グレゴール高校奮戦記   作:砂漠のタヌキ

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☆注意事項:原作のキャラクターはほぼ出てきません。設定についても、作者が月間戦車道を持っていないため公式と食い違う可能性が高いです。また、学校名と一部のキャラクター程度ですがクロスオーバー要素があります。


第一話「目指せ全国大会」

5月。8月の戦車道全国大会を控え、各校が準備に勤しんでいるころ。

太平洋上を航行中のグレゴール高校学園艦の戦車隊控室でも、隊長以下3年生の中心メンバー、つまり隊長兼ST-I車長の紺野里緒、副隊長兼LTvz.38一号車車長の葛西伊吹、マネージャー兼LTvz.35一号車車長の寺崎智恵理、二号車車長の前島栄子、vz.33車長の熊田夏美の5人が集まって協議をしていた。

 

「……で、全国大会どうするよ」

開口一番、隊長の紺野が重々しい口調で切り出した。

「今年の出場枠は近畿で二校かぁ。うちらの実力からしたら青師団はともかくワッフルに負ける気はせぇへんけど、勝率が絶望的に足りへんわな……」

書類をひねくり回しながら、副隊長の葛西が応じる。

彼女たちが協議していたのは、全国大会への出場についてであった。

戦車道は読んで字のごとく戦車で戦う競技である。

それも1両や2両ではなく、少なくとも公式戦に分類される試合では対戦する双方が最低5両・最大20両の部隊を組み、実弾を撃ちあって戦うのである。試合会場の被害は戦車道連盟が保証してくれるとはいえ、戦車の維持・運用・修理・補給にかかる金額の膨大さから、何かと不景気な昨今戦車道を行う学校自体が減少の一途を辿っていた。

それだけを聞けばいまだに戦車道を続けている高校が全国大会に出場する機会は多くなるはずだが、嫌らしいことに、戦車道協会にはびこる権威主義が足かせになっていた。早い話が大規模な戦車隊を維持できる体力のある強豪校でなければ門前払いか、さもなくば無理難題に近い条件を露骨に課してくるのである。

その条件の一つが年間対外試合数と勝率である。

 

グレゴール高校戦車隊は、対外試合数については規定を満たしていた。

しかし所在地と学園艦航路の関係で、大半の試合は黒森峰とサンダースの2校が相手。全国大会に毎回出場しているいわゆる四大強豪校のうち二つが相手とあっては、最大戦力がヘッツァー最後期型相当のST-1(しかもこれは1両しかない!)、主力は軽戦車ばかりでタンケッテまで動員せねばならない戦車隊がかなうわけがなく、毎回惨敗を喫していた。

近畿地方で戦車道連盟に加盟している学校は、グレゴール以外では兵庫県のワッフル高校と和歌山県の青師団高校の2校だが、これらの学校はグレゴールと被りにくいうえ、戦車道連盟加盟校と未加盟でも戦車を保持している高校のうち、弱めの学校と対戦カードを組みやすい学園艦航路を採用していたから、勝率も積み上げていた。

このままではワッフルと青師団の出場が確定し、近畿地区予選は開かれることもなくグレゴールは参加できずに終わってしまう。

「『戦車道のイメージダウンに繋がるような学校は、参加しないのが暗黙のルール』か。腹立つわぁ~、強豪校がいいように作ったルールで運営しくさってからに……」

葛西の発言を受けて、寺崎も愚痴を吐く。

「でもさ……あたしら3年やし、大学行ってまで戦車道続けれるかわからへんやん?何とかならへんかなぁ」

「一番弱い戦車に乗ってる私が言うことじゃないかもしれないけど……私も出られるんなら試合に出たい」

前島と熊田が、沈滞しかけた雰囲気に逆らうように言葉を繋ぐ。

「試合数は足りてる。あとは勝率か……」

紺野は書類を見直すと、改めて顔を上げて宣言した。

「……よし。それじゃ、間に合うかわからんけど、全国大会に向けて出場できるようにやってみるか。とりあえずあと何回勝てばいいの?」

「えっとな、勝率でワッフルと並ぼうと思ったら……最低5回勝てばいけるわ」

「伊吹ありがと。それじゃ、今から予選会までの日程で、なんとか試合を組めるように色んなところに声かけてみるか。みんなもそれでいいよね?」

「いいよ」「了解」「異議なし」「やろう!」

他の四人も賛意を示し、ひとまず会議はお開きになった。

 

そして翌日。

寺崎が早速朗報を持ってきた。

「中学の時の友達に連絡取ったら、なんかその子の学校で戦車隊復活させるんやて!練習試合できるか聞いたらオッケー出たわ!大阪の学校やから、こっちがよければ次の寄港日に試合できるようにしとくって!」

「……それ、どこの学校なの?」

「ああ、私立笹峰女学園」

 

 

 

次回「対決!高速戦車隊」




ガルパンはいいぞ(挨拶)
皆様の作品を見ているうちに衝動を抑えかねて執筆に及んでしまいました。
最後に名前の出た学校から何とクロスするか(そして自分の年も)バレバレですね。
とまれかくまれ完結まで頑張る所存です。何卒よろしくお願い申し上げます。
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