クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 銀河の守護者 作:オービタル
その頃、シュバルツァ達は洞穴で一休みしていた。
「先が長くなりそうね」
「ああ、」
すると茂みの中から、シュバルツァを追って、アスカとユースケが現れてきた。
「よう!」
「アスカ!ユースケ!」
「お前達もダークリーフマン達を?」
シュバルツァはアスカとユースケに問うと、二人は返答した。
「ああ、先生とシャーラから連絡があってな、リーフマン達の隠れ家を見つけたって」
「よかった。後はダークリーフマンの隠れ家だ!......たぶん探している残りの皆も、シュバルツァのビーコンを頼りに来るだろう。」
それからエミリー、リカとユミ、トレーネルとシェリア、アスベルとミカ、ダスティとララ、シェリー、ライト、フレッドが団体でシュバルツァの所に来た。
「良し!皆集まったな?」
「シャーラ達は?」
「シャーラ達はリーフマン達の隠れ家にある宿屋で疲れを癒しているらしい。先生も女王と対面して話をしてきたと、俺たちもダークリーフマンの隠れ家を見つけたら、師匠(ブラム)が話を付けてくるって.......」
すると洞窟内に入ったダスティが皆を呼ぶ。
「皆~!」
「どうしたダスティ?」
「この洞窟、まだ先があるぞ!」
《え?》
シュバルツァ達は荷物をまとめて、洞窟の中へ足を踏み入れた。天井から水が滴り落ち、壁から出てきている紫の水晶が洞窟内を照らしていた。
「紫の水晶だ.....」
「それはアメジストって言う水晶だよ」
「綺麗........」
奥へ進んでいくと、目の前に壁が見えてきた。
「あれ?行き止まりだ」
「何だよ、ダスティ......先ないじゃないかぁ!」
「ごめん」
「とにかく、早くダークリーフマン達の隠れ家を探そう」
シュバルツァは外へ引き返そうとした直後、トレーネルの足元から何か"ポチッ"と音がなった。
「?」
「あー.....トレーネル.......あんた今......何か踏んだ?」
「.......」
「何か"ポチッ"と.......」
トレーネルは足元を見てみると、何かが凹んでいた。
「皆......ごめん」
トレーネルが謝った瞬間、シュバルツァ達の足元が割れ、真っ逆さまに落ち、さらにスライダーのような通路を滑り落ちていった。
《うわぁぁぁぁぁ~~~っ!?》
そして出口から光が見え、シュバルツァ達は山積みになってた。そして皆はトレーネルを睨む。
「何やってんだよ!」
「ごめん!まさか落とし穴があるなんて思わなかったから!」
するとフレッドが目の前の光景を教える。
「.......あ~、皆........前方からお客さんっすよ.....」
《え......!?》
黒い鎧を身に纏った兵士と土竜に乗った騎士が現れ、シュバルツァ達を囲み、槍を突き付けてきた。
「これが.......ダークリーフマン達?」
「ヤバイ状況だよ......これ」
「戦う?」
「嫌、ダメだ......迂闊に彼らを刺激しちゃダメだって......先生や師匠にも言われた......」
絶対のピンチになったその時、
「下がれ!下がるのだ!」
突然の大声に兵士達が武器を終い、下がり始めた。
「何だ!?」
「急に.....兵達が.......」
すると、兵士達が整列し、向こうから黒いマントを着た貴族のようなダークリーフマンが現れた。
「あれが.....ダークリーフマン達の当主か.....」
するとダークリーフマンの王はシュバルツァに問いかける。
「何奴だ?」
「.......先に、あんたの方が言うだろ?」
「ちょっとシュバルツァ!あんたねぇ!」
「おっと、これは失敬.......我はバカラルディ・キング。我はこの地脈の聖地の長でもある。」
「......俺はシュバルツァ......訳あってこの世界にやって来た。神様に支える26人の使徒達だ.....」
「使徒だと?....."魔蟲人"の仲間ではないのか?」
「"魔蟲人"の仲間?.........それって、こいつのことか?」
ヒロキが背負っていたコレクターの死体を取り出すと、ダークリーフマンの兵士達が怯える。
《っ!!》
「大丈夫、こいつは死体だ。」
「そんな筈がない!こいつらは我々の武器が通用しなかったのだぞ!!」
兵士の言葉にシュバルツァ達は驚愕した。
《え.....!?》
「........(通用しなかった?と言うことは.......)まさかっ!!?」
その直後、コレクターの死体が光だし、生き返り天井に這いつくばった。
「皆!殺るぞ!」
《応!》
