それは突然のことだった
「え!?ナツさんとハッピーがルーシィさんを連れてS級クエストに行ったってほんとですか!!」
私がその事実を知ったのは昼過ぎのことだった
「グレイが連れ戻すために追いかけたんだけど、今連絡すらつかないのよ……」
「グレイさんもついていったか、無理矢理連れてかれたかのどっちかでしょうね」
「私もそう思うわ」
「エルザさんは今何してるんですか?」
「今仕事に行ってて連絡がとれないのよ、連絡とれ次第向かってもらおうとは思ってるんだけどね」
「そうですか…」
「そうだ!サイカが連れ帰ってくれない?サイカならナツを止めれるでしょ」
「え!?私がですか!」
「今頼めるのはサイカしかいないの!」
「……わかりました正直絶対連れて帰るなんて言えませんが頑張ってみます!」
私はそう言ってギルドを出て港がある町の駅まで来たのはいいんだけど…
誰かにつけられている気がする…
今ここでつけてきている人に声をかけて戦闘にでもなったら周りの人に迷惑がかかるかもしれない、そう思った私は人通りの少ない路地に向かった
私とは違う靴音が後ろから聞こえる、やっぱりつけられてる!
ここまで来たらいいだろうと思い振り返ろうとした時「サイカ」と後ろから、私をつけていた人の方から聞こえてきた。
私はその声を知っている…
いつもの頭に響く声じゃない、けれどあり得ないはずお姉ちゃんは……
「サイカ」また声が聞こえる、聞き間違えはあり得ないお姉ちゃんだ!
でもなんで?
今私の後ろにお姉ちゃんが?
『サイカ!』その時頭の中に声が響く、その声ではっと我にかえった時、急に布を口にあてられた。
ちょうど息をすうタイミングであてられたことにより、大分布についていた香りを嗅いでしまう。
ヤバイ、これ嗅いじゃだめなやつだ…かなり吸っちゃったし…頭クラクラする……体に力入らないし……意識も……お姉ちゃん…クーちゃん…後はお願い……
目を覚ますと案の定私は牢屋の中にいた。
やっぱりあのクズか……
「おお、やっと気づいたか、懐かしいだろこの牢屋は」
クズが話しかけてくる
「話しかけないで」
「そっけないねぇ、そういや昔も君は俺と話してくれなかったな、お姉ちゃんの後ろで小動物みたいに震えてたっけ」
「話しかけないで」
思い出したくもない昔の記憶がよみがえる…
「おや、どうしたんだい?怖くなって震えてるのかな?」
「う、うるさい話しかけないで」
「はっはっ、怖がらなくてもいいよ、別に俺は君に何かしようって訳じゃねぇ、もし何かするとしても昔にやらせたことくらいだよ」
気持ちの悪い笑みを浮かべながら私に話しかける
「気持ち悪いです」
「はっはっ、そんなこと言われるとおじさん傷つくなぁ、そんなこと言わないでよ
「やっぱりあの記事ですか」
「写真は出さないようにしていたのは賢いが名前も出さないようにすべきだったな、サイカ」
「私の名前なんて覚えてたんですね……」
「そりゃ覚えてるよいい商売道具なんだからよ、お前の魔法は高く売れる、なんせどんな魔法でも使えるようになるとんでもない代物なんだからな」
「その魔法が使える私にこんなことしてただですむとでも?」
「サイカも気づいてるだろうがその手錠には魔法を封じる効果がある、だからそれさえはずさなけりゃ怖くなんかねぇってことだ」
「わかってますよ、だからもしこの手錠が外れたときはおぼえておいてくださいね」
「その手錠が外れる頃にはお前は誰かに買われてる時だよ!」
「それまでにきっと誰かが助けてくれますので」
「はっ無理だね、ここはうちのギルドのメンバーとお前しか知らねぇ、いやいちようエマも知ってるのか」
「てめえみたいなクズやろうがお姉ちゃんの名前を呼ぶな!」
「ほう、俺様にこの状況で命令するか、いい度胸だな」
クズが私の脇腹を蹴りあげ、私は吹き飛び牢屋の壁に叩きつけられた
「ぐふっ」
一気に肺の中の空気が吐き出される
「はっ、昔やってたこと色々やってやるよ」
そう言うと私の体に電流が走った。
痛い、痛い、痛い
「ちょっとやり過ぎたか?俺の魔法の威力も上がってっからちょっとは加減もしてやらないとなぁ」
そう言いながらも私への魔法の威力を上げる
うぅ……痛い…怖い…嫌だ…昔みたいに私の事をこいつが……暴力だけじゃないはず、昔みたいにこいつに奉仕を……うっ早く助けて……お姉ちゃん……
早く助けないと!
