クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 銀河の守護者   作:オービタル

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afterstory32:究極の機体

惑星ホライゾンに戻った勇人達は、直ちにヴェルトサーガとタスクのエグゾディアス、それぞれの世界で修行しているジュン達のライザーメイルとローガストメイルの改造を急いでいた。

 

「姫様…良いんですか?レオンさん達の機体を勝手に改造しちゃって……」

 

研究者の問にエミリアは答える。

 

「ですが、陽弥様がこれを渡した時点でもう一大事なのです……帝国はあらゆる銀河を支配している帝国と同盟を結んでいます。そしてあらゆる神々や陽弥様も負けています………」

 

「けど、もし…負けたら?」

 

「負けたら希望はありません……希望を失えば、二度と見ることはありません……」

 

「……」

 

研究者が深く考えていると、エルシュリア王国兵士が来た。

 

「あ〜…姫様…王国城外で、問題が発生しました。」

 

エミリアは兵士の報告を聞く。内容はホライゾン軌道上に移民船団と此方へ迫っていると、エミリアと星騎士団達は、急いで向かっていった。

 

 

 

 

軌道上には連邦艦隊と衛星軌道上に浮かぶ連邦総司令部から連邦空港まで、移民船団を検問していた。その移民船団はドレギアスによって、故郷を滅ぼされた種族であり、ヴァルキュリアスに助けを求めに来たと……。移民船団の各国の首相達がヴァルキュリアス総統と話がしたいと、押し掛けてきた。そして本部ではレオンが貴族の様なスーツを着ていた。

 

「本当に俺がやらなきゃダメ?」

 

レオンはタスクやアンジュに問う。

 

「レオン、落ち着いて…今、ヴァルキュリアス総統を演じられるのはレオンだけなんだ。大丈夫、俺達が見守ってやるから」

 

「そうよ、もっと自身持ちなさい…ヴァルキュリアスのお・う・さ・ま!」

 

アンジュはそう言い、レオンの尻を抓る。

 

「ヒィッ!?何するんだ!?」

 

「自身を付けただけ♪」

 

アンジュが調子に乗っていると、後ろから…

 

「ヒャイッ!?」

 

アンジュが突然声を上げ、尻を擦る。アンジュとタスクが振り返ると、そこにいたのは陽弥側のアンジュであった。

 

「調子に乗らんでほしいわ♪若い頃のわ・た・し♡」

 

陽弥側のアンジュが色気を出して、レオン側のアンジュに挑発する。

 

「きぃーーーっ!!」

 

レオン側のアンジュが陽弥側のアンジュを睨むと、レオン側のタスクが陽弥側のアンジュに見惚れていた。それに気付いたレオン側のアンジュがタスクの耳を引っ張る。

 

「いででででででででで!!?」

 

「何アンタもう一人の私の体を見てニヤニヤしてるのよ!?」

 

「ち、違うよアンジュ!俺は別にレオン側のアンジュをっ!?」

 

っと、タスクの足元に何故かロープがあり、陽弥側のアンジュへ転んだ。二人は倒れ、見事にタスクは陽弥側のアンジュに股間ダイブしていた。

 

「は!ご!ごめん!これは…!」

 

「タ〜ス〜ク〜〜〜っ!!!」

 

レオン側のアンジュの表情が鬼へと変わり、拳を『ポキポキッ!』と鳴らしながら、殺意のオーラを出していた。

 

「ア…アンジュ…落ち着いて下さい……本当に!!」

 

「このっ!!ドスケベ王が〜〜〜〜っ!!!」

 

「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"〜〜〜!!!!!」

 

タスクの悲鳴と拳の打音が館内に響くのであった。そしてレオンは心を落ち着かせ、船団の首相達との会議を始めていく。そして数時間後……会議を終え、入港の許可を得た移民船団は、一先ずグランドスフィアへと入っていった。一方、レオンはと言うと……。

 

「く〜〜〜………」

 

会議のせいか、自室のベッドに寝転がっていた。サラが疲れて寝転がっているレオンの背中をマッサージする。

 

「陽弥の奴……こんな凄い事をいつもしているんだな……」

 

「凄い事ですよ、さすがこの世界のヒルダさんの御子息です。」

 

「はぁ〜……この王様代理……いつまで続くんだろう〜」

 

