達也の周りは敵だらけ   作:黒以下

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少しは見やすくなったと思います


九校戦編 中編 其の五

今回の九校戦で三連覇を目指す一校に取って 本戦は幸先の良いスタートを切った はずだった 

 

「男子『クラウド・ボール』も優勝を狙える布陣だと聞きましたけど」

 

「それなのにどうして?」

 

「くじ運が悪く 優勝候補と当たってしまいました」

 

「成程ねぇ~」

 

鈴音は後方を振り向く そこには桐原がいた

 

「桐原君だけですか? 他の人は?」

 

「他の選手は一回戦で負けてますから 先に宿舎に帰ったようです」

 

「そうですか」

 

啓や花音が鈴音と話していると達也は桐原に近づく

 

「ん? 司波?」

 

「どうも」

 

「俺 負けちまったよ」

 

「そうみたいですね」

 

「なんで 負けるかな~」

 

「それは先輩が弱いからでしょ」

 

「ちょ! お兄様!」

 

「お前 容赦ないな」

 

「慰めの言葉でも欲しかったですか?」

 

「まぁ お前に言われても嬉しくはねぇな」

 

「ですが今回はくじ運に恵まれませんでしたね」

 

「くじ運だけの問題じゃねえと思うけど?」

 

「そうでもないでしょ」

 

「?」

 

「先輩に勝った相手も優勝候補と言われながら三回戦で負けてます」

 

「だから?」

 

「それだけ先輩に苦戦したんでしょう くじ運が良ければ先輩もいい成績を残してたと思いますよ まぁ 優勝できたかは疑問ですけど」

 

「お前なぁ~そこは優勝してた・・・でいいだろ」

 

「試合は何が起こるか分かりませんから」

 

「まぁ いいや お前がそこまで言うなら これ以上落ち込む必要もねえな」

 

「お疲れさまでした」

 

「あぁ じゃあ 俺は部屋に戻るよ」

 

そう言って桐原は宿舎に戻っていった

 

それから暫くして 達也は天幕に近づくある存在を知覚する

 

「!! これは?」

 

「どうかなさいましたか」

 

「七草御当主の登場だ」

 

「!! そうですか」

 

深雪が達也の言葉を疑う事はない そして

 

「失礼するよ 済まないが七草 真由美はいるかな?」

 

「! お父様なぜ此処に」

 

現れたのは 現 十師族 序列二位 七草家 当主 七草 弘一

 

「やぁ 真由美『スピード・シューティング』と 『クラウド・ボール』優勝おめでとう」

 

「あ 有難うございます でも・・・」

 

「あぁ 少し急用ができてね 一旦帰ることにしたんだ それを伝えておこうと思ってね」

 

「そうですか」

 

「まぁ 新人戦『モノリス・コード』の頃には戻るよ」

 

「分かりました」

 

『モノリス・コード』は多くの魔法関係者が観戦する。『モノリス・コード』は将来の優秀な魔法師を見つける為の良い判断材料なのだ

 

「処で十文字君は?」

 

「何か御用ですか?」

 

「和樹殿がお見えで無いようだから」

 

「それで?」

 

「今年も来られないのかと思ってね」

 

「確か 十文字君は来られないと言ってましたけど」

 

「そうか 今年もか」

 

「あの お父様 そろそろ」

 

「おっと 済まない 邪魔をしたね それでは これで。 皆さん 頑張って下さい」

 

弘一はそう言って去って行った しかし 彼は直ぐに戻ることになる

 

「御免なさいね 皆」

 

真由美は皆に誤った

 

「(あれが七草の当主か)」

 

「お兄様?」

 

「さて 俺達も戻ろうか」

 

「はい お兄様」

 

達也は宿舎に戻るとフロント係に呼び止められた

 

「司波達也様 お荷物が届いております」

 

「有難う御座います」

 

九校戦 宿舎 達也の部屋

 

「まさか 半日で造形して送って来るなんて大丈夫か?」

 

達也がそんな心配をしていると 部屋のドアがノックされる

 

「お兄様 お邪魔いたしましても宜しいでしょうか」

 

「構わないよ 入っておいで」

 

「失礼いたします お兄様」

 

「遊びに来たよ」

 

「お邪魔します」

 

「邪魔するぜ~」

 

「失礼するよ」

 

部屋を訪れたのは深雪だけではなかった 訪れたのは深雪 エリカ 美月 ほのか 雫 レオ 幹比古だった

 

「達也さん 今日は兎も角どうして昨日は一緒に見てくれなかったんですか?」

 

達也は早速ほのかに昨日 一緒に見る約束をしていた事をほのかに責められた

 

「済まない だが明日からは一緒に見れるから」

 

「本当ですか?」

 

「あぁ 本当だよ」

 

「分かりました。明日は頑張って応援しましょう!」

 

一方 エリカが達也の部屋に入って直ぐにやった事は部屋を隈なく見る事 そして

 

「ねぇ 達也君! これは?」

 

達也の机に置いてある箱 開けると中に見慣れない物がある

 

「それは 玩具だよ」

 

「玩具?」

 

「お兄様 それは昨日のCADでは?」

 

「これCADなの?」

 

「まぁな」

 

箱の中には良く見れば大きな刀の様な物 それは昨日摩利の試合を見て思いついた物だ

 

「もしかして 武装一体型?」

 

「正解」

 

「これ どうしたの?」

 

「知り合いに作ってもらった」

 

「ふ~ん」

 

達也はエリカから玩具を取り上げると

 

「なぁ レオ」

 

「!! 危ねぇじゃねえか達也」

 

達也は玩具をレオに投げる

 

「試してみないか?」

 

「俺が?」

 

「あぁ お前に ピッタリだと思うぞ」

 

「いいぜ 実験台になってやるよ」

 

九校戦宿舎裏 屋外格闘戦用訓練場

 

「じゃあ 始めようか?」

 

達也はレオを連れ玩具の実験を開始した

 

「いくぜ!」

 

レオは玩具にサイオンを注入する すると

 

「おー 本当に浮いてるな」

 

レオが玩具にサイオンを注入すると玩具が浮いたのだ

 

レオは玩具を振り回す

 

「3 2 1 0」

 

「大成功だな」

 

「あぁ ありがとう レオ」

 

「しかし 硬化魔法って繋がってなくても使えるんだな」

 

「硬化魔法の定義は相対位置の固定だ だから 接触している必要もない この玩具は飛ばすと云うより伸ばすと云う表現が妥当だな」

 

「長い剣を振り回すって感じだな」

 

「さて そろそろ 実技テストをしようか?」

 

「いいぜ 最後まで付き合ってやる」

 

その後 達也の実験は遅くまで続いた

 

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