ルーラー喚ぼうとしたら、なんか違うのが来たby聖杯 作:陣代高校用務員見習い
連載する予定ではなかったですが、できる限り進めてみます。
なお、本作は基本的にザビ男(仮)視点で進みます。
かなり喋っているように見えますが、外からではザビ子(仮)と大差ありません。
ザビ子(仮)も口数少なく見えますが、内心ではいろいろ言っています。
5/4会話が多い部分がかなり見辛かったので若干変更しました。
内容そのものは変えてません。
sideザビ男(仮)
目の前で2つの強大な力が渦巻く。
『サーヴァント』
人智を超えた力を持つ『英霊』を、人の手である程度制御できるようにした存在。
そして、聖杯戦争における剣であり、パートナー。
それが今、目の前で顕現する!!
自分の頼れるパートナー
白衣の『セイバー』
「奏者よ!余は待ちくたびれたぞっ!………むっ!?」
自分と同一人物である『彼女』のパートナー
黒衣の『アーチャー』
「マスター、君はなぜ毎回こんな面倒な事に………何っ!!」
再会したサーヴァント達が臨戦態勢に。
…基本サーヴァント同士は殺し合う存在。
まずは互いのサーヴァントに分かっている事を伝えるべきか。
とは言っても、分かっている事はあまり無いのだが。
「うーむ。つまり奏者は気づいたらココにいて。
目の前にあの少女がいて。
その少女が奏者と同じ存在?
……たしかに言われてみれば、似ているような?(あれはあれで悪くない。むしろ良い!…3人で、という事になったら最高だな!!)」
「……おまけに月の両側の記憶もある、と。
たしかに私も両方覚えているようだな。
その代わり、ここに来るまでの過程や原因が不明か。
マスター、ここまでトラブル続きだと、もはや何も言えんよ。(あの少年、生前の俺以上の女難持ちな気がする。…強く生きてくれ!)」
……何故だろう、彼女のアーチャーに同情されているような気がする。
状況が不明なので、自分達はしばらくの間は一緒にいるべきだと思う。
まずは、今後の行動について話し合いたいのだが。
「うむ。わかったぞ奏者よ」
「私も、マスターがいいのならば異論はない。
所持品の確認はまだか?
もし戦闘になった時、礼装が使用不可では少々厄介だからな。
マスター、端末はあるか?」
少女が端末を取り出す。
自分も……うむ、持っているな。
取り出す際、ポケットの中の黒いキューブが自己主張していたような気がしたが、とりあえず今は無視しておこう。
ん?メールが届いている?
「先輩達へ
このメールを読んでいるという事は、無事に地上に着いたようですね。
その場所は『SE.RA.PH.聖杯戦争』のモデルになった『冬木聖杯戦争』の開催地、冬木市です。
冬木の聖杯が先輩に縁の英霊を召還しようとしていたので、平行世界からハッキングして先輩達の一時避難に利用させてもらいました。
現在SE.RA.PH.は、月の裏側に出現した9匹の駄狐達『タマモナイン』によって、面白おかしい事になっています。
『サクラファイブ』に対処させていますが、状況はあまりよろしくありません。
駄狐達の最終目標は先輩達のようですので、ほとぼりが冷めるまで地上に避難していて下さい。
なお、サーヴァント達の維持はこの端末を通してこちらで行っていますので問題ありません。
ただし大ダメージを受けた際や、神話礼装を使用した場合は休息が必要ですのでご注意を。
また先輩達の所持アイテムですが、こちらはSE.RA.PH.内での使用を前提としていますので、地上での使用は不可能となっています。
地上で使えるよう改造したコードキャストを、いくつか端末に入れておきましたので、そちらをご利用下さい。
戸籍改竄や銀行口座偽造なども全て終わっていますので、ある程度の期間は生活できるはずです。
それでは、束の間の冬木ライフをお楽しみ下さい!
あなたのムーンセルより♪」
「……………」
「……………」
「……………」
…………これは酷い。
本来なら中盤以降に明らかになりそうな事が、全力でネタバレされている。
というか、差出人は『ムーンセル』になっているけど、コレって明らかに……
「…とりあえず原因は分かった。
礼装は使用不可だけど、代わりの手がある。
生活基盤の問題もなんとかなりそう。
あとは、今後どうするか考えるのみ」
このまま話を進めるだと!?
ザビ子(仮)、恐ろしい子!!
しかし、このメールが本当なら、今SE.RA.PH.は2つの意味で大ピンチなのでは?
やはり、すぐにでも戻った方がいいのだろうか。
「…止めた方がいい。
BBの話からすると、タマモナインの狙いは私達自身。
あのBBがわざわざ逃がしたという事は、私達が今戻れば状況が悪化するかもしれない」
薄々気付いていたけど、今はっきりと『BB』って言った!
しかしザビ子(仮)の提案も理解できるが、当事者である自分達だからこそ出来る事があるのではなかろうか?
「…それに」
ん?
「…せっかく冬木に来たのだから、本場の麻婆を食べないと!」
なんだとっ!!
まさか、この冬木はあの激辛麻婆の縁の地だったのか!?
「…前に神父に聞いた。間違いない」
なんという事だ!
くっ、だけど今頃月では……!
