FAIRY TAIL 清心の姉妹   作:加賀辺

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タグに残酷な描写を追加しました
付け忘れてました、すみません!


第九話 燃心竜

「ルーシィさん、姉がご迷惑をおかけいたしました……

ルーシィさんの身体をまさかあんな風に使うなんて……」

「いいのよ、気にしてないから!確かに驚いたけれど……」

「すみません、あんな姉で……」

「今エマは何してるの?」

「今は幸せそうに寝てます…」

「あはは、ほんとに幸せだったのね」

「はぁ…困った姉です……あとまた身体を貸して欲しいと言ってくると思いますが貸さないでくださいね!

絶対駄目ですからね!!」

「わ、分かったわ」

「少し嫌な予感はしていましたがまさかこんなことになるとは……」

私には感情に飲まれるなとか言っときながら、お姉ちゃんが飲まれてどうするんですか……

あれ?そういえば何故か植物達がざわついてる……

「ルーシィさん!!何か変です!」

「急にどうしたの!?」

「植物達がかなり怖がってます!

何かあったみたいで、この感じですと多分怪我人が出てます!

私は植物達に頼んで場所を把握しますのでその間にルーシィさんは皆さんを起こして来てください!!」

「わ、分かったわ!」

そう言うとルーシィさんは急いで1階に降りて行った

「多分方角的に中央公園かな?

あの辺の特に大きな木の辺りがざわついてるみたい……

誰かがそこで倒れてるのかな?

ごめんね、植物さん達ちょっと調べて来れるかな?」

私がそう聞くと植物達は一斉に動き出しすぐに部屋の中からいなくなった。

…久しぶりに部屋の全貌を見た気がする……

 

「起こしたわよ!」

1階からルーシィさんの声が聞こえる

「植物達に詳しい事は今調べてもらってますが数名が中央公園で怪我をしているようです!!

私は植物さん達から詳しい事を教えてもらって、必要な場所に連絡した後に向かいますので皆さんは先に行って出来る限りの治療をしていて下さい!!」

「分かったわ!

ほらナツきちんと起きなさい!!」

1階の皆さんはすぐに家を出たようだ、そのすぐ後植物達は帰ってきた。

植物達が教えてくれた情報はこうだった……

フェアリーテイルの魔道士3人が木に磔にされている

 

 

「シャドウギアの皆さんが……」

私はギルドと魔道士病院にラクリマで連絡してすぐに中央公園に向かいルーシィさん達と合流する

公園には磔にされ、ファントムの紋章を刻まれていたシャドウギアの皆さんがいた……

「ここまでするなんて…許せない……誰がこんな事を…必ず私がころ『サイカ!!』

『え、あれ?お姉ちゃん起きてたの?』

『途中から起きてたわ…

それよりも少し落ち着きなさい』

『ごめん…もう大丈夫、治まったから…』

「マスター!」

急にエルザさんが声を上げる

私が振り返るとそこには見てわかるほど怒りをあらわにしたマスターがいた

マスターは私達の横を通り木の下まで行くと呟く

「ボロ酒場までなら我慢出来たんじゃがな…」

「ガキの血を見て黙ってる親はいねぇんだよ…」

「戦争じゃ!!」

 

 

 

「フェアリーテイルじゃ!!」

ナツさんが扉をぶち破りギルド皆さんがファントムのギルドになだれ込む。

 

私は近くにいたファントムの1人を縛り上げ質問する

「すいません、うちのギルドを襲ったのって誰だか知りませんかね?」

「おい!解きやがれ!!」

私は右手に黒い魔力を纏わせファントムの方に触れる、すると小さな悲鳴をあげた後すぐにガジルがやったと吐いてくださった

私はありがとうとだけ言うとその方を眠せる

鉄竜の滅竜魔導士の方ですか……

同じ滅竜魔導士として恥ずかしいですね…

 

「ここは任せたぞ

ジョゼはおそらく最上階、ワシが息の根を止めてくる!!」

そういうとマスターは階段を駆け上がって行った

するとマスターがいなくなるのを見計らったかのように、天井の梁からガジルさんが降りてきた

ちょうど着地点の近くにいた私は、周りの人を蹴散らしながら着地したガジルさんを前置き無しに殴りつける

「黒心竜の鉄拳!!てか硬っ!?」

殴られたガジルさんよりも殴った私の方が確実に物理的ダメージが大きい

まぁ黒心竜の攻撃は物理ダメージが主では無いので良しとしよう

精神の方にはダメージがきちんと入っておりガジルさんは少し困惑している

きっと精神的なダメージはあまり経験無いのでしょう

「てめぇ何もんだ?

