学校が始まって描いてる時間が少なくなってしまいます~
またバトルパートです。
Side界貴
「その要求にはこたえられない。話は終わりだ。実力で突破させて貰おう。
俺は一方的に戦闘開始をたたきつけると、戦闘に経つIS――打鉄に乗る黒髪の女性へと機体を
一方的というのは相手にっとっても準備が整わないうちに受ける攻撃なため相手側の対処が遅れやすい。
絶対者の持つ圧倒的な初期加速がもたらす速度は一瞬で超音速へ達し、相対距離をゼロへと近づけた。
相手機体ーー打鉄の正面3mで脚部のブースターを発動させ、斜めへ軌道を変更。
PICによる慣性移動が一瞬で行われ、ほぼ真横へポジショニング。
そして再度、背部ブースターが一瞬のみ発動し発生した推進力を踏み込みに変え、右腕のブレイドネイルで袈裟斬りに切り込む。
凍りつくように停止している(界貴視点からは)打鉄に乗っている女性はそのまま切裂かれ――無かった。
『――ッツ!!』
止まったままのその姿が、爪刃が肩口に触れる寸前に右手に持った物理刀を振り上げその刃で爪刃のブレイド部分を下から弾いた。
しかし、そんなもので突進速度を上乗せしている
ブースターの加速の慣性を上乗せされた残撃は衝突した刀身を共振し、打鉄はその衝撃を吸収しきれず、女性は物理刀ごと大きく体勢を崩された。
『織村先生!!』
その後方の緑髪の
一人目を斬り損ねたからといって止まることはない。
止まればそれはただの的だ。乱戦の戦場では止まることは死と同義だ。
速度を落とさぬまま、超振動によって生み出される陽炎のような残像を引きずりながら、その右手に布陣するラファールへ疾走――
「疾ッ!!」
ブースターの噴射角度を調整し機体を半回転させ踵部の高出力ビームブレードを展開、相対速度のまま振りぬく。
遠心力を用いた後ろ回し蹴りは空中に金色の半月を描がきファールを強襲。ラファールは直前に物理シールドを展開するが、そんなものは存在しないとばかりに金色の刃を形成するブレードはシールドを紙同然に溶断、金色の残光のみを残し残劇が直撃。ラファールのシールドエネルギーを1秒以下で食い潰し絶対防御発動、一体目の獲物を海へ叩き落した。
その直後にようやくブゥゥン!!と言う音が大気を振るわせた。その速度は実に音速の二倍。
――α3:絶対防御発動、機体本体及びメインスラスター大破。パイロット意識喪失。戦闘能力焼失。
味方の一機目を墜とされ、ようやく敵側の部隊が自分たちの時間を取り戻す。
『止まれ貴様!!』
開戦直後に弾き飛ばされた打鉄が撃墜されたらファールの落下速度を折衝し、そこから一瞬で加速してくる。
絶対者が物理刀の間合いに入る瞬間に機体がボヤけるーー
次の瞬間には、真上から重力を重ねて界貴でも速いと思える太刀筋で一線――その振り方は日本剣術を思わせた。
『――』
しかし、それすらも界貴の視線の中では普通の中では速い太刀にしか感じない。
あえてこの感覚を言い表すなら見ているまたは感じている速度の段階が違うといえばよいのかもしれない。
一般人は120㎞の野球ボールの速度を速いと感じるカモ知れないが彼にはそれは60Kmほどのスローにしか見えない。
違う言い方をすれば、常人の体感速度を1とすると彼の体感速度は50ほどと言える。
そんな人外ともいえる彼には彼と同じ領域へ足を踏み込まない限りまともには太刀合えない。
直線に来る残撃を半身ぎみに機体を動かし回避した。
が、次の瞬間には打鉄の物理刀は逆袈裟に跳ね上がり絶対者を追撃。界貴は物理刀を
そしてそのまま慣性に従い傾く打鉄上体に肘鉄(レーヴァテイン装備)を叩き込もうとして、
ーー2方向からロックオンされています。
脚部ブースターを発動。
一瞬で位置を真横へと移動し、銃弾を回避。
