俺と彼女のハイスクールライフ   作:”アイゼロ”

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はい、どうも、アイゼロです。

6話突入。

いるのかどうか分からない特殊イベントを発生させました。

それではご覧ください。


6話:俺と彼女の休日デート

俺の能力が披露された日の翌日。

 

八幡「・・・朝か」

 

目が覚めて、時計を見るとまだ8時だった。もう少し寝ようかな?

 

ふにゅん

 

再び眠りにつこうとしたら、左手にすごく柔らかい感触があった。

 

この柔らかさと擬音はもしかしてと思い、ギギギと首を傾け、左手を見る。

 

案の定、俺の左手には風音の胸があった。思いっきり触ってた。

 

何なんだこのラッキースケベは・・・二次元にしか存在してないと思ったのに。まぁ一緒に寝てたら、いつかなるんじゃないかと思っていたけど・・・。ていうか期待してたけど。あ~、このシリーズ作品にもついにR15タグをつけてしまった・・。結構淡々と喋ってるけど内心かなり動揺してるからね。

 

どうしようか、離すのが名残惜しい。かと言って、これで風音が起きたら・・・・想像するのはやめておこう。

 

離すか離さないかの葛藤をしていたら、ある結論に辿りついた。

 

寝たふりをしよう。

 

そうしよう。それで風音が起きたときにどんな反応するか見よう。

 

俺のS気質な結論により、しばらく左手に幸福を感じながら目を閉じた。・・・たまに動かしたりしよう。

 

―――――――40分後

 

風音「ん」

 

お、やっと起きたか。さぁ、果たしてどんな反応をするのかな?

 

風音「んぅ~、ふぁぁ。・・・・!?///あ、あれ?」

 

意外と普通の反応だな。ど~れ、ちょっと動かしてみますか・・。

 

風音「あ//八くん・・起きてるの?///」

 

寝てますよ~。当然の如く俺は無視をする。

 

風音「あれ?・・・ほんとに寝てるんだ・・//」

 

意外なことにすぐ剥がしたりしないんだな。・・・あまり嫌ではないのか?そんなはずないだろ。

 

風音「ど、どうしよう・・///」

 

いや、どうしようって、剥がすか剥がさないかの二択だぞ。普通だったら間違いなく前者を選ぶはずだ。

 

風音「よし・・」

 

何か決めたのか、風音は俺の手を掴んだ。そうそう、そうやって剥がすのが一番d

 

風音「えい!//」むにゅ

 

ってええええええええ!?何故そうした!何故押し付けた。うわああ柔らかい。最高!すごい幸せだ。

 

あまりに予想外の出来事に思わず左手を大きく動かしてしまった。

 

風音「ん、あ///」むにゅぅ

 

風音!そんな官能的な声を出すな。理性がゴリゴリ削れられる!オラの理性が飛ばないうちにとっとと離すんだ!?・・・と、とりあえず起きよう。

 

八幡「お、おはよう・・」ムク

 

今起きたかのように装い上半身を上げた。

 

風音「・・え?」

 

・・・・・・・・・

 

俺は優しい笑顔で風音に言った。

 

八幡「・・風音は変態さんだな~」ニッコリ

 

と。

 

風音「えっ!ちちちち違うの!?・・これは、その///」

 

風音は俺の手を放し、捲し立てている。やべぇ、面白い。

 

八幡「いやぁ、まさか寝てる隙に俺の手を自分の胸に当ててるなんて・・」

 

風音「だ、だから違うの!//これは八くんが!・・」

 

八幡「ん?俺が?」

 

風音「うぅ//」

 

さて、そろそろネタバラシしますか・・。

 

八幡「まぁ、最初から起きてたんだけどな」

 

風音「・・・・へっ・・」

 

ずいぶん間の抜けた声だったぞ、風音。

 

八幡「起きた時に、俺の左手が風音の胸に当たってたんだ。名残惜しいからこれを見た風音がどんな反応するのか見たくてな。予想通り、動揺してたけど、・・まさか押し付けるとは思っていなかった」

 

