仮面ライダーアマゾンズ -HUNDRED's- 作:どんぐりあ〜むず、
どうも、一先ず本作アマゾンズハンドレッドをカキカキしながらチマチマイリス箒最新話を書いているどんぐりです♨️
さて今回はいつもより短めです。ただ、内容としては少し濃密になるようには致しましたので、ご容赦を。
さて、余談ですが本作をもしアニメ化したらどうなるかと大学の学友に聞かれたのですが、まあ少なくともOPはアニメ版ハンドレッドの「BLOODRED」、EDは仮面ライダーアマゾンズの「Armour Zone」になるだろうとは思います(何方も神曲ですね。「Armour Zone」は本来ならAmazonプレミアでしか配信されていない楽曲なのですが、どういう訳かようつべにもアップされているのですよね…。やっぱり音楽は規制が緩いのかな?)♨️
まあ、このような事を聞いてくれる辺り、興味を抱いたのだろうとは思いたいですね。今のところ、アマゾンズの二次小説を書いているのは私だけのようなので…。仲間増えてくれないのかな…?のかな?
というわけで、本編です。
…僕は、怪物だ。
……僕は、知らぬ間に人間ではなくなっていた。
ハンドレッド、延いてはヴァリアントによって導かれ、漸く僕は思い人に再会できた。其れは僕にとって、人生で一番➖其れだけではないけど、その時一番嬉しいって、感じたことかな……➖幸福な瞬間だった。けど…、
けど其れは、想像を絶する戦いの始まりでもあり、罪を背負い続けることになる道を歩いて行くさだめに踏み込むことになる選択をとってしまうことになり、何より僕自身や、僕や、ハヤトや、皆の運命や、そして何もかもを永遠に変え、様々な悲劇を幾つも生み出してしまった。
其れでもなお、僕は咎人として同胞を狩る。仲間を狩る。生きとし生けるものを狩る。狩り続ける。
……………”アマゾン”として。
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「おお、想像以上にデカいな……。」
如月ハヤトはリトルガーデンに着陸した輸送機のタラップの上から、現在海上に停泊中のこの巨大な空母の全容を見て呟いた。遠くには街らしきものやミラードームのようなものも見える。
もし鼻につく潮の香りさえなければ、この場所が海上の空母だということに誰も気付けないだろう。
「さてと、時間はと…。」
ハヤトは、腕時計を見て、入学式までに妹、如月カレンのいる病院へ向かって会いに行き、其れまでに寮へ向かい制服に着替えるというプランで入学式に間に合うかどうかを計算した。だが、
「……やっぱ無理かなぁ、カレンとこに行くのは。どう考えたって時間がねぇし、其れに入学式に遅れたってなると、どうなるか分かったもんじゃあないしなぁ…。」
ハヤトは、一先ずカレンに会いに行くことは今は諦めるしかないと考えた。良く良く考えてみれば着艦後に
「……あ〜〜、ごめんな〜、カレン…。どう頑張っても兄さん最初にお前んとこに行けそうに無いみたいだ…。」
ハヤトはそうリトルガーデン内の病院のある方向に向かって謝るように呟いた。
「……仕方ない、取り敢えず先ずはエアポートに向かって…、って、いいっ⁉︎」
ハヤトはタラップから降りようとして辺りを見回した際に、其処で目に入ったものを見て引き攣ったような悲鳴を上げた。何故ならエアポートらしき建物の上、展望台の手すりからこのような垂れ幕が掲げられていたのだ。
【熱烈歓迎♡如月ハヤト君!】
掲げられた垂れ幕が潮風に吹かれてはためく中、不意に拡声器の電源を入れた時のキインとした音が聞こえ、其処から女学生らしきあどけないソプラノの領域に立つ2人の少女の声が、拡声器によりその美声が台無しになる位に発着場全体にキンキンと響き渡った。
『えー、ハンドレッドの反応数値が歴代1位の、如月君!如月ハヤト君!何処にいますかぁ〜〜?』
『居たら元気に返事をして下さぁい…。』
輸送機の影に隠れたハヤトは溜息をつくと、顔に手を当てて頭を抱えた。着いて早々、面倒なことになったなぁ…。
ふと、ハヤトは彼女達と垂れ幕の下を通り過ぎようとしている、コンテナを三つも運んでいるトレーラーの存在に気づくと、
タラップから少女達からは死角になるトレーラーの左側のコンテナの側面へと、一気に飛びついた。
