落ちこぼれは死んでも治らない???   作:ねぼすけ

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000 ミア プロローグ

「あ、あの……」

「どうしたの?」

「僕の、ヒキガエルが、居なくなっちゃって……」

 

ぽっちゃりした男の子が半泣きになりながら言う。

ミアは同情しながら言った。

 

「私、捜すの手伝うわ」

「私もよ」

 

ハーマイオニーも頷き、言った。

 

「私の名前はハーマイオニー・グレンジャー。こちらはミア・スミスよ。貴方のお名前と、ヒキガエルの特徴を教えて貰えるかしら」

「僕、ネビル・ロングボトム。ヒキガエルはこんくらいで……」

 

ネビルは手で大きさを表す。

 

「トレバーって言うんだ」

 

ハーマイオニーは頷くと、テキパキと言った。

 

「ネビル、貴方はミアと一緒に、此処から最後尾までを捜して。私は先頭まで捜しに行くわ。見つかったらこのコンパートメントに、見つからなくても此処に集合よ。わかった?」

「わかった。ありがとう、ハーマイオニー。ネビル、捜しに行こう」

 

ミアとネビルはトレバーを捜そうと、様々なコンパートメントを訪れて尋ねたが、何も得られなかった。

 

「よし。此処が最後のコンパートメントだね」

「居ない気がしてきた……」

「そんなこと言っちゃ駄目だよ、ネビル。明るく、前向きに居なきゃ」

「そうだよね」

 

ネビルがドアをノックする。

 

「なんだい?」

 

ブロンドの髪をオールバックにした少年が顔を出した。

怯むネビルをよそに、ミアは明るく自己紹介をした。

 

「私、ミア・スミスよ。此方はネビル・ロングボトム。ネビルのヒキガエルを捜しているの」

「ふんっ、ヒキガエルなんぞを飼っているのか。そんなの捜す方が愚……此処には居ないな」

 

少年は途中でミアの顔を見て、途中で言葉を変えた。ミアの顔は、はっきりとわかるほどに落ち込んでいたのだ。

 

「そ、そっか。ありがとう! 貴方のお名前は?」

「……ドラコ・マルフォイだ」

「これからよろしくね、ドラコ!」

 

ミアは無理矢理笑顔を作りながらドラコに手を振り、ドアを閉めた。

 

「……はあ」

「ミア」

「……世の中って、厳しいんだなあ」

「……」

「皆と仲良く、出来るかなあ」

「……ミア」

 

ネビルがミアの肩に手を乗せた。

 

「僕のせいだ。僕、すっごくドジで、間抜けで、いっつもしくじるんだ。お陰で虐められたこともある」

「……ネビル、」

「ごめんね、こんなことに付き合わせて。鼻で笑われたり、睨まれたりして、嫌な思いさせちゃったよね。ごめん、本当に、僕のせいで……」

「ネビル、私もだよ」

「へ?」

 

ポカンとするネビルに、ミアは精一杯の笑顔を作ってみせた。それは半分泣き笑いに見えた。

 

「私もそうなの。買い物行くにも財布を忘れたり、一ヶ月前なんて財布だけ持って中身が空っぽだった。近所の皆や学校の先生からは、ケアレス・ミア(おっちょこちょいのミア)って呼ばれてる。でもね、それでも、どんなに自分が駄目だと思っても、自嘲しちゃ駄目なんだと思うの。私達には、何か一つでも取り柄があるはずなの。誠実に過ごしていけば、いつか見つかるはず。そう考えて、生きてるの。だからさ、ネビル」

「何?」

「落ちこぼれ同士、頑張っていこうよ」

「……うん」

「ネビルと私、死ぬまでに落ちこぼれを治そう!!!」

「うん! ……あ、ミア」

「何?」

「今から、君のこと……親友だと思っていいかな?」

 

ミアは満面の笑みを浮かべた。

 

「もちろん!!!」

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