クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 銀河の守護者   作:オービタル

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afterstory18:孤独の少女

今日は○○高校の学園祭が開かれており、店やゲーム、歌、さらに○○高校の演劇部が行う『荒神伝説』。ストーリーは荒神"スサノオノミコト"と蛇龍"ヤマタノオロチ"の伝説を再現した演劇らしいと、勇人とシンディは楽しみにしていた。

 

「色々あるな~♪」

 

勇人は一人でたこ焼きを食べながら歩いていると、薄暗い物置部屋から光が漏れていた。

 

「ん?」

 

勇人は開けると、それは複数のダンボールや鉄棒で作られたダンボールハウスであった。

 

「何でこんな場所に?」

 

勇人はダンボールハウスの周りを見る。すると下に通気孔らしき出入り口が見えた。

 

「出入り口が何故ここに?」

 

勇人は通気孔らしき出入り口に入る。

 

「狭いなぁ......」

 

そして出入り口のハッチがあり、勇人は開けた。

 

「よいしょっと.......ん?」

 

「え.......!?」

 

勇人の周りに大きなテレビとパソコン、そして目の前に露出が多い服、ボサボサした赤い髪、口にはトッポをくわえた少女がいた。(イメージ姿は『革命機ヴァルヴレイヴ』"連坊小路アキラ")

 

「...........あの~、どちら様?」

 

勇人が少女に問うとした直後、少女が突然、散らかっているゴミやぬいぐるみを投げてきた。

 

「痛っ!!?痛い!痛い!」

 

さらに勇人の腕に番犬の様に噛み付いてくる。

 

「痛っ!痛っ!痛っ!痛っ!痛っ!!」

 

そして数分後、少女が落ち着くと勇人は少女に話し掛ける。

 

「何でこんな所にいるの?」

 

「...........」

 

「.......クラスは?名前は?」

 

すると少女は小声で言う。

 

「理亜.....」

 

「ん?」

 

「真理亜.....それだけ.....」

 

「真理亜.......(何処かで聞いた名前だ........)」

 

勇人は考えていると、今度は真理亜が勇人に問う。

 

「アンタ......新川 勇人でしょ?根岸 洋介によう虐められていた.......」

 

「..........」

 

「..........それで?アイツを殺した気分は?」

 

「っ!?」

 

勇人は昨日の事を真理亜が知っていることに驚く。

 

「そんなに驚かないでよ、私もアイツに散々虐められていたからねぇ、あの廃鉱で奴が火だるまになっているのを見ていたからねぇ♪」

 

「見ていた!?」

 

「私が夜中に街の彼方此方に付けた内蔵カメラよ♪」

 

「.......!?」

 

勇人は周りのパソコンの映像を見ると、見覚えのある場所や知らない場所にまでそれが映し出されていた。

 

「それに♪アンタの体から出てきた化物........何?」

 

「!!」

 

勇人は考える陽弥(師匠)に言われた事を......。

 

「(どうしよう!?どうしよう!?こんなの..........シンディはサマエルを宿しているから良いけど、これが皆に知られたら........)」

 

勇人は慌てていると、真理亜は返答する。

 

「誰にも言わないよ」

 

「え?」

 

「.........だって、ここの存在.......誰も知らないから」

 

「え?......あぁ、うん.......分かった」

 

勇人はそう言うと、体の中にいるベリトに話し掛ける。

 

「ベリト......」

 

「何だ?うっせぇなあ?」

 

「ちょっと出てきてくれないか?」

 

勇人の言葉にベリトは勇人の体から出てきた。

 

「ゲッ!!?」

 

「「?」」

 

するとベリトが勇人の胸ぐらを掴みながら怒ってきた。

 

「勇人、お前!陽弥とブラムの言いつけを破るのか!!?」

 

「大丈夫だよ、この子は誰にも言わないって約束したんだ.......それにこの子は多分、引きこもりだ......」

 

「.........ま、それだったら良いけど.......ん?」

 

ベリトは頬が赤くなっている真理亜を見る。すると真理亜が言う。

 

「素敵......カッコいい......イケメン....」

 

「「は?」」

 

「見つけちゃった!私の王子様!」

 

「「はぁ!?」」

 

勇人は真理亜の瞳がベリトだけに指していることを知り、心の中で思う。

 

「(なるほど........青春だなぁ♪)」

 

すると校舎内で放送が流れる。

 

『お知らせします。新川 勇人様。新川 勇人様。直ぐに職員室にお出でください。繰り返します.....』

 

「職員室に、何だろう?」

 

勇人は真理亜のダンボールハウスから出て、職員室に向かう。

 

「ちょっと!!俺は!?」

 

「ベリト~♪」

 

置いていかれたベリトは抱き付いてくる真理亜に苦戦していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勇人は職員室に向かうと、待っていたのは演劇部のメンバーであった。どうやらスサノオノミコト役の友人が交通事故で病院に搬送されたと、