じゃないとサイカが!
けどこの身体動きづらいんだよな、いや別にクーちゃんの事を貶してる訳じゃないんだよ。
もうちょっと動きやすいものなかったのかなぁ?って思っただけだよ。
まぁサイカもかなりギリギリな状態だったし、あたしを切り離しただけでも上出来か。
とりあえず急いでギルドに戻らねぇとな、サイカの危機的状況を誰かに伝えて助けてもらわねぇとな。
クーちゃん今なんの種もってんだ?サイカが非常時のために持たせてるだろ、魅了花と催眠花かこれならどうにかできそうだな。
あたしはまず魅了花を咲かせて男がよってくるのを待つ、あたしの人格をクーちゃんに渡したときにサイカの魔法も一緒に渡してくれていたことによりあたしでも問題なく花を咲かせることが出来る。
人通りの少ない路地だったがすぐに男の人が歩いて来た。
次にその人に催眠花の香りを嗅がせてフェアリーテイルに用事があるという暗示をかける、するとその人はとことことフェアリーテイルに歩き出すという作戦だ。
あたしはその人の鞄の中に滑り込み、フェアリーテイルにつくまで待つ、出来る限り早くサイカを助けないとあれが始まっちまう、待ってろよサイカ、急いで助けに行くからな!
「ははっ腕は落ちてないみたいだな、また一から教えないといけないかと思ったぜ、逃げ出してからも何度もこういったことしてたのか?それとも身体が覚えてるってか!」
「おえっ」
気分が悪くなり牢屋の隅で嘔吐する、まだ口の中にあいつの味が……
「昔もそうやって吐いてたな、どうする?お前が反抗しないってんならむかしよりかは待遇をよくしてやってもいいんだぜ」
「黙れ、クズ、てめえの言うことなんてきくくらいなら死んだ方がましだ」
「まだそんな減らず口がたたけるほど元気だったんだな」
「あなたはいつまでたっても変わりませんね、昔から自分よりも弱い状態の人に対しては高圧的なクズやろうで、私みたいな子供に欲情する変態やろうでしたね」
「お前、今の状況でよくそんな口の聞き方が出来るな!ちょっと痛い目みないとわかんねぇようだな!」
「いいんですか?商品である私に傷がついたら価値が下がりますよ、男の喜ばせ方や奉仕の仕方を私に教えた意味がなくなってしまいますよ?」
「はっ、多少の傷があろうと無かろうとたいして値段は下がれねぇよ、それにお前を買いたい奴らはお前の魔法に興味があるんだ、あくまでそういったことはおまけでしかないんだよ、お・ま・けだから俺はお前をいくらでも傷つけれるわけだ!」
クズが膝で私の顔を蹴りあげる、痛い、けどきっとお姉ちゃんが助けてくれるから大丈夫…クズの暴力なんて怖くもなんともない、死ぬことは絶対ないんだから大丈夫、お姉ちゃんならこれくらい頑として耐えたはずだ、なら私も耐えられるはず、大丈夫……大丈夫……
よし!ついた!
「あれ?僕なんでこんなところに?」
ここまで運んでくれてありがとね、それよりも早く助けをよばないと!
