魔法少女リリカルなのはEXE   作:青天ジョー

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エタりはせん!エタりはせんぞう!!

はい、すみません、大変長らくお待たせしました。

十一話です、よろしくお願いします。


第十一話 三人目の魔法使いなの?

 

side 熱斗

 

「ふあ~ここは、オレの部屋……そうだ!フェイト!イテテ」

 

目を覚ますとそこはフェイトの家の自室だった。

先の戦闘のダメージが残っているのか声を上げると体の節々が痛む、それに加え体が風を引いたかのように重い。

 

「熱斗くん!目が覚めて良かった、体は大丈夫?」

 

「んっまあ、あちこち痛むし何だか体もだるいけどそんなに酷くはないぜ」

 

「そっか戦闘のダメージが抜けてないんだね、体がだるいのは魔力を使い果たしたからってフェイトちゃんが「そうだ!フェイトは!?あれからどうなったんだよ!ってイテテ」

 

「もう、ちゃんと説明するから落ち着いてよ、ねっ?」

 

それからオレはロックマンから気を失ってからの話を聞いた。

フォルテの攻撃を跳ね返したあの後、オレはフェイト達にここまで運ばれてケガの治療をしてもらったらしい、治療といってもフェイトたちは回復魔法が得意ではないのでこの世界で市販されているもので済ませ、フェイトからオレは魔力の使い過ぎで目が覚めても体がだるいような感覚になるかもしれないとロックマンは説明を受けたそうだ。

 

そのフェイトたちは報告のため朝からプレシアさんのところへ行っているとのことだ。

 

「フェイトちゃんがごめんねとありがとうだって」

 

「そうか……フェイトたちとはまたきちんと話をしないとな」

 

「そうだね……もう夕方だけどプレシアさんへの報告が長引いてるのかな」

 

窓の外をみるとオレンジ色の光が差し込み徐々に日が暮れだしていることがわかる。

 

「気長に待つしかな……」

 

ドクン

 

「なんだ?今の……」

 

唐突に今まで感じたことのない感覚に襲われて戸惑うが胸のざわめきは収まった。

 

「熱斗くん?」

 

途中で言葉を切ったオレにロックマンは怪訝な顔をしながら声をかけてくる

 

「なんだろう、一瞬胸がざわついて……」

 

ドクン……

 

「まただ!行くぞロックマン!」

 

「ちょっちょっと熱斗くん!」

 

ドクンドクンと何かを訴えかけるように騒ぐ胸にしたがってオレはPETを引っ掴んで外へと飛び出した。

 

「……っく」

 

「熱斗くん!体もまだ回復してないのにどこに行くのさ!」

 

体を動かすたびに痛みが走りロックマンへの返事すらできないがそれでも悲鳴を上げる体に鞭打ち、胸騒ぎのする方へと駆けていく。

 

「はぁ……はぁ……」

 

町を駆けたオレは海側の公園にたどり着いたが夕暮れの公園には誰もいない

 

「おかしいぞ……」

 

「おかしいのは熱斗くんだよ!急にどうしたの?」

 

「この公園から何か感じるんだ、はっきりとはわからないんだけど」

 

「何か?それじゃあ少し公園を見てみようか」

 

公園の中をすこし歩いているとまたドクンと謎の感覚が襲ってきた。

 

「まただ!やっぱり何かあるぞ、ロックマン!クロスフュージョンだ」

 

「駄目だよ!クロスフュージョンは変身するだけで魔力を使っちゃうんだよ?熱斗くんは今、魔力が空っぽの状態なんだよ!」

 

「大丈夫だ!なんとかなるさ!いくぞ!」

 

「あぁ!もう!無理だと思ったらすぐに解くからね!」

 

「「クロスフュージョン」」

 

シンクロチップをスロットインし変身するとパルストランスミッションを使って電脳世界へとパルスインした時のような感覚がおこり目を開けると風景は変わっていないが封印されたと思われるジュエルシードに、まさに相手に杖を振り下ろそうとするフェイトとなのはが見えた。

 

「フェイトになのは!?」

 

二人がぶつかり合う寸前、結界内に青い魔法陣が現れ一人の少年が二人の間に割って入った。

 

「ストップだ!ここでの戦闘は危険すぎる。時空管理局執務官、クロノ・ハラオウンだ詳しい事情を聞かせてもらおうか」

 

「じ、時空なんだって?」

『時空管理局だよ熱斗くん』

 

突然の乱入者に聞きなれない単語が急に出てきたので唖然としていると三人が地上に降りてきたとほぼ同時にアルフが攻撃を仕掛けた。

 

「っ!」

 

しかしクロノと名乗った少年は難なくそれを防ぐ。

 

「フェイト!撤退するよ!離れて!」

 

アルフがさらに攻撃をしかけた際に生じた爆発と煙に紛れてフェイトがジュエルシードを確保しようと飛び出すがクロノがフェイトに向かって魔力弾を放ちそれを阻止する。

 