レオンがそう嘆いていると、ヒュウガがレオンの背中に乗り、お父さんの背中を踏み台にして遊ぶのであった。するとレオンは散らばってそれぞれの修業をしているジュン達の事を心配する。

 

「アイツ等……今頃、どうしてるんだろうか…」

 

レオンがそう思っていると、サラがある事を言う。

 

「あ、そう言えば、ルナさんがロザリーさん達を連れて、それぞれの世界で修行しているジュン達の所へ見学へ行くそうですよ♪」

 

「え!?」

 

「はい♪」

 

レオンとサラはヒュウガを連れ、タスクもアンジュとアレクトラを連れて、エミリアとルナに頼み、ギャラリック・リングを起動し、それぞれの世界にいるジュン達の所へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

先ずはヴァナヘイムにいるジュンの方であった。ヴァナヘイムの荒野に辿り着いたレオンは、辺りに広がる巨大な猪の骨を見て、驚く。

 

「何だこの馬鹿デカイ骨は?」

 

レオンがその骨を見て驚くと、ルナが説明する。

 

「お兄ちゃんもここで修行していたからね、このヒビがある骨は……お兄ちゃんので、そしてまだヒビも入っておらず、少し傷がある骨は……ジュンさんのですね」

 

「ジュンの!?」

 

ロザリーが驚くと、何処からか物凄い音が聞こえた。

 

「何だ?」

 

レオン達は辺りを見渡すと、3時の方角から煙が立ち昇る。レオンは望遠鏡で煙が上がっている方向を見る。

 

「あの煙……しかも凄い砂埃だ…」

 

その時、煙の中から数十メートルもある猪で、その上に狼・龍装光をしたジュンであった。

 

「ジュン!アイツ、龍装光が使えるようになったんだ!!」

 

「マジ!?」

 

ロザリーがレオンが持っていた望遠鏡を取り上げ、覗く。

 

「本当だ!!」

 

「ハハハ!アイツあんなハードな修行していたんだなぁ♪」

 

ジュンの成長に感心したレオン達。ロザリーはもう少し、ジュンの様子を見てみると残り、レオン達は、次にコモンが修行しているムスペルヘイムへと移動した。

 

 

 

 

 

 

灼熱の炎と火が吹き荒れる火山があり、辺りを焼き尽くしていた。山の近くにバルトが筋肉がちょっと増えたコモンへ大岩を投げていた。コモンはヤトノカミを抜刀し、叫んだ。

 

「呀・龍装光!!」

 

コモンが叫ぶと同時にヤトノカミの刃がチェーンのように伸びコモンを覆う。その刃からが呀龍王が出てくると、呀龍王が光だし、コモンの体に呀龍王が纏わり付く。赤く光る甲冑、両手と手首に円盾とヤトノカミ、背中や足に様々な武器を装備していた。コモンは足に装備されているヌンチャクを取り出し、コモンの方へ転がって来る大岩を破壊した。さらに背中からトンファーを持ち、大岩を次々と破壊していく。それを見ていたレオンは驚く。

 

「スゲェ…アイツも、龍装光を…」

 

レオンは感心し、今度はヨトゥンヘイムにいるアラドの方へ移動した。

 

 

 

 

 

 

 

 

凍てつく大地、吹き荒れる吹雪の中、アラドがいた。全身が緑の甲冑で覆われており、霊峯山魔龍帝の牙が兜の角になっており、鬼面を浮かばせ、トワイライトサーガを振り回す。

 

「来い!!」

 

アラドが叫ぶと、雪の中から雪の吸血鬼と言えるスノーエルフ達が牙を向き、アラドの血を吸おうと襲い掛かって来た。

 

《シャァァァァァァッ!!!》

 

「フンッ!!」

 

アラドはトワイライトサーガを振り回しながら、スノーエルフ達を薙ぎ払う。その様子にエルシャは心配するのであった。

 

「アラド君……」

 

エルシャはアラドが帰ってきたら、エルシャ特製のクリームシチューを調理すると心に決めるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

次に、リアースがいる神界アースガルドでは、ラフィがアースガルドの子供達の先生をしており、リアースは修業と言うより、ラフィからの知識や医学、そして技能を学ぼうと努力していた。たまに弓の修練やエクスカリバーンのアローモードからソードモードに切り替え、剣術も学んでいた。

 

「リアース…」

 

クリスもリアースの逞しさに頬を赤くする。

 

 

 

 

 

 

 

 

