浅野 学真の暗殺教室   作:黒尾の狼牙

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第4話 訓練の時間

あ〜…ねみぃ…

 

杉野や渚と投球練習しまくって夕方まで続き、その後家に帰ったら晩御飯のことを忘れてて慌てて買ってたら寝るのが遅くなった。一人暮らし、て辛いな…

 

翌日は早めに登校出来た。つーか遅刻しかけるとあのタコにマッハ20の飛行を体験させられる。あれはもうコリゴリだ。

 

え?今何してるのか、て?昨日渚に教えてもらった殺せんせーの弱点を見直している。あいつ、常日頃殺せんせーの弱点をメモってるらしい。因みに…

 

①カッコつけるとボロが出る

②テンパるのが意外と早い

③器が小さい

④パンチが弱い

⑤巨乳

 

…弱点、つーよりも欠点に近いよな。ていうか巨乳て…

 

 

 

《キーンコーンカー…ザザー》

 

…うん、チャイムが鳴った。『ザザー』には気にしない。えーと確か1限目は…英語か。やや得意だな。ただ発音とかが難しいんだよな…

 

 

 

《ガラガラガラ!》

 

 

 

ん?あれ?金髪の女性が入ってきたぞ?殺せんせーじゃないのか?

 

「あんたが浅野学真ね。私はイリーナ・イェラビッチ。プロの暗殺者よ」

 

イリーナ…何たらビッチ?あ、あの体操服のイリーナ、てこの人のことか。

 

…何この人、自分をプロと言ったよ。しかも面倒くさそう…

 

「いい?私の事を親しみを込めてイリーナ先生と呼びなさい」

 

…何それ安心院?何でここまで必死なんだ?

 

 

「何操作しようとしてんだよビッチ先生ー」

 

「イリーナ、て感じじゃないのにー」

 

「やかましいわガキども!!」

 

 

あぁ、『ビッチ』か…成る程覚えやすい。

 

 

 

「んじゃ宜しく、ビッチ先生」

 

 

「キーーー!!!何でビッチビッチと呼ばれないといけないのよーー!!!!」

 

 

いや性格の問題だろ。

 

 

 

 

 

授業が始まってビッチ先生はテレビをつけた。…あ、成る程邦画か…教材には持ってこいだよなー。俺もガキの頃よく見てた。いやーそういうのは面白いよな…

 

 

 

 

『ハァッ…ハァッ…ねぇ、お願い…もう我慢できないの…もう…めちゃくちゃにして…』

 

 

 

 

待て待て待て待て!!!中学生に何てもんを見せとんじゃァァァァ!!!

 

 

 

 

 

◇5時間目

 

 

どうも英語の半分はあのビッチさんが担当するらしい。

 

「馴れ馴れしく呼ぶな!!」

 

…何で人の心を読んでるんだよ…

 

ビッチさ…先生は日常会話の英語、殺せんせーは受験英語を教える事になってるらしい。因みに本校舎の先生なんかとは比べものにならないくらい分かりやすい。あそこの発音は聞いてて寒気がしてくるが、この人は発音まで徹底してチェックしている。

 

だがインパクトが強すぎる。間違った生徒の公開ディープキスは強烈すぎた。つーかR-18ネタ多すぎんだよ。もう少しテンション抑えてくれ。…誰だ今それはお前だろとか言ったやつ。

 

因みに5時間目は体育だ。なのでジャージに着替えて運動場に出てる。椚ヶ丘中のジャージは青が主体のシンプルなデザイン。袖が黒めの青でそれ以外は水色だ。ま、どうでも良いが。

 

 

「それでは体育を始めるぞ」

 

ん?あれ?体育は烏間先生なのか?

 

「そう思うなら殺せんせーの体育受けてみれば?分身の術の特訓させられるぞ」

 

「やだなそれ。つーかさっきから俺の心の中読まれ放題なんだが…」

 

「顔に出てるからな」

 

杉野がそのわけを教えてくれた。分身の術の特訓て何すんだよ。つーか俺どんな顔してんだ?

 

 

「それでは、先ずはナイフの素振りからだ」

 

 

……はい?