勿論少女達が其れに気づくことはなく、拡声器のスイッチが切り忘れたままハヤトを探し回っていることを周りに聞かせまくっているのを尻目に、ハヤトは安堵の溜息を漏らした。
「ごめんな…、悪りぃことしちまったけど、確かに俺を仲間として迎え入れてくれることはとっても嬉しいよ。有難いし、本当に嬉しい…。けど、俺みたいな奴には…、そんなに歓迎されることなんて、何一つ無いんだ…。」
そう言ってハヤトは、遠ざかってゆく展望台の上の少女達を、悲しげに見つめた。
そして、シャツの袖下に隠れている自分の左腕を見やる。
其処には「人間、如月ハヤト」としての存在を生かすためのある種の生命維持装置となる腕輪が取り付けられていた。
”アマゾンズレジスター”。
ハヤトにはこの忌々しい腕輪が何の為に付いているのかは分かっていた。
外すと自分がどうなってしまうかも。
だがこのことを知るのはワルスラーン社と野座間製薬、そして当事者たる自分自身だけだ。自分がアルバイトの名目で所属させられているノザマペストンサービス駆除班のメンバー達も、腕輪にはGPS機能が付いている、ということだけしか聞かされていない。ハヤトが自身や虫、即ち「アマゾン」のことや野座間製薬に何が起きたかなどのことをメンバーに話すと、自身も人喰いすらしていないにも関わらず忽ち駆除対象にされ、その上メンバー達も即座に全員解雇する、という規則と契約のせいだ。
だからこそハヤトは時折、幾ら上からの指示とはいえ、伝えたいことを自分に対して家族のように接し、信用してきてくれる彼らに伝えてはならないことには、常に罪悪感と後ろめたさを感じていた。この前の金曜日にヤマト皇国のとある地方旅館にて行われた駆除活動の後、アマゾンのことを聞こうとしたメンバーらが脅された時には、その思いは益々深まった。
だからハヤトは、自分は、どれだけ能力や才能があって持て囃されようと、どれだけ信用に値すると言われようと、上からの指示に逆らうことの出来ない、”最低なペット”だと言い聞かせてきたのだった。
両親が死に、自分が”アマゾン”と化し、サベージとアマゾンに復讐を誓った、あの日から…。
「……ヤベッ、腹、減ってきた……。」
そう言ってハヤトはコンテナに捕まったままバッグの中から、チーズバーガーの包み紙を取り出してその中身を食べ始めた。
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「……本部長、たった今、ワルスラーンから連絡が入りました。…如月ハヤト君が漸く、リトルガーデンに到着したようです。」
ヤマト皇国、野座間製薬本社ビル「特殊研究開発本部長室」。
一面ガラス張りで、冷たく無機質な花崗岩の床や、黒く頑丈だが、しかし質素なデザインのデスクと椅子、白い壁や上層階に繋がる螺旋階段や、部屋の一面を覆い尽くさんばかりの大きさの大型スクリーンなどが完備されたオフィスは、その部屋を使う者の性格を如実に現していた。
水澤玲華。
このオフィスにて、現在野座間製薬特殊研究開発本部が行っている「アマゾンプロジェクト」の全体の指揮と対処などを行っている人物であった。そんな彼女は今、大型スクリーンに映されている前回のアマゾン駆除の様子を記録した映像➖ハヤト達が所属する、野座間製薬の対アマゾン駆除用の為に作られたカモフラージュ用下請け企業「ノザマペストンサービス」駆除班が、ヤマト皇国のとある地方旅館にて行った、旅館にいた全員を喰らったランクDの「クモアマゾン」駆除の様子を記録したものだった。なお駆除班員全員には、彼ら自身では切ることの出来ない無線イヤホンマイクや、ライブビデオカメラが装着されたヘルメットを着用することが義務付けられている➖を見ながら、彼女の秘書であり、何時も何を考えているのか分からないくらいに無表情である➖その為、ノザマペストンサービス駆除班からは「ノウメン」のあだ名で呼ばれていた➖、加納省吾の報告を聴き入っていた。
「……そう。良かったわ。天候不順と出国手続きでゴタゴタしたから、その間に情緒不安定に陥ってしまわないかと、心配していたのだけれど…、無事に着いたのなら、もう心配無いわね。」
そう言うと彼女は、手にしていたリモコンで、とある理由によりペストンサービス駆除班に所属している「モグラアマゾン」がクモアマゾンの身体から脈動する心臓のようなものを抉り出しているところを映していたスクリーンの電源を切った。