「きゃっ!」

 

「フェイト!」

 

「フェイト!」

『フェイトちゃん!』

 

「フェイトちゃん!」

 

アルフがフェイトを受け止め地面に打ち付けられることはなかったが一歩間違っていたらフェイトが大けがをしていたかもしれない、時空管理局だかなんだか知らないがいきなり攻撃を仕掛けたクロノへ視線を向けるとフェイトたちを完全に鎮圧するつもりなのか追撃を放った。

 

「あいつ!ロックバスター!!」

 

オレは即座にバスターを放ちクロノが放った魔力弾を撃ち落とした。

 

「なっ!何をするんだ!君は!」

 

「それはこっちのセリフだ!いきなりフェイトたちを攻撃しやがって!」

『フェイトちゃん!アルフ!逃げるんだ!』

 

「熱斗……」

 

「ありがとよ!フェイトしっかりつかまって!」

 

「くっ逃がさないぞ!」

 

「駄目!やめて!撃たないで!」

 

「なっ!」

 

なのはもフェイトの前に立ちクロノからかばおうと必死に訴えかけ、オレはすぐにでも動けるようにロックバスターをクロノに向け続ける。

 

「さぁ逃げるよ!フェイト!」

 

「……」

 

フェイトを抱えたアルフは夕日に染まる公園から飛び去って行き後には武器を構えたオレとクロノはにらみ合い、ピリピリとした空気の中、最初に口を開いたのはオレでもなのはでもクロノでもなく予想外の第三者だった。

 

「クロノお疲れさま、武器を下ろしなさい。それからそこの君も、私たちはあなたに危害を加えるつもりはないわ。だから武器を収めてくれないかしら」

 

クロノは言われた通りにオレに向けていたデバイスを下げ、空中に投影された映像越しに話す緑色の髪をポニーテールにした人は敵意など微塵も感じられないとても穏やかな表情を浮かべ語り掛けてくるのでオレも自然と武器を下ろしてしまった。

 

『そんなに警戒しなくても大丈夫だよ熱斗』

 

一触即発の空気が霧散したのを感じ取ったのかユーノが念話を送ってきた。

 

「武器を収めてくれてありがとう、さてクロノ、そっちの子たちにお話を聞きたいからアースラまで連れてきてくれないかしら」

 

「はい今すぐに、ついてきてもらえるね?」

 

「はっはい!」

 

「あぁ」

 

そしてオレたちはクロノに転送されアースラの中を進んでいると

 

「いつまでもその恰好というのは窮屈だろうバリアジャケットとデバイスは解除して平気だよ」

 

「そっかそうですねそれじゃあ」

 

素直に従ったなのはに続いてオレもここまで来ていきなり襲われたりすることはないだろうとクロスフュージョンを解く。

 

「君はずいぶん変わった型のデバイスを使っているんだな」

 

「んっまぁね」

 

ここでPETについて説明しても意味はないだろうと適当に返事する。

 

「それから君も元の姿に戻っていいんじゃないか?」

 

「あぁそういえばそうですね」

 

元の姿?と訝しんでいると突如光がユーノを包み込み光の中からなのはやフェイトと同い年ぐらいの金髪碧眼の少年が姿を現した。

 

「ふぅなのはにこの姿を見せるのは久しぶりになるのかな?」

 

「へぇ~ユーノもアルフみたいな使い魔だったのか」

 

「そうみたいだね」

 

「ん?あぁ違うよ僕は使い魔じゃなくてこっちの姿が本当の姿で変身魔法で動物になってたんだよ」

 

「ふ~んってなのは面白い顔してどうしたんだよ」

 

ユーノの話を聞き終わったオレはなのはが面白い顔をしてこっちをというよりユーノの方を見ているのに気付いた瞬間

 

「ふ、ふぇええええええええ!!!!」

 

とんでもない絶叫を上げた。

 

「うわっ!うるせ~どうしたんだよ?」

 

なのはの超音波攻撃により耳がキーンとしている。

 

「なのは?」

 

ユーノもなぜなのはが驚いたのかわからないらしくぽかんとしていた。

 

「ユーノ君ってユーノ君ってそっそのなに!?だって!うそ!え~っ」

 

「君たちの間になにか見解の相違でも?」

 

二人のやり取りを聞いているとどうやらなのははユーノが本当は男の子だということを知らなかったらしい一緒に一つ屋根の下過ごしていたんだ驚きも大きいのだろう。

 

「艦長、来てもらいました」

 

ひと騒動あったが目的の場所まで歩きクロノを先頭に室内に入ると

日本風のもので彩られた今まで通ってきた艦内とは異質な部屋だった。

 

「お疲れ様、まぁ三人ともどうぞどうぞ、楽にして~」

 