 

「それで?......僕にスサノオノミコト役の代わりを?」

 

「そうなるの.......だからお願い!!時間はたっぷりあるから、最終練習やるから!そこんとこ、よろしく~!」

 

「ええっ!!?そんな息なり!?」

 

勇人は急いでスサノオノミコトの服に着替える。

 

「この服サイズが合わないなぁ.......そうだ!」

 

勇人は何かを思い付く。学園祭での演劇が始まった。体育館には大人や子供、生徒たちでいっぱいおり、シンディは勇人を探していた。そして演劇が始まり、シンディは勇人を探すのを止め、一人で見ることにした。

 

物語は急展開へとなり、ついにスサノオノミコトとヤマタノオロチの戦いが始まった。

 

「オロチだぁ!オロチが来たぞぉぉぉ!!!」

 

村人役の者が逃げるその後ろから八つの首をうねらせる大蛇が現れた。そして大蛇の前に現れたのは、人間サイズの荒神化した勇人であった。演劇部はちょっと驚き、その様子を内蔵カメラから真理亜のダンボールハウスで見ていたベリトは驚く。

 

「何っ!!?」

 

勇人は荒神化した状態で、演劇し、それを見ていた観客達は歓喜を上げた。しかしどういう事か10分以上過ぎたのに、暴龍にならなかった。そして演劇部の出し物が終えると、勇人の周りに子供や他のクラス、そしてシンディが一緒に写真を撮る。演劇部からはちゃんとこの姿を持ってきたコスプレとして誤魔化した。その後、真理亜のダンボールハウスに置いてきぼりしてしまったベリトの所へ向かうと、勇人はベリトに怒られていた。

 

「全く!お前は何を考えているんだ!!?人前で荒神化するなんて、バカか!?もし、その場で暴龍化してみろ!?事態は大惨事になっていたんだぞ!!?」

 

「ごめん......」

 

「.......ハァ~、10分以上の暴龍化にならなかったのは驚いたが、今度は絶対に荒神化を使うなよ!.....良いな!?」

 

「.....はい..........」

 

勇人は反省すると、真理亜が言う。

 

「アンタ何者?愛しのベリトと瓜二つだし、変な姿にもなるわ、人間とは思えない能力だよ?」

 

「「........」」

 

二人は黙り混むと、真理亜は言う。

 

「......ま、とにかく....私はこの世界の事実を調べないと.......」

 

「事実?」

 

「前に私達は謎の宇宙人に殺されたって言う噂が広まったじゃない?」

 

「それが?」

 

「実は他にも、こんな噂も広まったの........『謎の失踪事件』、『神隠し』、『夢に出てくる赤髪の男の幽霊』が出ると言う噂があって、夜な夜な夢の中から話し掛けてくるのよ.........「お願い、助けて」や「この宇宙を守って」や「俺を解放してくれ」って.......耳元に近づいて囁くの........」

 

真理亜の言葉に勇人は考え込む。

 

「赤髪の男性..........宇宙を守って.........まさか!?」

 

「どうしたの?」

 

「その赤髪の男性って、胸に変な物が付けていなかった!?それと、腰に三つの剣を鞘に納めていた!!?」

 

「ん~?分からない.......」

 

「そっか........」

 

勇人は落ち込むと、ベリトが言う。

 

「おい」

 

「はい!」

 

「(何で俺が声をかけると、元気になるんだよ!?)........この世界の事実を知りたいか?」

 

「ほえ?」

 

「知りたければ俺の傘下に入れ、」

 

「っ!!.......はい!」

 

「良いのか?ベリト.......」

 

「......こいつの天才的な頭脳ががあれば、ドレギアスが率いているグリニア帝国軍の軍用最新式暗号回線やカメラにもハッキングすれば、ドレギアスに対抗できる。」

 

「なるほど~」

 

勇人は納得すると、ベリトは真理亜に言う。

 

「良い?.......そんなに俺の事が好きなら、俺と協力してくれ.......協力してくれたら、結婚前提で付き合ってやるぞ♪」

 

「け、け、け、結婚前提!!?」

 

真理亜の顔が真っ赤に染まり、頭から蒸気が出る。

 

「やります!絶対にやります!」

 

「フフ、良い子だ♪」

 

ベリトが真理亜の頭を撫でる。真理亜は笑顔になり、早速軍の暗号回線に入り込み、ハッキングをする。

 

「何か分かったらこれで通信してくれ.....それと、もし......俺や勇人の身に何か起こったら、シンディ・マリーシェと彼女に宿るサマエルに助けを呼べ..........」

 

ベリトが真理亜にスカウター型のオムニツールで真理亜の耳に装着させた。

 

「それなら、ハッキングのサポートができる。」

 

ベリトはそう言い、勇人の体の中へと戻っていった。

 

「そう言う訳だ、もう僕は戻っておくよ♪」

 

「うん........」

 