「もしや、あの赤い料理の事か?
色は良いが、余の口には合わなかったな。
あの料理はともかく、せっかくの地上なのだぞ。
すぐに帰るというのは、つまらないではないか?奏者よ」
セイバーの気持ちも分かるけど……
「少年、本当に良いのか?」
どういう事だい?アーチャーさん?
「タマモナインというのは分からんが、サクラファイブはおそらく『パッションリップ』や『メルトリリス』の同類だと思われる。
今戻れば、ヤンデレが大量追加だぞ?」
………………………せっかくの地上、思う存分楽しもう!
「自分で誘導しておいてなんだが、見事なまでの手の平返しだな」
当たり前だ!
月の裏側でヤンデレはお腹一杯なんだ!!
リップは色んな意味で重かったし、メルトには刺されそうになったし!
2人でも大変だったというのに、5人なんて耐えられるわけないだろっ!
「待て少年、そちらのメルトリリスは君を追いかけまわしたのか?」
もちろんそうだけど?
なんか、自分を二次元キャラにするみたいな事言っていた。
「………そ、そうか」
アーチャーさん、なんかレ○プ目だけど大丈夫?
あの、ひょっとして……
「お願いだから、思い出させないでくれっ!
マスターが近くにいたから我慢していたが、あの時本当は磨耗した記憶が絶叫をあげていたんだからな!!
いい歳した男が、マジ泣きしそうだったんだからな!!」
アッハイ
「…アーチャー?そう言えばメルトや過去の件、まだいろいろ聞きたい事があるんだけど?」
「勘弁してくれ、いや勘弁して下さいマスター!」
「…令呪をもって命ずる!」
「止めろ!マスタァァァァァァァ!!!!」
10分かけて狂乱したアーチャーさんを落ち着かせた。
ちなみに、さすがに令呪は冗談だったらしい。
「…とりあえず全会一致で、地上を堪能するという事で。第一目標は麻婆」
異論なし。
「うむ!余は『プリクラ』とかいうのがしてみたいぞ!」
「麻婆はともかく、しばらく地上でおとなしくしていた方がいいだろう。サクラファイブはマジ勘弁」
アーチャーさん落ち着いて。
冬木には貴方を追いかけるヤンデレなんていませんよ。
「………そうだといいんだがな………」
それはどういう?
……いや、この件はここまでにしよう。
じゃないとアーチャーさんがまた壊れる。
「すまない助かる。
ついでに、先程の醜態も忘れてほしいのだが」
2人の端末でバッチリ記録済みです。
「貴様ら、地獄に落ちろ」
とは言うものの、たしかにサクラファイブは気になる。
だが自分の第6感が告げているのだ。
負けず劣らずタマモナインもヤバい、と。
「奏者よ、たしかBBは『駄狐』と言っておったな。
もしや月の裏側『時空の歪み』で出てきたキャスター関係ではないか?」
過去のトワイスと一緒に出てきたキャスターの事?
言われてみれば狐耳だったような。
見慣れない術を使ってきて、かなり手強かった。
「うむ。戦っている最中、奏者に色目を使っていたから、少し気になっておったのだ」
……………ははっ、まさか。
あんな状況で、目をつけられるなんてアルワケナイダロ?
「少年、顔色が悪いぞ!?」
「…大丈夫。私も目をつけられている。
捕まる時は一緒」
出会って間もない2人の友情に、目頭が熱くなる。
とりあえずタマモナインの件も、今はそっとしておこう。
いずれ戦う事になるかもしれないが、地上にいる間ぐらいは現実逃避したい。
…『時空の歪み』で思い出したけど、ひょっとしてアーチャーさんって?
「君達はアレとも戦っていたのか。
アレは同一存在であって、同一人物ではない。
全くの他人というわけではないが、本人ではない。
今の君達と同様だ」
『時空の歪み』にいた方と比べると服装が現代風ですけど、それは?
「………これはマスターの趣味だ」
「…メガネのためならば、令呪も惜しくない」
ザビ子(仮)の業は予想以上に深かった。
でも少し納得。
今にして思えば、隣にいた凛もなんかいろいろ違っていたしね。
「…具体的には胸」
「マスター、女性を胸部で判断するのは正直どうかと思うぞ」
「…今は、セイバーのグラマーボディを揉みほぐしたい」
カミングアウト!?
「そ、奏者以外に触られるのは嫌だぞ!?」
「…同一存在の性別違いだから問題なし」
「駄目だこのマスター、早くなんとかしないと」
アーチャーさん、自分はメガネな貴方をまさぐりたいなんて思っていませんよ?
「そういうところは違うようだな。
本当に安心したよ」
セイバーを揉みほぐしたいという熱い想いには共感しますが。
というか、一度押し倒したし。
「…その話、詳しく」
ムラムラしてヤった、後悔はしていない。
辛うじてソリッドブックみたいな展開にはなりませんでした。
「前言撤回。君達はやはり同じだ」
sideout
こいつら、まだ大聖杯前から移動してません(笑)
ちなみにもしザビ男(仮)の提案通りに月に戻っていた場合、サクラファイブv.s.タマモナインの神話の戦い(笑)に巻き込まれていました。
BADエンドではないですが、難易度がルナティックになります。
次はいつになるかな…