 

 

 

 

 

 

 

体育の授業は基本的に暗殺のための体術などを訓練しているらしい。いきなりナイフなんて言うんでビビった。今は対戦相手を適当に作って試合形式の特訓中だ。

 

因みに俺は見学。まだ始めたばかりだしな。

 

んで磯貝と前原は烏間先生と対戦している。

 

磯貝 悠馬

このクラスの委員長で顔も性格もイケメンの男だ。この前杉野とキャッチボールしてた時に突如現れて差し入れを持ってきてくれた。渚がそれでお金使っていいの?みたいな事を言うと(聞けば磯貝は貧乏らしい)

 

「良いって。助け合ってこそ価値があるからな」

 

と返した。マジイケメン。

 

 

 

前原 陽斗

髪が明るい色のナンパ男だ。

 

「ナンパ、て何だ!!」

 

…いやしょうがねぇだろ。常に本校や他校の多くの女とデートしまくってるし…何股かけてんだ、て言いたくなる。何気にイケメンだから女も悪い気してないようだし。

 

 

 

後さっきからこのネタ(心の中で思ったことを突っ込まれる)何回あんだよ。いい加減飽きてきたぞ。

 

 

 

 

 

 

 

「あまり慣れてない一人称でネタを入れようと思った時にそれ以外思いつかないからしょうがないね」

 

「…不破さん?」

 

 

…何言ってるんだこいつ。

 

不破 優月

オカッパ…じゃなかったボブの髪型をしている女子でかなりの漫画好きだ。サン◯ーとかジャン◯とかコロコ◯とか…こいつ何冊週刊誌持ってるんだよ…

 

 

 

 

暫くすると磯貝たちが倒された。2人同時に相手している筈なのにかすりもしなかった。ホント、あの人バケモノだな〜

 

 

 

「学真くん、君の実力が見たい。戦ってくれないか」

 

 

 

…はい?

え?戦闘すか…まぁいずれやるしいいけどよ…

 

 

 

「制限時間は3分。その間に君がナイフを俺に当てれば君の勝ち、出来なければ負けだ」

 

シンプルで分かりやすいな。

 

 

「オーケーです。さっさと始めましょう」

 

 

 

俺は立ち位置に入って戦闘態勢に入る。

 

 

 

◇三人称

 

(あの構えは…)

 

学真はナイフを持った左手を前に突き出し、右手は身体の横に添えている。身体も斜め横に向けており、足も左足を前に出している。

 

 

 

「…学真のやつ、妙な構えをしているな。なんだアレ?」

 

 

 

杉野は学真がとっている構えが何か分からないで呟く。するとすぐ後ろに殺せんせーが現れた。

 

 

 

 

 

「あれはナイフ術の構えではありませんねぇ」

 

「え?どういう事だよ、殺せんせー」

 

「あれは恐らく…少林寺です」

 

 

殺せんせーは学真が心得る戦法を当てた。

 

 

 

「…少林寺って何?」

 

「あらゆる拳法の中で日本で創始された数少ない拳法ですよ。そして拳法の見所は…素早さ!」

 

 

 

顔にクワっと力を入れる。殺せんせーの会話に外野は盛り上がっていた…

 

 

 

 

 

 

「ハッ!!」

 

 

学真はナイフを持つ左手を突き出す。烏間はその手を払って躱す。

だがそこまでは学真の読んでいた通りだった。払われた手をそのまま烏間の方に向けてスライドするが、後ろに体制を傾けて刃を躱される。その時、学真はその手の勢いを止めずに腕を曲げて、肘で烏間の方を向けて付く。

 

 

(…肘打ちか)

 

 

烏間は肘打ちすらも顔をずらすことで回避。先ほどから躱されてばかりだが、学真は全く動揺していない。曲げていた腕を伸ばして手首を当てようとする。それを見て烏間はその手を止めようとし…

 

 

(…!ナイフが、ない…?)

