長かった九校戦も終わり 魔法科高校に通う者達にとって本格的な夏休みがやって来た
会場から帰って来た翌日から 司波家ではいつもの時が流れる。達也が九重寺での朝の修練から帰って来るとリビングにはいつも通りの深雪の手作り朝食が、
「作り過ぎじゃないか?」
と達也が言ってしまう程の量があった。
「すみません 久々の料理で張り切り過ぎました」
その後二人は昼食の時間まで使ってそれらを処理する事に成功した。
それから しばらく休んでいた。
「・・・」
「どうかされましたか お兄様」
「視られてる」
「!! いったい 何者ですか?」
「さぁな 数は・・・二人」
「どうしましょう」
「こちらから動く訳にはいかない」
「では叔母様に連絡してみては?」
それから しばらくして 深雪が真夜に連絡を取る。
「視られてる?」
「叔母上の手の者じゃないですよね」
「まさか これでも 二人の事は信用してるのよ」
真夜は二人が四葉を抜けたがっている事を知っている。そして毎日の様に二人を監視すべきだと忠告を受けている。それでも真夜は二人の監視を命じた事はない。
「じゃあ その二人の事は調べておくから 下手に動かないのよ」
「分かっていますよ 叔母上」
数日後 司波家
「相変わらず見られてる様だ」
「どうするんですか? 叔母様からの連絡はまだ来てませんし」
「流石に 四葉でも時間は掛かるさ」
「しかし いったい 何が目的なんでしょう」
更にその次の日 四葉家
「葉山さん 例の件 何か分かりましたか」
「はい 何とか 付き止める事ができました」
「それで 何処の誰なのかしら あの子達を監視しているのは」
「どうやら 一人は七草配下の魔法師のようですね」
「はぁ~弘一さんにも困ったものね 二人には不必要に近づかないと云う師族会議の
決定を僅か数日で破るなんて」
「それは仕方ないかと 七草殿は深雪お嬢様と達也殿の才能を見過ごせないのでしょう」
「他のナンバーズの御当主は 私が興味を示した事が分かった途端に諦めたのに」
「危険を冒してでも 手に入れたいのでは?」
「取り敢えず 七草が動いていた証拠を押さえておいて下さいね」
「畏まりました 奥様」
「そう云えば あの子達を見ていたのは二人でしたね もう片方も正体は分かってるんですか?」
「えぇ 勿論でございます」
「それで?」
「それが どうやら 新発田家の配下魔法師のようで」
「・・・新発田って 理さん?」
「はい 左様でございます」
新発田 理 四葉分家の一つ 新発田家の当主
「余程 あの子達が 達也が活躍したのが気に入らないのね」
「元々 九校戦出場 一校進学にすら反対されていましたし」
「理さんは あの子の眼を 知らないわけじゃないでしょうに 監視がバレない
とでも思っているのかしら」
「どうなさいますか?」
「直ぐに止めさせてください あの子達の監視なんて無駄な事でしょう」
「奥様は信じておられるのですね 二人が四葉を裏切らないと」
「正確には 分かっていると云うだけですよ あの二人が四葉を裏切れないと云う事を」
後日 司波家 リビング
二人は真夜から監視者の正体を教えられていた 但し 七草の魔法師が二人だと云う嘘を
「なぜ 七草が私達の監視を?」
「単純に貴方達が欲しいのでしょう」
「これからどうすれば」
「監視している七草の魔法師には 監視がバレている事をそれとなく気付かせます。
そして四葉が動いている事も」
「危険では?」
「私達の関係がバレてしまいませんか?」
「大丈夫よ 貴方達はナンバーズの間でも人気だし 私が貴方達に興味を示している事も弘一さんは知ってるから ウチが動いても問題無いわ」
「そうですか」
「じゃあ 話はこれでお終い。 これから先も色々と気を付けなさい」
それから しばらくして 四葉家 真夜の書斎
「葉山さん 例の資料は用意できましたか?」
「深雪お嬢様と達也殿の新しくできた友人の調査報告書の事でございますか?」
「えぇ あの子達 上手く友達作りは出来ているのかしら?」
実は真夜も弘一と同じ様な事をしていた。
「どなたも 中々の粒揃いの様です」
「ふ~ん 中々 面白そうな子達ね 九校戦に出てた子もいるわね。でも この中から いったい 何人があの子達の協力者になるのかしら」
真夜は楽しそうにその資料を見ていた。
今更ながらの真夜のオリジナル設定 説明
幾ら スポンサーからの収入が凄いからって他の十師族の人が働いてるのに真夜だけが無職(正確には魔法研究者?)なのは可笑しいと思ったので真夜さんも社長にしました