シュバルツァ達はカーニフェクスハンドキャノンを取りだし、コレクターに目掛けて、撃ち始めた。しかしコレクターの動きがとても早く、狙いが定められなかった。
「待てっ........!」
シュバルツァが前に出た瞬間、コレクターがシュバルツァに飛び掛かり、鋭い爪でシュバルツァを刺し殺そうとした。
「クッ!」
コレクターがシュバルツァに爪を突き刺そうとした瞬間、赤黒い炎がシュバルツァの頭の上に現れ、炎の中から禍々しい手が出てきて、コレクターの首を掴んだ。
「ったく......こんな奴に押し負けていると........死ぬぞ」
炎が消え、現れたのはブラムであった。
「師匠!」
《ブラム先生!》
ブラムは掴んだコレクターをそのまま握り潰した。コレクターが死ぬと、ブラムはバカラルディ・キングに挨拶する。
「始めまして、ダークリーフマンの方々.........我はブラム........獄闇の皇神帝ブラム・ギデオンと申します........」
「獄闇の皇神帝.....!?」
「早速ですが、キング。我から頼み事がございましてね........」
陽弥は槍を構えている兵士を見て、要件を話した。
「我らは......コレクターを倒すために........リーフマンと.....お前達ダークリーフマンの合同軍を結成するのだ......」
「なっ!?お主.....何をっ!!?」
「何をって?.........我はお前達のために言ったのですよ。お前達の民族はコレクターに滅ぼされようとしているのではないか.........だが、我の片割れが、リーフマンと接触し、彼らを突き動かした。今のリーフマン達は本気で戦う覚悟も決めている。お前らもやる気出せば?」
「.........」
「まぁ、時間はまだ余裕がある。お前達の決断力.......見ているからな.......それから、この子等に暖かい部屋と暖かい食事を.......それじゃあ♪」
ブラムはそう言って、消えた。
バカラルディ・キングはシュバルツァ達を直々に客室へ案内していた
「先程は失礼なことをした」
「いいえ、俺たちも思っていませんでした。まさかコレクターが死んだフリをしていたなんて.....」
「.........君達は本当に恐れ知らずだな」
「え?」
「我々ダークリーフマン達は.......夜にならなければ行動できない......況してや君らが言うコレクターと言う魔蟲人が現れ、我が妻ヴァイオレットは殺され.....その悲劇に我が娘ヴィオラは.......」
「.......娘さんがいるのですか?」
「ああ、部屋で引きこもっている.......」
するとシュバルツァが王に言う。
「.......その、ヴィオラって言う姫様に会えませんか?」
「ええ、是非ともお願いします。」
シュバルツァ達はヴィオラと言う姫のいる部屋に案内された。
「ヴィオラ.....私だ」
「近寄らないでっ!」
「.......」
「あんなに言うなんて、よっぽどショックが大きかったんだね」
「無理もない。私が守ってやる筈だった。結果、この様だ........」
バカラルディ王は悲しい表情になると、シュバルツァは決意する。
「.....バカラルディ王.....ここは俺とヴィオラだけに任せてくれませんか?」
「シュバルツァ?」
バカラルディ王はシュバルツァの瞳を見て、言う。
「.......分かった。ヴィオラお前に会いたい人物がいるそうだ。ドアを開けてくれ......」
シュバルツァがドアをノックすると、そぉ~っとドアが開いた。すると隙間からヴィオラの目が現れ、シュバルツァの顔を見た。
「何......?」
するとヴィオラの頬が赤くなり、ドアを全開し、シュバルツァだけを強引に引きずりいれた。
「うわっ!!」
引きずり込まれたシュバルツァは驚き、ヴィオラは直ぐにドアを閉め、さらに鍵をかけた。
「えっ!?」
「早っ!?」
「一瞬でシュバルツァが消えた!」
「おーい!シュバルツァ~!」
ローゼ達がシュバルツァを呼んでいた。そしてシュバルツァの方は......黒髪のロングヘアーで装飾や冠、紫のドレスを着た少女ヴィオラがシュバルツァに挨拶する。
「いらっしゃい♪え~っとあなた様のお名前は?」
「シュバルツァ.....です。」
「じゃあ、シュバルツァ君......私とあなた様.......二人だけで話しましょ♪」
ヴィオラはウキウキな表情になった直後、ドアから皆の騒ぎ声が聞こえてきた。
「うるっせぇ!ごちゃごちゃうるさいっ!糞共がっ!」
ヴィオラが怒鳴り、皆を黙らせた。
「ヒィッ!!?」
シュバルツァはヴィオラの怒鳴りに不安を持った。
「ごめんね~、お父様やあなた様のお仲間がうるさくて.....♪」