クロスファイアの中心点を逃れると同時に腕をクロスさせ両肩のダガーの柄を掴むのに回し、打鉄を前蹴りで弾き飛ばしてダガーの光刃を発生させると同時に腕を大きくしならせて投擲。
光刃が超高速に回転し光の円盤のようになって放たれたダガーは彼に迫っていたグレネードとロケットランチャー刑14発を纏めて空中で爆発させ迎撃した。
『そんなっ!!』
敵機ラファールから悲痛な叫びがもれる。
しかし状況はさらに敵側には悪夢だった。
グレネードやランチャーが爆発する前にそれを二つに切断したエネルギー刃ダガーは
伝播させないためにISが絶対防御を発動させる。
破壊の衝撃と機体のウェイトバランスが崩されたのが合間ってらファールは大きく弾きとばされた。
――ブリューナク起動。α4、5をロックオン後、収束形式でトリガー。
――ブリューナク照準……ロック完了。エネルギー出力66%で固定。
――拡散式から収束式へ変更……OK
瞬時に
二条の深紅の光が夜明けの近づいた海上を一直線に横切りα4、5に迫る。
二機のラファールは回避しようとするもののダガーで受けたダメージが推進系にまで及んでおり、回避できず二条の閃光に飲み込まれていき、黒焦げにされた機体が海へと墜落した。
――α4、α5:エネルギーシールド臨海限界突破。機体損傷
パイロットの生体パルスを確認。
生存しています。
「――……脆い」
つい口に出た言葉は不満か感傷か……大気を鳴動させる超振動にまぎれその言葉は誰に聞き取られることはない。
『各員、目標との位置取りに注意して攻撃しろ!!間違っても接近するなよ、死ぬぞ!!』
先ほどの打鉄のパイロットから敵側へ指示が飛んでいる。
しかしそれを実行させるほど界貴はお人よしではない。
集団を相手にする場合、その集団の一番の実力者を潰すのが定石だ。
方や、ブレイドネイルを機体胴体前面に水平になる様に構える界貴。
方や、近接ブレードを左腰後方に引き構える打鉄のパイロット。
界貴は払い斬りの型であり。
打鉄の物は抜刀術に起因する型である。
距離は一瞬のまもなくゼロになる。
――交差――
響き渡る金属音は二つ――いや三つ。
「――」
『ッグ!!』
打ち合いはほんの刹那なの間に行われた。
初撃、機体を右回転に捻り相手に先に到達する右刃が斜め下から振り上げられ、そして機体胴部に隠れるように追い付いてくる左刃は斜め上から振り落とされる界貴の攻撃に対して、打鉄が右腰から抜き打ちで放った横一門の斬線と交差する。
しかし機体旋廻能力もパワーアシストも絶対的にアブソリュートが有利だ。界貴が打ち負ける道理は無い。しかし、無抵抗に攻撃が通る訳でもなく、相手側の打鉄の打ち抜きはブレイドネイルの描く斬線に重ねられ僅かに斬撃軌道をずらす。
しかし、一撃では追い付いてくる2撃目を回避することは不可能。
そこに降り下ろしの斬撃が交差し、直撃。だがやはり基礎スペックの出力には抗えず打鉄の降り下ろしの軌道が押し退けられる。打鉄は自らへの
だがそんなことはアブソリュートを駆る界貴が許さない。たとえ軌道をそらされようともそもそも速力に差がある。打鉄が機体を斬線から逸らすのより斬撃が命中する方が早い。
斬撃の入りを感覚で界貴は21°ずらし軌道を調節。深紅の軌跡を描いて宙を疾しった斬線は打鉄本体を完全に捕らえることは無かったものの、打鉄の背面――より正確に言うならば腰部上部付近に装備されている追加ブースターを滑らかな切断面を見せて切断せしめ、超振動波動がもたらす真空に流れ込む余波衝撃で打鉄は機体を大きく弾かれ、スカート式のアーマーの片側を完全に破壊される。
界貴が繰り出したのは『
打鉄が繰り出したのは『
これがあの一瞬の攻防の全貌である。
――あの打鉄、反応が早い。恐らくあれは搭乗者の技量と才覚がもたらす技の切れ。
使っているのが
『総員後退!!遠距離射撃で囲め!!』
ダメージを何とか押さえ込んだのか指示を飛ばす打鉄。
