俺のサーナイトがバグってて夜しか眠れない   作:libra

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 前回のセリフにより原作の順番を無視していきます。

 エネコロロが好きな人には先に謝っておく、ごめんなさい。

 最後らへんは後で修正するかも。


 ......一日で、お気に入り50人越えとかおかしい。


軽そうなイケメンだと思った? 残念、パパンでした!!

 トウカシティ。

 シティと呼ばれてはいるものの、ジムがある事を除けば普通の閑静な住宅街である。

 郊外に行けば各地方に一つはある森のダンジョンがあり、海の方に行けば船乗りの老人が一人暮らしをしている。

 少し前までは、新チャンピオンの父親がリーダーを務めているという事でTVレポーターやミーハーな者たちによって賑わっていたが、今ではかつての落ち着きを取り戻していた。

 

 そして、その話題に上がっていたトウカジムの前に二つの人影が降って沸いたかのように現れた。

「テレポートって本当に便利だな......」

『こういう時、本当にエスパータイプでよかったと思います』

 もちろん、カルマとサーナイトである。

 

「センリさんおひさでーす」

「ああ、カルマ君か......」

 ジム巡りをしているが、彼の本業は木の実のブリーダーである。

 現チャンピオンがお得意先の為、その縁でこのトウカジムにも木の実を納入している。

「今のところ木の実に不足はなかったはずだが」

「ああ、今日は本業じゃなくてですね?」

「ふむ?」

「ジム戦をしにきたんですよ」

「......ほう?」

 

 

 かくかくメブキジカ。

「手持ち一体でジム制覇か......また、面白い事を言うな」

「でしょう?」

『できるできないはやってみないとわからないでしょうに......』

 色々と手続きを経て、カルマは昨日と同じようにリーダーであるセンリと向かい合う。

「......まぁ、君のサーナイトを見ていたらできないと言い切れないのが恐ろしいところだな」

「買いかぶりすぎですよ」

 

 センリがボールを投げるのと同時に、傍らに控えていたサーナイトが前に出る。

 センリが繰り出したのはエネコロロ。かわいらしさと気品を併せ持ち、金持ちに好まれるポケモンだ。

『よりにもよって、その子ですか......』

「嫌そうな顔をしているな......すまないが私もそうそう負けてやるわけにはいかないのでな」

『なら、近づかせなければ!』

 放たれるサイコキネシス。しかし、昨日戦った岩タイプと比べてエネコロロは速く中々捉える事ができない。

「ねこだまし!」

 センリの指示と同時に、エネコロロの姿が掻き消えサーナイトの目前に現れ――そのまま前足を音高く打ち鳴らす。放たれた衝撃波に思わずのけぞるサーナイト。

 サーナイトが怯んでいる隙に、エネコロロは次の攻撃への態勢に移っている。

「続けてアイアンテール!」

「来るぞ!」

 アイアンテールはその名の通りはがねタイプの技だ。当たればまだまだレベル差があるとはいえど、今後の展開に大きく響くだろう――もちろん、当たればの話だろうが。

「......今のは取ったと思ったが」

「あぶねー」

 エネコロロの尾はサイコキネシスによって勢いを殺され、そのままつかみ取られていた。

 ピンチだというのに、センリは不敵な顔を崩さなかった。

「動きを封じられてもやり様はある、10まんボルト!」

 サーナイトは咄嗟にテレポートで距離を取ろうとしたようだが、間に合わずに10まんボルトを受けた。

 痺れで動きの止まったサーナイトに対し、再び接近するエネコロロ。

「今だ! じゃれつく!」

 じゃれつく。かわいらしい見かけと名前に騙されがちだが、鋼の物とでも言うべきドラゴンポケモンを一撃で粉砕する威力を秘めた恐ろしい技。しかし、威力でも相性でもアイアンテールに劣っている。

 なぜここでそんな技をと思われるかもしれない。しかし、技名を聞いた二人の強張った表情を見れば何かがあると誰でもわかるだろう。

 

 特性メロメロボディ。触れたポケモンが異性であれば、ドギマキしてバトルどころじゃなくさせるという特性だ。アイアンテール(しっぽだけ)じゃれつく(体全部)、どちらが接触が多いかを考えれば答えは自ずと出るだろう。

 

 じゃれつくが決まった。

 ぽこぽこにゃーんという、どこか気の抜けた効果音と共にサーナイトの赤い瞳から光が消える。

 

 ぞわり

 

 その場に居合わせた者たちの背中に嫌な感覚が走る。

 それを最も強く浴びたであろうエネコロロは今にも泣きそうな表情を浮かべていた。

 

 見る人が見ればこの感覚をこう呼ぶだろう。

 ――殺気と。

 