風音「え、ええええ!ていうことは最初から全部・・・」

 

八幡「うん、起きてた」

 

風音「うわああああああああん///」

 

風音は顔を両手で隠し、あまりの恥ずかしさに叫ぶ。

 

八幡「ぷ・・・ククク」

 

ヤバい、大笑いしそう・・

 

風音「八くんのバカーー!//」ポカポカ

 

風音がポカポカと体をたたいてきた。

 

八幡「あっはははは、悪かったな風音」ナデナデ

 

風音「むうぅぅ//」ポカポカ

 

八幡「いや、ほんとにごめんな。つい出来心でな・・」ナデナデ

 

風音「むぅ・・・わかった。私も押し付けたし、おあいこね」

 

八幡「おう・・・ところで何で自分から触らせにいったんだ?」

 

そこだけが唯一の疑問。

 

風音「え?そ、それは//八くん、喜んでくれるかなって//」

 

八幡「それ、俺が起きてなかったら意味なくね?・・まぁ嬉しかったけどさ」ポリポリ

 

頬を掻きながらそう答えると風音は嬉しそうに笑った。

 

風音「・・そっか。エへへ、嬉しかったのか//・・」モジモジ

 

笑顔でモジモジしながら、指を交差させている。

 

八幡「可愛いな」ボソッ

 

風音「え?かわ、可愛い///」

 

あれ?どうやら聞こえてたらしい。ボソッと言ったつもりなのに・・。

 

八幡「そろそろ、下に降りようぜ。腹も減ったし」

 

風音「うん、そうだね。私もお腹すいた」

 

 

 

≪リビング≫

 

あれ?誰もいない。きょろきょろ見渡すとテーブルの上に、一枚の書置きがあった。

 

『お兄ちゃん、風姉、今日は比企谷家・新島家のみんなで出掛けてきます。いやぁ、相変わらず両家は仲がいいねぇ。夜まで帰ってこないからお二人とも安心してね。え?何がって?それはもちろん・・・小町の口からは言えないYO!。というわけで、今日は二人きりで楽しんでください。               小町』

 

八幡「だとよ」

 

風音「あはは、ほんと八くんと私の両親仲良いよね・・」

 

八幡「・・そうだな」

 

俺と風音の両親は本当に仲がいい。元々気が合っているのか喧嘩なんか一度もしたことがないらしい。今時珍しいよな、どんだけ意気投合してんだよ・・。

 

八幡「とりあえず、朝飯食うか」

 

風音「そうだね」

 

朝食は、トーストにスクランブルエッグ、そして昨日の肉料理を食べた。ごちそうさん。

 

 

八幡「さて、何しようか」

 

風音「うん、特にやることもないしね」

 

八幡「・・・俺らもどっか出掛けるか?」

 

風音「え?・・それってデート?」

 

八幡「おう、最近できてないからな」

 

俺のデートの提案に風音は目を輝かせ

 

風音「うん!行こう!じゃあ、私着替えてくるね」

 

と笑顔で家に戻っていった。

 

――――――――数分後

 

風音「おまたせ~」

 

八幡「おう」

 

デートの待ち合わせで、『お待たせ~』『おう、俺も今来たところだ』というのがあるが、俺らにそれは無縁だ。お互いの家が向かいにある以上、待ち合わせとかしたことない。ナンパされる心配もないしな。されても、返り討ちにするけどな。塵一つ残さずに・・。

 

風音「どうかな?この服・・」

 

八幡「・・すげぇ似合ってる」

 

風音「ありがと~。それじゃあ行こうか」

 

八幡「おう」

 

俺達がデートでやってきた場所は、風音の希望でイヲンモール幕張旧都心だ。

 

 

 

≪とある洋服店≫

 

 

風音「八くん、こっちとこっち、どっちがいいと思う?」

 

八幡「んー、こっちを着てほしいかな」

 

俺は服のセンスはほぼ無い。外に行く服装だって小町メモがなきゃダメ出し。こういう時は、相手に着てほしい服を選ぶのが得策だ。

 

風音「わかった。試着してくるね」

 

店員「可愛い彼女さんですね♪」

 

八幡「え、ああ、どうも」

 

店員「それにしても彼氏さん、いい目をしてますね。あの服は、今年の春に新調されたばかりの服で女子高生に人気なんです。特に清楚な人と相性がいいんですよ♪」

 

へぇ、そうなのか。あんまそういうの考えてなかったな。あといい目って・・・濁ってますよ?