「......は......はい(ガタガタ.....ブルブル)」
シュバルツァは震えながら、ヴィオラの話し相手になった。
その頃、ヴィオラの外では、
「一瞬だけだったけど、あのお姫様の顔を見たぞ。そしたらシュバルツァの顔を見て顔が赤くなったんだ。」
「.......要するに、あのヴィオラって言うお姫様.........」
「まさか......」
《一目惚れ.......!!?》
ローゼや皆は心の中で思った。
そして話し相手になったシュバルツァは陽弥の事やブラム、住んでいた世界や陽弥の世界の事を教えていた。それを興味津々に聞くヴィオラはシュバルツァに見とれていた。
「それで?」
「それから、先生.....嫌、正確に言ったら俺等の義兄であり、ブラムは......もう一人の陽弥義兄さんで俺に黒魔術を教えてくれた師匠なんだ....どうだ?」
「.....要するに、シュバルツァ君は元々の姿は大きいと?」
「そう、訳あって小さくなり、いま義兄さんの最終試験を行っているんだ。」
「最終試験?」
「実戦だよ......それより、話に戻るぞ。何でお父さんを嫌っているんだ?」
「.......」
「.......何か訳でもあるのか?お父さん言っていたぞ.......お母さんが目の前で殺されたって.....」
「お父様は子供の頃約束したのです。お前とお母さんは必ず守ってやるって.......なのに.....なのに....破った......!」
ヴィオラは拳を握りしめるついでに歯を食い縛った。その姿にシュバルツァは言う。
「........分かるよ.......その気持ち」
「え?」
「俺は.....嫌、俺達は自分のお父さんとお母さんの顔を知らないまま生きているんだ........覚えていると言ったら、軍事施設で実験をされていたことだ........そこにクラウスさんと陽弥義兄さんが現れて、クラウスさんは死んじゃったけど、陽弥義兄さんは俺等にとってたった一人の家族なんだ。最低な事だけど、俺にとってヴィオラの方が一番ましだ。しっかりとしたお父さんを持っているのが.......きっと天国にいるお母さんは娘であるお前に生きてほしいと思っている。」
シュバルツァの言葉にヴィオラは泣き出した。
「泣くなよ.......」
シュバルツァはヴィオラの目から溢れ出ている涙を手で拭き取った。
「女に涙は似合わない.........まぁ、これは....師匠の受け売りなんだが.....」
シュバルツァがニッコリ笑った瞬間、息なりヴィオラがシュバルツァにキスを仕掛けてきた。
「っ!!?」
突然の事にシュバルツァは慌てた。するとヴィオラはキスを止め、顔を赤くして、シュバルツァに言う。
「ありがとう......私の未来の旦那様♪」
「未来の.......旦那様.......」
シュバルツァは今もヴィオラの唇の感触が残っていると、自分の唇に触れた。
その頃、陽弥はプロセアンの民達をウラノスプライムスの居住区に来ていた。そこはオメガプライムスと違って、森や湖があり、さらに雪山が存在していた。
「どうだ?お前達の新しい故郷だ。」
「確かによい場所だ.......空気が新鮮.....そして壮大で穏やかだ.......我々プロセアンの故郷プロセアン星と同じだ......」
「気に入って貰えて感謝します。このウラヌスプライムスの待機濃度をプロセアンの環境に設定致しましたので。」
「.......良し、我々流浪の逆徒の民は....ここに新しき帝国を建国する......その為に」
するとウェルビスやプロセアンの民達が陽弥に膝をつき始めだし、陽弥に言う。
「我々プロセアンは......あなたの支柱に.....なる.....!」
その光景に陽弥は驚き、語り始める。
「顔を上げよ.....プロセアンの民よ」
「未来......俺の世界は強大な邪神国家の危機に迫られている.......そこには、最後のプロセアン人も戦っている..........」
「最後のプロセアン!?」
「そう......お前達の種族は......未来、絶滅種族に認定されたのだ.......種族繁栄のため、君達が必要だ........それと、邪神国家に立ち向かうため、共に戦う者達を探している。それが俺の目的だ.......」
すると今度は陽弥がプロセアン達の前で土下座をして、頼み出た。
「だから、頼む......!多数の犠牲が出るかもしれない.......この通り!俺に力を......あんた達の過去のテクノロジーと俺の未来のテクノロジーで共に戦う者達!仲間達!絆を持つも者達.......一緒に探してくれ!!頼む!」
