ルーラー喚ぼうとしたら、なんか違うのが来たby聖杯   作:陣代高校用務員見習い

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休みの合間に書いていたら、1話書き終わっていました。
ですので、予定よりかなり早いですが次話投稿です。
EXTELLAに関してですが、私は無双系は初めてですので、ゆっくりやるつもりです。


未知との遭遇

sideキシナミ

 

アーチャーさんがはくのんに引き摺られていってから、そろそろ30分経つ。

行き先は蔵だったみたいだけど大丈夫だろうか?

 

「奏者よ。結局、この後はどうするのだ?」

 

色々不安な点もあるけど、この海パン少年と接触しようと思う。

敵対しそうになったら、疑似コードキャスト『帰還』で一度この家まで逃げてくればいいし。

 

「なるほど、いざという時は退却して建て直すのだな」

 

うん。退却系の疑似コードキャストが用意されていたのは嬉しい誤算だった。

次元なんとかシステムのちょっとした応用らしいよ?

ただし2つ注意事項が。

 

「なんなのだ?」

 

まず1つ目はこの端末で登録されている『ムーンセル出身者』のみが対象だという事。

そして2つ目は同時に帰還できるのは2人だけで、再使用には10分かかる事。

1つ目は特に問題ないけど、2つ目の制限が厄介だ。

自分とはくのんが『帰還』を使って、セイバーとアーチャーさんを令呪で強制転移させるという方法も一応ある。

ただ、これは最終手段として温存したい。

 

「つまり接触役と援護役で分けるのだな?」

 

退却時に片方が遠距離から援護射撃するのが鉄板だろうね。

連絡は疑似コードキャスト『念話』使えばいい。

できれば援護役をはくのん達にお願いしたいんだけどな。

アーチャーさんが『弓兵(アーチャー)』なら遠距離攻撃は得意だろうし。

あ!戻ってきた。

 

「…おまたせ」

 

「すまないな、席を外してしまって」

 

アーチャーさん、その色々と大丈夫でしたか?

 

「たかが明日の朝食の仕込みの話だぞ?

大した内容ではあるまい?」

 

……………え?あの‼アーチャーさん!?

 

「ふむ。マスター、ひょっとしてナニカアッタノカネ?」

 

「…ううん、ナニモナカッタヨ?」

 

………………マジか。

 

「………奏者よ、この件は一度保留にすべきだ。

下手に追求すれば、こちらも危うい!」

 

………………そうだね、ナニモナカッタ!

この後あの集団にあったらすぐに問題起きそうな気もするけど、とりあえずナニモナカッタヨネ!

 

「…で、あの人達はどうしている?」

 

まだ山から出ていない。

あの様子からすると、何処かと通信しているみたいだ。

はくのん、やはり接触するべきだよね?

 

「…もちろん。特にあの小学生達には色々確認する事がある」

 

「は、はくのん?あの少女達にはあまり手荒な事をするでないぞ。

美少女というのは至宝なのだからな?」

 

「…大丈夫。オハナシが終わったら、あとはセイバーに任せる。

思う存分可愛がってあげて?」

 

「うむ心得た‼」

 

ほ、ほどほどにね。

とりあえず接触役は自分とセイバーがするから、はくのん達は遠距離から援護してほしいんだ。

退却する事になったら、アーチャーさんに援護射撃をお願いしたい。

 

「…大丈夫かな?アーチャーのメインウェポンは双剣で、弓矢はめったに使わないけど?」

 

「いやマスター、普通に使えるからな!

ムーンセルの決闘方式では狙撃の腕を見せる機会が無かっただけだからな‼」

 

「…むしろアーチャーに接触役をさせるべき。

アーチャーには無敵バリアの『熾天覆う七つの円環(ローアイアス)』がある。

あれなら『転輪する勝利の剣』の真名解放すら防げるよ」

 

なるほど、そういう手もあるか。

………ふむ、ちょっと思い付いた事があるんだけど。

 

「…だいたい予想つく。その方法でいこう」

 

さすがはくのん、話が早い。

 

 

 

 

 

 

 

あーあーマイクチェック。

こちら『麻婆王子』と『執事』、あと5分で目標に接触します。

どうぞ?

