クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 銀河の守護者   作:オービタル

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afterstory37:カリュプソ騒乱

 

陽弥…またの名をズィルバーンからの警告を聞き、エミリアの話を聞いたザンジークが率いる時空族の移動要塞"カリュプソ"は別の異次元へと逃亡していた。

 

「ここまで来れば……もう追ってこないだろう」

 

時空族達が安心したその直後、要塞が衝撃音と共に揺れる。ザンジークは急いでオペレーターに現状を聞く。

 

「何が起こった!?」

 

「船長!!シャンドゥア艦隊とコーパス艦隊!そしてドレギアスの旗艦です!!」

 

「何っ!?」

 

ザンジークが目の前にドレギアスの旗艦及び、シャンドゥア艦隊とコーパス艦隊が主砲を放っているのが見えた。

 

「何でだ!?確かに俺らは全次元を移動していたのに!?」

 

ザンジークは戸惑いながらも、目の前の敵に集中する。

 

「仕方がない!各自は直ぐに迎撃体制を!カリュプソのリフレクターシールドを展開し、誘導ミサイルの準備だ!!ブラッド中隊とレヴィアス中隊はドレギアス旗艦と抗戦する!全艦隊はブラッド中隊とレヴィアス中隊の援護を!」

 

《了解!!》

 

時空族達はそれぞれの持ち場に付くと、カリュプソの各部のハッチが開き、中から長距離弾道ミサイルや対空四連バルカン砲が展開され、迫り来る量産型ローガストメイルを駆逐していく。ガルドメイルがビームライフルを乱射し、ローガストメイルもビームライフルで応戦する。そしてドレギアスの旗艦である"ガルメリアス"の艦橋に王座に座っているドレギアスが見ていた。

 

「フンッ……時空族め、往生際が悪いぞ……"あれ"を使え…」

 

ドレギアスの命にグリニア兵が敬礼する。ガルメリアスのカタパルトから背部に特殊な武装をしたウンブラーが射出され、陣形を組み、背部に装備されているキャノン…"アヴァドゥン"を構える。

 

「ん?……何だ?」

 

ザンジークが目の前にいるウンブラーを見て、警戒すると、ドレギアスが立ち上がり、腕を上げで、叫んだ。

 

「アヴァドゥン!放て!!」

 

ドレギアスが腕を下ろすと同時に、アヴァドゥンの砲口から大出力の黒い電磁波を放つ弾頭が超高速で発射され、一瞬でカリュプソを覆っていたリフレクターシールドが破れた。

 

「リフレクターシールドが!!?」

 

一瞬の出来事に、ザンジーク達が驚くと、ガルメリアスのカタパルトから数百機の新型ローガストメイルが飛び出して来た。

 

「!?」

 

モニター画面に映ったのは、脚部が存在しなく、長い腕部の拳からジェットを吹いていた。

 

「あれは…一体!?」

 

すると新型のローガストメイル"フルーレディア"が艦艇に向けて特攻を仕掛けてきた。

 

「特攻機!!??」

 

「乗っている奴らは死を恐れないのか!?」

 

「無茶苦茶だろ!!?」

 

その直後、グリニア突撃上陸用ポッドが艦艇の目を盗み、要塞に炸裂した。

 

「今度は何だ!?」

 

「船長!カリュプソ内部に侵入者!グリニア突撃上陸用ポッドから出ています!」

 

「何!?」

 

オペレーターからの報告を聞いたザンジークは驚愕し、急いでライフルとサーベルを持ち、エレベーターで降りる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、第八格納庫では、侵入してきたグリニア兵と時空族の激しい戦いが繰り広げていた。銃声、悲鳴、弾丸が地面に落ちる音が響いており、根城内部は戦場と化した。エレベーターからザンジークが現れると、格納庫はあまりの悲惨を受けていた。

 

「なんてことだ!!」

 

