東方異形頭   作:憂鬱な者

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この作品にはグロテスクな表現、暴力、キャラ崩壊等が含まれます。
苦手な方はお控えするのをお勧めします。
※作者は東方Projectに何の恨みも持っていません。むしろファンです。


第一章
【第一話】二つの異形


「グサリ」

 

何かが何かに刺さる音。

 

「グシャぁぁぁぁぁ!!」

 

何かが豪快に潰れる音。

 

一方は三角形の鉄の頭が。

もう一方は四角い鉄の頭が。

 

三角頭は槍で串刺しに。

四角頭は棘のついた天井らしき物にそれぞれ殺された。

 

だが彼らは死なない。

いや、死ねない存在だった。

 

彼らは実在するものではなく、「精神の世界」に生きる実体はあるが存在はしないものなのだ。

 

だが、忘れ去られた場合。

その時は彼らにとって「死」を意味する。

 

彼らが存在できるのは相手が「精神の世界」に来るからだ。

そのため、相手がいないことは「精神の世界」が形成されないということだ。

 

忘れ去られたその時、彼らにとっては「世界の終わり」なのだ。

だが実在しないものがいつまでも覚え続けられる事は無い。

「知ってるものが死ぬ」からだ。

 

その知ってるものが死ぬ日がやってきた。

 

数十年が過ぎた頃だ。

 

彼らのいる世界が崩れ始めた。

「知ってるものが死んだ」のだ。

 

彼らを覚えてるものが消えたのだ。

 

彼らはなす術も無く、ただ崩れ終わるのを待つだけだった。

 

だが、彼らの前に「隙間」が出来た。

 

中には眼の様なものが幾つも見える「隙間」だ。

 

彼らは何が起きたのかわからなかった。

 

だが彼らは、「同じ匂い」を感じた。

その「隙間」に入れば安心できるような気がした。

 

そう思うと彼らは一目散に「隙間」に飛び込んだ。

 

 

飛び込んだ彼は何処までも落ちてゆく。

何処までも何処までも。

底の見えない世界を落ちてゆく。

 

 

何時間経っただろうか?

彼らは次第に考えるのをやめていった。

 

何時までもただひたすら落ちることしか出来ないため、何もすることが無く、何も出来ないのだ。

 

考えるなどただ疲れるだけだった。

 

彼らは次第に意識を閉ざしていった……

 

 

ふと気がつくと見たことも無いところにいた。

 

三角頭は暗い何処かに。

四角頭は竹が何処までも生え茂る竹林にと。

 

彼らはこの妙な光景に暫く呆然としていた……

 

彼らが現れた場所。

いや、彼らが現れた世界。

 

彼らは違和感を感じていた。

「精神の世界」とは異なるが何処か似ている。

何処かが似ているのだ。

 

だが彼らはそんなことを考えることをすぐにやめた。

今、何処にいるのか。

今、どんな体調か。

危険は無いか。

今どんな空間にいるのか、身体の安否を確認することで精一杯なのだ。

 

三角頭はとても暗い場所にいるため、何も見えない。

四角頭は、頭だけであった。

 

見たことが無い場所、感じたことの無い空気。

彼らの頭の中は「不思議という感情」でいっぱいだった。




ある世界に現れた二つの異形。
次回、あの男に何かが起こる!?
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