地球連邦軍戦記   作:名無之助

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そういえば熊本地震のニュースがやってますが、少しですが募金してきました。少し遅いかも知れませんが、被災した方々には、1日でも早く元の生活に戻れるよう祈ってます。

今回は会話がメインです。


第4話ー遭遇!マルコ恒星系へ!前編

第91護衛隊と探査船団は、辛くも敵の追撃を振り切り、件の恒星系から離脱する事に成功した。

 

そして、時間は第2話の時間軸へ戻り、更に数時間進める。

 

ピー、ピーと自室のベッド横の壁に備え付けられているモニター付きの艦内通信機の呼び出し音に仮眠を取っていた第91護衛隊司令、レイモンド・ライアン大佐は目を覚まし、起き上がると、直ぐに通信機の応答と書かれたボタンを押す。

 

「私だ、何かあったか?」

 

『お休みのところ申し訳ありません司令、たった今レーダーに正体不明の反応を捉え、それがどうも隕石などではなく、艦船の様でして…とりあえず司令には艦橋へ来て頂きたく…』

 

「分かった。3日前の敵では無いのだな?」

 

『は、艦船を望遠カメラの映像で確認しましたが、3日前の敵とは明らかに艦の形状が異なります。』

 

「そうか、直ぐに行くから全艦警戒配置で何時でも行動できる様に待機させておいてくれ」

 

司令の命令に、通信を入れてきた艦長は、了解しました、と言って通信を切った。

 

司令は通信後直ぐに上着と帽子を手に取り艦橋へ向かった。

 

司令が艦橋に入ると、艦長が状況を説明する。

 

「司令、現在不明艦隊は本艦隊より光学システム(※)で目視できる位置に接近してきておりますが、今のところは敵対する行動を取っておりません。」

※宇宙空間で太陽の光が届かない場所では、光を発していない物体は見ることが出来ないが、この光学システムはそれを見れる様にするシステムと考えて欲しい、因みに艦船の窓から外を見てもこのシステムは窓にも有効なので見ることができる。

 

司令は、オペレーターに望遠カメラで捉えている映像を拡大し、艦橋の天井にあるモニターへ移す様指示をし、映し出された映像を見て少し考える様な素振りを見せると、目線を艦長へ向けた。

 

「……少し様子を見よう…警戒はそのままで全艦待機、探査船団は後方へ下がっているな?」

 

「は、既に下がらせております。」

 

 

司令は艦長の報告に頷くと、天井のモニターに拡大され映される正体不明艦隊を真剣な表情で見据えるのだった。

 

 

 

ーー

 

コーネリア公国 王太子座乗船 フリースと言う名前のこの船では、第91護衛隊と遭遇した事で、高い緊張感に包まれていた。

 

 

「……船長、あの艦隊をどう思う?」

 

最初に口を開いたのは王太子である青年であった。

 

「は、今分かるのは、あの艦隊はどうやらコーネリアを攻撃してきたあの敵の艦隊とは違う様だという事と………戦闘を行った後、と言う事くらいですかね。」

 

船長は、目の前の船橋の天井にある大型のモニターに映される第91護衛隊の姿を見ながら答えた。

 

「戦闘をした後?船長、何故その様な事がわかるのだ?」

 

「殿下、よく見てくだされ、何隻か主砲と思われる武装が不自然に歪んでいたり、艦首が明らかになくなっている艦もいるでしょう?」

 

「……確かに、」

 

王太子は船長の答に頷くと、見た事の無い第91護衛隊の艦船を注意深く観察する。

 

そこである事に気が付いて船長へ顔を向ける。

 

「なあ船長、あの艦隊、此方へ主砲を向けている様に見えるのだが?」

 

「ええ、向けていますね、後、此方の護衛艦隊も向こうに主砲を向けている様ですな…。」

 

しれっと言い放つ船長に青年は引きつった表情を浮かべると、最悪の考えが脳裏をよぎり顔を青くする、そして慌てて護衛艦隊の旗艦へと通信を繋げる。

 

「護衛艦隊旗艦へ、聞こえるか?私だ、ダルク・ド・コーネリアだ!マルド将軍応答してくれ!」

 

