【土手の近く】〔数日後〕
私は結局クラブチームに入らず、自主練をすることにした。
実際は
(クラブチームで野球ができるなんて妬ましい・・・背番号を背負えるなんて妬ましい。)
とクラブチームで野球をしている子供達を妬ましく思うことで自身のモチベーションを上げていた。
両手に硬球を握り、足に重りをつけて走ること1時間・・・夕方になったので帰ろうと戻っていたときに私は橋の下で素振りをする男の子とその父親が目についた。
(・・・頑張らなきゃ。)
私は急ぎ帰宅し投げ込むのだった。
〔翌日〕
放課後ランニングをしているとまた同じ親子がトレーニングをしていた。
次の日も・・・また次の日も。
雨が降り私はカッパを着てランニングをしているときもその親子はTシャツで金のなる木と書かれたバットを振っていた。
〔2カ月後〕
私は男の子のスイングに合わせてシャドーピッチングをいつのまにかしていた。
男の子も私に気がついているようで、数日前から私の投げるタイミングでバットを振っていた。
時にサイド、時にアンダーから投げる真似をしてみると、その男の子も投げ方にあった体の開き方をしてくる。
父親の方も私に気がついていたが気にしてなかったが、毎日ここに来るので気になり私に話しかけてきたようだ。
「嬢ちゃん家の雷市に惚れたか?」
一言目がこれである。
「え、いや、あの。」
「嬢ちゃん野球に興味があるの?ちょっとこっちに来な!!」
「な!?」
急展開に頭がついていかない。
気になっていたが親しくもない相手なのでまず挨拶からと思っていたのでとても焦っていた。
「雷市~、自己紹介しとけ。未来の嫁さんかもな。」
「え、えと・・・雷市・・・。」
「あ、えーとパルスィ。」
「雷市、シャキッとしないか!!ごめんな嬢ちゃんこいつシャイだから。俺は轟雷蔵だ。」
「いえ・・・あ、スイング凄いね。たぶん私打たれると思う・・・。」
「え・・・。」
「かー!!初々しいね。・・・せっかくだこいつに投げてみないか嬢ちゃん。」
「は、はい。」
「雷市~そのバットで打て。嬢ちゃんはグローブいるか?」
「あ、自分のがあるんで大丈夫です。」
私は矢部から昔貰った子供用のグローブを取りタオルや飲み物を入れたリュックから取り出した。
「嬢ちゃん硬球だぞそれ。大丈夫か?」
「はい。」
「そうかい。雷市タイミング合わせとけ。嬢ちゃん7球投げてからな。」
「はい。」
「じゃ、自由に投げてみな。」
「はい。」
私の中でスイッチが入る。
(私にはない打撃センス・・・妬ましい。バットスイングスピードが妬ましい。パルパルパル・・・。)
ビュ パン
「・・・パルスィちゃん名字は?」
「森川です。」
「じゃ森川・・・いい球だよ。何年生だ?」
「小2です。」
「家と同じか・・・。あと6球来い。」
私は投げる轟さんに・・・。
「雷市入れ。」
「カハハハ!!」
ギロ
(雰囲気が変わるなんて妬ましい。)
威圧感がぶつかり合った。
森川パルスィ
球速 86キロ
コントロール 50/500 F
スタミナ 70/500 F
球種
スライダー 2/7
Hスライダー 1/7
Vスライダー 2/7
特殊能力
球持ち○
奪三振
威圧感
回復◎