妖精の所の滅竜魔導士は火竜だって聞いていたが、てめぇも滅竜魔導士なのか?」

「別にどうでもいいじゃないですかそんな事、まぁあなたがレビィさん達にお詫びをするなら教えてあげてもいいですけれど」

「ふざけんな、誰があんな奴らに詫びるか!」

「はぁ正規ギルドにも腐ったギルドはあるんですね〜

まぁとりあえずそこはいいです、今はあなたをボコボコにするのが先決です」

「ほぉ、やれるもんならやってみな!鉄竜棍!!」

私はすんでのところで体を捻りそれをかわす。

その後即座に距離を詰め、蹴りを入れようとするがガジルさんは反応し後ろに飛ぶ…がこっそりと成長させておいた木にぶつかり私の蹴りを避けれる距離まで下がれなかった

「燃心竜の鉤爪!!」

私の強化された蹴りがガジルさんの脇腹にささる

やっぱり硬い…けど燃心竜の状態だったら物理ダメージも多少は入るみたいね

怒りの感情は私に攻撃力の上昇と火属性を与えてくれる

そして現状私は黒い感情を溜め込んでいる

怒りの感情と黒い感情の殺意を併用する事により、私の攻撃は今鉄竜の身体をしても防御しきれない程の物理攻撃と防御不可能の精神攻撃を同時に使う事が出来る

かなり魔力を消費してしまうためあまり長時間は戦えないが、この感じなら私の魔力切れより先にガジルさんを倒せるだろう

そういう計算を頭の中でしていると天井から何かが落ちてきた

何かが落下した所を見るとそこには何故かマスターが倒れていた……

「マスター!?」

ぱっと見ても分かる程にマスターは衰弱している

何でマスターが…ジョゼという方はそこまで強いのですか…?

いや、それどころじゃない今すぐマスターを連れてここから離れないと!

「戦ってる時によそ見なんて俺もなめられたもんだなぁ!」

マスターの事で頭がいっぱいになっていた私は近づいて来ていたガジルさんに全く気づいていなかった

背中に衝撃を受け私は近くの壁まで吹き飛び体を叩きつけられる

「かはっ……」

痛ったい…

とりあえずこの人をどうにかしないといけないみたいですね……

「おい、その程度か!」

「今はあなたにかまってられないんですけどね!!」

「てめぇの都合なんざしらねぇなぁ!」

「まぁそうですよね……急いで倒しますか!」

 

「撤退だ!!」

今すぐ戦おうとしていたがエルザさんのその言葉で私は臨戦態勢を解く

エルザさんがそこまで言うとゆうことはマスターの容態がかなり悪いんだろう

ギルドの人達もしぶしぶながら後退して行っている

私も撤退したいのだけれどガジルさんを見ても、私を逃がしてくれる気は無さそうだ

「とりあえずギルドの皆さんが撤退してから私も撤退しようかな…今行くとガジルさんが皆さんを巻き込みそうだし……」

魔力を温存しつつ時間稼ぎをする感じでいこうか

 

【爆発花を足下に咲かせて動かないよう言う作戦】

火力が低かった為無視して突っ込んで来たので失敗

【睡眠花で眠らせる作戦】

花粉を浴びせる前に斬られた為失敗

【ひたすら避けろ!!】

無理!!!!

 

あれやこれやとやってるうちに私の傷は増えたがギルドの皆さんは撤退出来たようだ

そろそろ私も逃げないと……

「おい、何でさっきから滅竜魔法を使わねぇんだ?」

「魔力温存のためです」

「なめてんのか?」

「いえいえ、なめてはいませんよ

今は私撤退しないといけませんので次会った時には本気で戦うということにしませんか?」

「駄目だな、こんな機会簡単には逃せねぇ」

「はぁ……ナツさんといい滅竜魔導士ってなんでこう戦い好きなんですかね……どこの戦闘民族ですか……

まぁそれでも今回は逃げさせてもらいますからね〜」

そう言うとすぐに私とガジルさんの間に大きな花を咲かせ壁を作り、出口に走り出す

「待てこら!!」

追いかけるためにガジルさんが花を傷つける、すると中から大量の花粉が放出された

そのすぐ後時限式で設置しておいた爆発花が爆発する

爆発によって起きた火花が宙に舞っている花粉に引火し……


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