仮面ライダーゴースト 伝説!ライダーの魂 平成一期編   作:零六五五

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どうしてもこの回だけは力を入れて書きたかった。


だから、見てて下さい、俺のクウガ回!


第九章 クウガ編 

大天空寺の地下、モノリスの研究室。そこに置かれたパソコンの前に天空寺タケルは居た。

パソコンに映し出された数式を見つめている。そしてぼそりと呟いた。

 

「ぜんっぜん、わかんねぇ・・・。」

 

アカリがまとめてあるとは言っていたが、それがタケルにとって理解出来るものでは無かった。ため息をついて頭を抱えた時、どたどたと足音が部屋に近付く。それが叫ぶ声はとても聞き覚えのあるものだった。

 

「タケル殿ォォォオオオオオ。不可思議事件どころではなく重大事件ですぞ!」

 

とても見覚えのある御成だった。

 

「どうしたんだよ、御成。落ち着いて。」

 

「落ち着く場合ではないのです!町で怪物が大量殺戮を・・・。とてつもない数の犠牲者が!」

 

「なんだって、眼魔じゃないのか!?」

 

「普通の人にも見えているようです。このままでは町が滅びかねませぬぞ。」

 

「わかった、すぐに行く!マコト兄ちゃんとアランにも連絡を。」

 

「お任せ下さい。」

 

あわあわと再び階段を駆け上る。それにタケルも続いて寺を飛び出した。

 

 

 

 

 

そこいたのは全身が白と金の怪物だった。ゆっくりとこちらに近付いている。通ったその道は全て、

 

地獄と化していた。もう動かない人々、倒れたビル、剥き出しの道路。すべてが炎につつまれて、それはまさしく闇だった。

 

「お前・・・なんてことを!」

 

「足りないよ・・・、究極の闇にはまだ全然足りない。」

 

「許さない・・・。命をなんだと思ってるんだ!」

 

そこにマコトとアランが到着する。その光景に二人は驚愕で固まってしまう。三人が見た今まで最大の悲惨な光景だった。

 

 

「よくも、この美しい世界を・・・。行くぞ、マコト、タケル!」

 

アランの掛け声で三人が眼魂をとりだし、この世界の仮面ライダーによる変身が始まった。

 

 『DIVE TO DEEP』     『一発闘魂!』         『STAND BY』

『ギロットミロー!』    『バッチリミナー!』    『YES SIR LOADING』

 

『ゲンカイガン!Dスペクター!』『カイガン!ブースト!』『TENGAN NECROM 』

 

『激昂、覚悟、』     『俺がブースト、』       『CRASH THE 』

 

『ギザギザゴースト!』  『奮い立つゴースト!』     『INVADER』

 

 

 

三人のライダーが一斉にン・ダグバ・ゼバに攻撃を仕掛ける。それをみたをいつは嬉しそうに肩を振るわせ

こういった。

 

「君達はこの世界の戦士(ライダー)なんだ。じゃあ、もっと僕を笑顔にしてよ。」

 

ゴーストはサングラスラッシャーを水平に振りかざすが、ダグバの右手に触れたとたん、ぐにゃりと形状が曲がり、吹き飛ばされる。

 

ネクロムとディープスペクターの同時攻撃にも対応し、二人のライダーを右へ左へとはじき飛ばす。

 

 

圧倒的な力。ダグバはその身体能力だけで三人のライダーの合算を上回っていた。

 

それに対しタケルが感じるのは勝てないという実感だけだった。だが此処で下がるわけには行かない。自分たちはこの世界を守るライダーなのだ。

 

「みんな、行くぞ!」

 

それぞれが必殺技の紋章をだして一斉にキックを決める。だが三本の足は同時に止められ、地面に何度も叩きつけられる。シメで炎の中へ投げ込まれ三人は強制変身解除。

 

 

その時タケルは確かに頭にビジョンが浮かんでいた。それはダグバの記憶。吹雪の中で1人の男と殴り合いを続ける記憶。その記憶だけが鮮明に頭に焼き付いた。

 

「この世界にもあるよ。もう一つの究極の闇。アークル。頑張って見つけてね。僕は待っているから、あの場所で。」

 

そう言って人間体になったダグバは再び闇へと姿を消した。

 

 

 

―大天空寺

 

雨が降っていた。上がる湿度と共にそこに集まった全員にかつて無いほどに重苦しい雰囲気が漂っていた。現在の最高戦力を持ってしても倒せるどころか傷一つ付かない相手、ン・ダグバ・ゼバ。

 

タケルはぼそりと呟いた。

 

「行くしかない、あいつが居る所に。」

 

「タケル殿、行けませぬ。今言っても勝つことはできません。それどころか・・・。」

 

「それでも!」

 

ゆっくりと頭を上げたマコトが口を開く。

 

「だが、タケル。奴の居場所が分かるのか?」

 

「あぁ、九郎ヶ岳遺跡。あいつのの記憶を見たんだ。」

 

「勝つ見込みはあるのか。」

 

「あいつが言ってたアークルという物があればそれが鍵になるはずなんだ。」

 

アランは立ち上がり、タケルの方を向いて言った。

 