「無駄なことを――」
四方八方から飛来する弾丸をオレの知覚領域に入った瞬間にわずかに機体を動かし、刃で弾き、降下する。
――無駄玉をばら撒いてるあのお船を斬る。機体速度を引き上げろ。
――ブースター点火・半重力制御機構を起動。機体相対速度を上昇します。
――SISTEM『
――Evolve:
界貴はブースターを直下の艦隊に向け点火。
アブソリュート《絶対者》の機体が深紅の光を僅かに纏う――刹那、アブソリュートの機体が実像から虚像へと変化した。
それを知覚できたのは打鉄を駆るあのパイロットのみ。
今までレーヴァテインを表面的に覆うだけだった深紅の超振動波動の光がブレイドネイルの刀身の延長線上へ伸び、その長さは機体の下半身とほぼ同じに変化する。
レッグのレーヴァテインも同様に深紅の光が鮮やかな刀身を形作り一気に間合いが拡張する。
艦隊から無数の大口径弾丸やミサイルが放たれている。しかし当たらない。すべて界貴に当たる寸前にその弾丸ならば分子レベルで塵に変えられ、ミサイルならば雷管を正確に切断され不発のまま後背に抜けるのみ。
無数の残像を空中に引きずりながら距離が無くなり、そこはもうすでに界貴のキリングレンジ。
船体すれすれで前回転。制御された重力が移動する慣性力を流動させ減速を回避。
界貴は加速しながらもGを身体で流し前転の形で一隻目へ体当たりする。
刀身が延長されているに等しいブレイドネイルの斬激は何の抵抗もないまま船体を通過する。直後にゆっくりと船体が真っ二つに割れる。即座に一隻目の片割れを横目に二隻目へ跳躍。
――空中で体制を足を下にして右足を振り上げる――
そしてそのまま界貴はこちら側へ銃身を向けようとした主砲ごとエネルギーブレイドを展開した踵落としで船体を両断。しかもそのまま振り下ろした足をそのまま一直線に空中でバック転し引き摺られる状態で振りぬかれる延長したレーヴァテインの刀身が両断された船体をさらに切り刻んだ。
残り一隻は少し距離的にはなれているので無視する。
あそこからの牽制射撃程度では絶対者への命中弾は望めないだろうし、ミサイルも迎撃に十分な距離がる。
彼の残像が
「(――残りを牽制しつつ千夏を援護して離脱だな)」
絶対者の機体がブースター炎の軌跡を残して、千夏の戦闘領域に向かう。
意識が無事な
SideOut界貴
Side織村千冬
「(何だこれは!?)」
学園治安防衛部隊――その部隊長である
それは何故か?
単純、目の前の今までの常識を簡単に覆している
たった開始10秒でこちら側の
こんな事はISでも出来るかどうかわからない。
モンドグロッソを征し、ブリュンヒルデと言われた自分に専用機が有ったとしても同じことが出来るかどうかわからない。
「(機体ポテンシャルがあまりに違いすぎる……)」
――まず第一にあれは何だ?ISでは無いのだろう。ドイツ軍からはあの機体は自らを草神博士の護衛と称し、あの機体を
しかし疑問は幾つもある。
――まず千冬はABには草神博士以外には動かせないと思っていた。
確かな性能と演算力を持つパワードスーツだが千冬は適正者など居ない、欠陥兵器と思い込んでいた。
しかし、どうだ?今のこの現状は、ISの完全な敗北ともいえる惨状と化している。
まず特筆に価するのがあの攻撃力と速力だ。
攻撃力は、ほぼ一撃で第二世代型とはいえ
速力を言えば、自分の間合いの中でアブソリュートが腕を振り降ろすのに気づくほどに速すぎる。
ここに出てきている山田麻耶を除く防衛班の反応速度では一発の命中弾も望めない。
自分が先ほどの交差の際にあの斬激を逃れたのはほぼ奇跡でしかない。
そして何より千冬が恐れるのは、あの新型ABと思われるハイスペック機体を駆るパイロットの冷酷性だった。
