仮面ライダーゴースト 伝説!ライダーの魂 平成一期編 作:零六五五
アランはその路地を歩いていた。
そしてその隣にはカノンがいる。アラン様~といいながらくっついてくる彼女は彼にとって正直鬱陶しいものだっただ。
「カノン、これ以上私につきまとうな。マコトの所に行ったらどうだ。」
「アラン様、言ったじゃありませんか。お兄ちゃんはいま仮面ライダーの眼魂探しで忙しいんです。私が邪魔しちゃ悪いし。」
「私の邪魔はしていいということか!」
「そ、そういう訳じゃ…。」
そこまで言ったところでアランは気が付いた、木の陰から迫っていたその怪人に。グリラスワーム、薄緑と青の配色、そして何よりも目立つのがその虫のような造形だった。一目で分かる程に異常だ。そいつは今こちらに向かってきている。敵意があるのは明かだった。
「カノン、下がっていろ。」
そういいながらアランは眼魂のスイッチを押し、メガウルオウダーにセットする。
『STAND BY』『YES SIR』『LOADING』
「変身。」
『TENGAN NECROM 』『MEGAURUOD』『CRASH THE INVADER』
ネクロムへと変身したアランは一気に距離を詰めてグリラスワームへと攻撃を行う。拳を次々に叩き込むがいずれも避けられるか止められるかしてダメージは与えられない。
それまで守勢だったグリラスワームは拳でネクロムをはじき飛ばした後、両肩から鉤の様な触手を伸ばす。二本の触手はネクロムへと突き刺さり、空中へ浮かせた。
「馬鹿な…!!」
「アラン様!」
そこで初めてそのワームは口を開いた。
「ふん、マスクドライダーだがなんだが知らんが弱い、弱すぎる。完璧には程遠い!」
「!?」
その言葉にアランは心を打たれた様に顔を上げる。だがグリラスワームは無慈悲にもゆっくりとネクロムへと近づきとどめを刺そうとしていた。
「人間は変われない。不完全だからこそ人類全てをネイティブにするのだ!それこそが完璧なる世界なのだ!」
「違う、誰かに存在を上書きされて完璧になどならない!」
「私たちは完璧な世界を夢見る。自分の心で、誰かのために自分を変えることが出来るのが私たちだ!!私がスペクターやカノンのために変われたように!」
その言葉に呼応するように空中から赤い物体が飛来する。それは触手を断ち切りネクロムの前で静止した。それは紛れもなく、『カブトセクター』であった。
「私に力を貸すというのか、いいだろう。」
紋章を描くとカブトゼクターはパーカーへと変化する。そして空中で一度右手を天を刺すようなポーズをした後、メガウルオウダーに吸収される。
そしてアランに握られていたのはカブト眼魂だった。スイッチを押すと『07』と表示された後メガウルオウダーにセットそしてスイッチを
『TENGAN』 『KABUTO』
白い素体に赤く光るカブトのパーカー。
ネクロムはグリラスワームに近付き、拳を叩き込む。先ほどまでとは違う。互角に、いやそれ以上に戦えている。
「一気に決めてやろう。」
ユニットを起こしもう一度ボタンを押す。
『DAITNEGAN』『KABUTO』『CHANGE BEETLE』
ネクロムはメガウルオウダーから出現したクナイガンを握る。そして右腰を叩く。
『CLOCK UP』
その世界ではネクロムだけが通常のスピードで動けた、後ろで隠れているカノンもグリラスワームも全てが低速になった世界。そこで無防備となった敵に一撃二撃三撃。
「ネクロムゥゥ―――ッ!!」
『CLOCK OVER』
「お前は変われたのか…。私は……。」
断末魔と共にその身体は爆散した。
カノンが呆然とした表情で回りを見渡している。アランは変身を解除してカノンの元へと戻る。
「ねぇ、アラン様。さっきの言葉、私やお兄ちゃんのために変わったってどういうことですか?」
ビックリしたようにしたあと、カノンから顔を背けるアラン。
「教えてくださいよ!たこ焼き買ってあげますから!」
「なんだと…。いや、食べ物で私を釣れると思うな!!」
「フミ婆は言ってました。食べ物の恨みは一生の恨み。そして食べ物の恩は一生の恩と!」
「だからどうした。私に恩を感じろと言うのか!」
「違いますよ。食べ物は大事にしないとねって。」
「なら父上も言っていたぞ。人間が争い始めたのは食料が安定し初めてからだ。人間の争いは食料によって引き起こされているとな。」
「そんな…。」
「…。だがたこ焼きは良い物だ。食べ物は人を幸せにする力を持っている。」
「それも大帝様が仰ったんですか?」
アランはカノンの方へ向き直し、笑顔でこう言った。
「いや私の言葉だ。」
次週は誰にしようか、検討中
三島さんクロックアップ使わなかったね。優しい。
追記
スペクターからマコトに呼称を変更したぜ