〔翌日〕
私はきずなと矢部に一般常識を教えてもらっていた。
「・・・なるほど、外の世界ではスポーツによってランク付けされてるのね。」
「そうでやんす。これからパルスィが通う小中高校は強い、弱いわあるでやんすがそこまで気にしなくて良いでやんす。・・・問題はここからでやんす。大人になると草野球C~A、セミプロC~A、プロ野球3軍~1軍、メジャーC~AAA、レジェンドリーグに別れてるでやんす。メジャーになると野球連盟に加盟している193ヵ国の代表チームになるでやんす。常任国と呼ばれる人口が多い5大国は3チーム、人口が7000万人以上の国が2チーム出すことができるでやんす。」
「ふーん。ならプロ野球の2軍でもそこそこ強くない?」
「・・・主様には運がなかったんだ。」
「どういうこと?」
「この国は職業野球をしている人は0.1%ほど、通常の人は普通の職業をしながら野球や他のスポーツをするのだが、主様は中途半端に職業野球ができるレベルだったんだ。・・・また、プロ野球選手には地域の支援団体がいてそこが球団から出る年俸とは別に支援金を送ってくれるのだが・・・。」
「・・・うちの地域からレジェンドリーグに出れる選手が出たでやんす。」
「ん?レジェンドリーグってなによ?」
「野球連盟がメジャーのA~AAAで活躍している選手から引き抜いて作った12球団でやんす。それが1年間を通して試合をして優勝を決めるでやんす。」
「それと矢部は何が関係してくるの?」
「・・・支援団体が支援してくれなかったでやんす。」
「・・・主様は孤児だったんだ。」
「孤児だと支援してくれないのか?」
「いや、そうではないが・・・。」
「オイラがいた孤児院が数年前に潰れたでやんす。・・・ある記事によって。」
「・・・どんなの?」
「暴力団と孤児院の院長が繋がってたでやんす。オイラはそれに関与していたと疑いが浮上し名声は地に堕ち、その地域に普通にすんでいた奴がレジェンドになったでやんす。」
「・・・妬ましいわね。」
「妬ましいでやんす。」
「それで主様の再就職も難しくて・・・。」
「ねぇ、矢部は私に野球をやらせたいの?」
「できればやってほしいでやんす。」
「・・・妬みを集めるにはちょうどいいか。わかったわ。私に野球を教えて。」
「もちろんでやんす。ならこれを持ってみるでやんす。」
「これは?」
「硬球と呼ばればれる野球の道具でやんす。はじめは足と手先を鍛えるでやんすよ。」
パルスィの〇〇は今始まった。