こちら側へしかけてきている攻撃の全てが人間の急所とも言える位置であり、絶対防御を貫通しえる攻撃力でそこを攻撃されればいくらISと言えどパイロットの重症・死亡は免れないだろう。
しかしあの機体のパイロットは殺すことを一切ためらっていない。幸いにも墜とされたこちら側のパイロットに死亡者は出ていないが、それはあの機体の情けではなくただ『きまぐれで生き残っている』にすぎない。
今は距離取りを意識して落とされてはいないが、あの機体の速度ならばいつまでモツのか……。
『――織村先生!!後ろ!!』
私の同僚、山田麻耶の叫びで反射的な反応で機体を駆動系の限界の速さで横へ飛ばす――
刹那、いままで千冬の居た場所を螺旋状に収束された深紅の光が突き抜けていった。
「っち!!」
あの機体は近接格闘をメインにしているようだが、中・遠距離にもあのエネルギーダガーと先ほどの深紅の光を放つ収束砲もこちらのシールドバリアをたやすく切裂き貫いてくる。
それに加え、あの四肢に装備されているクローと刃のせいでただの蹴りも当たりも全てが斬撃と化している。
まさに全身凶器だ。
『速すぎる!!』
今もまだ落とされていないこちら側のパイロットから苦悶の声が漏れる。
私にもあの機体の完全な姿は見えていない。
見えるのはあの機体が引き摺る残像と蹴りや回転などの技の終わりの霞んだ姿だけだ。
推進増強追加ブースターを切断されたいま、あの機体の速度域へは追いつない。
――どうする?
――速さも攻撃力もあちらが上だ。この
――今考えられる1番の得策は撤退。しかし、これは出来ない。学園および政府上層部から『必ず捕獲。出来なければ撃墜せよ』といわれている。
ここで撤退などすれば必ずここにいる
――しかし、このままでは全滅するのは確実だ。
それを回避するための第三の手段が交渉なのだが、あの相手はそれを最初に拒んでいる。
千冬は思考の永遠ループに入りかけた思想を無理やりおしこめた。
やはりここは撤退するしかここにいるパイロットとのこり一隻の戦艦にのる船員を生かす方法は無い。
ゆえに千冬は自分が
そのとき――
純白の閃光がのこり千冬を含め三機となったラファールのうち山田麻耶を掠めるかたちで薙ぎ払っていった。
SideOut千冬
Side草神千夏
界貴が相手側のラファールと戦艦二隻を沈めていた頃、千夏は海中から浮上してきた
「……やっぱり出来損ないだね君たちは!!」
千夏は乱射されてくるNABの大口径弾を視界に納めてから身体を左右に高速で振り避ける。
光体翼のもたらす飛行の自由度とそのクイックブースとは大口径弾丸の命中を一発たりとも許さない。
NABの弾丸は
蛇足だが、この残像はオプティカルウイングとセラが持つ迷彩効果が生み出す副次現象であり千夏がいとして出しているものではない。
「母さんが平和を願って考え出した、ABを、貴方たちなんかに汚させはしない!!」
千夏はABの開発者だが、ABの基礎理論と初期組織は千夏の母、草神愛葉が作り出したものだ。
千夏の母、愛葉は世の中の核に変わる大地を汚染しない絶対的な抑止力としてABの基礎理論を組んだ。
しかし、イデアは高知すぎ凡人では扱うことがかなわなかったゆえにABは抑止力にはなれなかった。
だが、ABが平和のために作られたことに変わりは無い。
それを個人の下卑た欲望のために。無作為な殺人のたえに……ましてや人間を糧として使うなど、千夏は断じて許容しない。
――脚部・腕部・背部・腰部・両翼ビーム兵装オールアンロック――完了……OK
――システム『
――マルチロックオンシステム起動。パイロットとの神経リンク及び脳内演算同期開始――完了……OK
このシステムは千夏の脳内演算と想定思考をイデアと完全にリンクさせるシステムであり、彼女の類稀な演算力と意志力があって始めて実行できる禁じて戸も言える回路接続である。
千夏は的の姿が視界の中で光円と重なった瞬間に脳内でトリガー――セラの脚部と腕部に装備された