 

八幡「そうだったんですか。ちょっとそういうのに疎いんで、着てほしい方を選んだんですけど」

 

店員「それでいいじゃないですか?流行りの服を選ぶより、着てほしい服を選ぶ方が、お互いにとって幸せなことですよ」ニコニコ

 

八幡「そうっすね」

 

この店員さんは優しいな。悪意やら気遣いが何一つ感じない。おそらく純粋に俺らの幸せを思っているのだろう。確証はないが・・・。

 

風音「どうかな?」

 

着替え終わった風音はカーテンを開け、感想を聞いてきた。

 

店員「うわぁ、すっごく似合ってますよ。ね?彼氏さん」

 

八幡「ああ、すげぇ可愛い」

 

マジで可愛いぞ。服の名前とかよくわからんからこれしか言いようがないが・・。

 

風音「あ、ありがとう//・・・じゃあ買おっかな。会計お願いします♪」

 

店員「はい!ではこちらへどうぞ~」

 

 

 

風音「お待たせ~」

 

八幡「おう、それ買ったんだな」

 

風音「うん!八くんが可愛いって言ってくれたからね。エへへ」

 

八幡「そ、そうか。そんなに喜んでくれたなら選んだかいがあったな・・」ポリポリ

 

風音「ふふっ、じゃあ次行こうか」

 

俺と風音は手を繋ぎ、多種多様な店に目を配りながら、長い通路を歩いた。

 

 

 

ガヤガヤガヤガヤ

 

 

八幡「なんか向こう、やけに盛り上がってねーか?」

 

俺はその方向に指をさし、風音に知らせる。

 

風音「ほんとだ。なにやってるんだろう?」

 

八幡「行ってみようぜ」

 

風音「うん、何やってるのか気になるね」

 

気になった俺達は、周りの店よりも盛り上がりを見せているその一角へと歩き出した。

 

ギャラリーをかき分け、前に出た俺達の目に飛び込んだのは・・

 

 

『カップル限定!ダーツでペア景品を手に入れろ!』

 

 

という看板だった。

 

なんだこれ?こんなのやってたのか・・。

 

風音の方を見ると、景品が飾られている台を見つめていた。見ていたのは、風音の好きなクマのキャラクターのぬいぐるみだった。片方は青いリボン、もう片方はピンクのリボンが施されている。あ~、なるほどね。

 

八幡「やるか?」

 

風音「へ?いいの?」

 

八幡「いや、俺らカップルだから普通にできるだろ。せっかくなんだしやろうぜ」

 

風音「うん、そうだね!」

 

少し意気込んで店員さんに話しかける。

 

八幡「あの、次やってもいいですか?」

 

店員「はい!それでは、カップルという証拠を見せてもらうためにキスをしてもらいます」

 

八幡&風音「「え?」」

 

店員「もちろん、口と口で♪」

 

マ、マジかよ・・・。そいつは想定外だ。風音も顔を赤くしちゃってるし。

 

八幡「風音・・いいか?」

 

風音「え・・うん。いいよ・・//」

 

俺達はお互いに顔を近づけ・・

 

一瞬、ほんの一瞬だけキスを交わした。

 

うわあぁぁぁ!恥ずい!こんな公衆の面前で・・・。

 

風音「////」

 

風音も顔真っ赤で黙り込んじゃったし。

 

店員「いや~、初々しいですね♪それではチャンスは一回だけです。頑張ってください!」

 

店員は陽気にゲームの説明をした。初々しいっつっても彼これ5、6年の付き合いなんだけどね。

 

八幡「風音、欲しいのはあのぬいぐるみなんだよな?」

 

風音「え?・・そうだけど、当てられるの?」

 

八幡「な~に、任せろって。絶対当てるからな」ドロドロ

 

俺は能力を発動させ、ダーツを投げた。

 

店員「おめでとうございま~す!見事、ペアぬいぐるみの的に当たりました~!」

 

周りのギャラリーも『おおぉー!』と盛り上がっていた。

 

ついでだが、どうやって当てたのか教えてやろう。

 

まず、回ってるパネルは動体視力で見極め、次に投げる速さとパネルからの距離、これらを計算して見事に当てたのだ。ドヤァ!