次は、アストラが修行している小人の世界『ニルヴァーナ』では、アストラは相変わらずドミニカに苦戦中であった。それのせいか、身体中に傷だらけで、筋肉も成長していた。

 

「オラァッ!」

 

ドミニカが突撃をした時、アストラの目が変わった。

 

「その手には……もう、乗らんぞ!!」

 

アストラはそう言うと、ドミニカの突撃を受け流す様にドミニカの回り込み、大剣を振り回す。

 

「何っ!?」

 

「貰ったぁぁぁぁ!!!」

 

アストラの大剣が目の前まで来ると、ドミニカは得意の錬金術で緊急障壁を展開した。

 

「クッ!!」

 

ドミニカは吹き飛ばされたが、体制を立て直し、鼻血を拭き取る。

 

「やるじゃねぇか!」

 

「そっちもな!!」

 

ドミニカとアストラは戦闘を再開し始めたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダークエルフの世界『スヴァルトアルブヘイム』では、ベイボルスが高速で動くデュランを相手していた。

 

「聞いて…感じろ…考えろ……」

 

ベイボルスは槍を持ったまま、瞑想を続ける。

 

「お前を狙う鷹は…何時どこで来るか分からない……だから、相手の軌道と波動を見極めろ…」

 

デュランは高速中にベイボルスに教える。そしてボウガンを向け、矢を放った。

 

「………」

 

ベイボルスは瞑想したまま、ここへ飛んでくる矢の波動と軌道を感じる。

 

「!」

 

そして感じると同時に、瞑想したまま矢を回避する。次々と来る矢を回避しつつあるベイボルスの後ろからデュランがナイフを突き立てていた。ベイボルスは波動と同時に鼻で相手の臭いを嗅ぎ分けた。

 

「(…デュランの臭い、奴は…ん?…これは、鉄の臭い?…そして鉄の臭いと同時に汗が……そうか!!)」

 

ベイボルスはデュランの行動を読み取ると同時に目を開け、背後から襲うとしたデュランのナイフを素手で弾き飛ばした。

 

「っ!?」

 

そして持っていた槍をデュランの首に突き付ける。

 

「チェックメイト♪」

 

「……見事です♪」

 

デュランとベイボルスは握手で交わし、修行を続ける。

 

 

 

 

 

 

 

次に、エルフの世界であるアルブヘイムでは、キャリーとアイリスが一緒に滝行をしていた。自分の雑念を浄め、信念と精神を統一させ、自然と向き合い自然と一体化していた。キャリーとアイリスの近くに木霊達が集まっていた。

 

 

 

 

 

 

 

最後に、ヘルヘイムにいるフェイズはシュバルツの闇呪紋を教わられていた。

 

「イーゼラー!」

 

地面から闇の亀裂ができ、そこから闇の波動が放たれた。

 

「これが、究極の闇呪紋『イーゼラー』だ…フェイズさん、やって見て♪」

 

「あ、はい」

 

フェイズはエンジェリックナイツを抜刀し、呪紋を唱えた。

 

「深淵の闇よ、地のそこから波動を起こせ!」

 

地面から亀裂が出ると同時に、霊達が出てきた。シュバルツはそれを見て驚く。

 

「あれ?」

 

「イーゼラー!!」

 

フェイズが唱えた直後、亀裂から膨大な波動が放たれ、ゴースト達が溢れる。その膨大な呪力に、シュバルツは唖然していた。

 

「……」

 

「あのぅ…これはイーゼラーと言うより…ゴーストバーストだと思うんですが……」

 

「……え!?あぁ、いや…OKです。多分フェイズさんが発動した呪紋はネオ・イーゼラーと思います…」

 

「ネオ・イーゼラー……イーゼラーと同じく、闇の波動の増加に、幽霊の追加……良いですね♪」

 

純粋な心と前向きな性格は、変わっていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それぞれの世界で修行しているジュン達を見終わったレオン達の所に、研究者の一人が駆け付けた。

 

「マクライトさん!ついにできました!」

 

「できたって……何が?」

 

「貴方のヴェルトサーガ イグナイテッドを改造して、さらにパワーアップさせたのです!」

 

レオンはヴェルトサーガ達が収納されている格納庫へと向かい、そこで目にした物は…

 

「これが…あのヴェルトサーガ!?」

 

