達也の周りは敵だらけ   作:黒以下

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誤字脱字のチェックは投降前にしてますが甘い時があります


九校戦編 後編 其の一

急遽 新人戦『モノリス・コード』に選ばれた達也 いきなりの抜擢に驚いたが

達也以上に驚いたのは レオと幹比古

 

「なんで俺達なんだ?」

 

「お前等なら十分な成果が期待できると思ったからだが」

 

「でも 俺ら何の準備もしてないぜ」

 

「必要な物は生徒会が準備する」

 

「お前達は『モノリス・コード』の勝利条件は知っているのか?」

 

『モノリス・コード』

 

各ステージで 代表選手三名が魔法で争う競技

 

勝利条件は相手チーム全員を戦闘不能にするか

 

敵陣のモノリスを割り隠された五百十二文字のコードを送信する

 

『モノリス』に関するルール

 

『モノリス』を割るには専用の無系統魔法を「鍵」として放つ

 

割れた『モノリス』を魔法で接着するのは禁止 「鍵」の最大射程は十m

 

「さて 時間が無いから作戦の打ち合わせをしようか。まぁ 打ち合わせしても練習の時間はないけど」

 

「もう 作戦が決まっているのか?」

 

「まず基本的に攻撃は俺 守備はレオ 幹比古が遊撃だ」

 

「守備って言われても 具体的に何すんだ?」

 

「基本は 敵を十m以内に近づかせない 「鍵」を打ち込まれても割れない様に

『モノリス』を抑える コードを読み取れないように妨害するって処だ

因みに 硬化魔法で『モノリス』を「くっつけたまま」の状態に維持するだけなら

違反じゃない」

 

「敵の撃退はどうするんだ 俺に任せられても期待に応えられそうにないぜ。

俺 遠隔攻撃魔法は苦手だし」

 

「これで 問題無いと思う」

 

達也は玩具をレオに渡す

 

「物理的な打撃は禁止だろ」

 

「質量体を魔法で飛ばしても違反にはならない これも原理は一緒だ」

 

「そっか!」

 

「頼んだぞ」

 

「お おう!」

 

「次に幹比古」

 

「遊撃だよね」

 

「あぁ 状況に応じて俺達のサポートをしてくれ」

 

「分かった」

 

「お前の使える遠隔攻撃魔法は一つじゃないよな」

 

「うん まぁ」

 

「もしかして 大勢の前では見せられないか?」

 

「発動過程がバレなきゃ問題ない 呪符じゃなくCADを使えば問題ないと思うけど・・・」

 

「けど・・・なんだ?」

 

「本当に僕なんかでいいのかい?」

 

「何が?」

 

「こんな大事な試合に僕が出ても足手纏いじゃないのか?」

 

「そうかな?」

 

「達也は 僕の 吉田の術式には無駄が多いって 言ったじゃないか」

 

「あぁ そうだな」

 

「!!」

 

二人の会話に皆 驚いた 他人の術式にケチを付けるなど普通はしないことだから

 

「達也がもっと効率的な術式を教えてくれるなら参加してもいいけど 今の僕じゃ役に立てないよ」

 

「術式を教える事は出来ないがアレンジならしてやれるぞ」

 

「?」

 

「術式の無駄をそぎ落とし より少ない演算量で同じ効果が得られるように組み直すだけだが」

 

「発動中に術の弱点を衝かれないように偽装されてるけどそれが無駄って事かな?」

 

「昔は兎も角 CADにより術の高速発動が可能な現在では発動過程の妨害対策は余り意味がない」

 

「成程 だから古式魔法が現代魔法に威力で勝っても敵わないのか」

 

「それは違うぞ 要は使い方だ 知覚外の奇襲なら古式魔法の方が上だ。俺がお前を推薦したのは その奇襲力が武器になると考えたからだ」

 

「奇襲力・・・そんな事初めて言われたよ。術式はCADにもプログラムしてあるから達也の好きにアレンジしてよ」

 

「いいのかよ 発動過程は秘密なんじゃ」

 

