テラフォーマーズ~凶星に挑む獣~   作:スペル

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第四作目です!!
難しい内容ですが、完結できるように頑張ります
あと、第一作がメインなのでどうしても更新は遅いと思います
ご了承ください

楽しんもらえたら、嬉しいです


00 PROLGUE 原点

俺は一人だった。

意味もなく、このごみ溜めで勝手に生きて勝手に死ぬと思っていた。

同族(ヒト)からは、害獣(ゴミ)を見る様な目で見られ、人として見られた事など無かった。

別段それに不満はなかった。生まれてこの方、ずっとその目線で見られ続けていたのだ。

それが普通だと思っていた。

だからこそ…

 

「君が此処の最強君かな?」

 

その言葉の意味が分からなった。

何故害獣(おれ)に話しかけるんだ?

生まれて初めての状況。戸惑う俺を前に…

 

「俺の名前は、小町小吉(こまちしょうきち)。俺達には・・・・・いや、人類には君の能力(ちから)が必要だ。だから、力を貸してくれ」

 

小町と名乗った男は腰を曲げ深く頭を下げる。その光景は俺だけではなく、小町の横に控えていた人物すら驚かせる。

 

「君の生い立ちは知ってる。自分を害虫…いや害獣(・・)として、こんな治外法権のスラムで住んでいる事も知っている」

 

頭を下げたまま喋る小町の言葉は、なぜか俺のナニカに深く差し込まれる。

 

「だが、君は害獣でも何でもない。俺達と同じ…」

 

ああ、その言葉を聞いたらダメだ。それを聞いたら、害獣(おれ)害獣(おれ)でなくなる。

背をひるがえし、その場を去ろうとした俺の肩を…

 

「おい。なに、逃げてやがる」

 

もう一人の人物が掴み、俺の動きを止める。美しい金色の髪をした女性。そう言った事に縁のない自分でも、彼女が美しく強い存在だと直感できる。眼鏡のレンズ越しでもわかるまでに、強い瞳をしていた。

 

「生まれて初めの優しさ(・・・)が恐いか?自分が弱くなりそうで恐いか?」

 

言い返せない。全てがその通りなのだから。此処では強さが全てだ。弱者は地に伏し、強者が地に立つ。

これからもここで生きていくためには、その言葉をその優しさを受けてはいけない。理由など無い。ただ、自分の本能がそう告げた。

しかし、俺の考えを…

 

「それでいいんだよ」

 

彼女は肯定し否定する。さっきまでと違って、強い瞳の中に優しさを見せながら、まっすぐと俺を見つめている。

 

「それこそが…」

 

瞬間、小町の言葉と彼女の言葉が…

 

「「お前(ヒト)だ」」

 

重なった。

二人のセリフを聞いた瞬間、俺の目から初めて涙がこぼれる。今までの全ての感情が(カタチ)となって溢れた。

 

「もう一度問わせてくれ。俺達人類に、君の力を貸してくれないか?」

 

差し出された手に、俺は…

 

「…………」

 

無言で答える。手から伝わる温かさが、無性に嬉しかった。涙を流しながら声を上げて泣く少年の姿を、小町小吉とミッシェル・K・デイヴズの二人は、温かい表情で見ている。

まるで、その出会いを少年の誕生を祝福するように、ただ優しく見ていた。

 

これが俺の始まりの記憶

害獣(おれ)人間(おれ)になった記憶

人としての最初の記憶

 

 

 

     『今、少年が獣から人へ。そして、少年の宿命が動き出す』

 




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