NABたち9機はバラバラに散って避けようとする――しかし、避けられはしない。
千夏は脳内で9機の位置を仮想的に頭の中に作り上げ、命中するルートを演算。
――パイロットによるイメージジェネレーターの軌道変則を観測――弾道演算修正。指向性弾道誘導開始。
直線的な軌道の光線をNABたち4機が避けた瞬間、光線の軌道が鋭角に屈折し3機を側面から1機を背面から貫通。
電荷を加速させるこのクライシスは、砲身内部である特殊な金属粉末をごく少数添加することによりそれが千夏の任意で加速中の電子の流れに干渉し屈折を起こす。
粒子そのものが電荷粒子より重いため、弾速そのもそが光学兵器としては遅くなってしまっているが、弾道の自由度は全体的にハイリターンである。
――NAB:撃破数5機。
「――残り四機」
3回屈折した光線は残存したNABの機体表面を焼きつつ減衰し、空気に散る。
何とか多重追尾弾道を逃れえたNABたちは東西南北で千夏を囲むように布陣し、一斉にランチャーをコールして千夏に照準する。
――東西南北の4方向からロックオンされています。回避を推奨。
――問題無いよ。打ち落とす。
――システムコール:『
コールに伴い、セラの機体の大型スラスターに光学迷彩処理を施されて連結されていたビットが4方向に射出され黄金の模様の輝きを反射させ0.21秒で展開する。
――出力78%で固定。発射可能
『
ボイスインターフェイスにより半自動的にトリガー。先ほどの閃光とは比べ物に成らないほどの極太のレーザーが四機のビットから照射される。
空中に巨大な光のグランドクロスが描かれる――
NABたち四機がそれとほぼ同時にランチャーを発射。
しかしそんなもので
『
同じようにボイスインターフェイスで照射を停止させ、界貴のいる方角へメインカメラを向けた――
SideOut草神千夏
Side紅崎界貴
界貴が戦艦を二隻沈めた直後に恐らく千夏がいるであろう方向から凄まじいエネルギー反応が発生した。
「――何だ?」
――AB:セラ・ネフェリストの主武装:
すかさず俺の疑問にイデアが答えた。
「なるほど。あれが千夏の機体の攻撃か……」
――たしかに凄まじい出力だ。遠距離特化型の機体だけはある。
――報告、セラによるビット攻撃にα2が被弾。エネルギー反応減少しています。
――どうやら
しかしこれはチャンスでもある。
今、墜ちかけている
「ここで――墜とす」
――ブースター点火
界貴の
海面へ向け加速する絶対者の後ろにはブースター炎と共に赤い残像がたなびく。
被弾したラファールは海面6mで器用に機体を制御し体制を整えたが、そこに絶対者を駆る界貴が襲来。
強襲を悟ったラファールが機体を反転。
素早い動作でアサルトライフルを展開と同時に射撃が行われ数十発の弾丸が放たれるーー
だが、放たれた弾丸は絶対者の全面装甲をわずかに掠め頭、胸に向かう命中弾は界貴に迎撃され甲高い音を立てて破砕された。
ーー相対距離7m、交差まで0.4秒
距離が2mにまで近づいた瞬間、界貴は機体の重心を後ろに引き付けながら右足を振り放った。
AIが動きの補助を開始。
加速中のウェイトバランスの移動を重力を制御すろことによって誤魔化して脚部ブースターを噴射し速度をブーストと同時に背中のメインブースターが僅かに稼働し慣性力のバランスを調和。
ラファールが右腕を後ろに引き付け、その手に展開したブレードを振り抜くのと界貴が蹴りを放つのはほぼ同時。
お互いに空中に半円の軌跡を描いて放たれた斬撃と蹴りは衝突。
ラファールのブレイドーーブラッドスライサーと一瞬噛み合った
ーーガリィン!!と金属が砕ける音が響きブラッドスライサーが破壊され、絶対者の蹴りはその威力をいささかも削がれることなく振り抜かれる。
ーーザァガァンッ!!