「……然し、良かったのですか?幾らアマゾン細胞と”ヴァリアントウイルス”の両方の制御に有る程度成功し、
「彼は定期検査でも合格していたし、レジスターも関係者には伝えてあるから、滅多なことが無い限り、外し外されたり、壊されることも無いわ。薬剤切れなんて先ず起こりえない。万一暴走したなら輸送機もリトルガーデンに着く前に海に落ちていたことでしょう。其れに…。」
「其れに?」
「……彼方には、リトルガーデンのメインコンピュータである”LiZA”と優秀な研究者達、其れに件のアマゾンを管理している”協力者”もいるのよ?いざという時に、駆除班以外でなら頼りになれるわ。……勿論、失敗した際にはそれ相応の責任は取って貰うけれど。」
玲華はそう言うと、デスクに座り、駆除班から提出された先程のクモアマゾン駆除の報告書を読み始めた。
「……成る程。確かにそう言われれば納得です。然し、其方の事案は良いとして、役員からはここ2年のアマゾン駆除の目立った成果があげられていないとの理由で、予算の削減を求めてきています。」
そう言って、加納は持っていた革製の黒カバンからタブレット端末を取り出し、玲華に渡した。どうやら幹部役員らの出した予算削減を求める書類が、端末にデータ化されているようだ。
玲華は暫しその内容に目を通したが直ぐにタブレットを加納に返した。承認画面に彼女の名前は無い。どうやら、承認するつもりはないらしい。
「……宜しいのですか?」
「…ええ。役員やワルスラーンには未だアマゾンの脅威を信じない者も数多くいるわ。明後日の会議で、その事についてはっきり言わないといけないわね。…そういえば、他の駆除班に、調査班や清掃班は?」
「はい、現在、入学式が始まって他の学生からの目が届いていない時間を見計らって、24時間前に輸送機で現地へ向かいました。」
「そう…。予定通りならもう着いているわね。”H”が彼らに合流出来たなら大丈夫ね。でも…。」
「でも?」
「…協力者が管理しているアマゾンも合流させるのよね?なら協力者に頼んでハヤトをそのアマゾンに会わせてあげましょう。」
「…危険ではありませんか?例のアマゾンは、レジスターも付けていなかった筈。然も、あの”王家”同様、自身がアマゾンだと言うことも知らされていないのですよ?…大丈夫なのですか?」
「ヴァリアントウイルスの抑制剤として自主的にレジスターの薬剤を投与させているから大丈夫だわ。其れに、なるべく早い段階で自分達のことを知り合っていた方がアマゾン駆除の際に連携も取りやすくなる。……問題なのは、どのタイミングで”王家”やそのアマゾンに、アマゾンや駆除班のことを伝えるか、ね…。場合によってはアマゾンのことが露呈することよりも最悪の事態も起こり得る可能性もあるのだから、考えものね…。」
そう言って玲華は、再び先程の映像と報告書に食い違いが無いか確認する為に、再びパソコンに向き直った。
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制服に着替えた如月ハヤトはPDA➖着艦した際に
「おっ、此処で良いのかなぁ…。」
やがて、ハヤトは目的地らしい建物の前に辿り着いた。建物の周りにはかなりの人だかりが出来ていた。
➖此処で間違いはなさそうだが、一応聞いとくか…。
そう考えたハヤトは、手始めに、近くにいた身長の高い金髪の青年に声をかけた。
「あのぉ〜、入学式は此処で良いんですか…?」
「ああ、そうだけど…。」
青年がハヤトに二の句を告げようとした、正にその時だった。
「ああっ⁉︎もしかして、如月ハヤトぉっ⁉︎」
橙がかった茶髪に大きなサイドテールの髪型をした、どう見ても身長から何から何までが小学生高学年程度にしか見えない女学生が、ハヤトを指しながら、金髪の青年を跳ね除けて大声でハヤトの名前を呼んだのだ。
おかげで周囲の人間達の視線と感心が、一斉にハヤト1人に集まる。
「うえっ⁉︎」
ハヤトは再び引きつったような悲鳴をあげ、直ぐさまその場から逃げようとしたが一気に歓声を上げて近づいてきた学生達に取り囲まれてしまう。
「反応数値が歴代1位ってキミかぁ!」
「マジ⁉︎本物⁉︎」
「なんか、結構、普通…。」
「サインくれる⁉︎」
矢継ぎ早に様々な感想や質問が乱れ飛ぶ。然しハヤトは、隙をついて身を屈めて四つん這いになりながら手足を踏まれぬよう、学生達の足元を這いながら包囲網を突破した。