 

言っとくが、使ったのはほんの一瞬だから全く疲れてないぞ。

 

俺には店員から青いリボンのぬいぐるみ、風音にはピンクリボンのぬいぐるみが渡された。

 

風音「わ~、八くんすごい!ありがとう♪」

 

八幡「おう!すごいだろ、よかったな」

 

俺らはぬいぐるみを抱えて、その場を去った。

 

 

≪とある喫茶店≫

 

時刻は12時となり、俺達はとある喫茶店で昼食をとることにした。なかなかオサレな場所だぞ・・・。

 

今時喫茶店のこと、サテンっていう人いるのかな。とき〇モの匠の口からしか聞いたことないが。

 

風音「ん~・・・八くん、こっちとこっちどっちがいいと思う?」

 

八幡「ん、ああ、片方俺が食いたいやつじゃん。んじゃ、もう片方を頼めばいいんじゃないか?交換しながら食えるぞ」

 

風音「え?いいの?」

 

八幡「俺はそこまでケチじゃねぇよ・・・」

 

風音「ありがとう♪それじゃあ、店員さん呼ぼっか」

 

風音は店員を呼び、オーダーをした。

 

風音は紅茶、俺はコーヒーを飲みながら雑談をした。風音ってMAXコーヒーしかコーヒー類飲めないんだよな。

 

風音「それにしても、よく私があのぬいぐるみが欲しいってわかったね」

 

八幡「目を輝かせて見つめてたからな。そりゃ気付くわ。・・それとこのぬいぐるみでよかったのか?他にも豪華な景品があったのに」

 

実際、このぬいぐるみ以外もペア旅行券とかあったのだ。

 

風音「うん、形に残るものがよかったし、このキャラクターが好きだからね♪八くんとお揃いだし」

 

八幡「そっか。喜んでもらえて何よりだ」

 

今の笑顔のためなら、俺何でもできそう・・・。

 

店員「お待たせしました」

 

店員さんが料理を運んできた。俺が頼んだのは、ボスカイオーラというパスタだ。イタリア語で「木こり風」という意味があり、森で採れるキノコを使ったものらしい。

 

風音が頼んだのは、ペスカトーレだ。トマトソースに魚介類を加えたもので、きれいな赤色が食欲をそそる。

 

ここの喫茶店はパスタの種類が豊富だな。ほかの店では味わえないソースがある。気に入ったぜ・・。

 

風音「美味しい~♪」

 

八幡「ほんとに美味ぇな・・」

 

いや、マジで美味い。ボスカイオーラとか初めて食ったけど、キノコとトマトソースの相性が抜群だ。家で作りたくなってきた。

 

風音「八くん、そっちのパスタ頂戴」

 

八幡「おう、いいぞ。これかなり美味いから期待しとけよ」

 

風音「あ~ん」

 

え?ある程度予想してたが、やっぱやるのか。

 

八幡「ほい、あーん」

 

風音「・・・あ、美味しい~」パクッ

 

八幡「そうか、口に合ってよかったな。んじゃそっちをくれないか?」

 

風音「はい、あ~ん」

 

八幡「あーん・・・・うん、美味い」

 

風音「ふふっ、よかった♪」

 

その後も俺達の食べさせあいは続いた。

 

ちなみに俺が全部会計出したからね。

 

 

 

 

食事を終えた俺達は、また目的地もなく歩き続けた。

 

風音「次どこ行こうか?」

 

八幡「ん~、そーだなー・・」

 

「ひったくりよ!!」

 

風音「え?」

 

八幡「あ?」

 

俺達はどこ行こうか考えていたら、少し離れた場所から女性の悲鳴が響いた。

 

風音「八くん、今ひったくりって・・」

 

こんなバカでかいデパートでひったくりだと・・。馬鹿なのかそいつは?・・ってなんかこっちに走ってくる!