するとグリニア兵がこちらへ接近してくるのが見え、ザンジークはライフルを構え、頭部めがけて撃つ。ライフルから発射された弾丸が、グリニア兵の頭部諸共粉砕していく。

 

「絶対に……インペリアルアイは渡さん!!」

 

ザンジークがそう言った直後、後ろからテレポートしてきたグリニア兵がデュアルヒートブレードを振りおろしてきた。

 

「グッ!!?」

 

ザンジークの背中に大きな切り傷と火傷ができ、サーベルを抜刀し、グリニア兵の喉をし殺す。

 

「ハァ……ハァ……」

 

ザンジークは息を荒くし、指令室や各ブロックにいる時空族に伝える。

 

「…ザンジークだ……総員…グランドスフィアへ…」

 

ザンジークの伝言が艦内や内部に響き渡ると、時空族は移民艦や輸送船に乗り込む。

 

「船長の言うとおりにしろ!」

 

「女性と子供、老人が最優先だ!!急げ!」

 

そして移民艦がや輸送船が発進し、護衛艦も後に続く。

要塞内に一人取り残されたザンジークは残っていた時空族の強襲装甲艦『ハンマーヘッド』に乗り込み、ドレギアス艦隊へ突っ込んで行く。それを見ていたドレギアスは鼻で笑う。

 

「殺れ」

 

艦隊の主砲から数多の収束ビームが放たれたが、ハンマーヘッのド艦首部分に取り付けられた巨大な前面装甲が収束ビームを拡散する。

 

「何?」

 

ドレギアスはハンマーヘッドの耐ビーム装甲の耐久度に興味を持つ。そしてハンマーヘッドの主砲が展開され、ハイメガ粒子砲を発射してきた。

 

「ここで食い止めねば……仲間や陽弥に…表に顔を上げれん!!」

 

ザンジークはレバーを押し、ハンマーヘッドの出力を最大にする。

 

「敵艦、高速度でこちらへ接近しています!」

 

「なら、望み通りにしてやろう……アヴァドゥン隊を出せ…」

 

ガルメリアスの前にアヴァドゥンを装備しているウンブラーが陣形を組む。

 

「アヴァドゥンを放て!」

 

アヴァドゥンから一斉に弾頭が射出され、ハンマーヘッドの前面装甲に突き刺さる。

 

「クッ!」

 

艦内に火が吹き荒れ、艦橋内も赤く照らされていた。ザンジークは額から血を流し、あるボタンを押す。

 

「まだだ…ドレギアス……俺達時空族には、お前用に作り上げた最終兵器があるんだよ♪」

 

すると前面装甲が割れ、中から出てきたのは無数に並んだ砲口であった。そしてエネルギー充填が200%までに達し、轟叫んだ。

 

「ディメンストリーム砲を喰らえぇぇ!!」

 

ザンジークはレバーのトリガーを引くと同時に、砲口から拡散ディスコード・フェイザーが放たれ、ドレギアス艦隊に直撃した。

 

「チッ!!」

 

シャンドゥア艦隊、コーパス艦隊が拡散したディスコード・フェイザーにより、塵へと変わり、ドレギアスの旗艦であるガルメリアスも塵へと変わる。

 

「どうだ……思い知ったか……ッ!!」

 

しかし、ザンジークの胸にディザスターの剣先が貫いていた。

 

「見事な物であったよ……時空族の船長ザンジーク……」

 

「ドレギアスッ!!」

 

「……残す言葉は……あるか?」

 

「あるとも……お前には…陽弥や勇人…レオン達に勝てない……だってあいつ等は……全宇宙の中で皆の希望を背負った戦士だ!!……お前のような化け物には負けねぇ!!」

 

「そうか……」

 

ドレギアスはディザスターを引き抜こうとした直後、ザンジークが何かを引き抜いた。

 

「?」

 

ザンジークの胸元に何かを巻き付けており、ドレギアスはそれを確認しようとした直後、

 

「悪りぃ……陽弥……」

 

