達也の周りは敵だらけ   作:黒以下

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原作と違い九校戦の開催時期が変ります


九校戦編 前編 其のニ

生徒会室

 

「今回のテストは皆さん随分と気合が入っていた様ですね?」

 

「それは仕方ないんじゃないかしら、今回のテストは九校戦の第一関門みたいなものだから」

 

「第一関門?ですか」

 

「九校戦の代表選手枠には限りがあります。ですが今回のテストで良い成績を収めれば代表選手に選ばれる可能性が高くなるんです」

 

「まぁ、成績もだけど競技の適正も考えないといけないんだけどね」

 

九校戦 正式名称『全国魔法科高校親善魔法競技大会』。この国にある第一高校を含め九つある魔法大学付属高校の代表が魔法競技で競い合う大会。

 

「成程、そうでしたか」

 

「深雪さんにも期待してるからね」

 

「・・・あの、会長はどうして私が九校戦に出る前提でお話ししてらっしゃるんですか?」

 

「・・・え!まさか深雪さん出ないつもり?」

 

「出ないも何も、私はまだ代表選手に選ばれていませんが」

 

「確かに代表選考会はまだだけど深雪さんの成績で選ばれないなんてありえないわ」

 

「本当に出ないんですか?」

 

「はい」

 

正確には出られないだ。九校戦に出る事を真夜が許す筈がない。深雪が出れば必ず注目されるだろう。色々な意味で。 

 

後日、九校戦代表選手選考会が行われた。参加者は一科生のみ。審査基準は魔法力・魔法発動スピード・身体能力の三つと出場種目の適正だ。だが、そこに深雪の姿はなかった。

 

「深雪はどうしてこなかったのかな?」

 

「九校戦に興味ないんじゃない?」

 

選考会に深雪が来なかったのを驚いたのは雫やほのか達一年生だけではなかった。講師達も驚いた。

 

「なぜ、彼女は来なかったのでしょう」

 

「彼女に我が校の代表として、ぜひ、出で貰いたかったのですが」

 

九校戦は学校側にも大事な事だ。一人でも優秀な人材を送り出す事は重要事項である。それにより学校の評価も上がるのだから。

 

翌日 生徒会室にて、

 

「深雪さん。どうして昨日は選考会に来なかったの」

 

「出られないからです」

 

「理由は?」

 

「そ、それは・・・」

 

「まさか達也君の事と関係ある?」

 

深雪は少しだけ誤魔化した。

 

「違います」

 

「じゃあ、どうして」

 

「私が九重先生に師事しているからです」

 

「どうして、九重先生に師事している事が九校戦に出られない事になるの」

 

「本来、九重寺は私達の様な者を受け入れる事はないんです。先生は俗世間との関わりを持たない事にされていて、にも関わらず私達は特別に手ほどきを受けています。色々な事を教わりました。中には見せられない様なモノもあります。それが見られる可能性がある九校戦にはでられません」

 

「な、成程」

 

咄嗟の事とはいえ中々の理由だと深雪は思った。深雪が帰った後も真由美は残っていた。

 

「はぁ~どうしようかなぁ~」

 

真由美は悩んでいた。深雪が九校戦に参加しない事。そして学校側が深雪を九校戦に参加させろとしつこいのだ。そこに摩利がやって来た。

 

「随分、お悩みだな」

 

「何よ、他人事だと思って」

 

真由美は深雪が参加しない理由を話した。

 

「ふーん。成程、それでどうするつもりだ?」

 

「九重先生を説得するのが早いんでしょうけど」

 

「ですが、俗世間との関わりを持たない人が我々に会ってくれるかどうか」

 

「なら直接押しかけてみるか?アポを取ろうとすればそこで断られるかもしれないし、 直接あって九重先生に司波が九校戦に出てもいいように説得しよう」

 

「それは非常識では」

 

「こっちには時間がないんだ。イヤ、どんどん無くなるぞ」

 

結局、真由美は摩利の作戦に乗る事にした。翌日の放課後、真由美は九重寺の門の前にいた。

 

「九重先生がいらっしゃればいいけど」

 

真由美は一歩踏み出した。

 

「ようこそ」

 

「!?」

 

いきなり後ろから声を掛けられる。しかし、振り返っても誰もいない。だが視線を戻すと。

 

「こんな処に何の御用かな?」

 

そこには一人の僧侶らしき人物がいた。

 

「九重先生でいらっしゃいますか?」

 

「うん。そうだよ」

 

「初めまして、私ー」

 

「七草のお嬢さんだよね」

 

「私の事をご存知なんですか?」

 

「知らない人はいないと思うけど」

 

八雲は真由美のことを知っていた。しかし真由美はそんな事を気にしていられない。八雲に本題を切り出した。

 

「・・・えーと、深雪君がそんな事、言ったの?」

 

「はい、そうですけど」

 

何故か八雲の表情が可笑しい。仕方ない、八雲はそんな事を知らないのだから。深雪は真由美がこんな手段に出るとは思わず八雲にこの事を話していなかったのだ。

 

「確かに、深雪君にも色々指導してるからね。でも本人が出たくないなら僕が許可を出しても意味ないと思うけど」

 

「それは・・・」

 

「とにかく簡単に許可を出せるものじゃないから今日の処は帰りなさい」

 

「そうですか。今日はいきなり押しかけて申し訳ありませんでした」

 

「いいよ、いいよ。気にしてないから」

 

「それでは失礼します」

 

仕方なく真由美は引き下がった。

 

司波家 リビング

 

「申し訳ありません」

 

「構わないよ」

 

真由美が帰った後、八雲は深雪に連絡をしていた。

 

「まぁ、九校戦は彼女にとっても大事なものだ。深雪君に出て貰いたいと云う気持ちは分かる」

 

「ご迷惑をお掛けしました」

 

次の日から深雪は生徒指導室に呼び出しを受け続けた。勿論、九校戦の出場打診の為である。深雪は断ったがとてもしつこい。仕方なくダメ元で深雪は真夜に連絡を取る事にした。

 

「深雪、貴女そんな事で連絡してきたの?」

 

「そ、そんな事って、叔母様」

 

「あら、御免なさいね。まさか。貴女がそんな事で悩むとは思ってなかったから」

 

「悩んではいません。元から出ない事にしていましたから」

 

「それはダメよ、深雪」

 

「ダメって、出て宜しいのですか?」

 

「だって、他の分家当主や貴女と同じ時期当主候補に力を見せつけるチャンスでしょ?」

 

「ですが・・・」

 

「大丈夫。ちゃんと私達の関係はバレない様にするから。貴方は気にせず力を見せつけなさい。ナンバーズの方々の反応も見てみたいしね。驚く事でしょう。一般に貴方の様な者がいる事を、今から皆さんがどう云う顔をなされるか楽しみだわ」

 

「分かりました、叔母様」

 

「じゃあね、応援してるわ頑張りなさい」

 

翌日、八雲から出場しても良いと云う返事を貰った事にし、それを伝えた。深雪の九校戦参加に喜ぶ者が多かったが不安になる者もいた。深雪の代わりに選ばれた者達である。彼女達にとっても九校戦の代表の名誉は簡単に手放せる物ではない。そんな彼女達が行動を起こす。

 




また 次も宜しくお願いします
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