オレたちを部屋の中心で出迎えたのはクロノに通信を送っていた緑髪をポニーテールでまとめ、制服のようなスーツを着た穏やかな雰囲気をもつ女の人だった。クロノが部屋に入るときに艦長と声をかけていたのでてっきりアニメや漫画で出てくるような威厳のある厳つい男の人かと勝手に想像していたのだが部屋の主である女の人は想像とは真逆の存在だ。なのはとユーノも似たような感想だったのか少し唖然としていた。

 

「どうぞ」

 

座敷に上がり席に着くとクロノがお茶とお茶菓子を出してくれた。

 

「なるほど、そうですか、あのロストロギアジュエルシードを発掘したのはあなただったのですね」

 

「それで僕が回収しようと……」

 

「立派だわ」

 

「だけど、同時に無謀でもある!」

 

各々自己紹介などをすましてからユーノがこれまでの経緯を話し終えた、リンディさんは立派と言ってくれたけどクロノは危険で無謀だと指摘した。けれどユーノたちが頑張ってくれなかったらもしかしたらすごい被害がでていたかもしれない難しい問題だよなと内心思う。

 

「さて、それじゃあ次は熱斗君たちのお話を聞かせてもらえるかしら」

 

リンディさんに促されオレはこれまでの出来事に加えなのはのレイジングハートに宿るフォルテについても説明した。

 

「なるほど、話を聞くに熱斗さんたちはジュエルシードの力でなのはさんの世界へ飛ばされたようね、シンクロチップに変化したジュエルシードとなのはさんが持っているフォルテさんの宿ったジュエルシードを見せてもらえるかしら?本格的とまではいかないけれどこの艦でも調べさせてほしいの」

 

オレは言われた通りリンディさんにシンクロチップを渡そうとすると、今まで一言も発さなかったフォルテが口を開いた。

 

「いや、俺が入り込んでいるジュエルシードとやらは下手に刺激を与えない方がいいだろう光熱斗たちが与えたダメージで今は沈黙しているがまた、騒ぎ出すと面倒だ」

 

フォルテの中にいるという悪意に満ちた存在、一人称が曖昧で俺だったりわしだったりするシールドスタイルが発現した時に対峙したフォルテの口調はワイリーを彷彿させるがワイリーはプロトに飲まれていなくなったはずだ。もしかするとロックマンが言った通りプロトに分解される前にこちらへ渡ってきたのだろうか、しかしだとすると他の複数の悪意に満ちた声の説明がつかない

 

「確かにそうですね、では熱斗さんの物だけお願いできますか?」

 

「はい」

 

そう言ってオレはシンクロチップをリンディさんに渡した。

 

「これがそうなのね……クロノ、エイミィにまわしておいてくれるかしら」

 

「はい艦長」

 

リンディさんは少しシンクロチップを観察するとクロノに渡した。

渡されたクロノは席を立ち部屋から出て行ったエイミィという人に渡しに行ったのだろう。

 

「さて、三人の事情は概ねわかりました、これよりジュエルシードの捜索は私たち時空管理局が全権を持ちます、それと熱斗さんたちは次元漂流者と認定、アースラで保護し元の世界を捜索、発見次第もとの世界にお送りします」

 

「えっ?でも……そんな」

 

いきなりこれからのことは時空管理局が仕切るといわれ困惑するなのはだったが

 

「まぁ、いきなり言われても気持ちの整理もできないでしょうし今日一日二人でしっかり話し合ってそれからあらためてお話をしましょう」

 

とのリンディさんの言葉で少し落ち着いたようだ。

 

「熱斗さんたちはしばらくアースラで過ごしてもらおうと思うのだけれどそれでいいですね?」

 

「とりあえずそれでいいよなロックマン」

 

「うん、ロストロギア、ジュエルシードが危険なものと分かった以上、専門家に任せるのが良いと思う」

 

フェイトのことは気になるが家にいるのか行方もわからない現状ではここでお世話になるしかないだろう。

 

「艦長失礼します」

 

話がひとまずまとまったタイミングでクロノが戻ってきた。

 

「あら良いところに、クロノ話がすんだのでなのはさんたちを送って行ってもらえるかしら」

 

「わかりました、さぁそれでは送ろう元の場所で良いね」

 

「……はい」

 

こうしてクロノに連れられてなのはたちは艦をあとにした。

 

「さぁそれじゃあ熱斗さんにはしばらくここにいてもらうのだから案内するわ」

 

「はい、よろしくお願いします」

 

リンディさんに入ってはいけない場所やオレ達がしばらく使わせてもらう部屋などを案内してもらってから食堂で夕食をいただいてからオレ達は部屋へと戻ってきた。

 

「ふぅなんだか疲れたなぁ」

 

「今日も色々あったからね」

 

「フェイトやなのはたちにこれからのオレ達のこと気になることは色々あるけど……」

 

「色々あるけど?」

 

「とりあえず寝る!おやすみロックマン」

 

「はいはいお休み、熱斗くん」




前書きでも書きましたが本当にお待たせしました。

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