 

《こちら『麻婆姫』と『アイドル皇帝』、援護ポイントに到着。いつでもいけるよ。どうぞ?》

 

うん、『念話』はちゃんと使えるみたいだね。

 

《奏者よ!危なくなったらすぐに喚ぶのだぞ‼》

 

うん、ありがとう。

セイバーもはくのんの事を頼むね。

 

《任せるがよい!》

 

「……………キシナミ。色々と聞きたい事があるのだが?」

 

あれ?さっき説明したはずですけど?

接触役は無敵バリアのあるアーチャーさんと、セイバーを令呪で喚べる自分が担当。

敵対時はアーチャーさんがバリアで防いでいる間に、自分が『転移』の準備するという話でしたよ?

 

「その事ではない。

我々の『この格好』についてだ。

これはどういう事かね?」

 

?何か問題でも?

 

「むしろ何故問題ないと思ったのか、問い詰めたいぐらいなのだが?」

 

アーチャーさん、異文化コミュニケーションに必要な事はなんだと思いますか?

 

「なんだ突然?……『自己理解』と『自己理解をした上での対話』か?」

 

はい。最初に必要なのはその2つです。

『自己理解』に関しては問題ありません。

何しろ記憶が無くなるたびに自己確認しているぐらいですから。

『岸波白野』の得意分野と言えるでしょう。

 

「自己確認が得意分野というのも、何ともアレな話だがな」

 

ならば次に必要なのは『対話』、それもなるべく相手の立場に近づいた上での対話です。

相手に比べてこちらは武力面で劣っています。

ならば、こちらが譲歩して向こうに合わせるべきだと思うんですよ。

『アレ』が彼方の正装だというのならば、我々はそれに合わせるべきだという事です。

 

「理論がメチャクチャだぞ!

あの格好が正装なわけないだろう‼」

 

まぁ、出会い頭のインパクトで交渉を少しでもしやくするという考えもありますが。

 

「そもそもキシナミ、君は大丈夫なのか?

寒くないのかね!?」

 

HAHAHA‼

何を言っているんだいアーチャーさん。

寒いに決まっているでしょうが。

 

「今確信したぞ!

キシナミ、さては君は大馬鹿者だな‼」

 

直前に麻婆食べておいたから大丈夫ですよ。

この疑似コードキャスト『保管』って本当に便利ですよね。

入れた時点で『時間』『空間』が凍結した状態になるから、麻婆もいつまでもホカホカです。

自分もはくのんも30杯近く入れてあります。

 

「君たちはまだ麻婆を食べる気か‼」

 

sideout

 

 

 

 

 

 

 

side海パン少年

 

ドクター、とりあえず洞窟出口まで来たけど。

 

「周囲のスキャン結果はどうですか?」

 

《………やはりダメだ。

急なレイシフトだったせいか、スキャンの範囲がかなり狭い。

今のところ周囲にサーヴァントの反応は無いけど、警戒を怠らないようにしてくれ》

 

「了解しました!」

 

前の時と違い、火災などは起きていない。

この状態が本来の冬木市なんだろうね。

 

「………わたしやクロが住んでいた冬木市とも違うみたいだね」

 

「そうね。軽く遠くを見てみたけど、ルヴィアの大屋敷が無いわ」

 

《ですからイリヤさん、気をつけて下さい。

この街で知り合いに会ったとしても、それは平行世界の別人ですからね?》

 

「……うん。わかっているよルビー」

 

イリヤちゃん、やっぱりちょっと家族や友達が恋しいのかな。

 

「………大丈夫だよ。たしかにママやお兄ちゃん、美遊達に会いたくなるけど。

今はマスターさんやマシュさんがいるもん。

それにルビーや…………ク、クロも一緒だし」

 

「ん?なんか言ったイリヤ?」

 

「な、なんでもないよ!」

 

2人とも仲良いよね。

あ、ルビー入れれば3人かな?