「......分かった......我々プロセアンはあなたの支柱でもある。」
ウェルビスが陽弥に手を差し伸べる。陽弥はウェルビスの手を掴み、握手で交わした。
「共に戦う仲間を.....!」
「......ありがとう」
「その為には......国旗と国家名が必要だな」
「心配するな......もう、決まっている.....」
陽弥が指をならすと、モニター画面が現れた。それに映っていたのは、何かシートで隠された物であった。
「これが......」
「そうだ......今から、俺達の国家......」
陽弥はまた指をならすと、ゲオルギードロイドがシートを剥がした。
《おおー!!》
それは左に一角馬、右に一角獣、下に紅き龍と上に白き天使が両手に戦乙女の剣を二刀流で持ち、真ん中に黒と赤で塗られた角が生えている頭蓋の両目に突き刺していた。さらに特徴的だったのは、頭蓋の後ろに黄金の果実とその周りに七つの星が並んでいた。
「国家の名は......."種族大銀河連邦船団国家"『ヴァルキュリアス』だ.....!」
「左に一角馬......右に一角獣......下に龍......上に天使......真ん中には二刀流の戦乙女の剣を悪魔の頭蓋の両目に刺している.........これは悪を潰していると言う意味か......そして、その悪魔の後ろには.......果実か?」
「ただの果実ではない........"知恵の実"だ......俺の住んでいるところには必ず林檎がある.........知ってる?林檎は知恵の実のモデルにもなった........善悪の種族も関係ない......皆が手を取り合っていける絆の連邦共和国国家だ」
「素晴らしい....そして林檎の周りに描かれてあるあの七つの星.......まるで...."セブンスター"だ.....!」
「セブンスター?」
「セブンスター.......我々プロセアンに伝わる七つの星の事だ.......七つの龍が星になり、北斗七星の図を描くのだ。」
「七つの龍.........銀河七聖龍の事か!」
陽弥が銀河七聖龍の言葉を言った直後、ウェルビスが銀河七聖龍の事に驚愕した。
「え!?銀河七聖龍の事を知っているのですか!?」
「ああ、ちょうどこの腕輪の中に太陽神龍が眠っているんだ.......残りの6体は今、俺等の世界にいる」
「......知っていますか?本当の銀河七聖龍を.....」
「え?知らない.....」
「......力(太陽神龍)、知恵(月光神龍)、轟(雷光神龍)、愛(妖精神龍)、魂(双頭神龍)、勇気(時空神龍)、絆(聖光神皇龍)......それぞれの役割が一つになりしとき、八番目の龍が現れ、真なる姿を現す........」
「銀河七聖龍の.......本当の姿.......太陽神龍....月光神龍....雷光神龍......妖精神龍......双頭神龍.....時空神龍......聖光神皇龍.........そして八番目の龍は......"超神星煌龍帝".......」
すると、陽弥の目の前の風景が急に真っ白になり、目の前に鎧を外したシグムディアの本当の姿が現れた。
「シグムディア ザ・オリジン......」
するとシグムディアが陽弥に何かテレパシーを送った
「全ての銀河七聖龍達と......全てのエレメントを一つに?そして........インフィニティソウルと星獣スペクトロブス達の力も.....含めて......」
陽弥の中に眠る2体の銀河七聖龍と残りの6体が現れ、シグムディアの体の中へ入っていった。
「うおおおおおっ!!!」
陽弥は叫び、唱えた。
「........真!.........極龍装光!!」
8体の銀河七聖龍達やスペクトロブス、三獣王達が雄叫びを上げると、シグムディアの姿が一変した。四足で尻尾、首が長くなり、翼もあり、それはまさに全ての宇宙の力を司る龍皇の姿そのものであった。そしてその瞳は陽弥と同じ、緑と赤色であった。
「シグムディア........嫌!?........このドラゴンが.........俺とお前の......」
陽弥はそのドラゴンの正体を分かった直後、ドラゴンは大咆哮や威圧で、陽弥を吹き飛ばした。そしてその衝撃に陽弥は目を覚ました。
「陽弥!陽弥!」
「っ!?」
「大丈夫か!?」
ウェルビスやプロセアンの民達が陽弥を心配していた。
「.......あ.......うん.......大丈夫......」
「本当にか?」
その時、要塞全内に警報が鳴り響いた。
「この警報は!?」
「.......ついに来たか.......コレクターが.......」
陽弥は鞘から七聖剣抜刀し、剣を見続けた。