 

女性から鞄をひったくった奴は、帽子にマスクにサングラスという「いつの時代だよ!」と突っ込ませる恰好をしていた。そいつは俺らの方へ走ってきている。俺は風音を守るように肩を抱き、庇う態勢に入った。

 

ひったくり犯の後ろにはデパートの警備員2人が追っている。

 

そのひったくり犯は、俺の横を通り過ぎる・・・と同時に思いっきりずっこけた。

 

ぷ、ククク・・・ほんとに馬鹿だな。大勢の前で犯罪を行った挙句、盛大にずっこけるとは、テレビで紹介してもいいほどのネタ事件だ・・。笑いこらえるの大変だわ。

 

まぁ俺がこけさせたんだけどね!(∀`*ゞ)テヘッ

 

ほら、よく小学校とかでやった人いるんじゃない?歩いている人に足を出してひっかけさせて転ばせる奴。俺はそれを実行したんだ。実際俺は何度も被害にあったし・・。

 

警備員はひったくり犯を拘束し、もう1人は鞄を女性に返し話を聞いていた。誰も俺がこけさせたことに気づいてない・・。

 

八幡「あ、そうだ風音。本屋行きたいんだがいいか?」

 

風音「え?うん、いいよ」

 

犯行を防いだというデカい特殊イベントを終わらせた俺達は何事も無かったかのように、本屋を目指した。

 

 

本屋では特に何事もなく、目的の新刊ラノベを会計してもらいその場を出た。

 

風音「八くん、庇ってくれたのは嬉しかったけど、ひったくり犯を転ばせるのはしなくてよかったんじゃないの?」

 

次はどこに行こうかと悩んでいたら、風音が怪訝な顔で口を開いた。

 

八幡「ああ、もしかしたらイケんじゃね?とか思っちまったもんで・・・」

 

風音「も~、そういうのは警察とかに任せておけばいいの!」

 

八幡「わ、わかったよ・・・・」

 

風音「よろしい!・・次はどこ行く?」

 

八幡「もう大体見て回ったし、場所移動するか?」

 

風音「それもそうだね♪」

 

 

 

 

俺達は外に出て、家の近くにある商店街を歩いた。特に何かあったわけじゃないから割愛させていただく。

 

 

 

八幡「そろそろ夕飯の時間だし、何か食ってこうぜ」

 

風音「あ、もうそんな時間か~。何食べよっか?」

 

ん~、サイゼ?サイゼかな?サイゼだよな?それくらいしか頭に浮かんでないんだけど・・・。デートで思いつくのがサイゼって俺おかしいかな?おかしいね。

 

風音「サイゼでいっかな?」

 

あら、やだ、なにこの子?サイゼ好きすぎるでしょ。・・・おそらく俺の心を読んだな。

 

八幡「いいのか?もっといい場所あるだろ?」

 

風音「そうは言ってもこの辺りじゃ夕飯に最適なのはサイゼぐらいしかないよ?・・私はそこでもいいし」

 

八幡「そうか。んじゃ、サイゼにするか」

 

 

 

≪サイゼリヤ≫

 

 

やっぱりサイゼに来たらミラノ風ドリアだよな!俺はこれ以外サイゼではあまり頼まない。風音も俺と同じものを頼んだ。

 

風音「明日、【ロットアイ】のこと、あの二人になんて説明するの?」

 

あ、そうか。すっかり忘れてた。まぁ説明するっつっても簡潔に言えばいいだろう・・。

 

八幡「この能力の説明だけしとけばいいだろ。根掘り葉掘り聞いてくる奴らでもなさそうだし」

 

風音「そっか、そうだね♪・・・じゃあはい、あ~ん」

 

え?同じメニューだよ?なのにやるの?