『私を誘惑しようだなんて、いい度胸だと思いませんか? マスター?』

「そ、そうだな」

 

 彼の「一度かかった事があるじゃないか」という言葉は、サーナイトから放たれるプレッシャー(殺)の前に自然と喉のどこかへ消えていった。

 

 硬直したエネコロロはやすやすとサイコキネシスを受け、物凄い勢いで壁に叩き付けられる。

 

「......ふむ、状態異常すら跳ね除けるか」

『愛があれば不可能なんてありません』

「まあ、前の時は初見だったから防げなかったんでしょう」

「心構えがあれば防げると......いや、それでもな」

 センリは頭を振り、ボールを投じる。

「それは後にしよう。それより今は」

 ボールから現れたのはヤルキモノ。

「このジム戦を続けるとしよう」

 

 本来の切り札であるケッキングは、バッジの所持数のせいで使うことができない。

 だが、このヤルキモノもジムリーダーのエースとして鍛えられたポケモン。

 適正レベルが相手であれば、ケッキングよりも厄介なポケモン足りうる。

 

 ただ、相手であるサーナイトのレベルがおかしいだけだ。

 

 センリはジム戦の制度の見直しを協会に掛け合う事を密かに決心した。

 

 特性(メロメロボディ)のせいで、遠距離攻撃を主体にして戦っていたサーナイトだが本来接近戦を得意としている。

 明らかになる種族を間違えているが、世界の中心(主人公)でも限られた数しか入手できないアイテムを必要とする進化だ。一般人でしかないカルマに入手する方法はなかったのだから仕方ない。

 

 ヤルキモノの放つつじぎりをテレポートで回避し、そのまま死角から蹴りを繰り出し転ばせる。

 動きの止まったところに10まんボルトが炸裂し、砂煙を巻き起こす。

 

 煙の晴れた時には、ヤルキモノは目を回して倒れていた。

 

 

「全く、これでテレパシーを使っていないのだから恐れ入る」

「なんか、ただ突っ立ってるだけなんで正直俺必要なのか時々疑問になります」

『マスターは、私のトレーナーなんですから必要に決まっています。何を言ってるんですか』

 ある程度成熟したエスパーポケモンはテレパシーで、トレーナーとコミュニケーションを取ることができるようになる。

 テレパシーを受け取り続けたトレーナーは脳になんらかの反応が起きて、そのポケモン相手に限定的ながらもテレパシーもどきができるようになる。

 もっとも、習得できるか、できないか。その早さにおいても個人差はあるが......カルマは習得できなかったクチである。習得が遅いという可能性もあるが、長い間テレパシーを受け続けていたのだから見込みは薄いと言わざるをえない。

「......そうは、言ってもな」

『マスターがいたからこそ、私はここまで強くなれたんです』

「そうか......」

 

「トレーナーとしての自信をつけたいというなら、門下生にならないかと誘おうかと思ったが......その必要はなさそうだな」

「ポケモントレーナーとして、このスタンスはどうかと思いますけどね」

「君たちにはちゃんと信頼関係がある。それにバトルになればトレーナーはあくまでポケモンの補助装置だ。自分で戦況を見極められるなら指示なんて出す必要はない......トレーナーの力も借りず、独力でそこまで至った事は信じられないという他ないが」

 

 外に出ても、まだ空は明るい水色だった。

『それではバッジも受け取りましたし、テレポートで帰りましょうか?』

「そうだな......」

『マスター?』

「うん、決めた」

『何をです?』

 カルマはサーナイトに向き直り、指さしをした。

「お前を信じる、お前がお前一体でジムリーダー全員倒して殿堂入りをするのを見届ける! トレーナーらしい事をできないって嘆くくらいならできることを精一杯やってやる!」

 まるで、主人公のような事を言った。実際、主人公だが。

『嫌ですね、マスター』

「ん?」

『トレーナーがいなければジムに挑戦できないんですよ? 私たちでジムを制覇するんです』

 

 話の内容的に若干持ってくるのが早い気がしなくもないが、互いに思いを深め合い殿堂入りに向けての決意を新たにした二人!

 最後の会話のせいで終盤に差し掛かっていると錯覚するかもしれないが、まだバッジは2つ! まだまだ序盤戦だ!

 負けるなサーナイト! めげるなカルマ!

 ポケモンリーグのトロフィーは、明日の向こうにある!!(※まだ終わりません)




 エネコロロはメスの方が多い......あとは、わかるな?(土下座)
 まぁ、諸君も色々と言いたいことがあるだろうがそのボールを収めてくれると助かる。やる前から決めていた事なんだ、すまない。


 ......ヤンデレタグいるのかなー?

 あと、書き忘れていましたがテレパシーの内容はカルマ君にしか聞こえてません。
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