 

「……マスター、さっきから気になってんだけどよ」

 

なんだい?モーさん。

 

「その格好、寒くねーのか?」

 

あ、なるほど。

見た目は海パン1つだもんね。 

コレは一応魔術礼装だから、見た目ほど寒くないんだよ。

何しろ、コレ1つでずっと無人島で過ごせたぐらいだし。

さらにフォウも首のあたりでマフラー代わりしてくれている。

 

「フォォウッ♪」

 

うん。フォウもありがとう。

とは言え、落ち着ける場所を見つけたら、上着とか探してみるか。

さすがに冬空の下で長時間いるのはキツいかもしれないしね。

 

《……みんな気をつけてくれ!

何かが其処に近づいてきている。反応は2つ!》

 

「ドクター、『何か』って何ですか!?」

 

《片方は人間で間違いない。

もう片方は………おそらくサーヴァントだと思う》

 

おそらく?

 

《反応が通常のサーヴァントと違うんだ!

霊基の基本構造は普通だけど、霊体の構成物質があまりにも異質すぎる!》

 

…全員、警戒を!

ただし、こちらからは絶対仕掛けないで。

そもそも敵かどうかも分からないし。

マシュはいつでも『盾』が使えるように準備しておいて。

 

「了解しました!」

 

さて、一体何者なんだろうね。

今回の件、何か知っていればいいんだけど。

 

「先輩!見えてき……………えっ?」

 

どうしたマシュ!

………………………は?

 

《どうしたんだ2人とも?

こっちは、今ほとんど映像が拾えない状態なんだ!

一体何があったんだい?》

 

「………………………ドクター、目の前に男性が2人います。

片方は、いつもと服装が違いますが、多分エミヤさんだと思います」

 

もう片方は初めて見る顔です。

自分と同じか、少し上ぐらいの年齢みたいです。

強い意思を感じさせる目をしています。

 

《おそらく現地のマスターとそのサーヴァントだろうね。

服装が違うって言うけど、どんな格好なんだい?》

 

「………2人とも水着です。海パンです‼」

 

《…………………は?》

 

あ、エミヤ(仮)の腹筋割れている。

なんであんなにムキムキなのに『筋力D』なんだろ?

 

「せ、先輩!どうしましょう!?

ひょっとして、これがジャパニーズHENTAIという物なんでしょうか!?

エミヤさんが黒のブーメランです!」

 

大丈夫、落ち着いてマシュ。

混乱する気持ちはよくわかる。

実際、僕も混乱している。

でも僕の実家の近所のお兄さんも言っていた「予想外の事が起きたら、まずは『落ち着け』」と。

だから、僕達はまず落ち着かないといけないんだ。

とりあえず、素数を数えてみようか。

ん?初対面の少年が顔の右半分を右手で隠しながら、こちらに左手を向けて…………?

 

「…フランシスコッッ‼‼」

 

えっ?…………えっ!?

………ザ、ザビエル?

 

「…あぁ、やはりそうなのか。

君もザビエルなんだね」

 

その言葉に、さっきから混乱し続けていた心がストンと落ち着いた。

そうか。

そうだったのか。

そういう事だったのか。

人は生まれた時から、自分が何者かを模索し続けるという。

それは僕も例外ではない。

だが今この時、ついに答えが出た。

僕はローマではない。

僕は安珍ではない。

僕はクリスティーヌではない。

僕はArrrrrrthurrrrrrrrr‼ではない。

僕は…………ザビエルだったのだ!

 

「フォフォウッ!?」

 

「せ、先輩!?しっかりして下さい‼

正気に戻って下さい!先輩‼」

 

sideout




というわけで3人目のザビエルが誕生しました(嘘)

今度こそ、次話投稿は遅くなると思います。
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