東方合気神   作:憂鬱な者

5 / 48
合気道を極めれば弾丸を避けられるのかな〜?
あの植芝盛平さんは四人から発砲された拳銃弾を避けたそうですが。
しかもその内の一人を投げ飛ばしたとか。
フシギダナー

あと、意見があったので台詞の出し方を戻します。


【第五話】合気道

扉を開けた先には大勢の人が。

紅魔館内のメイド達だ。

 

入場すると拍手の嵐が瀬賀達を包み込む。

 

「パチパチパチパチパチパチパチパチ」

 

レミリアはホールの端にある大きな椅子に腰掛け。

瀬賀はホールの真ん中に立つ。

 

そこには咲夜もいた。

 

完全に「見世物」のような状況だ。

 

「貴女も無謀ね。引き受けたということは私に勝てる自信があるみたいね。」

 

「はははっ、そんなことないですよ。」

 

手をパタパタと「そんなこと無い」という風に振る。

 

「そろそろいいかしら?」

 

レミリアが2人に聞く。

 

「「はい」」

 

「それではどうぞお手柔らかに。」

 

2人共返事をし、瀬賀は咲夜に笑顔でお辞儀をする。

 

「ふん。」

 

しかし彼女は嘲笑ったように鼻で笑う。

 

「それでは両者、位置へ。」

 

1人の妖精メイドが2人に言う。

 

2人は指定の位置に着き、周りはしんと静まり返る。

緊張が走る。

 

「始め!!」

 

開始の合図と同時に動いたのは咲夜だ。

 

彼女はナイフを取り出した。

 

「武器の使用を禁止するなんて一言も言ってないからね!!」

 

レミリアがそう叫ぶ。

彼女は始めから瀬賀をここに泊める気は無かったのだ。

 

「悪く思わないでください、ね!!」

 

そう言うと彼女はナイフを投げる。

 

彼女のナイフ投げの腕前は相当なものだ。

そのスピードはプロ野球選手のピッチング並みだ。

だが。

 

「ほれ。」

 

そこには誰もが目を疑う光景があった。

 

「え?な、嘘!?」

 

なんと瀬賀はナイフの「刃」を人差し指と親指の二本でナイフを「摘んで」止めたのだ。

 

会場が騒めく。

 

当然だ、ナイフを挟んで止めるならまだしも、彼女は刃を指で挟んでるのだ。

 

彼女のナイフは両刃であり、普通だったら指が切れる。

 

だが彼女の指には傷一つ無い。

 

驚きが隠せない咲夜に彼女は言う。

 

「確かに貴女の腕は大したものです。

ですが、動きが見え見えですよ。」

 

そう言い、彼女にウィンクをする。

 

「っつ!!ならこれは如何かしら!?」

 

彼女は懐から1枚のカードを取り出し、宣言する。

 

幻世『ザ・ワールド』

 

すると瀬賀の周囲に無数のナイフが現れる。

 

そう、彼女は「時を止められる」のだ。

 

無数のナイフが彼女に向かって飛んで行く。

 

「勝った。」

 

レミリアがそう呟く。

が、彼女。

いや、会場全員が奇妙なものを目にする。

 

なんと、無数のナイフは空を切り、ナイフを投げた本人である咲夜が宙を舞っていたのである。

宙を舞う咲夜の側にはさっきまでナイフの先にいた瀬賀が。

 

「バァン!!」

 

咲夜は勢いよく床に落ちる。

いや、正確には「投げられた」のである。

 

会場の人々は騒めくどころか全員開いた口が塞がらない状態だった。

 

そんな静まり返った会場に声が響き渡る。

 

「一ぽ〜ん。」

 

瀬賀が人差し指を立て、高々と腕を上げて言う。

 

投げられた咲夜は大の字になって完全に伸びている。

 

瀬賀はくるりとレミリアの方へ向き、こう言う。

 

「勝ちましたよ?」

 

唖然としている。

 

当然だ、あんなに余裕たっぷりになれる程信頼していた者が開始たった「30秒足らず」で倒されたのだ。

 

レミリアは激情して叫ぶ。

 

「あ、貴女何やったのよ!?能力があるのを隠しておくなんてこのインチキ!!卑怯者!!」

 

それはこっちの台詞だ。

開始してから武器の使用を許可するなどと言う奴がよく言えたものだ。

 

罵倒されるも彼女は微笑みながらこう答える。

 

「合気道ですよ?」

 

しんと静まり返る。

 

しかしレミリアは彼女の前に叫びながらズカズカと近づく。

 

「はぁ!?何が合気道よ!!意味わからない言い訳するんじゃないわよ!!」

 

彼女のすぐ目の前に立ち、彼女にパンチを繰り出した。

しかし。

 

「ほいっと。」

 

「べたん!!」

 

パンチは避けられ、彼女の伸ばした腕に手を当てると、彼女は床に倒れこんだ。

 

「え?」

 

何が起きたかわからず困惑する。

 

しかし、大声で罵倒しながらパンチを出したのにその場にぺたんと這いつくばってる彼女の姿は非常に滑稽に見えたらしく。

ところどころから「くすくす」と笑い声がする。

 

それに釣られたのか会場の観客全員がもう大に吹き出す。

 

大勢の笑い声に包まれ、真っ赤に赤面するレミリア。

 

「うううぅ…。こ、このバカァ!!」

 

彼女は半分べそをかきながらホールを飛び出す。

 

そんな彼女を見送るように手を振りながら瀬賀がこう言う。

 

「約束守ってくださいよ〜。」

 

笑い声から拍手に変わる。

中からは「凄い凄い」「不思議〜。」などと感想も聞こえる。

 

観客達がドッと彼女に握手などを求めにやってくる。

 

「私、貴女のファンになりました!!」

「握手してください!!」

「一体、如何やったんですか!?」

 

次々と彼女に質問などを求める者が出てくる。

 

彼女はちゃんと握手をしてあげながらも答える。

 

「大したことじゃないですよ〜。」

 

などと答えつつ握手をする大勢に囲まれた彼女を美鈴が見つめ、呟く。

 

「凄い…。」




あの咲夜さんを瞬殺した瀬賀。

次回、まさかの弟子が!?


瀬賀がナイフを避けたのは植芝盛平さんの弾丸を避けた逸話が元ネタです。

ナイフの刃を摘んで止めるのは理論上可能だと思います。(細かいことは次回に書くと思います)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。