だがしや-ベンチ-
そこには抜け殻になったれんげが座っていた。店の中では楓が卓にヘッドロックをしていた。
蛍「れんちゃーん」
小鞠「れんげー?」
デート中の二人がやってきた。
蛍「どうしたのれんちゃん」
れんげ「・・・うち・・・何も考えられないのん。こんな事は初めてなん・・・」
卓が店からうまい棒10本をもって出てきた。無言でれんげに渡し、一礼し、自転車で逃げるようにトンネルへと消えていった。
小鞠「何か知らないけど、よかったねれんげ」
れんげ「ちっともよくないのん。うち・・・今何も考えられないのん」
蛍「まさか・・・お兄さんと闘ったの?」
無言でうなずくれんげ。
小鞠「そりゃ無茶だよれんげ。兄ちゃんはオールパーフェクトでクリアしちゃうんだよ」
れんげ「それはコンピューター相手なん。対戦とコンピューター戦は全く違うってだがしやが言ったん」
小鞠「だがしやがやらせたのかー?」
れんげはぶんぶんと首を横に振った。
れんげ「だがしやは最後まで止めたのん。うちがどうしてもやってみたかったん」
蛍「それで、負けちゃったの?しょうがないよ。だって中学3年生の男子に勝てるわけないよ」
れんげ「そういう問題ではないのん!男女とか年の差とか、そういうのがないのがゲームのいいとこなん。だからもしかしたらいけると思ったん」
小鞠「・・・まあ、また練習して、今度はリベンジしようよ」
れんげ「言ったのん。うち、今何も考えられないのん。どうしたらいいのか全くわからないのん」
蛍「何があったか、教えてくれる?そしたら何か、弱点とか、わかるかもしれないよ?」
れんげ「思い出すのも恐ろしいのん・・・」
楓「すまん。れんげ。私が余計な事言っちまった」
だがしやが出てきた。
れんげ「手加減無用とにいにに言ったのはうちなん。だがしやは悪くないん」
楓「にしてもあいつ、ほんとに手加減しないんだもんな」
れんげ「それが闘いというものです・・・手加減されてたらうちもっと・・・はぁ」
小鞠「それで・・・何があったの?」
れんげ「うちの攻撃は全く当たりませんでしたっ・・・!なんかよけられて当たらないのん。
当たった、と思った時は弾かれてるし、今度は当たった、と思ったらなぜかうちが投げ飛ばされてるん!
怖くなって離れて亀さんを出すと、なぜかにいにの響が目の前にいて、うちの翁は・・・真っ二つなん・・・何をしたらいいのか、わからなくなって、うちは・・・こんなこと初めてなん。悲しいとも違う、くやしいとも違う、ただ、真っ白なん。うち、真っ白に燃え尽きました・・・」
二人ともかける言葉がなかった。
蛍「れんちゃん、とりあえず、一緒に帰ろうか」
れんげ「一人にしてほしいのん・・・」
れんげはふらふらと立ち上がり、袋に入れてもらったうまい棒を持ってとぼとぼと歩いてトンネルへと消えていった。
蛍「一人にしていいんでしょうか」
小鞠「うーん、まあ一晩寝れば大丈夫じゃない?私達じゃアドバイスもできないし」
次の日の朝-バス停-。
れんげ「にゃんぱすぱすーん!」
夏海「おうれんちょん、にゃんぱすー」
小鞠「おはようれんげ」
蛍「れんちゃんおはよう。今日も元気だね」
れんげ「うちはいつでも元気なんなー」
小鞠「昨日はあんなに落ち込んでたのに」
れんげ「昨日の晩御飯はカレーだったのん!真っ白だったうちの頭がカレーの刺激でピリピリと動き出したん!」
蛍「良かったね、れんちゃん」
れんげ「ねえねが言ったん。気分転換したらいいって。それでうちは考えましたん。ほたるん今日遊べるん?」
蛍「え、遊べるよ。どこか行く?」
れんげ「ちっちっち、ゲームから逃げたらだめなん。あくまでゲームの気分転換をします」
蛍「じゃあうちで待ってるね。あ、そうだ、先輩も来ませんか?(ドキドキ」
小鞠「別にいいけど・・・」
蛍「やったー!早く学校終わらないかな」
夏海「うちも行きたいんだけど」
蛍「あっ、もちろんいいですよ」
夏海「れんちょん何かやりたいのあるの?」
れんげ「うち、この前のゾンビの奴やりたいん」
小鞠「えっ?!」
れんげ「こまちゃんが最初のゾンビのとこで泣いてやめちゃったから先が見てみたいん」
小鞠「泣いてないし!」
蛍「先輩、私が隣で守りますから大丈夫です!」
小鞠「いや・・・怖くないから・・・」
夏海「ほんとか姉ちゃん?また泣くなよ。れんちょんのためだぞ」
小鞠「わかってるよ泣かないってば!ほらバス来たよ!」
どやどやとみんなで乗っていく。
つづく。
バイオハザード編になります