『こちら護衛艦隊旗艦 “ミストル・コーネリア ” マルド将軍です。どうなさいましたか殿下?」

 

通信モニターにマルド将軍の皺が刻まれ、顎髭を蓄えた若干丸顔の壮年の男性が映し出される。

 

「マルド将軍、今前方にいる艦隊は、コーネリアを攻撃してきた敵艦隊では無い様だ、一度あの艦隊との通信を試みてみたいのだが…どうかな?」

 

青年のことばに、マルド将軍は難しい表情を浮かべるが、直ぐにその表情を緩ませると、青年を見据えた。

 

『殿下、相手の通信周波数がわかりません、ましてや相手がどの様な通信方法なのかも分からないので其れは難しいですな…』

 

「だ、だがこのままーー」

 

青年の言葉を遮る様に将軍は言葉を続けた。

 

『しかし、このまま戦闘になるよりも先ずは、話せる相手かどうか試してからの方が、何もせず戦闘になるよりは良いかも知れませんな……此方の方で先ずは相手へのコンタクトを取り、会話次第で殿下へ回します。其れで宜しいですかな?』

 

「ああ!其れで頼む!」

 

『了解しました、では相手へのコンタクトを試みます。』

 

マルドはそう言って通信を切った。

 

「このまま、戦闘になってしまったら……また犠牲が出てしまう…」

 

青年が漏らした言葉に隣に居た船長が答える。

 

「殿下、マルド将軍とて無闇な犠牲は望んでおりません、相手が話の分かる相手であれば戦闘には成らない筈です。」

 

「そうか、ならマルド将軍に任せよう。」

 

ーー

 

第91護衛隊 巡洋艦ヴァイパー の艦橋で、コーネリア艦隊を見据えていた第91護衛隊司令、レイモンド・ライアン大佐やヴァイパーの艦長、艦橋にいるオペレーターなどの艦橋要員達は、突然の出来事に戸惑いを見せた。

 

そう、目の前の艦隊から通信が入ったのである。

 

『此方コーネリア公国 近衛宇宙艦隊旗艦……いや、移民船団護衛艦隊旗艦 ミストル・コーネリア、私は艦隊司令 マルド・マイラー将軍、貴艦隊の指揮官と話がしたい。』

 

その通信に、レイモンドは迷うことなく応じた。

 

「私は地球連邦宇宙軍 航宙警備局空間護衛隊群所属、第91護衛隊司令 レイモンド・ライアン大佐です。初めまして将軍」

 

レイモンドが応じると、マルド将軍は一瞬戸惑いの様な、安堵した様な、そんな表情を浮かべるが、直ぐに真剣な表情になり、話し始めた。

 

『ライアン大佐、聞きたい事があるのだが…単刀直入に言う、君達はダイラーグ帝国を知っているかね?』

 

レイモンドはその言葉に、つい先日戦った敵の名前が出てきた事に驚いたが、表情には出さずに答える。

 

「……はい、将軍、実を言うと、我々も貴方方がそのダイラーグ帝国の艦隊かと最初は警戒しました。」

 

『大佐、其れは一体どう言う事ですかな?』

 

「…将軍、実は我々は、つい3日ほど前にそのダイラーグ帝国と名乗る艦隊の攻撃を受け、甚大な損害を受け現在最も近い連邦領であるマルコ恒星系へ撤退中なのです。」

 

その言葉に、今度はマルドが驚く番だった…其れはそうだろう、自国を奪った相手と同じ相手に攻撃されたと目の前の艦隊の司令が話したのだから。

 

『ライアン大佐、今私の艦隊が護衛している船団に我が国の王太子がいるのですが、その方と話をして頂きたい』

 

マルドの言葉に、レイモンドは固まる、まさか異星人といえども、王太子、王族と話をする羽目になるとは思って居なかったのだから、しかし断るわけにも行かない様で、レイモンドは胃が痛くなる様な思いで、王太子と話す事になった。

 

 

後に歴史に刻まれる一大佐と王族との運命の会談が始まろうとしていた……。

 




何か変なところとか教えてくだされば幸いです。

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