勇人はダンボールハウスから出て、シンディの所へ戻ると、校門の前に人が集まっていた。目の前に漆黒の鎧と新生フェメシス騎士団達がいた。

 

「皇帝陛下、ここにいるのですか?」

 

カロルが問うと、ドレギアスは答える。

 

「.......そうだ。」

 

ドレギアスは目の前にシンディと一緒にいる勇人を見つける。

 

「いたぞ......」

 

ドレギアスはゆっくりと勇人の方へ歩いてくる。そして勇人の方では体の中にいるベリトが言う。

 

「マズイぞ、アイツはドレギアスだ......!」

 

「え!?」

 

「だが、迂闊に動いたら........ここにいる人達が殺される..........ここは黙って奴に従おう........」

 

「........分かった」

 

そして勇人の所にドレギアスが来た。

 

「待っていたぞ........新川 勇人」

 

「.......お前が......ドレギアス」

 

「如何にも、我が名はドレギアス.....この世界を統治している者だ........」

 

「.......何のようだ?」

 

「率直に言おう........お前を、我が新生フェメシス騎士団の一員に入れたい.......」

 

「は?」

 

「ここで立ち話はいけないから、我の基地へ案内しよう........」

 

校門の前に黒いリムジンが待っていた。勇人はリムジンに乗ると、何故か運転席に防風ガラス張られていた。

 

「!?」

 

すると送風機から催眠ガスを出してきた。

 

「しまった!!」

 

勇人は急いでリムジンから出ようとしたが、ドアがなかった。

 

「何っ!?」

 

さらに体の中のベリトも苦しむ。

 

「糞っ!催眠ガスだ!!」

 

勇人は必死にリムジンの外にいるシンディに知らせようとしたが、シンディ及び、皆は気付いていなかった。

 

「シンディ......!」

 

そして勇人はその場で意識を失い、催眠ガスが効いていないドレギアスが笑みを浮かばせる。

 

「さぁ.......撤収だ......」

 

そしてリムジンがリムジンが走りだし、勇人を連れて、何処かへと向かった。シンディが勇人を心配する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちょうどその頃、リムジンの内蔵カメラにハッキングした真理亜が拐われたベリト(勇人)を心配する。

 

「どうしよう!?どうしよう!?どうしよう~~~!!!???」

 

真理亜が必死にあちこちに取り付けた内蔵カメラや監視カメラを駆使して、リムジンを捕らえる。

 

「何処へ向かうんだろう.......あのリムジンは......?」

 

すると、リムジンが山奥にあるあの廃鉱へと入っていった。そしてリムジンが廃鉱の出入口に止まる。

 

「あの廃鉱がアジトだな...........ん?」

 

その時、廃鉱の出入口から黒いワームホールが現れ、ベリト(勇人)を乗せたリムジンが入っていき、消えた。真理亜は目を擦りながら、驚く。

 

「ど.......どうなっているの!?」

 

真理亜はどうするか、迷う。外に出て助けを呼ぶか、ここで監視するか........

 

「どうしよう!どうしよう!どうしよう!どうしよう!どうしよう!どうしよう!!!..........っ!!」

 

『もし......俺や勇人の身に何か起こったら、シンディ・マリーシェと彼女に宿るサマエルに助けを呼べ..........』

 

真理亜はベリトの言葉を思いだし、決意する。

 

「うううううううう~~っ!!!!ベリトォォォォォ~~~~~~!!!」

 

真理亜は渾身の勢いを付け、ダンボールハウスの壁を壊し、外に出た。

 

「急がなくちゃ!!」

 

真理亜は急いでシンディの所へと向かう。そしてシンディは既に玄関の所におり、帰ろうとした直後、誰かに肩を掴まれた。

 

「っ!?」

 

シンディは振り向くと、真理亜が荒い息を吐きながら、言う。

 

「お願い!........助けて!」

 

「え.....?」

 

シンディは首を傾げ、真理亜の話を聞く。

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、レオンは何処か知らない異空間にいた。

 

「ここは.......?」

 

「気がついたか.......」

 

「?」

 

レオンは振り向くと、そこにいたのは左腕を失った陽弥であった。

 

「陽弥!!?」

 

「........スマン、レオン.........ドレギアスにやられた.......おまけにブラムも.......」

 

陽弥は失った左腕を抑えると、レオンが言う。

 

「........俺達、これからどうなるんだろう?」

 

「.......分からない、ドレギアスの野望が完遂するまで、この異空間に閉じ込められたままか、それとも......誰かがドレギアスの野望を打ち砕いて、解放されるまでか........」

 

「そうか.........」

 

レオンはため息をし、二人は異空間の上を見上げ、愛する者や友の事を祈る。

 

「サラ、アンジュ、タスク、ジュン、コモン、アラド、リアース、父さん、母さん........気を付けろ......」

 

「エミリア、ルナ、父さん、母さん、勇人、シンディ........気を付けろ.......」

 

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