公開授業の次の日の深夜、悪魔の仕事が終わり俺達は昼間は入れない旧校舎の部屋の前にいた。
「ここに例の僧侶《ビショップ》がいるのか。なんで部屋から出てこないんだ?」
俺は聞く。
「この子は神器《セイクリッド・ギア》を持っているのだけれどまだ制御することができず危険が多いのでここに封印されているの。深夜の間は旧校舎の中は出歩いて良いと言っているのだけれど本人は人と会うことが嫌いなために出てこないのよ。」
リアスが説明してくれた。
「なるほど、引きこもりか。」
リアスが扉を開けると、
「イヤァァァァァー!」
中から悲鳴が聞こえた。
「誰ですかその人!」
相当重症のようだ。
中に入ると金髪の少女が泣いていた。
「ギャスパー、彼は新しい眷属よ。話は伝えているわね。あいさつなさい。」
リアスがギャスパーと呼ばれる少女に近寄る。
混乱しているようなのでこっちからあいさつをするか。
「俺からあいさつするか。俺は黒羽 夏だ。リアス部長の兵士《ポーン》をすることになった。よろしくな、ギャスパーちゃん。」
俺があいさつをしたのでギャスパーちゃんは泣くのをやめて、
「ギャスパー・ヴラディです。よろしくお願いします。」
あいさつをしたあと段ボールの中に隠れてしまった。
「ホントに人が苦手みたいだな。」
俺が言うと、
「うふふ、ギャスパーくんは人と会うことが苦手な男の子ですわ。」
朱乃ちゃんが笑いながら言う。
「男の子!どう見ても女の子だろ!」
俺は思わず叫んでしまった。
男の子ならばギャスパーと呼ぶことにしよう。
「ひぃぃぃ、ごめんなさーい!」
段ボールの中でギャスパーは大声で謝ってきた。
「へたれヴァンパイア。」
小猫ちゃんがつっこみを入れる。
「うわーん、子猫ちゃんがいじめる!」
ギャスパーは泣いているが、
「ヴァンパイア?」
俺は聞いた。
「ギャスパーくんはデイウォーカーと言われる日光に当たっても平気なヴァンパイアと人との間に生まれたハーフなんですよ。だから神器を持っているんです。」
木場が説明してくれた。
「こんな力は要りません!」
ギャスパーが言う。
「どんな神器を持ってるんだ?」
俺が聞くと、
「ギャスパーは停止世界の邪眼《フォービドゥン・バロール・ビュー》と言う神器を持っているの。見たものの時間を止めることができるのだけれど制御することができないからここに封印されているのよ。」
リアスが説明してくれた。
ぐぅ~
誰かの腹の音がなった。
どうやらギャスパーのようだ。
「ごめんなさーい!まだ夕御飯食べてなくてお腹が空いているんですよ!」
ギャスパーが謝ってきた。
「ギャスパー、なに食うか決めてんのか?」
俺が聞くと、
「いえ、インスタントの物を食べようかと思っていました。」
ギャスパーが答える。
「じゃあ俺が作ってやるよ。こう見えても料理は得意なんだ。しばらくまってな。」
あまり食材がなかったがオムライスを作ってやった。
「おあがりよ。」
俺はギャスパーに皿を出した。
「あ ありがとうございます。いただきます。」
ギャスパーは一口食べると、
「おいしい!こんなにおいしいオムライスを食べたの初めてですよ。」
よほどお腹が空いてたのかすぐに完食した。
「おいしかったです。」
「お粗末!」
俺は皿を片付けようとしたら、
「あの夏先輩、僕料理とかできないので良かったらでいいんですがまた料理を作ってもらえないでしょうか?」
ギャスパーが聞いてきた。
「ああ、いつでも作ってやるよ。あと俺と会って人見知りも治していこうぜ。」
俺は答えた。
「やるわね夏。ギャスパーと料理で仲良くなるなんて。」
リアスが言う。
「人でも悪魔でも腹を満たせば元気になれるんだよ。」
これから週に何回か俺はギャスパーに料理を振る舞うようになった。
ギャスパー登場ですね。
またしばらく出てこないと思いますけど。
少し食戟のソーマのネタを入れました。
ホントに戦わないですね。