 

既に学真の手にはナイフが無かった。いや、正確に言うと…左手には…

 

 

 

 

「ハァッ!!」

 

 

 

 

身体を反転させ、右手を突き出す。その右手にはナイフがあった

 

 

 

「…!チッ…」

 

烏間は大きく後ろに飛んで回避した。今のは小規模な回避では確実に当たるからだ。間合いを取って、両者は構えを取る。

 

 

 

 

 

 

 

「烏間先生、どうしてあんなに後ろに下がったんだろう」

 

2人の戦いを見て烏間が大きく下がった事に渚は違和感を感じた。素人ではよく分からないだろう。

 

「どんな手練れでも、不意を突かれれば急いで対応しようとする。その結果があの回避でしょう」

 

「不意?一体どこで」

 

「恐らく…ナイフを左手から右手に持ち替えた事じゃないかな」

 

殺せんせーの言う「不意を突く」の意味が分からず、その意味を尋ねたら、不破が推測した。

 

「私達から見ると、普通にナイフを持ち替えたように見えたけど…烏間先生みたいに至近距離で見ると見落としやすくなるんじゃないかな?しかも持ちかえる前に肘を使ったから、視線がナイフから肘に逸れてしまったということだと思うけど」

 

「その通りでしょう。あれは、左手を意識させておいて右手で攻撃を仕掛けるという揺さぶりを使ったわけです」

 

「でも…そんなの拳法とかじゃ…」

 

「やらないでしょう。だからあれは彼のオリジナルだと思います」

 

 

殺せんせーは若干楽しそうにしていた。

 

 

 

 

(今のを躱されるとは…相当自信あったんだが…)

 

学真は自信があった攻撃を躱され、少し悔しがっている。だが、あまり時間がないのだ。今の攻防で2分、残された時間は1分である。ナイフを左手に持ち、直ぐに次の手を考えた。

 

 

 

 

 

(まさか…ナイフを持ちかえるとは…相当な腕前だ。これは甘く見ない方が良いか…)

 

烏間は一杯食わされたことに驚嘆し、油断のないよう心構える。特に、細かな手の動きに気をつける事にする。

 

 

 

 

学真は間合いを詰めて、左手を使いナイフを当てようとする。単調な動きではほとんど躱されるため、少し緩急をつけるも当たることはない。暫く撃ち合った後、学真は足を使って顔に蹴りを繰り出す。膝を曲げて屈むことで回避した烏間に、学真は蹴りの速度のまま1回転して左手を当てる。

 

 

(無茶苦茶な動きだが…ここで左手を使ってきたということは)

 

烏間がその左手を受け止めると、予想通りナイフは持ってなかった。左手を弾き、右手の動きに注意した烏間は…

 

 

 

 

若干宙に浮いた。

 

 

 

 

 

「…何!?」

 

「あ…脚払い…!!?」

 

(今度は上半身を意識させておいての下段ですか…やはりセンスは高い)

 

学真は足を使って烏間の足を払う。烏間は動揺し、渚も動転している。殺せんせーは学真の戦い方を推測していた。

 

 

 

一瞬生じた隙…それを逃せばその後好機は無い。学真は躊躇わずナイフを突き出す。

 

 

(貰った…!!)

 

 

学真がそう思うのは当たり前だ。

 

 

 

 

 

 

空中に浮いた状態で対処されるとは思わなかったからだ。

 

 

 

 

 

《ガッ!!グギッ!》

 

 

 

突き出した右腕を掴まれ、そのまま投げ飛ばされる。

 

 

 

 

「がぁ!!」

 

投げ飛ばされた学真はそのまま背中を強打した。

 

 

 

 

「しまった…学真くん!!」

 

 

烏間は焦って学真の側に駆け寄る。すると…

 

 

 

「3分です。残念ながら、ナイフを当てる事が出来なかったので、学真くんの負けです」

 

殺せんせーが試合の決着を言い渡す。その後、渚が学真の近くに走った。

 

 

 

 

「学真くん!大丈夫!?」

「ああ、大丈夫…ッ!!」

 

 

起き上がろうとした瞬間、学真は右手を抑えた。

 

 

 

「烏間先生に掴まれた時に右手の親指を痛めたようですね。直ぐに治療しましょう」

 

 

 

殺せんせーは、学真を連れて保健室まで飛んで行った。

 

 

 

 

 

 

「いやまたこれかよぉぉぉぉ!!!」

 

 

学真の断末魔が響き渡り、その場がシーンと静まる。

 

 

 

6限目、学真は授業に出なかった。

 




戦闘描写はあまり得意ではない。
今回は色々と分かりづらいと思います。少林寺もある程度の知識だけある程度ですので、『こんなの少林寺じゃねぇ!』と思われるかもしれません。ゴメンなさい。


次回、『使い方の時間』
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