東方合気神   作:憂鬱な者

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合気道の演武で出る相手の突きが変だという輩がいるが
あれって『空手の突きの1つ』なんだよね

多分知らない奴らは『両手突き』も変だと言うのだろう
結構役に立つんだけどな〜両手突き


【第二十三話】中心力

「中心…力?」

 

「はい、貴女には中心力がありません」

 

「中心力って何ですか先生?」

 

「ふむ、簡単に言えば〜『身体の正中線及び頭頂部から股の間までの線を真っ直ぐに保つこと』ですね」

 

「中心線を保つとどうなるんですか?」

 

「筋力を最大に発揮出来ます」

 

にっこりと言う

 

「でも簡単なことじゃ無いんですよ?

大抵の人は自分で身体を真っ直ぐにしたつもりでも何処か歪んでるものです

ですが完璧に真っ直ぐに出来ると力が漲り、ちょっと力を入れただけでも相手を倒せるようになるんですよ」

 

「へぇ〜、でもどうすれば中心力をつけられるんですか?」

 

「う〜ん、練習しか無いですね〜」

 

「どうすればいいんですか?」

 

「合気道の稽古での構えは覚えてますか?」

 

「え?はい」

 

「あれをやってください」

 

「え、こうですか?」

 

言われた通りにやる

 

「ふぅ〜む

背筋をもうちょっと伸ばして」

 

「はい」

 

「重心をちょっと前に」

 

「はい」

 

「力を抜いてください」

 

「はい」

 

「ん〜、もうちょい腰を前に」

 

「こうですか?」

 

「うんうん、いいですよ

ではその感覚を覚えてください」

 

「え、は、はい」

 

「じゃ、真っ直ぐ立ってください」

 

「はい」

 

「さっきの姿勢をやってください」

 

「はい」

 

「ほぉ、凄いですね

たった1回で姿勢を覚えられるなんて」

 

「え?そうですか?」

 

「じゃあ、その感覚を保ったまま適当に歩き回ってみてください」

 

「は、はい」

 

 

 

「おぉ、凄い

中心力をものにしてしまっている」

 

「え?本当ですか?」

 

「えぇ、ではその感覚を保ったままもう一度彼女に四方投げをしてください」

 

「は、はい」

 

「流石に肘が痛いわよ…」

 

「行きますよ咲夜さん」

 

「はいはい」

 

先程と同じように技をかける

すると

 

「うっ!!」

 

「おおっ!!」

 

なんと綺麗に技が決まった

 

「凄いですよ先生!!私、ほとんど力を入れたつもりが無いのにコロッと咲夜さんを投げれました!!」

 

「ほぉ〜、凄いですね〜

四方投げをたった数分で出来るようになってしまうなんて」

 

「えへへ、でも何で出来るようになったんです?

あの構えは役に立たないんじゃないんですか?」

 

「確かにあの構えは実践で役に立たないです

ですがね、あの構えは『中心力の養成」の為の構えなんです」

 

「え?」

 

「合気道の稽古で使う構えのほとんどは『中心力』や『集中力』や『呼吸力』などの鍛錬に使うもので、戦いに使う構えじゃないんです

座り技というものがありますが、あれは戦闘技術を磨く為のものではなく『膝や足の指の鍛錬』に使うものなんです

まぁ、戦闘にも応用さえすれば使えますけどね」

 

「つまり稽古で使っているのは『隙などを無くす戦闘時の構え』ではなく『戦闘で使う能力の鍛錬』の為の構えなんですね?」

 

「正解!!

凄いですね、なんて読み込みが早いんでしょう」

 

「いや〜、それほどでも」

 

そう言い頭をポリポリと掻く

 

「(この人なら合気道を完璧に熟せるかもしれませんね…)」




実践であの構えをとる人を見ていると「破門しろ!!」って言いたくなります

なんでも形だけを覚えれば強くなれるわけではありません
動きの1つ1つの意味などをしっかり理解して覚えましょう
武術の基本です

現代のほとんどの人は身体能力に任せっきりで理合というものを覚えようとしません
筋トレだけで強くなれるわけがありません
第一に理合を覚えましょう
筋トレは二の次です

有名な武道家の方を見ればわかるとおり
強い人のほとんどは貧相な体つきですが『あれこそが強い身体』と言っても過言ではないでしょう

三船久蔵さん、塩田剛三さん、植芝盛平さんなどが良い例です
ちなみにこの3人の共通点は『身長が160未満』なんです

達人ってすげー!!

ちなみにあの大山倍達さんや木村政彦さんは塩田さんの道場に見学に来たことがあるらしいです

大山倍達さんをインチキという輩が多少いますが
木村政彦さんの強さは本物だとわかるでしょう
だってあの力道山と闘ってますし
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