あたしはフェアリーテイルの中に入りカウンターのところにいたミラさんに触れて心に訴えかける
『サイカが大変なの助けて!』
「えっ誰!?」
『足下を見て!』
「足下?ん?あなたはクーちゃんかしら?今の声はあなたなの?」
『詳しくは違うけどそうよ!説明は後にして今は早くサイカを助けに!』
「わかったわ!とりあえずサイカに何があったか教えてもらえる?」
「サイカが闇ギルドの奴らにさらわれたの、だから早く戦える魔道士を何人かむかわせて!」
「わかったわ、ロキ!カナ!」
そう言ってロキとカナをよぶ
「「どうしたんだい?」」
「サイカが闇ギルドにさらわれたみたいなの!」
「本当かい!?わかったすぐ行くよ、けどどこに連れ去られたんだい?」
『私が案内する』
ロキさんの心に伝える
「ん?今の声は?」
「この子よ、サイカのクーちゃんっていう植物」
ミラが私の説明をしてくれるが少し間違っている、今は関係ないけど
「そうか、案内よろしくねクーちゃん」
『早く行きましょ!』
「そうだね、急がないと、じゃあ行ってくるねミラ」
「サイカをよろしくね!」
「任せといて!よしカナ行こうか」
カナはあまり理解できていないのかあ、ああと曖昧な返事をしてついてきた、それもそうだろう私の声はカナには聞こえてないんだから、カナにはロキが一人で話してるように見えるんだろう
『急いで!じゃないとサイカがオークションにかけられる!』
「オークション!?何でサイカが!」
『説明は移動しながら時間のあるときにするわ、まず列車に乗って移動しましょ!』
「わかった!まずは駅に行けばいいんだね」
待っててねサイカ!もうちょっとの辛抱だからね!もうすぐで助けに行けるから!
「おいサイカ、オークションの準備が出来たってよ、結局誰も助けに来なかったな!あ、そうだ声だけでも聞かせてやるか」
「サイカ」
お姉ちゃんの声が聞こえた
「おねえちゃん!?」
「残念ながら録音ラクリマの声だぜ、エマの奴がお前を助けにこれるわけねぇだろ、死んでんだからというかお前を助けにくるやつなんざ誰もいねぇよ、ほらこれはてめえにくれてやるよ」
そう言ってクズが私にラクリマを投げてくる
「だいじょうぶ…だいじょうぶ……だれかがたすけにきてくれる……このてじょうさえはずれればこんなやつころせるのに……ころせるのに……たえたら…ころせる……すぐころせる……」
「おっかないねぇ」(ちょっとやり過ぎたか?精神がちょっといかれちまってるな、まぁどうにかなんだろ)
「じゃあまた眠ってもらうからな」
そう言ってクズは私の口に布をあててきた。
「サイカの魔法が欲しい闇ギルドの奴らがオークションでサイカを競り落とす!?」
魔法の事やサイカの今の状況をあらかた教えるとロキがすっとんきょうな声で驚いた
「そうよ、サイカの魔法は闇ギルドの奴らは喉から手が出るほど欲しいものなの、それを本人ごと商品にするつもりなのよ」
あたしはペンで紙にすらすらと文字を書く
「だからオークション会場には闇ギルドの奴らが、しかもマスターがわんさかいるはずよ」
「それはやばいね…」
「でしょ、だからオークション会場に連れてかれる前に連れ帰るの」
「わかったよ、サイカも魔法も闇ギルドの手にはわたらせないさ」
「いちよう魔法は大丈夫なのよ、サイカは念には念をってことで魔法もあたしに預けてるの」
「それじゃあ、闇ギルドの奴らがそれに気づいたら危ないんじゃ」
「多分大丈夫だとは思うわ、サイカは今魔法を封じられてると思うの、あいつらもあの魔法の強さは知ってるはずだから用心しているはずよ、それに昔一度サイカを捕まえてたんだからわざわざ魔法の確認までしていないと思うわ」
「そうか、魔法を封じてないと逃げられるから迂闊に確認も出来ないのか」
「見えてきた、あの建物よ」
私達はついたと同時に中に乗り込む、しかし建物のなかはもぬけの殻だった。
くそ!オークション会場にもう行ってる!
サイカがいたであろう牢屋には吐瀉物とラクリマが落ちていた、吐瀉物があるってことはまたサイカに……
あたしがもっとすぐにこれてれば!
怒りがこみ上げてくる、どうせ相手はあのクズだろう、それよりもすぐにオークション会場に向かわねぇとサイカが!
