主に執務室で会話してますが…。
マルコ恒星系行政長官、ギルバート・デュランダル(34)の朝は早い。
先ずは朝5時に起床し、日課のジョギングをした後、シャワーを浴び、6時30分に朝食を食べ、1時間程読書をした後に恒星系の統治機関である行政庁へと登庁し、仕事に取り掛かる。
「はぁ、ままならんな……予算編成や条例案の成立にあそこ迄反対されるとは…。」
彼は、いま出している条例案を採択するにあたり、多数の反対で否決されてしまった事を嘆いていた。
「…これをしないと福祉関連や公共事業の予算の成立すら大変になると言うのに…。」
彼が出した条例案は、他よりも高い給料と、助成金を貰っているマルコ恒星系の行政議会の給料と助成金を、自分のは5割、他の議員のは3割削減し、公共事業や福祉に当てようと言うものであったが、議会の7割が反対に回り、賛成派との乱闘に迄なってしまう事態となり、頭を抱えていた。
因みに彼と条例賛成派の支持率は75%、反対派20% どちらでも無いが5%である。
「先の見えない愚か者が多すぎるな…」
彼が呟くと、その直後に執務室のドアがノックされ、女性の声で入室許可を求められ、許可をすると、若い女性が入室してきた。
「失礼します。本日より行政長官の警護班に転属して来ました、マイ・ヒラサワ、二等警護官です。」
「ああ、聞いているよ、今日から宜しく、ところで主席警護官はどこに?」
「ここにいますよ、長官」
声と共にドアが開き一人の金髪の男性が現れる。
「シュバリエ主席警護官、ノックをしてから入って下さい。」
「堅い事を言うな、マイちゃんよぉ。」
「ちょ、マイちゃんはやめて下さい!長官の目の前ですよ⁉︎」
ギルバートは二人の会話について行けずに唖然としながら、二人のまるでとても親しい関係であるような様子を眺めていた。
「……二人は知り合いなのかね?シュバリエ主席警護官が元は軍人だったことは知っているが、それ以外はあまり知らなくてね、良ければ教えてくれないか?ヒラサワ 二等警護官」
「ちょ!?長官が聞くようなことではーー」
「はい!話させていただきます‼︎」
「……⁉︎」
モーガンが制止しようとするが、失敗し、唖然とする。
二人の関係は長くなるので気になる人のために 簡単に言えば、こんな感じ。
モーガン➡︎軍人へ➡︎三年目に結婚➡︎数ヶ月後子供産まれる➡︎結婚15年目浮気 で 離婚➡︎数年後、子供が軍人へ➡︎再会➡︎翌年軍人やめて転職➡︎三年目に主席警護官へ➡︎翌年子供が軍人やめる➡︎いまに至る。
「ーと言うわけで、折角一緒に仕事出来ると思ってたら、気まずいから軍人やめて転職するなんて言って逃げた馬鹿親父が長官に迷惑を掛けていないかを監視する為と、長官に憧れもあって私も警護官になりました‼︎」
「……シュバリエ主席警護官、浮気はいかんよ…、後、
「はは、はぁ」
ギルバートが小声で言うと、シュバリエは苦笑いをし、項垂れるのみだった。
そして、ギルバートはこれから退屈せずに済みそうだと思いながら、執務室の窓から空を見上げるのだった。
その翌日、ギルバートが行政長官を務める、マルコ恒星系に駐留する連邦軍の総司令官から衝撃的な報告がなされ、ギルバートは今度は退屈な日々に戻って欲しいと切に思うようになるのである。
ヒラサワ警護官は4時間くらい喋ってました。
さすがはお父さん子、父に対して恥ずかしいことやその他の事をいっぱい知ってます。
次回は、マルコ恒星系にコーネリア船団と第91護衛隊が到着するところから始まります。
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