ちょっと展開に迷ってました
18禁な展開にも出来たのだけど、まあそれは無しって事で
ではどうぞ
「統合軍本部から連絡がありました。扶桑から従軍記者が取材に来ます。主に結音さんの取材が目的だそうです」
朝のミーティングでミーナはそう報告した
「軍も宮内省も吾の様子が分からぬと父様に泣き付いての。陛下も吾の状況を詳しく知りたいと言われたのじゃ。報告書は上げておるのじゃがのう。陛下の許可が下りたので、早速送り込む事にした様じゃ」
結音は困った顔で皆に告げた
扶桑から統合軍本部へ正式に依頼があった様だ
「どんな人が来るのかな」
芳佳は扶桑からの客人に興味がある様だ
「取材には一人、しかもウィッチにして欲しいと注文を付けて置けば煙にまけると思ったのじゃが、人材を見つけた様じゃな。詳しい事は吾も知らぬ」
いささかうんざりした様な表情で結音は言う
実際、そういう人材がいない訳ではない
ウィッチであれば事情を分かってくれるのではないかと期待しているのである
「それで、そいつはいつ来るんだ」
「次の扶桑からの補給に同行する予定です。対応は結音さんにお願いするわ」
「はあ、しかたないのじゃ」
ミーナはバルクホルンの問いに答える
結音はいやな顔だ
「結音ちゃんは取材が嫌いなの?」
結音の様子を見た芳佳は聞いてみた
「ゴシップが嫌いなだけじゃ。吾の事を祭り上げに来るのが目に見える様じゃ。吾は普通でいたいのじゃ」
普通と言う言葉に皆は首を傾げた
「何じゃその反応は。いくら温厚な吾でも怒るぞ!」
「ごめんなさい結音ちゃん。でも結音ちゃんお姫様だし。普通とはちょっと違うかな」
「普通のウィッチは結音式なんて作らないだろう?」
「何じゃ、芳佳に美緒まで。吾、拗ねるぞ」
部屋の隅で床にのの字を書いている結音
結音の機嫌が直るのにしばらく掛かった
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「シャーリー、ねえシャーリーってば。どうしたの」
「ほへ~」
「ああ~、シャーリーが壊れた~」
気の抜けた表情でシャーリーはとけていた
ルッキーニの言う事も聞こえていない
先日の音速越えで長年の夢が叶ったせいか気力が出ない様である
バルクホルンに怒られても気が抜けているので取り合わない
ミーナはそんな様子に困惑していた
「こんな事になるなら許可しない方が良かったかしら」
ミーナは、ふうとため息をついた
「まあ、目の前に餌がぶら下がっておるのじゃ、飛び付かない者はおるまいよ」
「貴女が画策したのではないの?」
ミーナは結音に詰め寄る
「吾は何もしておらぬぞ。手伝いはしたがの。計画書に書かれた意図に嘘はないのじゃ。真価はジェット化したときに出るじゃろう」
そう言うとシャーリーの側に行った結音はその背中をバシッと叩いた
「シャーリー、しっかりせぬか。このままだとネウロイが来たら落とされてしまうのじゃ。力が出ない様ならこうするのじゃ」
結音は彼女の背中に手を当ててほんの少し魔力を流し込んだ
段々加減が分かってきている
「アクセル!」
びくんと思わず立ち上がったシャーリーはなぜか頬を染めて体をくねらせた
「おおー? なんだこれ? 体が火照る!?」
ショック療法のつもりでやってみたのだが、違う効果が出た様だった
ストライカーに乗らない状態で、アクセルを使うのは初めてである
果たしてどんな効果が出るか
「どうじゃ元気が出たか?」
「元気が出たか、じゃないよ。魔力が上がって、ムズムズするよ」
「ムズムズ? 具体的にはどうじゃ? それだけでは分からぬ」
「ううっ。全身に魔力が回ってる感じ…… あーもう、シャワー浴びて頭冷やして来る」
「ふふーん、あたしも行ってくるー」
シャーリーは部屋を飛び出し、風呂場に走った
口調はそうではないが、心配したのかルッキーニが後を追いかける
「シロ、シャーリーに付いて行ってモニタするのじゃ」
結音はシロにシャーリーの様子をモニタして来るように頼んだ
シロは敬礼すると、猫型に変化してシャーリーの後を追いかけた
「ふーむ。魔法を使ってない時のアクセルは駄目か」
結音は今の結果を考察した
「結音さん、人を実験台に使わないで!」
「実験台にしたつもりはないぞ。結果を考察するのはいけない事か? 効果があると思ったのじゃがの。別の効果が出た様じゃな」
ミーナの追及を軽くいなす結音
「はあ…… 扶桑のウィッチはどうしてこう…… それでシャーリーは大丈夫なの?」
「大した事はなかろう。通した魔力もほんの少しじゃし。シロにモニタさせておるが、もう魔力も大分抜けて来ておる。吾が後で様子を観ておくのじゃ」
……………
その後、すぐにシャーリーの体を巡っていた魔力は抜けて、ようやく落ち着いた
魔力が巡ったせいではないはずだがシャーリーに少し生気が戻って来た様だ
「レシプロでこの体たらくだとジェットに乗ったらどうなるやら。魂が抜けて還ってこれぬのではないか?」
「そんな事ないよ!」
シャーリーは顔を赤くして反論する
だがシャーリーの足元はまだ少しおぼつかない
「魔力をほとんど使い切ったじゃろう。安全面を考えると高速セッティングは禁止じゃな」
「そんなー」
「自重するのじゃ。次やれば死ぬぞ?」
「うっ、でも、いざとなった時に使えないと困る。何とかしてくれ」
「はぁ…… ならば、部隊長権限で解除出来る様にしておこう。使う時は上官の指示でという事じゃな。それで良いか?」
「ああ、分かったよ」
「今回、万全の体制でやったが、戦闘中にやるとなると魔力が減っておる分、危険度が増しておる。魔力の残量には気を付けるのじゃぞ」
「ああ…… なあ、もしかしてアクセル使ったら良かったんじゃないか?」
「ギリギリでチューニングしてある高速セッティングでアクセルしたら、恐らくストライカーが壊れるか、魔力が尽きて死んでおるぞ。出力は上がるが魔力は変わらぬ。調子に乗って吹かし過ぎれば、魔力が尽きる。あまり欲張っては駄目じゃぞ」
「分かったよー。ブーブー」
分かったと言いながらブーイングして不満を表すシャーリーだった
「むう。もう少し心配する者の身になるのじゃ。もしもの事があったらルッキーニ泣くぞ?」
そう言うと、背の高いシャーリーにジャンプして軽く頭にチョップした
結音の身長では届かないのである
「あたっ!」
「死んではならぬぞシャーリー。無駄死には特にな」
この世界に特攻兵器が無くて良かったとしみじみ感じている結音だった
扶桑に特攻機はありません
結音が魔改造して少しは使える機体になってます
ロケット機はちょっと微妙ですけど