神々の戦争と絶対者   作:Right_98

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少し、駄文です。

お許しください。



第一話「神々の戦争ゲームへ」

ここは―――

 

俺はあの手をとったらここに……

 

なんでだ?俺はレールガンに胴体をぶち抜かれて死んだはずなんだがな……

 

頭の中は疑問符だらけだ。俺は何でこんな空間(?)に居る?

死んだ人間はみんなこんな風に明確な意識があるもんなのか?

それにどてっぱらに風穴あいたはずなのに塞がってるし―――どうなってる?

 

「……はあ、どうなってんだよ。全く」

 

口から不満が漏れる。

まあ、彼が不満と疑問を持つのは普通の人間の感性で正しいのだが、普通の人間はこの状況の中で思考速度が上がったりはしない。

というより彼の心の深層はいつも冷めている。

普段のエゴ(表層意識)は混乱していようが、エス(深層意識)は必要以上の情報を吸収しないため心が動くこともない。

 

ふと、妙な気配を感じて振り向いた。

それはとても希薄で、現実味が少ない。

 

「あら、本来私には気配なんて無いはずなんだけど……やっぱりあなたは特別見たいですね?」

 

振り向いた先に居たのは光が乏しいこの空間内でもそれそのものが光源のように輝く銀髪を頭の端で二くくり(用はツインテール)にした

物凄い美少女で年のころは俺と同じか少し下ぐらいの女の子だった。

 

――ということは

 

「なるほど。あんたか俺を呼んだのは?」

 

俺はあえて不適な態度を少女に向ける。

何故か?相手に自分の内心を悟らせ無いため。そして相手の心意を先に話させるため。

初対面の人間、特に怪しげな奴には人と食った態度で接するのが俺のやり方だからだ。

 

「あれ?私の計算では困惑しているあなたを私が導くはずだったのですが……」

 

少女は顎にてをあてて困り顔だ。

当てが外れたという顔だな。

 

「まぁ、深い事情にあまり興味はない。」

 

めんどくさいので単刀直入に本題に入った。

 

「はあ、私の計画ははやくも破綻したようですね……わかりましたお話しましょう」

 

少女は軽く諦め顔だ。

そんなにショックだったのだろうか?

 

「その前にあんたの名前を教えてくれないか?いつまでも女の子にアンタってのは忍びないからな…」

 

「あ!!そうですね。私の名前はティリア。ティリア=マクスウェルよ。今後、大切なお付き合いになるから覚えてね!」

 

少女――ティリアはまるで女神のような透明な瞳でこちらに笑いかけた。

やたらとハイテンションだ……まるでこの世の悲しみなど感じたことすら無いかのような屈託無い笑み。

 

弱ったな……腹の探り合いをするつもりだったのにこんな笑顔を向けられたら毒気を抜かれてしまう。

 

「はあ、君は…ティリアは俺が傭兵兼暗殺者だったことを知ってるのか?」

 

すると少女は迷わず『はい』と答えた。

しかし、『ですが』と付け加えて。

 

「あなたが私を殺すなし障害にする理由にはならないし私があなたを忌避する理由にはなりませんよ」

 

この子は本当に――

 

「君はわかってるのか?君の目の前に居るのは血染めの黒騎士(ブラッディ)なんだぞ?」

 

言葉を切ると同時に、彼女の右へ踏み込むとそこを軸に今度は左へ跳び反転、彼女の背中側から首に右手を回し彼女の体を半回転させ自分の下側へ入れると体重をかけて床へ押し付ける。

それと同時に首に回した右手を引き抜き左腕を彼女の右肩を抑え、自由な右手で彼女の左手首を抑えた。

 

 

俺は上から、少女は両手を俺に掴まれて下から俺を見つめる。

 

少女から悲鳴の声も講義の声も無い。

ただ、俺を見つめるだけ。

 

「……なんで、抵抗しない?」

「……どうしたんですか?いつもの貴方なら女を組み敷いたあとにすることは決まっているのでは……?」

 

互いに問いかける言葉は間逆だった。

しかしお互いを理解しようという瞳を互いに向け合っている。

なぜ彼女が俺のことを詳しげに語るのかが謎だが、どちらにしろ今は女を犯す気分ではない。

 

「……できるわけ無いだろ…」

 

界貴は少女の両手を離して上から退いた。

 

「なんで?あなたは野蛮な傭兵なのでしょう?」

 

瞳の中には疑問があった。

 

「……俺は…カレンが死んだあの日から……女にはなるべく優しくしようと心に決めてるんだよ」

 

そう、俺の最初で唯一の深い関係で、そして最後の深い関係だった。

 

―――俺の愛した女

 

「やっぱりあなたは優しい人ですよ……いくら血に塗れた仮面(マスク)で偽っても、それがあなたの本質」

 

ティリアの言葉が胸に染みる。

確かにそれも(・・・)俺の本質だ。

間違いではないが、正解でもない。

 

「そしてあなたは本質を2つ持ってる。優しい男の思いやり。冷血で狡猾な殺意」

 

「この2つがあなたの構成する本質……けど――」

 