「ふぅ…。」
人集りを見ながら建物の陰に隠れたハヤトは安堵した。ハンドレッドの驚異的な反応数値を叩き出してからというもの、人前に出ただけでずっとこのような状況が続いている。ハヤトは思った、俺は仲間が好きでも皆と一緒に静かに過ごしたいだけなんだ、ただ反応数値云々で特別扱いなんてして欲しくないしそもそも俺は皆に持て囃される程高尚な存在でもない…。
そう考えて沈んでいた矢先だった。
「ハヤトォ〜‼︎」
突然、目の前から現れた何者かが、ハヤトに飛びついてきた。あまりにも突然過ぎた為、咄嗟に躱そうにも躱せず、ハヤトは思わず「うわぁっ⁉︎」と叫び声を漏らしてしまったうえにそのまま地面に押し倒されてしまった。
「会いたかったよぉ〜、ハヤト〜っ‼︎」
自分の名前を呼んだ鈴を鳴らすかの様な美しい声と、突然の出来事に戸惑いながら、そして、地面に倒れ込んだ際の痛みに堪えながら、ハヤトは目の前の人物に訊いた。
「いたたたた…、なんなんだよ、お前…?」
すると、自分の真上に乗っかっている人物は倒れたハヤトの顔を覗き込んできた。
透き通る程の碧い瞳に、透明感のある白い肌。顔つきは程良く整っていてその辺りのモデルや人形とは比較にならない程可愛らしく、艶のあるシルバーグレーの髪は後ろの青いリボンで綺麗に纏められているらしい。身体は随分と華奢で、然も柔らかい。だが、
(…え?女?いや、だが其れなら何で武芸科の男子制服を着てんだ…?というか、此奴に会った覚えなんて、あるか…?…いや、ある。記憶に無いが確かにある。だが、何処でだ…?)
そう、件の人物は武芸科男子制服を着ていた。どう見ても女性なのになぁ、とハヤトは考えた。その上この人物から何やら妙な「懐かしさ」を感じられる。だがハヤトには其れが何なのかは分からなかった。もっと考えてみようと考えたハヤトだったが、其れよりも大事な項目が目の前にぶら下がっているから其方を優先しようと考え、取り敢えずは男だと考えて、残りの疑問は頭の片隅にへと追いやった。
「…うんうん、やっぱりハヤトだ♡」
目の前の男子生徒はハヤトの顔を覗き込んで頷いている。ハヤトは、やっぱり此奴は何処かで俺に会ったらしいな、と考えながらも、再び目の前の彼(?)に訊いた。
「お前、俺と何処かで…?」
ハヤトの台詞は其れ以上は続かなかった。目の前の人物が自分から言い出した為だ。
「僕はエミール!エミール・クロスフォード‼︎ハヤトと同じ、リトルガーデンの新入生だよ‼︎宜しく!」
そのエミールの笑みを見たハヤトは、同じ男にしては笑顔が可愛いな、と考えつつも、同時に妙な「懐かしさ」も感じて暫く顔を赤らめつつも、何とか口を開いた。
「えぇ…?……よ、宜しく……。」
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…そう、此れが全ての始まりだった。この時ハヤトは、ヴァリアントは愚か、”アマゾン”のことまで、セカンドアタックの時の記憶以外は全て知っていた。妹に黙ってまで、害虫駆除のアルバイトと言ってアマゾンを狩ってもいた…、真実を知っているようで、実は何も知らなかった僕とは大違いだ。
けど…、「”真実”という大海を知らずに、水槽の中にいた僕」は、この時を持って終わりを告げたのは確かだった。
そして、其々の運命も、此処から狂い出したことも…。
「檻の中の獣達」が目覚め出す。其れはこの僕も、ハヤト達も例外ではなかった。まだ目覚めるのに時間がかかり、例え檻の中に封じ込めることが出来ても、最早眠らせることはもう出来ない。いや、もう出来なくなっていた。
檻の中の獣達が、目覚めを告げるカウントダウンは、既に始まっていた。もう、誰にも止められなかった。
誰にも…。
さて今回も無事終わりましたアマゾンズハンドレッド。
アマゾンの数について少し友人と話し合ったりしたのですが、原作アマゾンズでは4000体いたアマゾンですが、本作ではハンドレッドを使うスレイヤーが沢山登場する都合上、アマゾンを増やさねばならないだろうと考えております。その際にあらすじのアマゾンの数が変動したこと、誠にお詫び申し上げます(そして現在も変動中です、どうも申し訳ございません…)。
さて、今回も感想、批評、評価、誤字ラ出現にメッセージ等全てを受け付けますので、どしどしご投稿下さい!以上、どんぐりでした‼︎