レオンは驚く、ヴェルトサーガの頭部脇に羽が付いており、顔を覆い隠していた。さらに装甲が滑らかになっており、新たなヴェルトサーガ…『ヴェルトヴィンガー』へと変わっていた。コックピットも座席式からトレースシステム搭載の全天周囲モニターへと変わっていた。

 

「これ、どうやって動かせば良いんだ!?」

 

レオンが困った表情をすると、シンが説明する。

 

「心配するな、この機体は君のあらゆる動きをトレースをして、モーションキャプチャーと思え♪」

 

「モーションキャプチャーって……」

 

レオンが呆れていると、レオンの新たなパイロットスーツを渡された。赤と白のツートンカラーで、手甲にヴァルキュリアス星騎士団のヘルメットもコンバットから正式な全天周囲バイザーへとなっており、肩にPEDが装着されていた。

 

「このスーツ…先生から貰ったスーツだ」

 

「そう、そのスーツを応用して、シールド発生装置やオムニツール、装弾ポーチ、そして軽量化に成功したダイヤモンドも使用した複合合金装甲板を加えた」

 

「複合合金!?」

 

「もし、モニターの破片が腹部に突き刺さってみろ?……気絶するぞ♪」

 

「何でそんなことが言えるんですか?」

 

「……その破片が俺の腹部に突き刺さって、危うく死にかけたからだ……」

 

「……それって、大丈夫なんですか!?」

 

「大丈夫♪大丈夫♪複合合金だから破片が突き刺さったり、敵の近接攻撃でも防げるから、死にやしないから♪」

 

「……(絶対死ぬ)」

 

レオンはそう思っていると、ヴェルトサーガが何かに反応する。

 

《レオン、通路から複数の生体反応を確認した》

 

「え?」

 

「だが、この反応……スペクトロブスだ!」

 

「スペクトロブス!?」

 

「あ、そうであった…」

 

通路から現れたのは、漆黒の体毛、純白の鬣、ヴェルトサーガと同じ6枚の翼、そして頭部に黄金の角が生えており、全高二メートル以上もある天巨馬であった。

 

「デカっ!?」

 

「そう、お前の相棒でありスペクトロブスでもあり騎馬…『デバストーム』だ!!」

 

「デバストーム……《吹き荒れる嵐》という事か…」

 

するとデバストームが巨大な足を動かし、レオンに近づき、その紅い瞳でレオンの目を見る。

 

「ソイツは陽弥の愛馬であるユニゴルディアンの双子の兄で、気性が荒すぎる七頭のスペクトロブスの一番だ…」

 

「頭?」

 

「レオンがデバストーム(黒天馬)、陽弥がユニゴルディアン(一角馬)、ルナがミスティック(霊獣)、ジュンがベオウルフ(獅子王)、コモンがイブリース(怪獣)、アラドがグレゴリアス(恐暴龍)、リアースがアークエンジェルが(巨怪鳥)、フェイズがメタトロナス(鳥獣)、アストラがヘルハウンド(猛虎)、ベイボルスがワイビック(翼龍)、アイリスがウルドラ(水龍)、エミリアがグロリアス(白羊)、テスタがダルクス(フェンリル)、ミラーナがジオット(ズー)、オルトがアバランツェル(牡牛)……」

 

「それが……俺等に与えられるスペクトロブス?」

 

「そう…皆、騎乗できるスペクトロブスだ…どうだ、念の為、デバストームに乗馬してみるかね?騎乗に慣れるために?」

 

「良いんですか?勝手に乗っても…」

 

「良いんだ♪念の為だ、ハッチを開いてくれ」

 

シンはそう言うと、格納庫のハッチを開く。シン達はデバストームに手綱と鞍を取り付け、レオンをデバストームに乗せる。

 

「この手綱を引いたり、このスーツの踵に付いている拍車で蹴れば、デバストームは動く…」

 

「こうか?」

 

レオンは手加減もしないまま、デバストームを蹴った。

 

「いかん!そんなに激しく蹴れば!」

 

するとデバストームが暴れ、レオンを乗せたまま空へ飛んだ。

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!???????」

 

レオンは暴れまくるデバストームの手綱を必死に握り、上空から振り落とされない様にするが、余りの気性が荒すぎるデバストームから叫んでいた。

 

「レオ〜〜〜ン!!」

 

サラは飛び回るレオンを心配する。シンはレオンの行動に困っていた。

 

「……もう、どうして素人は一気に蹴るんだろうか?」

 

シンはそう思いながら、レオンの特訓を続けた。

 

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