「私はすぐにそこに向かうのは反対だ。現時点ではそのアークルとやらがどこにあるのかも分からない。そもそもそれが何かすら分かって居ない。むやみに行動するのは危険だ。」

 

「じゃあ、このまま黙って見てろって言うのか!」

 

「タケル殿、一度落ち着いて下さい。無謀と勇気は違う物ですぞ。」

「私もそこに行くのは反対よ。タケルだけが危険な目にあって良いなんておかしいわよ。策をちゃんと練っていかないと。」

 

御成とアカリもそう言う。でもタケルはあの光景を思い出していた。ダグバの記憶にあった1人の青年。涙を流し、その青年はダグバと戦っていた。血を吐きそれでも立ち上がっていた。

 

タケルは決意する。例えそれが無謀でも自分は戦わなくてはならない。あの人のように。命を燃やしきった英雄達のように。

 

「でも、俺はみんなの笑顔を守りたい!その為に俺は俺の命を燃やしたいんだ!」

 

天空寺の外に雨音に被せた轟音が突如、響く。そして何かが落下したように地面が揺れた。

 

「今度は何事!?」

慌てふためく御成をよそにタケルは急いで外へと出る。そこに止まっていたのは

 

「巨大な・・・クワガタ?」

 

横幅が二メートルはあるだろう巨大なクワガタ。そしてその先端には石で作られたベルトが置かれてあった。

 

「まさか・・・。」

 

ドライバーを出してその石のベルトに紋章を描く。そこから生まれたのは赤い戦士のパーカー。空中で左手を腰に起き、右手を左に突き出したポーズを取った後、ドライバーに吸収されて眼魂へと変化する。

 

「新しいライダー眼魂だ。じゃあ今のがアークル・・・。」

 

クウガの眼魂。それを握りタケルはみんなの前に立つ。

 

「今から九郎ヶ岳遺跡に行ってくる。」

 

御成は一歩前にでてタケルに言った。

 

「拙僧も付いて行きます。」

 

「いや、御成はここで」

 

遮るように御成は叫んだ。

 

「拙僧は!タケル殿を見ていることしか出来ませぬ。ですからタケル殿を見と届けます。」

 

微笑するようにタケルは俯いた。

 

「・・・わかった。ありがとう、御成。」

 

 

2人は歩き出した。だがアカリは2人に向かってこう言った。

 

「タケル!必ず帰って来てね。」

 

「もちろんだよ、アカリ。」

 

 

「寺の鍵、開け解くからね。」

 

 

 

 

 

 

―九郎ヶ岳遺跡

 

そこには雪が降っていた。2人はバイクを降りて、向かい合う。

 

「タケル殿、お気を付けて。最後まで見ていますから」

 

「分かった。・・・じゃあ、見ててくれ。俺の変身。」

 

眼魂のスイッチを押す。番号は「01」。

雪に音が消され、そこにはただドライバーの音声だけが響いていた。カバーを開いてそこに金色の眼魂を入れ込む。レバーを引いた。

 

『アーイ バッチリミナー!』

 

そして押し込んだ。

 

『カイガン!クウガ!超変身!変わる全身!』

 

 

変身し終えたゴーストは一度御成の方を向いて、走り出した。

 

全てが白景色の中でぽつりと立つン・ダグバ・ゼバ。

 

「なれたんだね。君も戦士に」

 

始まる戦い。ゆっくりと近付いてお互いが拳を振るう。拳が当たる度にタグバから血が飛ぶ。タケルは血を流さなかった。その身体に、もう血など流れて居ないからだ。だから、その流れる血の大切さを知っている。

 

ドライバーのレバーをもう一度引いて押す。一度距離を取って構えを取る。そして一歩、二歩、三歩。その右足に炎の力を貯める。そして飛び上がりながら右足を一気に突き出した。

 

「おうりゃあああああああ!!!!!!」

 

タケルの叫び声と共にダグバのベルトに一撃を加える。バックルが割れて身体の中から光が溢れ、巨大な爆発が起きる。それはゴーストの至近距離。

 

 

 

雪が止んだ。

 

「タケル殿ぉぉぉぉぉおおおおおおおおお!!!!!!!!」

 

 

 

 

ゴーストはその爆風に巻き込まれて強制変身解除となる。だが爆炎の中で確かにクウガ眼魂を掴んだ。

 

 

その瞬間、赤い影がタケルを連れその爆炎の中を脱出した。そしてその影に飛ばされ雪の上にタケルは投げ出された。そこに御成が近寄る。

 

 

 

その爆風が雲を吹き飛ばしたのだろうか。そこには青い、どこまでも広がる青空が広がっていた。

 

 

そしてタケルは立ち上がって、振り返る。そこには1人の青年がいた。もう離れた距離を歩いているその青年にタケルが声を掛けようと手を伸ばした時、青年は確かに、

 

 

 

 

その右手親指を空に突き上げていた。

 

古代ローマで納得できる行動をした人間に送られる称号。

 

タケルは静かにそのポーズを笑いながら、真似た。




原作の台詞をあまりに入れすぎるとくどくなりそうだなと思いながら加減が分からず舞台まで最終決戦に合わせてしまいました。




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