あたしは落ちているラクリマを拾い上げ他の部屋を探しているロキ達と合流しオークション会場へと急いだ。
「おい、起きろ」
頬を叩かれて私は目を覚ました、周りを見渡すかぎりここはステージのようだった、オークション会場だろうな予想をたてる、私の事をクズどもが興味津々に見ている、気分が悪い…
「さぁさぁ今回の商品はいつもの奴隷とは一味も二味も違います!皆さんも知っての通り、今回わたくしはあのちまたで話題の【請け負い】の魔法を持っている魔道士を捕らえることに成功いたしました!」
うぉぉと周りが湧く
「魔法はもちろんこの商品は容姿も別格!
先日のアイゼンヴァルトの記事で紹介されていた妖精とはこれのことであります!
記者が本物の妖精などと書くほどの可憐さ!
欠点としてはまだ幼いということですが、男の喜ばせ方や奉仕の仕方は教育済みです!なので他の奴隷と同様にお使いお使いいただけると思います。
魔法を取り出すだけで殺してもよし、魔法を奪い奴隷として使うもよしとそれは買った皆さんで好きにしてください!
それではそろそろ始めましょうか!まずは700万Jからスタートです!」
「ちょっとまったぁ!」
急に扉が開きロキさんとカナさんがあらわれた
「やっぱり助けに来てくれた、けどこの場で二人だけだと……」
今この場には闇ギルドのマスターがいっぱいいる二人だけだと……この手錠さえ外れれば私が、私が殺せるのに……そう思っているとつんつんと手の甲を触られた、私が手の方を見てみるとそこにはクーちゃんが、いや、お姉ちゃんが鍵を持ってそこにいた
『サイカ、助けに来たよ、遅れてごめんね』
『大丈夫だよ、お姉ちゃん、早く手錠外して!私あいつら殺したくてうずうずしてるの!』
『ちょっとサイカ!落ち着きなさい、黒い感情にのまれちゃだめ!』
『ふふっ、私は大丈夫だよ私は冷静だからさ~それより早くしないと二人がやられちゃうよ!』
二人は攻撃に耐えるのがのがやっとといったところだった、それもそうだろう闇ギルドといってもギルドはギルド、その中のトップの人間がごろごろここにはいるのだ二人だけではきついだろう
『早く外して~今の私ならあんな奴ら皆殺しに出来るからさぁ~』
『殺しちゃダメ!』
『何で~?あんなクズども殺しちゃった方がいいよ~』
『だめ!それはダメなの!相手がどれ程のクズだろうと殺してはダメ!あんただってわかってんでしょ!』
『わかんないよ~なんであんな奴らがあんな奴らが生きてて、お姉ちゃんが殺されなきゃいけないの?わかんないよ…………
けど、まぁいっかそれよりも早く二人を助けないと!お姉ちゃんちゃんと殺さないように手加減するから手錠外して~』
『本当に誰も殺さないのね!』
『むぅ~わかってるよ~殺さない、少し痛い目はみてもらうけどね~』
それを聞くとお姉ちゃんは手錠を外してくれる
「クーちゃんもありがとね、じゃあお姉ちゃんと魔法は返してね」
そう言ってクーちゃんを縮めてポケットに入れ眠らせてあげる
「じゃあ早速始めよっかな~お仕置きを!
まずはやっぱり【心身接続】かなぁ~皆さんに私がうけた恐怖や痛みを何倍かにしてプレゼントします~全身の震えが止まらないほどの恐怖を召し上がれ~」
そう言うとクズどもの身体が震え始める何かに怯えるように、だが彼らは何に対する怯えなのかを理解できない、理解できないままただただ怯え続ける
「皆さんとの接続はもう終わってるのでまずは身体の自由を奪いましょうか~」
怯えて逃げ出そうとしているもの、怯えながらも戦おうとするものそういった人々の身体がピタリと止まる
「あっはっはっ、逃がしませんよ~それにガードもさせません、魔法も使わせません!
私の魔法もろにくらってくださいね!
