦闘を用意していきます。
尚、召喚されるサーヴァントは別漫画から登場。
短い物語ですが、どうぞお楽しみください。

【訂正】
作品の一部を訂正しました。
1.小説本文のセリフ前に、書いていた名前を削除。
2.あとがきについて、宝具訂正。


奇妙な世界
バーサーカー


「サーヴァント、バーサーカー。やれやれ、また面倒ごとに巻き込まれたか」

 

吹雪が地上を走る冬。

英雄は、召喚に応じた第一声を、溜息混じりに言った。

その、余りにもやる気のない言葉を聞き逃す程に、少女は目の前の英雄をまじまじと観察している。目を輝かせ、純粋な期待と緊張を持っている。

体格を見て、バーサーカーと頷けるくらいには、戦士としての風格を漂わせているから、まず間違いはないと思った。魔力は、少々心許ないが。

 

「おい、そこのガキ」

 

抑揚のない、静かなトーンで話しかける。

人差し指で指名され、バーサーカーのマスターである少女″イリヤ″は、ある困惑を抱きながら答えた。

 

「ガキってなによ!私は、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン。貴方を召喚したマス………!?」

 

ある困惑、つまり目の前の英雄を一目見た瞬間から浮かんだ疑問。

それとは別の、特性とも言うべき特徴への疑問が更に増え、言葉が詰まる。

 

「貴方、本当にバーサーカー…なの?」

 

「そうらしいな。体全身に感じる、デスソースを皮膚に塗ったようなヒリヒリが気持ち悪いが」

 

デ…デスソース?

ただでさえ意表を突かているのに、これ以上の疑問は処理しきれないので、華麗にフワリと受け流す。

イリヤが驚いた原因は、たった今2人の英雄とマスターとで交わした会話だ。

 

「バーサーカーって、理性を失う代わりに強大な力を得るんでしょう?なんで、バーサーカーは私と会話ができてるのよ!」

 

「はぁ……俺が話せることの何処がおかしい。むしろ、会話ができなきゃ聖杯戦争なんて物騒な戦い、生き残れねえんじゃないのか?」

 

その通りなのだが、そうじゃない。

バーサーカーにしては、理性があり過ぎではないだろうか?

英雄、バーサーカーのクラスを見たのはこれが初めてだが、それでも知っている。

これ程までに、冷静、落ち着いて会話が出来るのは異常だ。

 

「もしかして、狂化ランクが付いてないの?」

 

それは、つまり失敗。最悪だ。狂化のスキルを保有していないバーサーカーだったら、まず間違いなく負けてしまう…!

確認することが怖いが、それでも現実を知らなければならない。

目を凝らし、目の前のバーサーカーであろう長身の男を見る。ステータスを見るためだ。

 

「狂化ランクは……B……」

 

ちゃんと付いている。

首を傾げる。ランクBなら、会話をするのは困難だと思っていた先入観があるだけに、この事実は驚きの発見といえる。

 

「……そうか」

 

バーサーカーは、1人頷き部屋の扉へと向かう。

 

「ちょ、ちょっと!?どこに行くのバーサーカー」

 

イリヤの横を通るバーサーカーに、慌てて声を掛け足を止めさせる。

このサーヴァント、理性はあるのに単独行動を好むようだ。

この男、やっぱりバーサーカーかも。

 

「ちょいと試してみたいことが幾つかあってな。イリヤ、お前も付き合ってくれ。魔術なんてエセくさい存在、あまり信じたくはないんだが経験上、それもありかって思えてきたぜ」

 

仕方なく、仕方なくだ。バーサーカーの歩く背中を追って、ムスッと不機嫌極まる表情でイリヤも歩き出した。

バーサーカーがドアノブに手を置いた時に、一番大切な質問をしなければならないことを思い出し、ちょっと待ってとドアを開けるのを止める。

 

「バーサーカー、貴方の名前は?」

 

至極当然の質問。マスターとして、サーヴァントの真名は知っておくべきものだ。

バーサーカーはイリヤを見る。

サーヴァントとしては、真名を知られることはつまり、切り札と弱点を同時に開示するようなもの。会話が出来るバーサーカーならば、尚更。

最も、マスターが優秀であれば、すんなり教えてくれる。

まだイリヤは、バーサーカーに自分の凄さを見せていない。故に、その質問がまだ早かったことに今気づく。互いを知らないのに、サーヴァントに聞くのはまずかったかな?と頭の中で思ったが、逆に会話が出来るなら、焦る必要はない。

まだ、聖杯戦争まで時間はあるのだ。それに、暇だし。

 

「………やっぱ、まだいいや。もう少し後で教えてくれていいよ、バーサーカー」

 

絆という言葉をイリヤは知らない。

でも、それが必要なことだというのは、外を知らない彼女も分かっている。

 

「引き止めてごめんね。さ、行きましょうバーサーカー。試したいことって、一体何なの?」

 

ドアを開けると、廊下が左右に伸びている。サーヴァントを召喚した嬉しさで、スキップをしながら廊下に出る。

バーサーカーも続いて廊下に出ると、見た目通りの、子供らしいはしゃぎ方をするイリヤを呼び止める。不思議そうにバーサーカーを見るイリヤに、俺の名は、と言いなんと真名を語った。

 

「空条 承太郎。呼び方は任せる」

 

「え………?」

 

イリヤは、バーサーカーが自身をどう語るのかを期待していた。これからソファーに座り、紅茶とお菓子で歓迎会を開く計画を忘れてしまいそうになる。お茶会で、バーサーカーもとい空条 承太郎と名乗る英雄の物語を聞いて質問して、真名を当ててやろうと浮き足立っていただけに、あっさりと答えたものだから色々と打ち砕かれてしまった。

″根本的″なことも。

 

「…そんな英雄、知らないわよ!だれ!?」

 

その男は変わった格好をしていた。

学生服、後頭部分が破れなくなっている帽子、昔にはまず存在しない現代の靴。

イリヤは、それらを知らないが、空条 承太郎と名乗る英雄を見た瞬間から服装に疑問を抱いていた。彼女の想像上に立つギリシャの大英雄、ヘラクレスとは何処か違う気がしてならなかった。

だから、バーサーカーの物語を聞いてみたかった。本当は知っていたけど、ズルかもしれないと思っていても。ヘラクレスって、どんなにすごいんだろうって。

でも、私はとんでもない勘違いをしていたらしい。

困惑の原因を解明するのには、暫くの会話が必要そうだ。

 

「………っ。やれやれだぜ」

 

帽子のツバを撫でながら、承太郎は改めて面倒なことに巻き込まれたことを確認した。




クラス:バーサーカー

真名:空条 承太郎

ステータス
筋力:D+ 耐久:C 敏捷:D+ 魔力:A 幸運:C 宝具:EX
※諸事情により、5月11日より筋力・俊敏のランクを変更。
各値共に、B+を、D+へと変更しました。

クラススキル
狂化:B

保有スキル
幽波紋:EX
決断:A
蘇生(手):C
-:-

宝具

俺が時を止めた:EX 対人宝具
レンジ:?? 最大補足:1〜50

-:-


マスターはイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。
バーサーカーのクラスにて現界を果たすが、狂化の影響を何故か受けていない。クラススキルのメリット、デメリットの影響を受けていない例外中の例外。が、しかしその代償は高かった。
クラススキル補正を受けると、魔力以外のステータスが全て1つ上に昇格。尚、宝具は封印される模様。



奮うは剣ではなく、己が拳。
流星の如く速く、鋭く、重い多撃は最速のクラスですら捉えることが出来る。
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