 

八幡「いや、さすがに同じ食い物では・・・」

 

風音「嫌なの?」ウルウル

 

そんな上目遣いで訴えないでくれ。罪悪感が込み上げられるんだよ・・・。

 

八幡「ハァ・・あーん」パクッ

 

風音「じゃあ私も、あ~ん」

 

風音は目を閉じて、小さい口を開けた。・・・・あ、そうだ。

 

俺はすぐに食べさせず、スマホのカメラを起動させ

 

八幡「風音」

 

風音「ん?」

 

風音が目を開けた隙に、パシャッと写真を撮った。

 

画面を見ると、小さく口を開けたちょっぴり間抜けな可愛い顔をした風音が写っていた。・・別に後ろに白い服着た女の霊とかいないからね。

 

八幡「ハハッ、可愛い風音の写真GET」

 

俺は風音に写真を見せた。

 

風音「ちょっと八くん何してるの!?//今すぐ消して//」

 

風音は顔を赤くして削除を要求してきた。この慌てっぷりは面白い。

 

八幡「え~、やだね。俺の一生の宝にする」

 

風音「そ、そんなに大層な物じゃないでしょ!恥ずかしいから消して!///」

 

八幡「わ、わかったよ、消すよ。・・・脳に焼き付けてから」

 

脳内保存脳内保存~♪

 

風音「も~!//」

 

八幡「ほい、消したぞ。・・はい、あーん」

 

風音「むぅ・・あ~ん。うん、美味しい♪」パクッ

 

なんか今日の俺いつもよりSじゃない?

 

 

 

 

《帰り道》

 

辺りはすっかり暗くなり、空は月の光によって、青黒く染め上げられている。

 

風音「今日すごく楽しかった。ありがとう~、八くん!」

 

八幡「ま、たまには俺からも誘わないとアレだからな。俺も楽しかったし」

 

風音「次はもっと遠くの方に出掛けない?」

 

八幡「おう、そうだな。なんだったら今度は二人で旅行とか行くか?」

 

金に関しては特に心配ないしな。使い道が本くらいしかないから、結構有り余っている。

 

風音「え!ほんとに!?」

 

八幡「いつになるかはわからんがな」

 

風音「うん!楽しみだね♪」

 

俺達は、二人で旅行に行く約束をしながら、帰路に就く。

 

 

 

 

暗い夜道を歩き続け、互いの家の前に到着した。

 

八幡「お休み。風音」

 

風音「・・・うん、お休み・・」

 

ん?何か言いたげな顔をしてるな・・。

 

八幡「どうした?」

 

風音「あ、あのね八くん、デパートでやったこと、もう一回してほしいな///」

 

デパートでした事?食い物はないし、・・・・・・あ、もしかして。

 

俺は羞恥心を押さえて顔を近づかせる。

 

八幡「・・か、風音//」

 

風音「・・八くん//」

 

お互い目を閉じてキスをした。あの時よりも長く・・・。

 

風音「八くん・・大好き♪」

 

八幡「俺も、風音が好きだ」

 

俺達はお互いに抱き合い、頬を朱く染めて、しばらく見つめ合った。

 

・・・・・・・・ん?何か感じる・・・

 

風音も俺同様何かを感じたのか、お互いの家の方へ視線を移す。

 

比企谷一族&新島一族「・・・・・・・・・」ジ~

 

八幡「なッ!・・・」

 

風音「えっ!・・・」

 

両家は俺達と目が合うと静かにドアを閉めた。

 

嘘だろッッ!?。もう帰ってたのか!うわあああめっちゃ恥ずい!気まずくなっちまったじゃねぇか!もう帰りたくねぇ!風音なんか下向いて唸ってるぞ、間違いなく顔真っ赤だ!

 

八幡「風音・・・とりあえず、お休み」

 

風音「うん、お休み」

 

俺と風音は挨拶をして、入りたくないけど入らなきゃいけない家へと帰った。

 

家に入ると家族は何も言わず、ただニヤニヤと俺を好奇の目で見てきた。さっさとベッドに潜って悶えてよう。

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。

自分なりに甘く書いたけどどうだったかな?

また次回。

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