ブラッドスライサーの柄の部分ごとラファールの右腕が切断された。
鋭角な断面を見えるラファールの腕は空中に舞い上がり海へ落下。
『ーッ!!』
振り抜かれた空間んが真空になりそこに圧縮された空気が流入し衝撃波になる。
ラファールは大ききく体制を崩され、無様にも脇をさらすような体勢になった。
そこを見逃す界貴ではない。
振り抜いた右足を引き戻す反動で逆に前にでる左半身に合わせて今度は左足での中段蹴り。
なんの抵抗もなく直撃した蹴りはラファールの装甲を破砕。
パイロットを守るためにISが限界まで絶対防御を展開。
パイロットはあまりの衝撃に失神させられていた。
界貴は瞬間的に超振動波動をカットし、絶対者の足に引っ掛かっているような体勢のラファールを海へ向けて足を振り、払いおとした。
殺すだけならこのままつつくだけでも殺せるが界貴はあえて無視する。
今回の目的は離脱であり殲滅ではない。あえて殺す必要は無い。
それに無力化であるほうが実力の差を外部的に示すことができ、士気を削げる。
「(さて、どうする……?)」
『――総員、撤退!!』
そのとき、あの打鉄から命令がとんだ。
「……ここで撤退だと?」
――何を考えている?あのパイロットは馬鹿なのか?この絶対的に不利な、しかも負傷者が続出しているこの状況で撤退だと?
――誘いか?いやそれは無いはずだ。伏兵があるならABのセンサーが見逃すはずは無い。ならば恐らく誰か一人が残るはず――
界貴の予想どうり、残り二機だった打鉄とラファールのうち、打鉄が一人、艦隊とラファールが退いていく中で此方へ機体を向けカタナを構えていた。
――殿か……無駄なことを!!
界貴は他の撤退する物たちには気を向けず、離脱の用害となる打鉄へ機体を走らせる――
界貴が動いたときには打鉄はすでに剣を振ろうとしていた――
「(――なるほど。視認できないなら勘で攻撃軌道に斬線をあわせに来たか!!)」
しかしその程度では
界貴も応戦する――
右上段から振り下ろされる打鉄のカタナ。
界貴はそれを手の甲を外側にするように腕を交差させ、それを打鉄の振り下ろしにあわせるようにそのまま振り切った――
――交差――
響き渡るのは金属音。
打鉄の頭上をはるか越えて銀色の何かが高速で舞い上がった。
未だ昇りきらない陽光をわずかに反射してキラリと光るそれは、打鉄の――カタナの上半分。
打鉄の振るうカタナは刀身の半分以上を失い、長さの足りない刃は絶対者に触れることんなく空を切る――それに伴う技後硬直が打鉄の動きを止めた。
カタナを振り下ろしている打鉄と、腕を広げる形で伸ばしている界貴。
先に硬直を終えるのは――界貴。
やはり第二世代とABでは機体の反応速度の限界は大きく差が出てしまう。
ほぼ反射的に両肩のダガーの柄へと腕が伸び、それを思い切り交差させる形で打ち抜く――
打鉄は腕を何とか振り上げようとするが、間に合わない。
あがりきらない腕に界貴の斬激が命中、わずかな抵抗を残してカタナの下半分を溶断し破壊。エネルギーシールドも斬り破る。
打鉄の体制がさらに崩れる。
界貴は右のダガーを逆手持ちに持ち替え、左腕のダガーを下から切り上げて浮き上がった打鉄の身体へ逆手持ちのダガーを斜めに振り下ろした。
計4撃の斬激は打鉄のエネルギーと物理装甲を破壊し尽くした。
しかし界貴の攻撃はまだ終わらない。
切り下ろしで自分より位置的に下になった打鉄へ、踵部エネルギーブレイドを
打鉄はそれでもなお意識を保っていたのか海面へ落ちる寸前にほんの僅かなPICを使って着水の衝撃を緩和したようだが、受け止めきれずに大きな水柱を作って沈んでいった――
戦場に沈黙が戻った。
先ほどの連中が援軍をつれて戻ってくる気配は無い。
界貴は自らの
次回からようやく、日常パートに入れそうです^w^
アブソリュートの機体の画像ができましたので挿絵として掲載させていただきます。
手書きですので線が荒かったり白黒だったり、なにより下手くそですので皆様の脳内想像の手助けになれば……という程度です(苦笑
ちなみに挿絵のアブソリュートはハイ・コンバットモード(可変翼)形態です。