大丈夫ですよ、死にはしませんから~死ぬほど苦しいですけどね~
きゃははっ!」
そう言って殺意などの黒い感情を魔力にかえて身体の中に溜め始める
「歯食いしばってくださいね~
あ、食いしばれないんでしたね~
じゃあいきますよ~滅竜奥義・深淵の海原!」
私から高濃度の闇属性の魔力が放たれクズどもや周りの机や柱をついには建物までも飲み込んでいく、数分後私の魔法によっておきた土埃も収まり周りを見渡すとそこにはさっきまでの建物はみる影もなく、私とロキさんとカナさん、それに涙や鼻水で顔がぐしゃぐしゃになった闇ギルドの方々が立ちながら気絶しているだけだった
「ロキさ~ん、カナさ~ん、大丈夫ですか?」
「大丈夫だけどサイカ、これって……」
「あはは、やり過ぎちゃいました~
あ、ちなみに黒い感情はある程度吐き出したので正気には戻りました~
本当、人様を嬉々として傷つけようとするなんて私は駄目な人間ですね……
もっとちゃんと制御出来るようにならないと」
「サイカは少し自分を責めすぎだと思うよ」
ロキさんが優しく言ってくれる
「サイカだって色々大変だったんでしょ、それなら多少はやり返してもいいんじゃない?」
カナさんも優しくしてくれる
「まぁ殺すのはやりすぎだと思うけれどね」
「わかってますよ…どんな方でも殺すのはいけないことです……」
「わかってるならそれでいいんじゃないの」
そう言って頭を撫でてくれる
「はぅ…ところであの人達どうするんですか?って一人いません!逃げられました!」
「嘘、じゃあまだこのへんに?」
「いえ、いないみたいです、もう遠くまで逃げてしまったみたいです……多分その方大分強いですね、逃げてくれて良かったかもです、とりあえずこの人達は評議院に受け渡しましょうか~」
私達はそのあと評議院に連絡し闇ギルドの方々をうけわたした、その際に色々聞かれたが私達は一部始終を話し解放された。
「すいません!色々二人には迷惑かけてしまって」
「迷惑なんて思ってないよ、サイカのためなら僕はいつでも駆けつけるさ!」
ロキさんがそんなことを言う、平常運転ですねぇ
「ところで最後のあの魔法はなんだったんだい?」
「あれは【深淵の海原】という心竜の滅竜奥義の一つです、闇属性の魔力で相手をのみこみ、ダメージを与える魔法です。闇属性の魔力は精神的にも肉体的にもダメージを与えるんです、闇ギルドの方も精神の方にダメージを受けたんじゃないですかね…涙流してましたし……幸い心が壊れてしまった人はいなかったみたいです…けど壊れてもおかしくなかったと思います……あの時の私はそこまで考えてたんでしょうか…」
「サイカはあの時の事覚えてないのかい?」
「ぼんやりとしか覚えてないんです…あの時は完全に黒い感情にのまれて暴走してましたから……もっと精神面で強くならないとですね…またこんなことがあったときは暴走しないようにしないと…」
「あたしは今でもサイカは十分強い心を持ってると思うけどね、けど自分がまたオークションにかけられたりする時の事を想定するのがおかしいんだよ」
「そうですか…?」
「もうサイカが連れ去られるようなことはないわよ、約束する、あたし達が絶対守ってあげる!」
「カナさん…ありがとうございます!やっぱり皆さんいい人ですね…」
私は少し目頭が熱くなってきた
「仲間を守るのは普通よ!」
「そう…ですね!」
私は恵まれているだろう、こんないい人達に囲まれてるんだから
『サイカ大丈夫?』
『大丈夫だよお姉ちゃん、もう暴走したりしないからさ!』
『残りの黒い感情も早く魔力に変換しなさいよ!ちょっと気を抜くと暴走するんだから!』
『わかってるよお姉ちゃん、さすがにこれ以上迷惑かけれないよ、けどこの力を役立てることも出来るかもしれないからさ』
『そんな時はすぐこないでしょ、だから早く変換すべきよ!』
『危なくなったら、変換するよ~』
『はぁ、全然言うこと聞いてくれない妹ね…反抗期かしら?』
お姉ちゃんが呆れたように言う
『違うもん!私はギルドの皆に恩返ししたいだけだもん!』
『そっか、まぁ好きなようにすればいいわ、けどそんな力を使うときは来ない方がいいんだけどね』
『そうだね~』
そんな思いとは裏腹に、数日後には事件がおきた……
ガルナ島にはサイカは行きません……ので次回からはファントム編スタートです!