「達也を信じる事にする」

 

「任せておけ」

 

「じゃあ 早くCADの調整しないとね 手の空いてる人は手伝ってあげて」

 

「サポートは要りませんよ」

 

「え! でも 今から 一人で三人分の調整してたら朝になっちゃうわよ」

 

「そんなに時間は掛けませんよ。 一人 一時間あれば十分な調整ができます」

 

「そ それでも・・・」

 

「俺のは十分あればできますから」

 

「そ そうなの?」

 

「CADの性能は明日のお楽しみです」

 

達也が作戦会議を行っていた頃 深雪は真夜の元を訪れようとしていた

 

「これは深雪お嬢様 この様な お時間に如何なされました」

 

「御免なさい 葉山さん こんな時間に呼び出して」

 

「イエ イエ 何か大事な御用なのでしょう?」

 

「実は急遽 叔母様にお伝えしなければならない事が」

 

「そうですか・・・分かりました」

 

深雪は四葉家 執事の一人 葉山と共に真夜の元へ向かう

 

「あら いらっしゃい 深雪 どうしたの?」

 

「深雪お嬢様がお伝えしたい事があると」

 

「どうしたの?」

 

「実はお兄様が急遽 新人戦『モノリス・コード』の代役に選ばれまして」

 

「ふ~ん ・・・でも 確か一校は棄権じゃなかったの?」

 

「十文字家のご子息が交渉して代役チームの出場を大会委員会に認めさせたようで」

 

「確か 一校は三連覇が懸かっているのでしたね。『モノリス・コード』は得点が高い競技 棄権のままでは終われなかったのでしょう」

 

「断る事はできなかったの?」

 

「後輩が先輩の それも十文字と七草 直々の推薦を蹴る訳には・・・」

 

「成程ね 態々 教えてくれて有難う」

 

「事後報告で申し訳ありませんでした」

 

「構わないわ 今更 断れないのでしょう」

 

真夜の元から部屋に戻ると深雪は寝る前に唯一 四葉に連なる者で信頼できる姉弟にメッセージを送った

 

「(あの子達 きっと 驚くだろうな)」

 

7月10日 静岡のとある家 黒羽家

 

その日 その家に住む長女 黒羽亜夜子は双子の弟 文弥が激しくドアをノックする音に叩き起こされた

 

「姉さん! 姉さん起きてる!ビッグニュースだよ」

 

「何よ 文弥 朝から うるさいわよ」

 

「昨日の真夜中に深雪姉さんからメッセージが届いてたんだけど 達也兄さんが『モノリス・コード』に出るんだって」

 

「達也さんが『モノリス・コード』に?・・・でも一校は棄権じゃなかったの?」

 

「急遽 代役が認められたんだって 今 その事を中継でも言ってるよ」

 

リビングに置いてある 大きなテレビでは 文弥が言う通り 急遽決まった 代役の事 スケジュール変更が説明されている

 

「ふ~ん 達也さんが 代役ねぇ~」

 

「なんだよ 姉さんは嬉しくないの?」

 

「だって 達也さんが勝つとは限らないし」

 

「何 言ってるんだよ。 達也兄さんに勝てる奴なんかいないよ」

 

「バカね文弥 そんな事私だって知ってるわ けどこれは 競技であって殺し合いじゃないんだからそれに 達也さんがこんな子供のお遊びに真面目になるとは思えないけど」

 

「そうかな~」

 

「それに余り注目を浴びすぎるのは良くないわ」

 

「それは そうだけど」

 

「処で文弥 録画の準備は済んでるの?」

 

「勿論だよ でも 本当なら会場で見たかったけど」

 

「『モノリス・コード』は他の競技と違って 会場でもモニター越しに見なきゃいけないんだから 行っても意味無いと思うけど?」

 

「はぁ~ 早く始まらないかな?」

 

「文弥 取り敢えず 朝ごはんにしましょう」

 

黒羽兄妹はこの日一日をリビングで過ごすのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 




誤字脱字があっても投降した翌日の夜10時くらいには直ってると思います
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