ザンジークが陽弥に謝罪した直後、大爆発を起こし、ドレギアスを吹き飛ばした。

 

「グッ!!!」

 

それと同時に、ハンマーヘッドも大爆発し、ドレギアスを道連れにした。しかし、ドレギアスは待機していたゼロで脱出し、上空で眺めていた。

 

「どうやら……無駄死にであったな………ウッ!?」

 

突然ドレギアスが右脇腹を抑えつける。よく見ると、ドレギアスの横腹から光が漏れていた。

 

「あの時空族め……せめてのついでに我に一生消えない傷を与えたのか……グゥッ!!」

 

ドレギアスはザンジークが与えた傷の痛みに苦しむ。

 

「……速く、完全体にならねば……」

 

ドレギアスはそう言い、カリュプソ内部に侵入する。そして時空族が残した宝物庫の扉をディザスターで破壊した。辺りは金銀財宝ばかりであり、目の前の台にボール型の物体が浮いていた。、それが…先代時空族が遺した時空図『インペリアルアイ』であった。

 

「見つけた……」

 

ドレギアスは右脇腹を抑えつけながら、インペリアルアイを手にし、時空図を見る。そしてザ・コアが先の戦いで破れた場所である時空の狭間に閉じ込められている惑星リィボラのあると分かり、ゼロの空間転移でデススフィアに戻り、治療されるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正にその頃、陽弥は焦土となったリィボラの大地に立つ。

 

「ここが……父さんが滅ぼしたリィボラ……」

 

全てが灰で包まれており、惑星自体も酷く掛けており、上を見ると、あらゆる世界が広がっていた。

 

「ここでエンブリヲは……1000年も生きていたのか……」

 

すると割れた大地の隙間から、光が漏れていた。

 

「あれは……」

 

陽弥は光が漏れている隙間を見る。そして……

 

「この中に……ザ・コアが……」

 

陽弥は勇気を出し、大地の中へ入った。

 

「陽弥!」

 

アリアードやメリダ、シーラ、エルネアも陽弥の後に続く。そして陽弥は惑星リィボラの中心部に辿り着き、目の前にある巨大で光の結晶体が浮いていた。

 

「あれが………ドレギアスが永年欲していた……どんな望みも現実に叶えてしまう程と言われている力……『ザ・コア』……」

 

陽弥達はザ・コアの輝きに見惚れるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、とある緑と海で覆われた惑星……そこには美しい羽の生えた人魚達が穏やかに暮らしていた。すると辺りが急に暗くなり、人魚達は上を見上げた。

 

《!!?》

 

彼女達は惑星上に浮かび上がるデススフィアに怯えると、ゼロが転移してきた。

 

「見つけたぞ……歌の民共……我が永年の物を手に入れる為に……貴様らの歌を貰うぞ!」

 

ドレギアスはオロジャーグを地面に突き刺すと、ゼロの口が裂け開き、咆哮を上げる。

 

「有り難く使わせてもらうぞ!!」

 

ゼロの眼が赤く光ると同時に、彼女達に異変が起きた。急に喉を抑え付け、藻掻き苦しむ。すると彼女達の口から光の玉が出現し、ゼロの口から体内へと運ばれていく。そして数分経つとゼロの口が閉じ、デススフィアへ帰還する。デススフィアに帰還後、偵察機が帰ってきており、陽弥と5人のクアンタの末裔が既に惑星リィボラにいるとの報告を聞き、王座に座ったドレギアスは進路を惑星リィボラへと変えた。

 

「さぁ、お前達……彼処には、まだ最後の足掻きをしている護星神がいる……奴を捻り潰せ!我を完全体へために!……そして、黄昏の姫巫女の歌を捕らえるのだ!」

 

新生フェメシス騎士団はドレギアスに敬礼し、惑星リィボラへと転移するのであった。

 




さぁ……次回はついにドレギアスが完全体へと進化します……
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