「私はあなたをずっと見ていたから知っている。あなたは大切にすることの意味を理解している人だと」

 

初対面のはずの少女の言葉がオレを貫く。

まるで心の壁を溶かして、中にあるものを溢れ出させるように感情が胸から浮き上がってくる。

 

ーーおかしい。

ーー普段の俺はこんな簡単に心の壁を溶かされたりはしないはずだ……

ーーだがなぜなんだ…こんなに精神が安息を求め出しているのは。

 

そんな内心分析とは裏腹に、カレンが死んだあのときにもう涙は枯れたハズなのに……涙が出てきやがる……

 

「なんで俺は初対面の女の子に泣かされてんだろうな……」

 

「それはあなたが私と出会う運命だからよ」

 

そう言って彼女はオレの髪を優しく撫でる。

普段なら頭に伸びてきた手などはじき落とすはずなにに…やはり拒めない。

いや、身体が拒もうとしていない。

 

 

「……よくわからない者だな、あんた」

 

俺はされるがままになっていた。

 

「あなたが生きてきた世界を私は知ってる。他人を拒絶することが身の安全を守ってきたことも理解している。けど、ここにあなたの敵はいないから――少しは気を抜いてもいいんじゃない?」

 

優しい言葉と共に彼女はオレの頭を自分の膝へと倒した。

懐かしい感覚――拒みがたい感触と感慨。

なにより他人というものがほとんど敵であった世界に生きてきた俺は今まででほとんど体験したことのないやすらぎを与えられることにどこか満足していた。

 

時間があるのかはわからないが少しの間、俺は彼女の膝に頭を任せていた。

 

ーー心の奥底で、懐かしき日を思い出にしながら。

 

 

      ★☆★★

 

俺の体内時計で10分が立って俺は彼女に問いかけた。

 

「で、ティリアが死に掛けの俺を何故呼んだんだ?」

 

彼女は少し困った顔で、

 

「少し違うわ。あなたは一度死んで、魂の状態でここに居るの」

 

「……具体的にどういうことだ?」

 

ついつい突っ込んでしまった。

 

それは驚くだろう、俺は魂ってのはもっと非現実的なものと思ってたからな。

 

「簡単に事情を説明するわ」

 

ティリアは俺に簡単に自分がここに呼ばれて訳と、彼女たちの目的を聴いた。

 

1つ、俺は完全に一回死んで魂が浄化(記憶や容姿がリセットされる仕組み)を免れてここに居ること。

 

2つ、彼女は俺たちが偶像崇拝する神(?)であること。

 

3つ、そして彼女・彼たちは神々の戦争(パラレルゲーム)でお互いの領域となる『世界』を奪い合っていること。

 

4つ、彼女たちが示す世界とは多義にわたり俗世に言うパラレルワールド(多重並行世界)小説や漫画の世界(ライクワールド)なども含まれるらしい。

 

5つ、パラレルゲームはその世界に自分の領域である世界から死んだ人間の魂を選出してその世界に転生させ、その世界の中で違う神の転生者を一人も残さず消すこと

で世界は一人生き残った転生者の神の領域になること。

 

この五つを説明された。

 

この5つを総合して考えるとたどり着く結論は一つしかない。

 

つまりそれは―――

 

「ティリアは俺を選んだんだな?その転生者に」

 

彼女は少し申し訳なさそうな顔をしてこちらを見つめて首を縦に振った。

 

「そうよ。私があなたを転生者に選出した。私が持ちうる世界の中でひときわ異常な精神と肉体を持ったあなたを」

 

なるほど。

彼女の持つ世界の中でも俺ほどのきちがい野郎は居なかったらしい。

ただ、俺の世界では俺並みのキチガイ野郎は他に数人いたが。

 

「で、俺はどこの世界に飛ばされるんだ?」

 

「意外と簡単に行くことを決めるのね…?」

 

「おかしなことお言うな?俺は君に『依頼』されたんじゃないのか?俺はそう解釈したんだが――」

 

ティリアはプッと噴出して俺をみた。

 

「はっはっは!そうね……じゃあ私から正式に依頼するわ」

 

血染めの黒騎士(ブラッディ)に依頼します。依頼内容は――」

 

彼女の口から開かされるのは俺の転生先の世界。

未知の世界だ。

 

「ライクワールド、IS《インフィニット・ストラトス》の世界に転生しISの世界を我が領域へ変えて欲しい」

 

パラレルワールドかと思っていたらどうやらライクワールドのようだった。

 

「そのISという世界の詳細は?」

 

「インフィニット・ストラトス、通称ISという女性しか乗れないけれどあらゆることに万能なパワードスーツ技術に特化した世界」

 

「へー面白い。なら――」

 

と口を挟もうとした言葉は彼女の『けれど』と言う言葉に遮られた。

 

「本来ISの世界には無い技術が存在している。これはイレギュラーなの」

 

「その技術とは? 詳細は?」

 

「それがわからないの。本来の小説のISのストーリーの設定に無い物が在る、と言うことしか私には観測できない」

 

成るほど。

ゲテモノほど掘り出しもんがってか。

 

「わかったじゃあそこに転生させてくれ。」

 

「戸籍や学歴はどうする?あなたが望むなら間接的に入力できるわ」

 

それは確かに魅力的だ、しかし

 

「いや、いい。唯一つ、俺の特殊合金四肢装甲型刃(メタリカルワームドエッジ)は一緒に転生させてくれ」

 

「わかったわ」

 

それで残るは―――報酬だ。

 

しかし、これは彼女が俺の命を転生と言う形で生かしてくれているんだから俺としては何も要らなかった。

 

「それで『依頼』する側としては何か報酬を用意しなくちゃならないんだけど――」

 

「いや、それはいいよ。こうやって生きていられることが俺の今回の任務の報酬前払いだ」

 

しかし、彼女は納得してくれなかった。

 

「そう言う訳にはいかない仕組みでね…。 神の代行者といえば聞こえはいいけど悪く言えば使い魔になる者には一つ代価を与えることになっているの」

 

「じゃあどうする?今の君に何か払えるものでも?」

 

彼女は俺をずっと見ていたといった。ならば俺が金や権威だけでは動かないことは承知のはず。

 

うつむいていた美貌がこちらの顔を見た。美麗な頬を朱に染めて彼女がオレにつぶやいた。

 

「あなたも男でしょ…?なら、私を抱くのはどう?…」

 

「……なるほど、君は俺をよく理解しているらしい…。 ただよく考えてくれ?俺はあの世界で腹の探り合いの重要性を確認するために、お互いの信用を深めるために女性を抱いてきた。

しかし、今の状況ではその必要があるか……?」

 

彼女は白い肌をさらに朱に染めながら僅かに俯いている。

小刻みな身体の震えが、俺の目には見えている。

この反応は男を知らない女が発するものだ。

 

「ちゃんと理解しているのか?意味を」

 

つい倒置法で話してしまった。

 

「……でも、だからこそ私は抱かれることを願う。覚悟を示すという意味では間違いではないし……男としての貴方なら対価になりうるでしょ……?」

 

 

何故こうなった?

 

俺は報酬を断わった。

 

しかしクライアントから却下された。

 

じゃあどうする?と問いかけた。

 

そしたら身体をと言われた。

 

あれなんか普通に一昔前の任侠もんの借金の返し方が成立してないか?

 

いやいやいや。

 

駄目だろ。

神様とは言え女の子だぞしかも見た目からして処女だろ。

 

よし決めた。

 

断わろう。

 

「駄目だ。身体は大事にしろよ」

 

「でもそれじゃあ、あなたは転成できない」

 

「その代価は必ず必要なのか?」

 

「えぇ…詳細にどんな基準なのかはわからないんだけど、転成者が心の奥で満足だと感じないと契約履行にならないみたい…」

 

「てことは、もしかしてこれって強制?」

 

「代価は受け取らないとどうなるんだ?」

 

「制約されてないまま転生するといろいろと障害が発生するって聞いてる。代価なしで帰ってきた転生者はいないから……」

 

「まじかよ……まためんどうな…。だが、君は初対面の男に抱かれても平気なのか?今君がオレに求めている行為は君の気持ちも関係してくる」

 

「…いいのよ、私は君に決めてたから……言ったでしょ?ずっと見てたって」

 

なにが彼女をそこまでさせるのか俺には理解できなかったが、女からの誘いを無下に断るほど腐ってはいない。

不思議と内側へ踏み込まれても不快感を感じさせない彼女に俺も興味を抱いているのも事実だからだ。

 

何も無い空間の明るい光源が黄昏のように薄闇に染まっていく。

 

オレは緊張と羞恥でわずかに震える彼女の顔をひきよせて自分の顔を寄せていった――

 

二人の吐息が重なり、女の声がわずかずつこだましていく――

 

誰にも邪魔されない空間で、二人の儀式は密やかに進んでいった―――

 

 

★☆★☆

 

体感的には1時間と少したった。

 

この1時間と少しの間の秘め事は彼女の名誉と羞恥のために割愛する。

 

「準備はいい?転生時には意識が強制的に飛ぶかも知れないから気おつけて」

 

「ああ。問題ない」

 

空間内が虹色の幻想的な光に満ちて照らされていく。

 

「いくよ!!」

 

「ああ!!」

 

「「――――転生――――」」

 

二人の声が重なると同時に光が視界を塗り潰し、感覚が消失していく。

 

色落ちした視界の中で彼女は―――泣きながら笑っていた。

 

 

★☆★☆

 

 

いくつもの光が無限大の宇宙に浮かんでいる。

 

その光はほとんどが地球。

 

いくつもの地球が輝いている。

 

おそらくあれが数多の可能性の数なんだろう。

 

おれの視界に一つの地球がちかずいてくる―――あれが俺がこれから戦い、生きる世界。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さあ、ゲーム(戦い)の始まりだ!!

 




次回から本編の5ヶ月まえに入るつもりです。

本文のほうで何か感想があったらお願いします《笑》
PS:
界貴と神様の●●●は感想でほしい方があればR指定のほうに作る(かも?)。
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